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鹿島、磁界とICタグを利用して重機周囲を常時監視する「アラウンドウォッチャー」を開発
磁界とICタグを利用して重機周囲を常時監視する
「アラウンドウォッチャー」開発
新東名高速道路「徳定トンネル工事」で有効活用中
鹿島(社長:中村満義)は、株式会社マトリックス(社長:辻義光)と共同で、建設工事の重機作業における重機と作業員との接触事故防止を目的とした「アラウンドウォッチャー(Around Watcher)」を開発しました。本システムは、株式会社マトリックスが開発したセミアクティブICタグシステムと当社が開発した魚眼カメラ監視システムを組み合わせたもので、重機周りに一定の磁界を発生させ、ICタグを携帯した作業員が磁界内に侵入したら直ちに重機オペレータに知らせることができるとともに、重機オペレータは運転席のモニターで重機周辺の状況を目視確認できるシステムです。現在、新東名高速道路徳定トンネル工事(発注:中日本高速道路株式会社、現在施工中)にて、本システムをバックホウ、ホイールローダに搭載して、有効に活用しています。
<アラウンドウォッチャー概念図>
※添付の関連資料を参照
<開発の背景>
建設工事では、重機オペレータの死角に作業員が接近する可能性が高く、重機稼働時に作業員が接触して事故を引き起こす恐れがあります。これまでも重機と作業員の接触事故防止対策としては超音波や電波を利用し、重機及び作業員に送受信機を携帯させた警報システムが開発されてきました。
しかし、超音波や電波を用いた方式では、超音波、電波の乱反射により到達距離が延伸する場合の誤検知や、受信機と作業員の間に他の重機や機械が入った場合の不検知の問題があり、トンネルなどの狭い作業空間では十分に機能を果たすことは困難でした。
そこで当社は、これらの問題を解決するため、磁界を利用した方式を採用することで、周辺の作業員の接近を把握することを可能とした「アラウンドウォッチャー(Around Watcher)」を開発しました。
※以下、リリース詳細は添付の関連資料を参照