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クレハ、ドイツの大手包装機械メーカーに「FSフィルム」の独占販売権を付与
世界市場における業務用食品包装材料事業(クレハロン事業)の拡大策について
株式会社クレハ(以下、クレハ)の100%子会社で、欧州における業務用食品包装材料事業の統括会社であるクレハ・ヨーロッパ社は、ドイツの大手包装機械メーカーであるムルチバック社との間で、クレハ・ヨーロッパ社傘下の会社で製造する熱収縮多層フィルム「ML-40」シリーズの内、「Form Shrinkフィルム(以下、FSフィルム)」の販売につき、既にクレハ・グループが販売している国およびオセアニア地域を除く全世界での独占販売権の付与について、このたび合意しましたのでお知らせいたします。
また、クレハ・ヨーロッパ社においては、クレハ・グループの2015年度までの「中期経営計画Grow Globally-II」(略称「中計GG-II」)に基づき、FSフィルムをはじめとする「ML-40」シリーズの拡販による成長を企図していることから、現在、製造子会社のクレハロン・インダストリーズ社(オランダ)において、生産能力を従来比20%増とするための設備投資(投資額約7億円)を進めており、今夏の設備稼働を予定しています。
FSフィルムは、高強度、ハイバリアー、熱収縮性を特徴とする「ML-40」シリーズのひとつで、ムルチバック社がクレハ・グループと共同して開発した自動包装機に使用するフィルムです。フィルムを熱成形し食品を真空パックした後、スチーム加熱によりフィルムを熱収縮させることで、食品を安全かつ見栄え良く包装することができ、すでに欧州を中心に加工肉、チーズ、生肉の包装形態として採用が進んでいます。
クレハ・グループでは、1950年代のポリ塩化ビニリデン・フィルムによる魚肉ソーセージの包装技法の開発を起点として、フィルム加工技術、食品保存技術を蓄積し、1973年にはオランダでの生産を開始し、欧州での事業展開を本格化させました。現在、欧州でのクレハロン事業の売上高は約100億円となり、今後も着実な成長を見込んでいます。
FSフィルムをはじめとする「ML-40」シリーズは、顧客である食品会社における生産性や商品力の向上に大きく貢献すると同時に、クレハ・グループにおける業務用食品包装材料事業拡大のけん引役となるものと確信しています。
以上