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サカタのタネ、灌水の手間を軽減できる据置タイプの水上栽培セットを発売

2013-03-22

公園の噴水池が美しい水上花壇に変身!灌水の手間や費用を軽減できる
水上栽培セット『水辺のコンテナ』を公園管理業者などへ発売
これまで花を飾ることができなかった水面を彩り、美化に貢献



 サカタのタネは、公園の噴水池や水路、ゴルフ場の池など新しいスペースの美化に貢献し、灌水の手間を軽減できる据置タイプの水上栽培セット『水辺のコンテナ』を発売します。『水辺のコンテナ』は、球根輸入時に使われるコンテナ2基と、コンテナカバー、底面シート、帯状給水シートの4アイテムを1セットにしたものです。従来の水上花壇としては浮島タイプが一般的ですが、重量に制限があること、コンテナの費用が高いこと、強風や急な水流のある場所ではコンテナが動いてしまうなどの問題があります。『水辺のコンテナ』は、据置タイプで底面から池の水を給水できるため、これらの問題を解決でき、大規模施設での植栽に好適な資材です。同セットでの栽培に向く花として、生育旺盛で過湿に強く、大気や水質の浄化能力にも優れる当社開発の「サンパチェンス(R)」を推奨していきます。『水辺のコンテナ』は、全国の種苗店を通じて販売し、公園やゴルフ場などの管理業者のほか園芸愛好家にも広く販売します。税込み希望小売価格は1セット4,200円で、受注は2013年3月22日から、出荷は4月上旬から開始します。料金別途で施工も承ります。


 水上花壇セット『水辺のコンテナ』の施工イメージ(植物は「サンパチェンス(R)」)

  *添付の関連資料「参考画像」を参照


 当社が開発した「サンパチェンス(R)」シリーズは、二酸化窒素(NO2)やホルムアルデヒド(HCHO)の浄化能力、それに二酸化炭素(CO2)の吸収能力が従来の花き園芸植物よりも高く(※1)、大気汚染の軽減効果のある「環境浄化植物」として注目されています。さらに、水中に溶けた窒素やリンといった栄養塩類の高い浄化能力を発揮することも実証しています(※2)。
 これらの特長に加え「サンパチェンス(R)」シリーズは、生育が大変旺盛なため植栽株数をほかの植物と比べて大幅に減らせることや、春から晩秋まで休むことなく長期間咲き続けることから、公園管理業者から高い評価をいただいています。一方、同シリーズはその生育の旺盛さから梅雨後は水分吸収量が大変多くなるため、大規模に導入された業者からは「灌水を楽にする方法はないだろうか」という声もあがっています。そこで当社は、多くの公園や遊園地に設置されている噴水池や水路、それにゴルフ場の池に着目し、池の水自体を「サンパチェンス(R)」の給水に利用し、水辺という新しいスペースの美化に貢献できないかと検討を重ねてきました。
 従来の水上花壇用の資材としては、浮島、あるいはフローティングタイプと呼ばれる、水面に浮かせる形式のものが一般的です。浮島タイプは、コンテナを浮かせるためにある程度の水深が必要です。そのことから、導入はゴルフ場のウォーターハザードの装飾など、比較的水位の高い場所に限られ、事故防止のために池の水位が低く設定されている公園や遊園地などにはあまり向きません。さらに浮島タイプは、重量の制限があること、コンテナ一台あたりの費用が高いこと、強風や急な流れのある場所ではコンテナが動いてしまうこと、そして給水システムのない資材については水上であっても根本的な灌水の手間が省けないなどの問題点があり、大規模な導入には結びついていないのが現状です。
 そこで当社が栽培実験を重ね、これらの諸問題を一挙に解決し、新たな資材として開発したのが、据置タイプの水上栽培セット『水辺のコンテナ』です。『水辺のコンテナ』は、底面から給水できるため、植えつけから2〜3週間は灌水が必要ですが、根づいてからはその作業を軽減でき、池の清掃時の移動や撤収も簡単です。2段重ねにしたコンテナは、一段目を池の底に据え置きし、二段目を植栽用のコンテナとして利用するため、ゆるやかな水流のある場所でもコンテナが流れてしまうという心配がありません。また、同商品は水上花壇用としてだけではなく、下段コンテナに水を入れたビニール袋を備えつけることで貯水コンテナとして、また立体花壇用のコンテナとしても利用できるメリットもあります。これにより、池がない場所でも灌水の手間を軽減でき、コンテナ栽培を楽しめる画期的な商品です。
 コンテナは、チューリップやユリなどの球根を輸入する際に使われるプラスチック容器を再利用したものです。このコンテナは、球根という重量のある商品の輸送に使われることから、大株に生育する「サンパチェンス(R)」の重量にも耐えられる十分な強度があり、さらには球根が蒸れないよう換気をよくする格子形状となっているため水の取り込みが容易に行えます。また、少なくとも年間50万基のコンテナが日本に入ってきていますが、球根輸入時のみに使われ、その後は再利用することもなく多くが廃棄されているのが現状で、資源の有効利用につながることからも採用を決定したものです。この再利用したコンテナに加え、不織布のコンテナカバー、底面シート、帯状給水シートを1セットにすることで、浮島タイプの従来の資材に比べて大変お求めやすい価格設定を実現しています。


