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IRジャパン、大電流出力の電圧レギュレーター用マルチチップ・モジュールをサンプル出荷

2013-03-29

インターナショナル・レクティファイアー
大電流出力の電圧レギュレータ用マルチチップ・モジュールのサンプル出荷を開始
〜 高性能の通信/コンピューティング向け第3世代SupIRBuck(R)シリーズ 〜


 パワー・マネジメント(電源管理)技術で世界をリードするインターナショナル・レクティファイアー・ジャパン(IRジャパン)株式会社(本社:東京都新宿区)は27日、POL(負荷点)電圧レギュレータ(*1)用マルチチップ・モジュールSupIRBuck(R)(スーパーバック)シリーズの第3世代品を拡張し、新たに最大25Aの大電流出力を備えた「IR3847」のサンプル出荷を開始しました。パッケージは、面積が5mm×6mmと小型のPQFNです。

 銅クリップを利用して熱特性を改善した新しいパッケージを採用し、コントローラに複数の独自の革新的な技術を採用した結果、IR3847は、ヒートシンク(冷却器)なしで最大25Aの大電流を出力できます。同等の統合されたソリューションと比べてプリント回路基板の面積を20%削減でき、コントローラとパワーMOSFETを組み合わせたディスクリート(個別部品)のソリューションに比べて基板面積を70%削減できます。この25A出力の電源ソリューションは、小さな面積(168mm2)で実装できます。

 この新しいデバイスは、損失を最適化するためにパッケージ封止後に正確なデッドタイム(*2)調整を行ない、全負荷範囲にわたって効率を最適化するための高性能LDO(低ドロップアウト)レギュレータを内蔵し、豊富な機能を備えた第3世代SupIRBuck(R)コントローラと、IR社の最新世代のパワーMOSFETを搭載しています。大電流用途向けに不可欠な真の差動リモート検出、温度範囲25℃〜105℃で0.5%精度の基準電圧、入力のフィードフォワード、および極めて小さいジッターによって、ライン電圧、負荷、温度のすべてにわたって出力電圧精度3%未満を実現しています。これは、高性能の通信/コンピューティング・システムで要求されます。競合品は、一般的に5%以上です。

 単一入力電圧(5V〜21V)の第3世代SupIRBuckシリーズの新しい製品であるIR3847は、標準的なソリューションと比較してジッターを90%削減する独自の変調器を備えていることが特徴です。これには、出力電圧リップルを約30%削減する利点と、より小さな実装面積、より優れた過渡応答、より少ない出力コンデンサ数によって、より高い周波数/より広い帯域幅で動作可能という利点があります。

 5mm×6mmと小型のPQFNパッケージに収めたIR3847は、出力15A〜25Aの用途に対して、最大効率が96%以上で25A出力のときの温度上昇が50℃と小さいというような市場をリードする電気的特性および熱特性を実現しています。このほか、外部同期、シーケンシング、VTTトラッキング、出力電圧のマージニング(出力電圧の上限値/下限値の調整)などの先進的な機能も備えています。

 ピン配置は、バイパス・コンデンサの配置を簡単にするために最適化され、内蔵の温度補償された電流制限は、3つの設定値から選択できるので、部品を追加する必要がなく、レイアウトも複雑になりません。

 IR3847は、最高スイッチング周波数1.5MHz、プリバイアス起動、入力電圧検知イネーブル、過電圧保護、パワー・グッド、オプションのオープン・ライン・フィードバックに対する真の出力電圧検出、調整可能な過電圧保護、ソフトスタート機能の内蔵、最小入力電圧1V(外部バイアスのとき)、接合部の動作温度範囲−40℃〜125℃といった標準的なSupIRBuckデバイスの特徴も備えています。このデバイスは、工業用の品質です。
 10万個購入時のIR3847Mの単価は2.23 米ドルから、評価基板(IRDC3847)の単価は29米ドルからの予定です(米国での参考価格)。


 ※製品画像は添付の関連資料を参照


<設計ツール>
 データシートとアプリケーション・ノートは、IR社のホームページ(http://www.irf.com)から入手できます。今回の新製品を搭載した評価基板(IRDC3847)を用意しています。ユーザー・フレンドリで対話型のウエブ・ベースの設計ツールもIR社のホームページ(http://mypower.irf.com/SupIRBuck)から無料で利用でき、設計を簡素化し、選択した設計入力に対する部品表(BOM)の計算、回路図、ボード線図、シミュレーション波形、熱解析ができます。


※下記の表は添付の関連資料「表1、2」を参照
 表1 今回製品化したPOL(負荷点)電圧レギュレータ用マルチチップ・モジュールの概要
 表2 評価基板の概要


<用語説明>
*1)POL(負荷点)電圧レギュレータ:直流電圧を直流電圧に変換するDC−DCコンバータで、マイクロプロセッサ(MPU)などの近くに配置して電力を供給する回路です。例えば、パソコンやインターネット機器などの内部で基準とする電圧の12Vを、FPGAやMPUなどのICを動作させるためのさまざまな電源電圧、例えば5V、3.3V、1.8V、1.2Vなどの電圧に変換する回路です。DC−DCコンバータの出力回路は一般的に、制御(コントロール)用のMOSFETと同期整流(シンクロナス)用のMOSFETを組み合わせて構成します。今回の新製品はこの2つのMOSFETを内蔵しています。

*2)デッドタイム:出力の制御用MOSFETと同期整流用MOSFETを同時にオフする期間のことです。2つの出力MOSFETが同時にオンすると貫通(シュートスルー)電流が流れてMOSFETが破損することがあるので、これを防止するために同時にオフする期間を作ります。

<インターナショナル・レクティファイアー(IR(R))社について>
 IR社はパワー・マネジメント(電源管理)技術のリーダーです。IR社のアナログIC、デジタルIC、アナログ/デジタル混在IC、最先端デバイス、電源のシステムや部品は、コンピュータの性能向上や、世界で最も電力消費の大きいモーターの省エネに貢献しています。コンピュータ、省エネ家電、照明器具、自動車、衛星・航空・防衛システムなどの主な製造企業は、次期製品の性能向上のためにIR社のパワー・マネジメント・ソリューションに頼っています。本社は米国のカリフォルニア州エルセグンド。ホームページはhttp://www.irf.comです。

 注:IR(R)、SupIRBuck(R)はInternational Rectifier Corporationの登録商標です。当資料に記載されるその他の製品名の商標はそれぞれの所有者に帰属します。

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