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NHKと東大、物体を触った感覚を仮想的に再現できるシステムを共同開発

2014-05-28

物体の硬さの触感覚も伝達できるシステムを開発
〜物体を非接触で測定し、触った感覚を再現〜

 □NHKと東京大学は、物体の形状と硬さの両方を非接触で測定し、物体を触った感覚(触感覚)を仮想的に再現できるシステムを共同で開発しました。

 □NHKは物体の形状を再現する触・力覚ディスプレー(*1))の研究を進めています。これまで、形状を再現するシステムを開発しましたが、触感覚の伝達には、硬さの分布も併せて再現する必要がありました。

 □今回、東京大学が新たに開発した物体の形状と硬さの両方の分布を測定できる装置と、NHK が開発した触・力覚ディスプレーを用いて、形状だけでなく硬さの違いも分かりやすく再現できるシステムを実現しました。

 □レーザー変位計と超音波を組み合わせることで離れたところから物体の形状と硬さの分布を非接触で測定し、その測定データから作成した形状と硬さの分布を表すモデルを、触・力覚ディスプレーで指先に複数の点の刺激として与えることで、物体を触った感覚を再現します。

 □さらに、作成したモデルを仮想的な映像として映し出すことで、物体に直接触った感覚をより向上させることができます。将来的には、食べ物や生き物などの視覚だけでは伝えられない触感覚を伝達できる情報サービスの実現が期待されます。

 □この研究成果は、5月29日(木)〜6月1日(日)に開催する「技研公開2014」でご覧いただけます。今後も、すべての人に分かりやすい情報をお伝えする「人にやさしい」放送技術の研究を進めていきます。

 *1)指先の位置に応じて押し返す力を制御し、物体に触った感覚を再現する装置。


(別紙)

◎物体の硬さの触感覚伝達システムの仕組み
 物体の形状と硬さは、3次元座標と、各点における硬さデータの対として測定されます。触・力覚ディスプレーでは、測定データから仮想的な物体のモデルを生成し、このモデルと指先との接触状況に応じて必要な力を提示します。ユーザーは、反射型空間映像投影板により空間に投影された映像に触・力覚ディスプレーを介して触ることで、視覚と触覚の両方で仮想的に形状と硬さの分布を体験できます。

〔図1 物体の硬さの触感覚伝達システムの模式図〕

 ※添付の関連資料を参照

◎物体の形状・硬さ測定装置の仕組み
 物体の形状はレーザー変位計により測定し、硬さ分布は、物体表面に超音波を収束して力を加え、加えた力による変形量をレーザー変位計で計測することにより推定します。

◎多点刺激型 触・力覚ディスプレーの仕組み
 多点刺激型の装置は、指先に配置した複数の刺激点に独立した力(強さ、3次元方向)を加えることにより、物体に触れたときの皮膚の変形を伴う感覚を再現でき、りょう線や頂点を感じながら輪郭に沿った触り方ができます。刺激点を3点にすることで面を表現することができ、面の向きや硬さのわかりやすさが向上します。



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