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住友金属鉱山、フィリピンでスカンジウム回収パイロットプラントを建設

2013-03-14

スカンジウム回収パイロットプラントの建設について



 住友金属鉱山株式会社(本社:東京都港区、社長:家守伸正)は、このたび希土類元素の一つであるスカンジウムの回収のためのパイロットプラントを当社子会社であるコーラルベイニッケル社(所在地:フィリピンパラワン島、社長:藤村隆則、以下「CBNC」)に建設することとしました。

 当社は、CBNCにおいてHPAL(*)法によりニッケル・コバルト混合硫化物を生産しておりますが、その原料鉱石中に微量のスカンジウムが含まれています。当社は、新居浜研究所(愛媛県新居浜市)でその回収方法の開発に取り組んでまいりましたが、このたびニッケル・コバルト混合硫化物の製造工程からスカンジウムを効率的に回収する技術を確立しました。
 当社は、2013年中にCBNCにおいて酸化スカンジウム製造のパイロットプラントを建設し、2014年には月10kgレベルの試作を開始します。また、パイロットプラントでの操業試験の結果を踏まえ、2015年を目途に商業規模の酸化スカンジウム生産ラインを建設し、事業化をめざしてまいります。

 スカンジウム希土類元素の一つで、現在はアメリカ、ウクライナ、ロシア、中国等を中心に年間10トン程度生産されていると推定されます。生産量が少なく、かつ高価であることからこれまでは需要が限定されておりますが、安定的な供給により主な用途であるアルミニウムへの添加剤や固体酸化物形燃料電池の電解質等の分野での伸びが期待されます。

 当社は、今後も有用な金属の効率的な回収に努めてまいります。

 *HPAL:High Pressure Acid Leach 高圧硫酸浸出


以上


(参考資料)
 スカンジウム(元素記号 Sc)
  希土類元素の一つで、1879年に発見された。銀白色の金属で比重は2.99。
  アルミニウムの強度、耐熱性、耐食性を高めるための添加物、固体酸化物形燃料電池の電解質のほか、メタルハライドランプ、アルカリ電池の電極等に使用される。

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