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日本電波工業、高品質で安定した信号を供給する小型周波数シンセサイザーを開発

2012-11-23

放送事業用通信・公共無線等、マイクロ波通信向け、
通信品質向上に貢献する、小型周波数シンセサイザを開発


 日本電波工業(株)は、当社独自の水晶発振回路技術とモジュール化技術を駆使して、位相雑音とスプリアスが低く、マイクロ波通信においても高品質で安定した信号を供給できる、小型の周波数シンセサイザを開発致しました。

 テレビなど放送事業の中継局間で有線伝送路の敷設が困難な場合や、携帯電話事業の交換局・基地局間、各種公共無線・業務用無線等では、マイクロ波を使ったデータ通信が行われます。このマイクロ波通信においては、多くの場合、1つのシンボル(信号を乗せる区間)に多くのビット情報を載せることが出来るデジタル多値変調方式が採用されています。このデジタル多値変調方式は周波数の利用効率が極めて高く、一度に大量の信号を伝送するためには最適な方式の一つです。しかし、信号の品質は、PLL回路におけるVCO(電圧制御発振器)の位相雑音特性(周波数の揺らぎの度合い)、スプリアス特性(発振周波数以外の不要な周波数の発生度合い)に依存し、従来のVCOでは高い通信品質を確保することが難しい面がありました。

 当社は、マイクロ波通信におけるこうした難点を解決して信号の品質を確保するため、単に発振器の性能を向上させるだけではなく、PLL回路を含めた周波数シンセサイザとしての総合性能を向上させるための開発を行い、水晶デバイスの総合メーカーとして培った発振回路技術と温度補償技術、さらに独自の高周波合成技術、モジュール化技術を一体化させた最適な設計により、位相雑音特性とスプリアス特性に優れた電圧制御水晶発振器(VCXO)と周波数安定度に優れた恒温槽付水晶発振器(OCXO)を搭載した高性能な周波数シンセサイザを製品化致しました。(位相雑音は−88dBc/Hz@1kHz、−100dBc/Hz@10kHz、−100dBc/Hz@100kHz、及び−125dBc/Hz@1MHz(各離調周波数)。スプリアスは高調波で−35dBc以下、及び非高調波で−55dBc以下。周波数安定度は±0.2ppm)。

 出力周波数範囲は7,300MHz(7.3GHz)〜7,850MHz(7.85GHz)で、その他の仕様を含めてご要求に応じた対応が可能です。

 こうした特性に加えて、長期周波数安定度にも優れ(±0.5×10−6/年)、サイズも小型化をはかったことにより(W60×L110×H22 mm)、放送事業におけるマイクロ波中継局や携帯電話事業での無線エントランス(無線伝送路装置)、各種公共無線・業務用無線基地局等でご活用いただけるものと考えております。
 既に量産を開始しており、サンプルは迅速に納入致します。

 なお、本製品は11月28日(水)〜11月30日(金)にパシフィコ横浜で開催される「マイクロウェーブ展 2012」に出展致します。


 *外観写真は添付の関連資料を参照


 *以下は添付の関連資料「参考資料」を参照
  【仕様】
  【位相雑音特性】
  【スプリアス特性(広帯域)】

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パシフィコ横浜 マイクロ波 基地局 H2

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