富士フイルム、焦点距離１４mmから３５mmまでカバーしたシネマカメラ用レンズを発売

ズーム・フォーカス駆動の電動ドライブユニットを着脱できる、好評のシネマカメラ用レンズの第３弾
「FUJINON　ZK２．５×１４」
焦点距離１４mmから３５mmまでをカバーした広角ズームレンズ
●新発売●


　富士フイルム株式会社（社長：中嶋　成博）は、着脱可能な電動ドライブユニットを搭載したシネマカメラ用レンズの第３弾として、焦点距離１４mmから３５mmまでをカバーした広角ズームレンズ「FUJINON　ZK２．５×１４」（以下「ZK２．５×１４」）を、９月下旬より発売いたします。「ZK２．５×１４」は、シネマカメラで最も普及している３５mmPLマウント（※１）を採用した高性能ポータブルレンズで、高い光学性能とわずか２．９kg（※２）の小型・軽量ボディーを両立し、様々な撮影シーンでの多彩な映像表現を実現します。

　テレビの制作現場では、４K（※３）カメラを用いた映像コンテンツの高画質化が始まっており、高い光学性能をもつシネマカメラ用レンズが注目を集めています。しかし、シネマカメラ用レンズはテレビカメラ用レンズと撮影方法が異なるため、テレビの制作現場でシネマカメラ用レンズをスムーズに運用することが難しい、という課題があります。

　富士フイルムは、ズームやフォーカスを電動で駆動させるドライブユニットを一体化し、しかも着脱できるようにした、新発想のシネマカメラ用レンズ「ZKシリーズ」として、平成２４年８月に「FUJINON　ZK４．７×１９」（以下「ZK４．７×１９」）、同年１１月に望遠タイプの「FUJINON　ZK３．５×８５」（以下「ZK３．５×８５」）を発売しました。「ZKシリーズ」は、着脱可能な電動ドライブユニットを搭載したことによって、ドライブユニットによる操作が一般的なポータブルタイプのテレビカメラ用レンズと同等の操作感を実現しており、映画のみならず、テレビの制作現場で利用されるシネマカメラでの使用にも最適です。従来のテレビカメラ用レンズと同じ操作感で、シネマカメラ用レンズ特有の、浅い被写界深度によるボケ味の良さを活かした高画質な映像表現が可能です。
　また、シリーズ全機種において、電動ドライブユニットを取り外して手動でも操作することが可能です。小型軽量のため持ち運びに便利で、ズームやフォーカスを手動で動かすことが多い映画制作の現場でも、これまでのシネマカメラ用レンズと同じ操作感で撮影が可能です。

　今回の「ZK２．５×１４」の発売で、「ZKシリーズ」に広角・標準・望遠とズームレンズのラインアップが揃います。「ZK２．５×１４」は、フィルム・デジタル双方のシネマカメラに対応した、焦点距離１４mmから３５mmまでをカバーする広角ズームレンズです。最先端の光学シミュレーション技術を駆使し、高精度な大口径非球面レンズを採用したレンズ設計とすることで、高い光学性能と２．９kgの小型・軽量ボディーを両立しました。また、映像のひずみを抑制しながら、レンズ中心部から周辺部まで高い解像力を実現しているため、映画館の大きなスクリーンに上映しても画面周辺部まで高画質な映像を制作することができます。さらに、被写体に３３cm（※４）まで接近して撮影できる「マクロ機能」も搭載。１本でカバーする撮影シーンが拡大します。

　富士フイルムが提供するシネマカメラ用フジノンレンズは、高い描写力が評価され、今年世界的な大ヒットとなった「Oblivion（オブリビオン）」の制作で採用されるなど、最新の映像表現の進化に貢献しています。今後も、富士フイルムは、長年培ってきた光学技術や精密加工・組立技術などを駆使して、画期的な新製品を開発・提供し、多様化する制作現場のニーズに応えていきます。

　尚、平成２５年９月１３日〜１７日にアムステルダムで開催される放送機器展示会「IBC２０１３」で本製品を出展いたします。

　※１　シネマカメラの世界最大手ドイツアーノルド＆リヒター社の１６mm／３５mmシネマカメラ向けのレンズマウント。
　※２　レンズとドライブユニットを一体化した時の質量。
　※３　フルハイビジョンの４倍の画素数を持つ映像規格。
　※４　センサーから被写体までの距離。


＊製品画像・主な特長などリリースの詳細は、添付の関連資料を参照


　本件に関するお問い合わせは、下記にお願いいたします。
　　（お客様）光学・電子映像事業部　営業部　TEL　０４８−６６８−２１４３
　　富士フイルム　ウェブサイト　http://fujifilm.jp/