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三菱レイヨン、中国社と下排水処理膜製造・販売の合弁会社設立で覚書締結
中国における下排水処理膜製造・販売の合弁会社設立に関する覚書の締結について
三菱レイヨン株式会社(本社:東京都港区、社長:鎌原 正直、以下 当社)は、北京碧水源科技股■有限公司(本社:北京市海淀区、董事長:文 剣平、以下 オリジン社)と下排水処理用中空糸膜の製造・販売および膜エレメント加工・販売の合弁会社設立を目的とする覚書を締結しました。合弁会社の出資比率は、当社51%、オリジン社49%を予定しています。
<覚書締結の背景>
当社は拡大を続ける中国の下排水処理市場において、中空糸膜(製品名 《ステラポアーSADF(TM) 》)を使用したMBR(Membrane Bio Reactor:膜分離活性汚泥法)システムを柱に事業を展開しています。
この度、当社の中空糸膜の顧客エンジニアリング会社でもあり、中国国内の大型MBR案件の受注力が圧倒的に高く、当社膜の使用実績の豊富なオリジン社と、中空糸膜製造・販売および膜エレメント加工・販売の合弁会社設立を目的とする覚書を締結しました。
当社は、オリジン社のMBR案件受注力と膜販売力を取り込むことで、中国MBR市場でのトップシェア獲得を目指します。
更に、中空糸膜の中国生産によるコスト競争力と地産地消の優位性を活かし、O&M(運営・保守)など幅の広い水処理事業展開を目指します。
一方、オリジン社は、当社技術による高品質な膜の安定生産・供給能力拡大により、急成長を続ける中国の排水処理市場で更なる飛躍を目指します。
<オリジン社概要>
社名:北京碧水源科技股■有限公司(Beijing Origin Water Technology Co., Ltd)
本社:北京市海淀区
董事長:文 剣平
事業概要:環境エンジニアリング、水処理膜製造・販売
設立:2001年7月(2010年4月 深セン証券交易所に上場)
資本金:1億47百万元(約18億52百万円)
売上高(2009年):3億14百万元(約39億5百万円)
時価総額(2010年12月17日現在):200億元(約2520億円)
<当社グループの水処理技術の概要と今後の方針>
当社はこれまでに排水処理施設向けに国内をはじめ中国、韓国など世界中で3,000件以上の中空糸膜エレメント納入実績を持ち、特にMBRのリーディングカンパニーとして水処理膜事業を展開中です。
大規模排水再利用施設向けのMBR分野では、当社の膜技術は高く評価されており、今後は膜技術の提供だけでなく、水処理施設の維持・運営・管理システムの技術開発にも展開を図り、今後も国外を中心に大型案件の受注獲得に向け注力していきます。
<《ステラポアーSADF(TM)》 の特徴>
《ステラポアーSADF(TM)》 は、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)製中空糸精密ろ過膜(MF膜)で、以下の特徴があります。
・高い透水性能
当社従来品中空糸膜に比べ、約3倍の透水性能。
・耐薬品性
耐薬品性に優れたフッ素系高分子の中空糸膜。
・高強度
特殊テキスタイル技術の応用による筒状高強力支持体により物理的強度を向上。
・高分離信頼性
二層複合溶液紡糸技術により、膜表面と内層部の二箇所に分画層を形成。
※■印の文字は人偏に「分」の文字