 『水辺のコンテナ』の発売に先がけ、2010年から試験的な施工を開始し、2012年は「第29回全国都市緑化フェアTOKYO」の会場となった上野恩賜公園(東京都台東区)をはじめ、グランモール公園(神奈川県横浜市)、神奈川県立相模原公園(同相模原市)、ハウステンボス(長崎県佐世保市)など、全国7か所で実績をあげています。導入された施設の方からは「これまで活用のしようがなかった水上のスペースを、長期にわたり美しい花で飾ることができた」「フラワーバリケードとして噴水池内の立ち入りを防ぐ効果もあった」「灌水にかかる手間と人件費を大幅に軽減できた」といった評価をいただいており、来年度の導入にも積極的なご意見をいただいています。
 当社では、据置タイプの水上栽培セット『水辺のコンテナ』での栽培に適する花として「サンパチェンス(R)」シリーズを推奨していきますが、晩秋から春の利用としてはプリムラ「アラカルト(R)」シリーズや冬咲きチューリップといったほかの品目での栽培実験でも良好な結果が得られていることから、オリジナルの植物を中心に幅広い提案を行っていきます。当社は同商品を、公園、遊園地、ゴルフ場での水上花壇需要を主要ターゲットとしながら、貯水機能を活用した立体装飾花壇の提案も含め、積極的に拡販していきます。

 ※1:浦野豊氏(東京大学博士・農学)との共同研究の結果による。なお、実験結果から「サンパチェンス(R)」のCO2吸収能力は、従来の花き園芸植物よりも高いことが判明しているが、地球温暖化という現象は、CO2のみならず複数の要因が関わる地球レベルの極めて大きい事象である。したがって、「サンパチェンス(R)」のCO2吸収能力だけをもって、それが温暖化対策につながるというものではない。
 ※2:岡山大学環境理工学部の沖陽子教授との共同研究による。水中に栄養塩類が増え富栄養化になると、植物プランクトンが増殖し、アオコや赤潮などが発生する。その結果、水中の溶存酸素が減少し、魚介類に悪い影響を与える。現在、湖沼や内湾では、生活排水などの人為的な要因で、急速に富栄養化が進み問題になっている。岡山大学の研究では「サンパチェンス(R)」が窒素やリンの除去速度において、水質浄化能力が高いヨシと同等の数値を示すとともに、それらの体内含有率はヨシを上回った。


 *水上栽培セット『水辺のコンテナ』の概要は、添付の関連資料「参考資料」を参照


<読者の方からの水上栽培セット『水辺のコンテナ』に関するお問い合わせ先>
 施工を伴う場合:株式会社 サカタのタネ 造園緑花部 電話:045−945−8828
 購入のみの場合:同 小売商品統括部 電話:045−945−8872

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