リニアテクノロジー、モニタリング機能と保護機能を備えた１．５Aリニア・レギュレーターを販売

リニアテクノロジー、新製品「LT３０８１」を販売開始
電流モニタ出力と温度モニタ出力を備えた堅牢な４０V／１．５Aリニア・レギュレータ



　リニアテクノロジー株式会社は、モニタリング機能と保護機能を備えた、使いやすく堅牢な入力電圧範囲の広い１．５Aリニア・レギュレータ「LT３０８１」の販売を開始しました。LT３０８１は、高さの低い（０．７５mm）１２ピン４mm×４mmDFN、熱特性が改善された１６ピンTSSOP、７ピンDD−Pakなど、さまざまな熱特性の優れた表面実装パッケージで供給されます。いずれのパッケージも、ヒートシンクを付けない状態での表面実装アプリケーションにおける消費電力は２Wです。LT３０８１は、放熱能力を更に高める必要がある場合にはヒートシンク装着可能な垂直実装用の７ピンTO−２２０パワー・パッケージでも供給されます。LT３０８１には多様なグレード／温度範囲バージョンがあり、EグレードとIグレードは−４０℃〜＋１２５℃、Hグレードは−４０℃〜＋１５０℃、高信頼性のMPグレードは−５５℃〜＋１５０℃の動作温度範囲で仕様が規定されています。Eグレードの１，０００個時の参考単価は２．６０ドルからで、リニアテクノロジー国内販売代理店各社経由で販売されます。製品の詳細情報は、リニアテクノロジーのWebサイトをご参照ください（http://www.linear-tech.co.jp/product/LT3081）。

　LT３０８１は、既存のレギュレータに比べて安全動作領域（SOA）が広いので、従来のレギュレータでは出力電流が制限される入力−出力間電位差が大きいアプリケーションや、出力電流の大きいアプリケーションに最適です。LT３０８１は、電流源リファレンスを使用することにより、１本の抵抗で出力電圧を０Vまで調整することができます。出力電流制限は１本の抵抗で外部設定可能です。このレギュレータのアーキテクチャと数ミリボルトのレギュレーションを組み合わせることにより、複数のデバイスを簡単に並列接続して熱分散と大きな出力電流を実現できます。LT３０８１の電流モニタの出力電流情報を、電圧設定抵抗ネットワークに加えることによって、容易にケーブルによる電圧降下を補償する回路を構成することが可能で、この場合LT３０８１の出力電圧はケーブルに流れる電流とともに増加します。

　LT３０８１は出力電圧に関係なく、２mV未満の比類のない入力レギュレーションと負荷レギュレーションを実現し、１．２V〜４０Vの入力電圧範囲を特長とし、複数の電圧レールを必要とするアプリケーションに最適です。出力電圧は１本の抵抗で０V〜３８．５Vの範囲に設定可能で、ドロップアウトは１．２Vです。トリミングされた内蔵の５０μAの電流リファレンスの精度は±１％です。デバイスの電圧フォロワ・アーキテクチャにより、レギュレーション、トランジェント応答および出力ノイズ（３０μVRMS）は出力電圧に依存しません。LT３０８１は、２本の抵抗を使用するだけで２端子電流源として構成可能です。リニア・レギュレータ、電流源のいずれの動作モードでも、安定させるための入力コンデンサや出力コンデンサはオプションです。

　LT３０８１は、複数のモニタリング機能と保護機能を備えています。精度が±１０％の電流制限は１本の抵抗を使用することによって設定可能です。モニタ出力として、温度に比例する電流出力（１μA／℃）と出力電流に比例する電流出力（２００μA／A）を備えており、グランドとの間に接続した抵抗の電圧により容易に測定が可能です。電流モニタを使ってケーブルの電圧降下を補償することができます。LT３０８１の内部保護回路には、逆入力保護、逆電流保護、内部電流制限、サーマル・シャットダウンなどの機能があります。

　リニアテクノロジーのエンジニアリング担当副社長兼CTOを務めるロバート・ドブキンは、LT３０８１について次のようにコメントしています。「LT３０８１レギュレータの堅牢なアーキテクチャ、保護機能およびモニタリング機能により、設計の信頼性を高めるための新たなツールを得ることができます。パッケージは、高消費電力向けのTO−２２０パッケージや低消費電力アプリケーション向けに各種表面実装パッケージを使用可能です。適切に動作させるため、システムの消費電力と温度を容易にチェックできます。」

＜LT３０８１の主な特長：＞
　・堅牢な産業用リニア・レギュレータ
　・１．５A出力時の広い安全動作領域
　・出力電流モニタ：IMON＝IOUT／５０００
　・接合部温度モニタ：１μA／℃
　・広い入力電圧範囲：１．２V〜４０V
　・１本の抵抗で出力電圧を０V〜３８Vの範囲に設定
　・５０μAのSETピンの電流：初期精度１％
　・高出力電流や熱分散のための並列接続が容易
　・電流制限を外部設定可能
　・入力コンデンサや出力コンデンサはオプション
　・１mV未満の負荷レギュレーション（標準）
　・０．００１％／V未満の入力レギュレーション（標準）
　・電流制限、サーマル・シャットダウンおよび逆入力保護
　・熱特性が改善された１２ピン４mm×４mm　DFNおよび１６ピンTSSOP、７ピンDD−Pakおよび７ピンTO−２２０パッケージ

　※「IOUT」の正式表記、製品画像は添付の関連資料を参照


＜リニアテクノロジーについて＞
　S＆P５００の一員であるリニアテクノロジーは過去３０年以上にわたり、広範囲に渡る高性能アナログICの設計・製造及びマーケティング活動を行い、世界中の多くの企業に提供しています。リニアテクノロジーの半導体は、私たちのアナログ世界と「通信」、「ネットワーキング」、「産業」、「自動車」、「コンピュータ」、「医療」、「精密機器」、「民生」さらには「軍需航空宇宙」システムで幅広く使用されている、デジタル・エレクトロニクスとの架け橋の役目を担っています。リニアテクノロジーは、パワーマネージメント、データ変換、信号調整、RF、インタフェース、μModuleサブシステム及びワイヤレス・センサー・ネットワーク製品を設計・製造・販売しています。詳細は同社Webサイトをご参照ください。http://www.linear-tech.co.jp

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