リニアテクノロジー、パワー・システム・マネジメント機能付きデュアル出力DC／DCコントローラーを発売

リニアテクノロジー、新製品「LTC３８８２」を発売開始
０．２５ミリΩの検出抵抗で動作する、パワー・システム・マネジメント（PSM）機能付きデュアル出力DC／DCコントローラ



　リニアテクノロジー株式会社は、パワー・システム・マネジメント（PSM）機能を備えた、デュアル出力マルチフェーズ同期整流式降圧DC／DCコントローラ「LTC３８８２（http://www.linear-tech.co.jp/product/LTC3882）」の販売を開始しました。LTC３８８２の内部動作温度範囲は−４０℃〜１２５℃で、１，０００個時の参考単価は５．３５ドルからです。製品の詳細情報は、リニアテクノロジーのWebサイトをご参照ください（http://www.linear-tech.co.jp/product/LTC3882）。

　LTC３８８２は立ち上がりエッジ変調による電圧モード制御を採用しているため、優れたトランジェント応答を実現します。
　また、DCRが非常に小さい（０．２５ミリΩ）インダクタで動作するので、高い効率を達成し、出力フェーズあたり最大４０Aの電流を供給することができます。互換性のあるパワートレイン・デバイスには、DrMOS、パワーブロックの他、ディスクリートのFETドライバとそれに接続するNチャネルMOSFETなどがあります。

　パワー・システム・マネジメント（PSM）機能により、システム設計者や遠隔オペレータはシステムの電力状態や消費電力を設定および監視することができます。電源パラメータをデジタルで変更可能なため、通常必要となるハードウェア、回路、システム部品などの設計変更が不要となり、製品化までの時間が短縮されます。LTC３８８２は試作、展開、およびフィールドで動作時のシステムの特性評価、最適化、データマイニングを簡素化します。アプリケーションには、光伝送システム、データコムやテレコムのスイッチやルータ、産業用テスト装置、ロボット、RAIDの他、電気設備、冷却、保守の費用が重視される産業用システムに最適です。

　LTC３８８２はポイント・オブ・ロードとしての電力供給に加えて、PMBus（I2C（＊）をベースとするオープンスタンダードのデジタル・シリアル・インタフェース・プロトコル）を介して、電力やパワー・マネージメント・パラメータの設定や遠隔モニタが可能です。２線式シリアル・インタフェースにより、遅延時間を制御してのシーケンシング、出力のマージニング、調整を行うことができます。また、プログラム可能なスルーレートで、立ち上がり立ち下がり時の傾きを自由に制御できます。入力および出力の電圧、出力電流、出力電力、温度、ピーク値は読み取り可能です。LTC３８８２は２つの高速アナログ制御ループ、高精度混合信号回路、EEPROMで構成され、６mmx６mmQFN−４０パッケージに収容されています。

　＊「I2C」の正式表記は添付の関連資料を参照

　LTC３８８２の性能評価用にLTpowerPlay(TM)GUI（graphic　user　interface）を無料でダウンロード可能です。USBPMBusコンバータ、デモキットもご用意しています。全温度範囲で最大DC出力誤差が±０．５％、電流読み取り精度が±１％で、１６ビット・デルタシグマADCとEEPROMを内蔵し、アナログ・スイッチング・レギュレータとしてクラス最高の性能と高精度の混合信号データ収集を実現します。LTC３８８２は３V〜１３．２VのIC電源で動作し、３V〜３８Vの入力電圧を０．５V〜５．２５Vの出力電圧に変換します。定常状態とトランジェント状態のどちらでも、２つのチャネルで電流を正確に分担できます。最大で４個のLTC３８８２を並列に接続して動作させることにより、２、３、４、６または８フェーズの動作が可能です。起動時に、出力電圧、スイッチング周波数、チャネルの位相角を、ピン配置で値が決まる抵抗によって設定するか、内蔵EEPROMからロードすることができます。


■LTC３８８２の特長：
　・デュアル同期整流式電圧モード降圧コントローラ
　・高速アナログ制御ループ
　・デジタル・インタフェースによる遠隔パワー・システム・マネージメント
　・入力電圧範囲：３V〜３８V
　・出力電圧範囲：０．５V〜５．２５V
　・電流読み取り精度：±１％
　・最大DC出力電圧誤差：±０．５％（全温度範囲）
　・６mmX６mmQFN−４０パッケージにデータ収集とEEPROMを搭載

　・読み取り可能なデータ：
　・入力電圧、出力電圧、出力電流、出力電力、温度
　・フォルトおよび警告
　・フォルト・ログ記録

　・書き込み可能なデータ：
　・出力電圧、電圧シーケンシングおよびマージニング
　・デジタル・ソフトスタート／ストップによるランプ制御
　・スイッチング周波数および位相調整
　・PWM制御設定
　・入力／出力の過電圧および低電圧
　・出力電流制限
　・過熱、警告およびフォルトの限界値

　※製品画像は添付の関連資料を参照


＜リニアテクノロジーについて＞

　S＆P　５００の一員であるリニアテクノロジーは、過去３０年にわたり広範囲に渡る高性能アナログICの設計・製造及びマーケティング活動を行い、世界中の多くの企業に提供しています。リニアテクノロジーの半導体は、私たちのアナログ世界と「通信」、「ネットワーキング」、「産業」、「自動車」、「コンピュータ」、「医療」、「精密機器」、「民生」さらには「軍需航空宇宙」システムで幅広く使用されている、デジタル・エレクトロニクスとの架け橋の役目を担っています。リニアテクノロジーは、パワーマネージメント、データ変換、信号調整、RF、インタフェース、μModule　サブシステム及びワイヤレス・センサ・ネットワーク製品を設計・製造・販売しています。詳細は同社Webサイトをご参照ください。
　http://www.linear-tech.co.jp

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