IDC　Japan、オフィス向けインクジェットプリンター／MFP市場のユーザー調査結果を発表

国内オフィス向けインクジェットプリンター／MFP市場
ユーザー調査結果を発表


　・オフィス向けインクジェット機器の導入は新規・増設が約４２％、レーザー機器からの買い替えは約１０％。新規・増設の導入により市場は拡大しているが、レーザー機器からの移行は緩やか
　・業種、オフィス規模により使用状況に特徴。プリント用途、月間プリント枚数に顕著な差
　・オフィス向けインクジェット機器の満足度はやや満足、満足を合わせて８２％と高い。次の機器選定時にユーザーが求める改良点はプリントスピードとプリント品質

　IT専門調査会社　IDC　Japan　株式会社（所在地：東京都千代田区九段北１‐１３‐５、代表取締役：竹内正人、Tel代表：０３−３５５６−４７６０）は、国内オフィス向けインクジェットプリンター／MFP市場のユーザー調査の結果を発表しました。

　ビジネス用に作られたオフィス向けインクジェットプリンター／MFPはSOHO、SMBを中心に利用が広がっています。本調査（２０１４年５月実施）ではオフィス向けプリンター／MFPの選定に関わり、それらの機器を使用あるいは使用状況を知っている１０業種各８０名、計８００名に対して導入理由と選定基準、利用状況、満足度、次の選定時のポイントとインクジェット機器への改良要望などについてWebアンケートを行った結果を分析しています。

　これによると、オフィス向けインクジェット機器の導入形態は新規、増設が合わせて４２．１％、インクジェット機器からの買い替えが４８．３％、レーザー機器からの買い替えが９．６％でした。新規、増設の比率が高く市場が拡大していると言えますが、レーザーからインクジェットへの移行は急速に進んでいるとは言えない状況とIDCは考えます。

　業種別およびオフィス規模別に導入しているオフィス向けインクジェット機器の月間プリント枚数、プリント用途などの使用状況にそれぞれの特徴が出ています。例えば月間プリント枚数が１，０００枚以上との回答が多かったのが金融、医療／福祉、政府／公共、９９枚以下との回答が多かったのが一般サービス、卸売／小売、その他の業種という結果でした。また、A３の使用用途では建設／土木が図面の割合が非常に高く、A４の使用用途では卸売／小売や建設／土木での伝票／請求書／領収書が高い割合を示しました。

　使用しているオフィス向けインクジェット機器の満足度は８１．５％が満足、やや満足と回答しています。一方、次のプリンター／MFPの選定ではインクジェットを選ぶが４８．６％、レーザーを選ぶが２７．５％、どちらとも言えないが２３．９％という結果でした。現在のインクジェット機器には満足しているが、どちらかと言えばレーザー機器の方が良いと考えているユーザーが多いことを示しているとIDCはみています。また、レーザーを選ぶ、どちらとも言えない、の回答者がインクジェット機器に求める改良点はプリントスピード４２．１％、文字のプリント品質３７．７％、カラープリントの色３４．８％、インクの交換頻度３５．５％となり、プリントの基本性能の向上をユーザーは望んでいると考えられます。

　IDC　Japan　イメージング，プリンティング＆ドキュメントソリューション　リサーチマネージャーの荒井　温は「国内オフィス向けインクジェット機器は低プリント量の層への普及は進んでいるが、低中速レーザー機器からの買い替えは足踏み状態である。ベンダーはプリントの基本性能を向上させ、かつインクジェットの特徴を生かしレーザーと差別化できる製品を投入していくことがオフィス向けインクジェットの普及につながる」と述べています。

　今回の発表はIDCが発行した「２０１４年　国内オフィス向けインクジェットプリンター／MFP市場　ユーザー調査：業種別使用実態を探る」（J１４５１１００１）にその詳細が報告されています。本レポートでは、国内のオフィス向けインクジェットプリンター／MFPの状況をユーザー調査によりその動向を明らかにし、今後の市場の展望をまとめています。

　【レポートの詳細についてはIDC　Japanへお問い合わせください】


＜参考資料＞
　オフィス向けインクジェット機器　平均月間プリント枚数：業種別

　※添付の関連資料を参照


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