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JX日鉱日石エネルギー、川崎製造所の製造装置を8月に停止などSAS事業体制を見直し
SAS事業体制の見直しについて
当社(社長:一色 誠一)は、機能化学品の一つであるSAS(※1)事業において、川崎製造所(所長:原田 耕治)のSAS製造装置を2016年8月に停止する一方、米国子会社JX NCTI(※2)(社長:加戸 一)で製造する高機能SAS製品の販売強化に取り組むなど、SAS事業の製造・販売体制を見直すこととしましたので、お知らせいたします。
SASは当社が独自に開発した製品で、主に感圧紙のインク溶剤や高圧コンデンサ用の絶縁油として使用されております。当社は、1971年に日本でSAS製品の製造販売を開始し、1994年には米国での製造販売を加え、現在日米合計で年産1.6万トンの製造能力を有し、SAS事業を展開しております。
日本では、感圧紙溶剤・汎用絶縁油など複数用途向けに販売しておりますが、主用途である感圧紙溶剤の需要が年々衰退していることに加え、競合する中国品の流入の増加により、国内SAS事業の環境は極めて厳しい状況となっています。一方、米国子会社の製造品については、高級絶縁油をはじめとした高機能製品を取りそろえており、需要が堅調な欧米市場で販売量が伸びることが見込まれております。
こうした環境下において、様々な観点から総合的に検討した結果、川崎製造所のSAS装置を停止し、米国子会社の高機能製品の販売を強化するなど、当社のSAS事業体制を見直すこととしました。
当社は、引き続き、第2次中期経営計画で掲げた基本戦略にある独自技術に基づく高機能製品の需要獲得に向け、高性能かつ高品質な製品の供給に努めてまいります。
<当社SAS事業の概要>
製造拠点 :川崎製造所(川崎市)
事業開始時期 :1971年
製造能力 :6千トン/年
主な製造品(用途):日石ハイゾールSAS−296(感圧紙溶剤、熱媒油、その他溶剤)、日石コンデンサーオイルS(汎用絶縁油用)
製造拠点 :JX NCTI(米国・テキサス州)
事業開始時期 :1994年
製造能力 :1万トン/年
主な製造品(用途):SAS−60E(高級絶縁油)、SAS−305(感圧紙溶剤)、SAS−100(熱媒油)
※1.Super Aromatic Solvent(スーパーアロマティックソルベント)の略称
※2.JX Nippon Chemical Texas Inc.:
・設立年月日:1989年9月
・資本金:5千ドル
・株主:JX日鉱日石エネルギー(100%出資)
・従業員数:91人(2014年5月末)
以上