ニコン、優れた光学性能と高い操作性を両立したシステム実体顕微鏡３機種を発売

優れた光学性能と高い操作性を両立したシステム実体顕微鏡「SMZ１２７０」「SMZ１２７０i」
「SMZ８００N」を発売


　株式会社ニコン（社長：木村　眞琴、東京都千代田区）は、光学性能を向上させクラス最大のズーム比を実現したシステム実体顕微鏡「SMZ１２７０」、これにズーム倍率検出機能を備えた「SMZ１２７０i」、また、操作性を向上させた「SMZ８００N」を発売します。
　高倍率・高ズーム比、高精細な観察像など、卓越した光学性能と快適な操作性を両立し、医学・生物分野や工業分野の様々な領域において、スムーズな観察と良好な作業環境を提供します。


●「SMZ１２７０」「SMZ１２７０i」発売概要
　商品名：システム実体顕微鏡「SMZ１２７０」「SMZ１２７０i」
　価格（税別）：「SMZ１２７０」LED透過明視野（双眼）セット　５７８，６００円〜
　　　　　　　　「SMZ１２７０i」LED透過明視野（三眼）セット　７０７，７００円〜
　　　　　　　　（価格は仕様により異なります）
　発売予定：２０１４年５月７日

●「SMZ８００N」発売概要
　商品名：システム実体顕微鏡「SMZ８００N」
　価格（税別）：プレーンスタンド（双眼）セット　２３８，０００円〜
　　　　　　　　（価格は仕様により異なります）
　発売予定：２０１４年５月７日

　＊商品画像は添付の関連資料を参照


●開発の背景
　実体顕微鏡は左右独立した光学系をもち、観察対象物を肉眼で見るように、立体的に観察できることから、医学・生物から工業用途まで、幅広い分野にわたり使用されています。
　例えば医学・生物分野では、生体サンプルの観察や標本操作など、工業分野では研究・開発・品質管理の様々な場面で使用されています。これらの分野では、優れた光学性能と観察対象物全体を観察できる広い視野をカバーしつつ、ズームアップもできる操作性の良さが必要です。
　ニコンはこのようなニーズにこたえ、優れた光学性能を備え、クラス最大のズーム比を実現したスタンダードモデルの「SMZ１２７０」「SMZ１２７０i」と、基本性能と操作性をアップさせたコストパフォーマンスモデルの「SMZ８００N」を開発しました。


●主な特長
１．明るくシャープな観察像
　色収差（※１）補正の性能を大幅に向上させた新開発のWF対物レンズシリーズ（※２）により、視野全体を色にじみなく、明るく観察できます。
　また、ボディ内のズームレンズに「SMZ１２７０」「SMZ１２７０i」はアポクロマート光学系（※３）、「SMZ８００N」はセミアポクロマート光学系を採用。低倍域〜高倍域までスムーズでコントラストの高いシャープな観察が可能です。
　※１　光は、色（波長）の違いによって屈折する強さが異なり、レンズに近い方から青（B）・緑（G）・赤（R）の順で結像する。この色ズレは「色収差」と呼ばれ、色のにじみとなり、観察像や撮像した画像の劣化につながる。
　※２　「SMZ８００N」についてはオプション。
　※３　結像光学系で色消し（色収差の補正）を三つの波長（色）に対して行う。

２．使いやすく、広範な倍率範囲
　新開発のズーム光学系を搭載。「SMZ１２７０」「SMZ１２７０i」は実体顕微鏡の同クラス最大のズーム比１２．７倍（０．６３−８X）であり、広い倍率をカバーできます。ディッシュ全体のφ３５mm（※）を同一視野内におさめることができるため、サイズの大きな生物サンプルの全体像から細胞の微細構造まで広範な観察ができ、使いやすさが向上しました。
　「SMZ８００N」はズーム比８倍（１−８X）と従来製品よりも高倍の観察を可能としました。高精細が求められる電子部品分野等で使いやすさを発揮します。
　※ズーム倍率０．６３倍、１倍対物レンズ、１０倍接眼レンズ使用時。同軸落射照明装置を除く。

３．高い操作性
　２本の対物レンズをレボルバー「P−RN２」（別売）に同時装着することで、対物レンズの切り替えが容易となり、幅広い倍率範囲をシームレスに観察することが可能です。
　また、オプションとしてさまざまな観察角度の鏡筒をラインナップ。照明装置や同時に二人で観察ができるティーチングヘッド装置などとの組み合わせにおいても、自然な姿勢での観察が可能です。
　LED透過照明スタンド（別売）には、上位機種の研究用システム実体顕微鏡「SMZ２５」「SMZ１８」に搭載しているOCC照明（※）を標準装備。生物分野ではゼブラフィッシュなどのモデル生物の卵や胚など、工業分野では透明なプラスチックやガラスの表面・内部の傷や透明電極の観察に有効です。
　※"Oblique　Coherent　Contrast（偏斜コヒーレントコントラスト）"の略。スライド絞りで中心光束を遮蔽し干渉性のある光を斜めから照射する。無色透明な試料・標本であっても陰影を生じさせ、コントラストをつけて観察できる。

４．多彩なアクセサリーによる高い拡張性
　医学・生物分野や工業分野の多様なアプリケーションに対応するため、照明装置・スタンド・観察（撮影）鏡筒・専用のデジタルカメラ等を幅広く取り揃え、ニーズに合わせた最適な組み合わせが可能です。
　「SMZ１２７０i」は本体にズーム倍率を検出する機能を備えているため、状態検出レボルバー「P−RNI２」を装着し、カメラコントロールユニット「DS−L３」や画像統合ソフトウエア「NIS−Elements」（いずれも別売）を組み合わせることで、ズーム倍率と対物レンズ情報を検出することが可能です。ズーム倍率変更時は、倍率に応じてスケールバーが自動的に連動し、標本の大きさを容易に把握できます。


●主な仕様

　＊添付の関連資料を参照


＜この件に関する問い合わせ先＞

●お客様の問い合わせ先
　株式会社ニコンインステック
　バイオサイエンス営業本部営業企画部販売促進課
　１００−８３３１　東京都千代田区有楽町１−１２−１（新有楽町ビル）
　０３−３２１６−９１６３
　株式会社ニコンインステック
　産業機器営業本部営業企画部企画／販促グループ
　１００−８３３１　東京都千代田区有楽町１−１２−１（新有楽町ビル）
　０３−３２１６−９１６８

●ニコン・ホームページ　http://www.nikon.co.jp/

●ニコンインストルメンツカンパニー・ホームページ　http://www.nikon-instruments.jp/