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アサヒグループHDなど、「筋骨草エキス」が関節痛を和らげるメカニズムを確認

2012-07-02

アサヒグループと順天堂大学の共同研究発表
「筋骨草エキス」が関節痛を和らげるメカニズムを確認
〜関節に痛みをもたらす物質を抑制〜



 アサヒグループホールディングス株式会社(本社 東京、社長 泉谷直木)食の基盤技術研究所(※1)は、アサヒフードアンドヘルスケア株式会社(本社 東京、社長 唐澤範行)および順天堂大学医学部生化学・生体防御学講座と、「筋骨草エキス」が関節痛を和らげる効果とメカニズムについて共同研究を行なってきました。この度、関節の一部(滑膜)の細胞を用いて筋骨草エキスを投与する比較実験を行いました。この細胞はヒト体内の炎症を擬似的に模倣したものであり、ヒトの体での効果を再現したものです。その結果、何も加えない場合と比較して、痛みをもたらす炎症性物質を最大で約2割抑制する抗炎症効果が確認できましたので、2012年7月5〜6日(木、金)開催の第33回日本炎症・再生医学学会にて研究成果を発表します。

 ※1:食品や食品成分を基に、さまざまな機能性成分の研究開発、健康増進の効果検証など、食と健康についての総合的な研究を行なっています。


<研究概要>

 ※添付の関連資料を参照


 変形性膝関節症に代表される、関節疾患の痛みは、主に炎症を起こした細胞が産生する炎症性サイトカイン(IL−8)とメディエーター(PGE2)によって生じます。この物質が多く生じるほど炎症が進んでおり、痛みの度合いは強くなります(図1)。
 今回、関節の一部(滑膜)の細胞を培養した擬似的炎症に、筋骨草エキスを加えたところ、何も加えない時と比較して、炎症性サイトカインやメディエーターが最大で約2割低下することがわかりました(図2)。これは筋骨草エキスが炎症性サイトカインやメディエーターの産生を抑制して、関節痛の痛みを和らげる抗炎症作用を発揮する可能性を示しています。


<研究の背景と目的>
 日本における高齢者比率は年々高まっており、加齢に伴い発症するひざの痛みを抱える患者も増加しています。中でも主な疾患と言われる変形性膝関節症は、ひざ関節のクッションとなる軟骨のすり減りや筋力の低下が要因となって、ひざの関節に炎症が起きたり、関節が変形したりして痛みが生じるもので、その推定患者数は50歳以上で2,400万人とも言われています。関節の疾患は要支援、要介護の原因の一つとなっており、より積極的な対策が望まれています。

 筋骨草は、古くから民間薬として切り傷、腫れ物、高血圧、発熱、腹痛などに煎じて服用されていたシソ科の多年草です。これまでに筋骨草エキスの抗炎症効果の可能性についての報告はあり、グルコサミンとの併用などによる関節痛への効果が期待されていますが、そのメカニズムについては不明のままでした。今回の研究では関節の炎症に対する筋骨草の効果について、その効果とメカニズムの解明を目的として行いました。

 共同研究結果から筋骨草エキスが炎症性サイトカインとメディエーターの産生を抑制して、関節痛などのひざの痛みに対し抗炎症作用を発揮する可能性が示されました。これらの筋骨草エキスについての研究で得られた結果は、アサヒフードアンドヘルスケアの商品開発等に活用していきます。

 アサヒグループは今後も食と健康に関する研究を続け、お客様の心豊かな健康生活を支援するためのさまざまな活動に取り組んでいきます。

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