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J.D.パワー、日本ITソリューションプロバイダー顧客満足度調査結果を発表

2012-09-24

基幹業務系システムに対しては、依然根強いコストへの不満
2012年日本ITソリューションプロバイダー顧客満足度調査



 CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である株式会社J.D.パワー アジア・パシフィック(本社:東京都港区、代表取締役社長:アルバート ラパーズ、略称:J.D.パワー)は、2012 年日本ITソリューションプロバイダー顧客満足度調査の結果を発表した。

 当調査は、全国の従業員規模50名以上の企業を対象に、情報システムの導入・構築事業者に対する満足度を明らかにする調査で、2012年6月から7月に郵送調査によって実施した。
 当調査では、業態ごとにITソリューションプロバイダーを4つのセグメントに分け、集計した。各セグメントと回答件数は以下のとおりである。
  「コンピューターメーカー」 回答件数1,324件、
  「コンピューターメーカー系ベンダー」 回答件数1,486件、
  「事務機メーカー系事業者」 回答件数1,963件、
  「通信系事業者」 回答件数1,799件
  ※なお、参考データとして「その他独立系・ユーザー系ベンダー」(回答件数2,299件)についても聴取している。

 満足度の測定にあたっては、総合的な顧客満足度に影響を与える6つのファクターを設定し、各ファクターの総合満足度に対する影響度をもとに、総合満足度スコアを算出した(1,000ポイント満点)。
ファクターごとの総合満足度に対する影響度は、「導入・構築対応」8%、「システム品質」26%、「障害・トラブル対応」8%、「コスト」9%、「営業対応」24%、「サービス提供体制」24%となった。


◆基幹業務系システムの真のコスト削減力が今後の重要なカギ◆
 調査対象とした4セグメントの満足度を比較すると、事務機メーカー系や通信系事業者の満足度が高く、コンピューターメーカーやコンピューターメーカー系事業者の満足度が低い傾向であった。コンピューターメーカーやコンピューターメーカー系事業者に対しては、2割以上の顧客企業が「(たぶん)次回は違う事業者を選ぶ」と回答しており、満足度の低さが離反意向の高さにつながる様相を呈している。

 この背景にあるのは、基幹業務系システムに対するコスト不満の強さである。ハード関連への投資、アプリケーションの開発、運用にかかる費用は企業経営に重くのしかかっており、必然、基幹システム案件の多いコンピューターメーカー(系)事業者に対しては、顧客企業の不満の集中と、その解消に対する要求が強まっている。他方の事務機メーカー系、通信系事業者等は、ドキュメント系、音声系システムなど、特定業務課題に特化した、低コストソリューションの提供により顧客の支持を高めているが、言い換えれば、これも“基幹業務”システムのコスト削減に対し、直接的な解決策を呈示しているとは言えない。

 今日の状況、顧客企業の不満は、如何に企業の基幹業務系システムをコスト削減できるのか、あるいはそのコストに見合う価値をどのように見出せるのか、という点について解決策を切望する市場の声である。この声に対し、最適なソリューションを提供するための取り組みが、今後の競争優位戦略へのカギとなるであろう。


◆日本IBM、NECフィールディング、富士ゼロックス、NTT西日本が各セグメントの1位を獲得◆
 各部門における総合満足度ランキングは次のとおりとなった。

 ・コンピューターメーカー
  ランキング対象となった5ベンダー中、日本IBMが顧客満足度第1位となった。同社は「導入・構築対応」、「システム品質」、「営業対応」、「サービス提供体制」の4ファクターで最も高い評価を得た。第2位は日立製作所で、「障害トラブル対応」ファクターでトップ評価となった。第3位はNECで、「コスト」ファクターでトップ評価となっている。

 ・コンピューターメーカー系ベンダー
  ランキング対象となった10ベンダー中、NECフィールディングが顧客満足度第1位となった。同社はすべてのファクターでトップ評価を得ている。第2位はNECソフトで、「営業体制」、「サービス提供体制」ファクターでセグメント平均を大きく上回っている。

 ・事務機メーカー系事業者
  ランキング対象となった3ベンダー中、富士ゼロックスが顧客満足度第1位となった。同社は「導入・構築対応」、「システム品質」、「コスト」、「営業対応」、「サービス提供体制」の5ファクターで最も高い評価を得た。
第2位はリコーで、「障害・トラブル対応」ファクターでトップ評価、また「サービス提供体制」では富士ゼロックスと並んでトップ評価となっている。

 ・通信系事業者
  ランキング対象となった6ベンダー中、NTT西日本が顧客満足度第1位となった。同社は「導入・構築対応」、「障害・トラブル対応」、「サービス提供体制」の3ファクターで最も高い評価を得た。第2位はソフトバンクで、「システム品質」、「コスト」の2ファクターでトップ評価となっている。


*J.D.パワーが結果を発表する調査はすべてJ.D.パワーが第三者機関として自主企画により実施したものです。


<株式会社J.D.パワー アジア・パシフィックについて>
 当社は米国J.D.パワー・アンド・アソシエイツの日本を含むアジア地域でのビジネスの拠点として1990年に設立された。自動車業界を始め通信、IT、金融、保険、トラベルなど様々な業界において顧客満足に関する調査やコンサルティングを実施している。尚、J.D.パワーではシンガポール、北京、上海、バンコクに拠点をもち、日本、オーストラリア、中国、インド、インドネシア、マレーシア、フィリピン、台湾、タイ、ベトナムで調査を実施している。会社概要や提供サービスなどの詳細は当社ウェブサイトhttp://www.jdpower.co.jpまで

<J.D.パワー・アンド・アソシエイツについて>
 ザ・マグロウヒル・カンパニーズの一部門であるJ.D.パワー・アンド・アソシエイツ(本社:米国カリフォルニア州ウェストレイク・ビレッジ)は、パフォーマンス改善、ソーシャル・メディア、顧客満足に関するインサイトとソリューションを提供している国際的なマーケティング情報サービス企業である。数百万人の消費者からの回答をもとに品質や顧客満足度に関する調査を毎年行なっている。

<ザ・マグロウヒル・カンパニーズについて>
 2011年9月12日にマグロウヒルは、国際的な金融市場に情報・分析サービスを提供する世界有数のビジネス情報サービス企業であるマグロウヒル・フィナンシャルと、世界規模でのデジタル教育サービスに特化した教育事業のマグロウヒル・エデュケーションの2社に分割すると発表した。マグロウヒル・フィナンシャルの主なブランドはスタンダード&プアーズ・レーティング・サービス、S&P Capital IQ、S&P Indices、プラッツ・エナジー・インフォメーション・サービス、J.D.パワー・アンド・アソシエイツである。

 世界40カ国に280カ所以上の拠点、約23,000人の従業員を有し、2011年の売上高は62億ドルにのぼる。詳細はウェブサイトhttp://www.mcgraw-hill.comまで。


<ご注意>
 本紙は報道用資料です。(株)J.D.パワー アジア・パシフィックの許可無く本資料に掲載されている情報および結果を広告または販促活動に転用することを禁止します。


◇以下の資料は添付の関連資料「添付資料」を参照
 ・顧客満足度ランキング(1,000ポイント満点)
 ・総合満足度を構成するファクター


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