日本鉄鋼連盟、１１月の鉄鋼生産概況を発表

鉄鋼生産概況２０１０年１１月

粗鋼生産　８９８万トン、前月比５．５％減、前年同月比１．４％増



◎２０１０年１１月の鉄鋼生産動向をみると、銑鉄、粗鋼、熱間圧延鋼材（普通鋼、特殊鋼の合計）とも前月比で減少したが、前年同月比では増加した。

○銑鉄生産は６７１．２万トンと前月に比べ４２．７万トン、６．０％減少、前年同月比０．８％増加となり、前年同月比では１３カ月連続の増加となった。また、１〜１１月では７，５４０．３万トンと前年同期比２５．５％増となった。
　なお、１１月末の高炉稼働基数は前月同様の３３基中２７基であった。

○粗鋼生産は８９８．４万トンと、前月比５２．１万トン、５．５％減少、前年同月比１．４％増加となり、前年同月比で１３カ月連続の増加となったが、３カ月振りに９００万トン台を割った。１１月の１日当たり粗鋼生産は２９．９５万トンで、１０月の同３０．６６万トン比２．３％減だった。また、１〜１１月では１０，０４２．４万トンと前年同期比２７．８％増となった。
　炉別生産をみると、転炉鋼が６８９．３万トンと前月比６．１％減（前年同月比２．１％減）、電炉鋼が２０９．２万トンと同３．４％減（同１５．３％増）となり、前年同月比でみると転炉鋼が１３カ月振りの減少、電炉鋼は１２カ月連続の増加となった。
　鋼種別生産では、普通鋼が６８７．２万トンと前月比５．５％減（前年同月比２．０％減）、特殊鋼が２１１．３万トンと同５．４％減（同１４．６％増）となり、前年同月比では普通鋼が１３カ月振りの減少、特殊鋼は１２カ月連続の増加となった。

○熱間圧延鋼材（普通鋼、特殊鋼の合計）生産は７９２．９万トンと前月に比べ２９．６万トン、３．６％減（前年同月比２．９％増）と、前年同月比では１２カ月連続の増加となった。また、１〜１１月では８，９６１．３万トンと前年同期比３０．０％増となった。

○普通鋼熱間圧延鋼材（一般）の生産は６１７．６万トンと前月比２４．５万トン、３．８％減（前年同月比微減）となった。また、１〜１１月では７，０９２．７万トンと前年同期比２３．９％増となった。
　品種別では、条鋼類は１５０．３万トン、前月比０．１％減（前年同月比４．２％増）で、前年同月比では５カ月振りの増加となった。鋼板類は４６１．２万トン、同５．０％減（同１．５％減）となり、前年同月比では１３カ月振りの減少となった。
　主要品種の生産内訳をみると、最大のウエイトを占める広幅帯鋼が３４８．３万トン（前月比６．０％減、前年同月比４．９％減）と、前年同月比で２カ月連続の減少となった。厚板は１０６．７万トン（同１．０％減、同１１．７％増）と、前年同月比で９カ月連続の増加となった。一方、条鋼類では小形棒鋼が７３．９万トン（同３．１％減、同５．９％増）が前年同月比で２カ月連続の増加となった。Ｈ形鋼は２５．６万トン（同１．４％増、同１．２％増）と同５カ月振りの増加、大形形鋼は８．５万トン（同０．３％減、同０．５％減）と同２カ月振りの減少、中小形形鋼は８．２万トン（同３．４％減、同１０．８％増）と同５カ月振りの増加となった。

○特殊鋼熱間圧延鋼材の生産は１７５．４万トンと、前月に比べ５．０万トン、２．８％減（前年同月比１４．５％増）となり、前年同月比では１２カ月連続の増加となった。また１〜１１月では１，８６８．７トンと前年同期比５９．９％増となった。



※「全国鉄鋼生産高／全国鋼材生産高」は、添付の関連資料を参照