Article Detail
シチズンファインテックミヨタ、電子ビューファインダー向け高精細液晶パネルを開発
電子ビューファインダー向けの世界最高峰の高精細液晶パネルを開発
〜解像度を高め30%高め、デジタル一眼レフカメラの要求に対応〜
シチズンホールディングス株式会社(本社:東京都西東京市、社長:戸倉 敏夫)の連結子会社であるシチズンファインテックミヨタ株式会社(本社:長野県御代田町、社長:佐藤 敏彦)は、従来製品より約30%解像度を高めた世界最高峰の解像度(約369万画素相当)を持つデジタルカメラ用電子ビューファインダー=EVF(Electronic View Finder)用途の液晶パネルを開発。今夏に量産・販売を予定しております。
デジタルカメラ市場では、ミラーレスモデルの登場により、光学式ファインダーに代わり、撮影時に必要な情報表示が可能で、カメラ本体の小型化を実現する電子ビューファインダー(以下EVF)を搭載したモデルが増えており、被写体を鮮明に映し出す高解像度の要求が高まっています。
*製品画像は添付の関連資料を参照
当社では、高速応答性、高解像、高精細、高輝度表示が特徴の強誘電液晶を用いた液晶パネルを90年代後半から開発しており、これまでも多くのデジタルカメラのEVFに搭載されています。
この度、より精細な駆動回路の設計と液晶の高速化改善を行うことで、従来製品より約30%解像度を高めた0.4インチでQuad−VGA解像度(1,280×960×RGB)約369万画素相当の液晶パネルを実現しました。現在、市場での最高解像度236万画素を大きく上回る、世界最高峰(※1)の解像度、立体感、精細感を持つ液晶パネルになっており、デジタル一眼レフカメラに要求される高精度なピント合わせが可能になりました。また、フィールド・シーケンシャル方式(※2)特有のカラーブレイクアップ(※3)についても大幅な改善を図ることで劇的な進化を遂げ、これからのデジタルカメラ新世代の主役となる製品です。。
<強誘電液晶の構造>
強誘電液晶マイクロディスプレイは、強誘電液晶の高速応答性を生かした、高解像度、高精細、高輝度表示が特徴。反射型LCOS(Liquid Crystal on Silicon)構造によって画素間のピッチを狭めて滑らかな画像が表現でき、信号処理、駆動回路等を内蔵し小型化が可能です。また、フィールド・シーケンシャル方式を採用することで、カラーフィルターが不要になり高精細表示が可能です。
当社が2012年8月に行った、強誘電液晶の基本特許、製造技術およびVLSIの開発能力を持つ、米のMicron Technology社のディプレイ事業買収により、開発を加速することが出来ました。
<本パネルの特長>
1.サイズ
0.4インチ
2.解像度
1,280×960×RGB 約369万画素相当(Quad−VGA)
VGAパネルの4倍にあたるQuad−VGAを実現。
3.カラーブレイクアップ対策
これまでの2倍速駆動から3倍速駆動へ改善。
4.温度補償改善
液晶駆動を使用温度に適した駆動条件に補償。
5.120Hzの入力信号に対応可能
実像を電気信号に変換する為に生じるタイムラグを改善可能。
<デジタルカメラ−EVF市況>
EVFは、光学式ファインダーに比較して多くの情報表示が可能になり、2002年ごろからデジタルカメラへの搭載が始まり、パネルの高精細化に伴い、上位機種へと搭載数が増加しています。
スマートフォンのカメラ性能の向上により、コンパクトカメラは縮小傾向にありますが、EVFが搭載される一眼レフやミラーレスといったレンズ交換式デジタルカメラの市場は拡大が期待されています。
<シチズンファインテックミヨタ株式会社>
2008年、シチズンミヨタ株式会社とシチズンファインテック株式会社が統合して誕生。
水晶振動子や液晶表示機器、光学デバイス部品などをてがける。
※1:2013年3月当社調べ(小型パネル:0.5インチ以下)
※2:ファインダー上で視点を急に移動させた時に虹のような模様が見えること
※3:ファインダー上で視点を急に移動させた時に虹のような模様が見えること
<関連リンク>
シチズンファインテックミヨタ
http://cfm.citizen.co.jp/index.html
電子ビューファインダー
http://cfm.citizen.co.jp/product/micro_display.html