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サッポロ飲料、梅果実由来成分の脂肪燃焼効果で疲労軽減になるなど研究成果を発表
梅果実由来成分の脂肪燃焼効果で疲労軽減に
サッポロ飲料株式会社(本社・東京、社長・堀雅寿)は、近畿大学生物理工学部(和歌山県紀の川市)の矢野史子教授、三谷隆彦元教授、および和歌山県工業技術センター(和歌山市)等と共同で、梅果実由来成分の脂肪燃焼効果が疲労軽減につながることをマウスの試験で初めて明らかにしました。
今回、梅干しを作る過程で副産物として生成され、今まで有効利用されていなかった「梅酢」に着目し、梅果実由来の成分である「梅酢ポリフェノール(参考資料)」を用いて実証試験を行いました。
梅果実由来のポリフェノールを継続して摂取することで、疲労軽減効果が得られることが既にわかっていましたが、そのメカニズムを調べる過程で、エネルギー生産と脂肪燃焼に関わる遺伝子の発現が高まり、効果的に脂肪燃焼してエネルギーを生産していることが分かりました。
今後は、梅果実由来のポリフェノールの脂肪燃焼効果のメカニズムを解明し、メタボ対策飲料・食品の開発を目指します。
サッポロ飲料では、創業以来の原料へのこだわりを背景とした様々な研究成果を、お客様に新たな価値を提案できる商品づくりに積極的につなげていきたいと願っています。この研究成果とともに、「梅」に更なる注目が集まることを期待しています。
■「梅酢ポリフェノール」の脂肪燃焼効果による疲労軽減メカニズム解明についての試験
(方法)
マウスを2つのグループに分け、(1)市販の粉末飼料、(2)「梅酢ポリフェノール」0.4%含有飼料を3週間自由摂食させました。4週目に後脚の腓腹筋とヒラメ筋(注1)を合わせて採取し、エネルギー代謝関連遺伝子のmRNA(注2)をRT−PCR法(注3)で測定しました。
(結果)
マウスは「梅酢ポリフェノール」の摂取により、細胞内でエネルギーを生産するミトコンドリアの機能向上の指標である遺伝子群(PGC−1やUCP−3)の発現が上昇する傾向がありました(図1)。
更に、脂肪酸の酸化に関わる遺伝子群(CPT−1やHADH)の発現が上昇していました(図1)。
このことから、「梅酢ポリフェノール」が脂肪を燃焼してエネルギー生産を促進し、疲労軽減効果が得られると考えています。(図2)。
※図1、図2は添付の関連資料を参照
注1:後脚の腓腹筋とヒラメ筋
腓腹筋(ひふくきん)は脚の後ろ側にある屈筋。ふくらはぎを作る筋肉。大腿骨に始まり、下方はヒラメ筋と合わさってアキレス腱となる。膝の屈曲やつま先立ちなどの運動に関与。
注2:mRNA(メッセンジャーRNA)
DNAの遺伝子情報を写し取ってリボソームへ運ぶものをmRNAという。リボソームに運ばれた遺伝子情報のコピーはタンパク質へと翻訳される。
注3:RT−PCR法(リアルタイムPCR)
DNAを定量する方法のひとつ。
※参考資料は添付の関連資料を参照参考資料
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