Article Detail
協和発酵キリン、低分子化合物バルドキソロンメチルに関する前期第II相臨床試験を中断
バルドキソロンメチル(RTA 402)に関する2型糖尿病を合併する慢性腎臓病患者を対象とした
前期第II相臨床試験の中断について
協和発酵キリン株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:花井陳雄、以下、「協和発酵キリン」)は、リアタ ファーマシューティカルズ(米国テキサス州アービング市、CEO:ウォーレン ハフ、以下、「リアタ社」)から導入した低分子化合物バルドキソロンメチル(開発番号:RTA 402)について、日本で実施中の2型糖尿病を合併する慢性腎臓病患者を対象とした前期第II相臨床試験の中断を決定しましたのでお知らせします。
リアタ社は米国・欧州・カナダ・オーストラリア・中米において、2型糖尿病を合併する慢性腎臓病患者を対象とした第III相プラセボ対照比較試験(BEACON試験)を実施していましたが、安全性上の懸念(実薬群で重篤な有害事象ならびに死亡例が多く発現している)があるとの独立データモニタリング委員会(※)からの中止勧告を受けて、BEACON試験の中止を決定しました。
協和発酵キリンでは、リアタ社の判断に鑑み、患者さんの安全性確保の観点から、現在日本で実施中の前期第II相臨床試験の中断を決定しました。
今後、BEACON試験および国内で実施中の試験のデータを詳細に分析し、本試験の再開もしくは中止について判断する予定です。
協和発酵キリンは、2009年12月24日に、リアタ社との間で、バルドキソロンメチルの日本、中国、台湾、韓国および東南アジア諸国における独占的開発・販売権を取得するライセンス契約を締結しております。
以上
※独立データモニタリング委員会
治験依頼者によって設立され、臨床試験の進捗状況、安全性データおよび重要な有効性変数の評価を定期的に行うとともに、治験依頼者に試験の継続、修正または中止を勧告する委員会。
【リアタ ファーマシューティカルズ(Reata Pharmaceuticals,Inc.)の概要】
設立:2002年
所在地:米国テキサス州アービング市(Irving,Texas,USA)
社長:ウォーレン ハフ(Warren Huff)
業務内容:新規の抗炎症作用に着目し、炎症性疾患の治療薬の開発を行っている。バルドキソロンメチルは同社の最も開発の進んだ製品である。
リアタ社の詳細情報については、http://www.reatapharma.com/をご参照ください。