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今治造船と新日鉄住金、船舶の安全性を高める次世代型居住区と鋼板をダブル搭載

2015-01-09

船舶の安心・安全に貢献する鋼板と上部構造をダブル搭載
−「NSafe(R)−Hull(エヌセーフ ハル)」と「エアロ・シタデル」−


 今治造船株式会社(代表取締役社長 檜垣幸人、以下「今治造船」)は、今年10月に竣工予定の206,600載貨重量トン型ばら積み運搬船に、次世代型居住区「エアロ・シタデル」と、新日鐵住金株式会社(代表取締役社長 進藤孝生、以下「新日鉄住金」)が開発した高延性造船用鋼板「NSafe(R)−Hull(エヌセーフ ハル)」をダブル装備することとしました。海賊から船員を守る居住区の安全性に加え、船体の衝突安全性に優れた鋼板を適用することで、さらなる安全・安心な航海に貢献して参ります。

 「エアロ・シタデル」は、2013年6月に竣工した95,000載貨重量トン型ばら積み運搬船「IS NEXTER」に初搭載され、昨年シップ・オブ・ザ・イヤー2013を受賞しました。
 従来、居住区の外側にあった階段を内部に収納することにより海賊の侵入を防ぎ、船員の安全・快適な航海を支える機能を強化しつつ、上部構造の形をスリムな流線形にすることによって、風圧抵抗の削減を実現しています。

 高延性造船用鋼板「NSafe(R)−Hull(エヌセーフ ハル)」は、従来の施工性を維持しながら、高い延び性を有することにより、船舶の衝突安全性を高めることができる新しい鋼板です。
 船舶に適用した場合、船舶側面から衝突された際に穴が開くまでの衝撃吸収エネルギーが約3倍となり、従来の鋼材に比べて船体に穴が開きにくくなります。既に独立行政法人海上技術安全研究所との衝突シミュレーションを実施し高い安全性能発揮が確認されており、浸水防止や貨物保護、深刻な環境汚染につながる油流出の防止の役割を担います。今回適用する船舶には、貨物倉船側部、燃料タンク部などの高い衝突安全性が求められる場所に、合計約2,000トンの「NSafe(R)−Hull(エヌセーフ ハル)」を適用する予定です。

 今治造船新日鉄住金は、世界の海上輸送の安全、安心により一層貢献できるよう、これからもさらなる技術開発に取り組んで参ります。


【ばら積み船の概要】
 載荷重量:206,600トン、
 サイズ:全長299.94メートル、幅50.00メートル、深さ24.70メートル
 建造:今治造船株式会社 西条工場
 NSafe(R)−Hull(エヌセーフ ハル)使用量:約2,000トン


 ※参考画像は添付の関連資料を参照



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