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ノボノルディスクファーマ、「ビクトーザ」の「2型糖尿病」を効能・効果とした一部変更承認を取得
GLP−1受容体作動薬ビクトーザ(R)
「2型糖尿病」を効能・効果とした一部変更承認取得
ノボ ノルディスク ファーマ株式会社(社長:クラウス アイラセン、本社:東京都千代田区)は8月29日、GLP−1受容体作動薬ビクトーザ(R)(一般名:リラグルチド)について、「2型糖尿病」を効能・効果とした一部変更承認を取得しました。これにより、単独療法およびこれまで併用が可能であったスルホニルウレア(SU)薬に加えて、その他の経口糖尿病薬およびインスリン製剤との併用が可能になり、ビクトーザ(R)は、GLP−1受容体作動薬の中で最も幅広い効能・効果を有する薬剤となります。
昨年9月、経口糖尿病薬(速効型インスリン分泌促進薬、α−グルコシダーゼ阻害薬、ビグアナイド薬、チアゾリジン薬の4種類)との併用試験と、インスリン製剤(基礎インスリン、混合型インスリンおよびベーサルボーラス療法による基礎インスリンと追加インスリンの併用)との併用試験の2試験の結果を受け、「経口血糖降下薬の臨床評価方法に関するガイドライン」に基づき、あらゆる糖尿病薬と併用可能な効能・効果の一部変更承認申請を行いました。
いずれの試験においても、対照群と比較して、優れたHbA1c低下効果が認められ、良好な血糖コントロールが得られています。また、併用による低血糖リスクの増加は認められず、これまでの試験と同様に、消化器症状の有害事象も、経過観察により減少しており、特記すべき安全性上の問題はありませんでした。
単独投与、ならびにさまざまな経口糖尿病薬およびインスリン製剤との併用が可能になることにより、ビクトーザ(R)は、糖尿病治療の全ての段階における選択肢のひとつとしてお使いいただけることになります。
ノボ ノルディスク ファーマは、今後も糖尿病患者さんへより良い治療薬の提供を通じてQOLの向上に貢献してまいります。
<ビクトーザ(R)について>
2型糖尿病治療薬ビクトーザ(R)は、国内初のGLP−1受容体作動薬(ヒトGLP−1アナログ製剤)です。2010年6月に食事療法、運動療法で十分な効果が得られない、あるいは、食事療法、運動療法に加えてSU薬を使用して十分な効果が得られない2型糖尿病を適応とする薬剤として発売されました。
ビクトーザ(R)は、血糖値を下げるホルモンであるインスリンの分泌を血糖値に応じて促進させ、同時に、血糖値を上げるホルモンであるグルカゴンの分泌を抑制します。1日1回の皮下注射で優れた血糖改善効果を示し、単独療法では低血糖を起こしにくい薬剤です。また、GLP−1の薬理作用である食欲・摂食に対する作用から、体重増加をきたしにくい薬剤です。主な副作用は投与初期の一過性の胃腸障害(便秘など)です。
<GLP−1について>
GLP−1には、インスリンを分泌させる作用のほかにもさまざまな作用があります。すい臓に対しては、インスリンの分泌を促進させるほかに、血糖値を上げるホルモンであるグルカゴンの分泌を抑制します。また、すい臓のβ細胞を増やす(増殖)などの作用が動物で確認されています。そのほかの作用として、摂取した食物の胃からの排出を遅らせる作用や食欲を抑える作用などもあります。
ノボ ノルディスク ファーマ株式会社は、デンマークに本社を置くグローバルヘルスケア企業であるノボ ノルディスク社の日本法人です。ノボ ノルディスク社はインスリンの発見から間もない1923年にインスリンの製造販売を開始し、以来90年以上にわたり糖尿病治療に必要な革新的な医薬品やデリバリーシステムの開発を通じ糖尿病ケアの革新をリードしてきました。また、糖尿病に加え、成長ホルモン療法および血友病においても、それぞれの製品領域をリードしています。ノボ ノルディスク社は現在75カ国に約4万人の社員を擁し、製品は180カ国以上で販売されています。日本法人は1980年に設立され、それぞれの製品領域をリードしています。