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サカタのタネ、軟白作業を軽減できるカリフラワーの新品種「ホワイトキャンディ」を発売

2012-05-24

包葉性に優れ、手間と労力のかかる軟白作業を大幅に軽減できる
カリフラワーのF1新品種『ホワイトキャンディ』の種子を発売
花蕾は極緻密で純白、幅広い作型に対応できる中早生品種



 サカタのタネは、軟白作業の手間を大幅に軽減できるカリフラワーの中早生F1新品種『ホワイトキャンディ』の種子を2012年6月下旬に発売します。カリフラワーの花蕾は日光にあたると黄化し、商品価値が著しく低下してしまいます。そのため従来品種は、葉を結束したり、内側に折るなどの軟白作業が必要です。『ホワイトキャンディ』は葉枚数が多く、自然に葉が花蕾を包み込む性質(包葉性)がとても強いため、これらの作業を大幅に軽減することができます。さらに、葉で覆われた花蕾は純白で極緻密なため、高品質な青果を収穫できる品種として他品種と差別化を図ることができます。『ホワイトキャンディ』は、定植後85日前後で収穫できる中早生品種です。温暖地、暖地の秋冬どり栽培や春どり栽培、寒冷地の初夏どり栽培など幅広い作型に対応できます。『ホワイトキャンディ』の種子は、2,000粒入り4,200円、ペレットシード(※1)5,000粒入り12,390円(いずれも税込み希望小売価格)で、全国の種苗店・JAルートを通じて販売します。なお、初年度の販売目標金額は1,000万円です。


 *商品画像は添付の関連資料を参照


 カリフラワーは、同じアブラナ科の仲間であるブロッコリーの突然変異から生まれた野菜です。
 明治時代にヨーロッパから導入され、第二次世界大戦後にはアスパラガスやセルリーとともに「洋菜の三白」と呼ばれ、代表的な西洋野菜として浸透しました。一方でブロッコリーは、1970年代以降、コールドチェーンの普及と日本の気候に合う品種の育成が進んだこと、カリフラワー栽培に必要な軟白作業が不要なこと、そして栄養価が高いということもあり、急速に普及しました。現在ではブロッコリーとカリフラワーの国内の作付面積は逆転し、ブロッコリーは13,400ha、カリフラワーはその10分の1の1,320haほどになっています(※2)。
 カリフラワーの栽培においては、いかに純白で、緻密な花蕾を収穫するかが大きなポイントになります。カリフラワーの花蕾は日光にあたると黄化し、商品価値が著しく低下してしまいます。
 そのため生産者は、葉の中心に花蕾が見え始めたころに花蕾を葉で覆う軟白作業を行っています。
 軟葉作業は、葉をひもでしばる(縛葉・ばくよう)、葉を内側に折る(折葉・せつよう)などといった方法があります。生産者からは「軟白作業にとても手間がかかる」「株ごとに花蕾を包む時期を見極めなければならず、毎日の見回りが必要」などの声が上がっており、生産者がブロッコリーに作付けを変更した要因の一つとされています。
 今回発売する『ホワイトキャンディ』は、純白で緻密な花蕾と、包葉性の強さを両立した品種の育成をめざして、約10年の歳月をかけて開発した品種です。葉枚数が多く、葉が花蕾を包み込む性質がとても強いため、軟白作業を大幅に軽減することができます。そのうえ、極緻密でドーム形の純白花蕾を収穫することができます。『ホワイトキャンディ』を試作した茨城県境町の生産者からは「葉を折る必要がないので、作業がとても楽になった」「早生〜中生品種を高温期に栽培すると花蕾の表面が毛羽立つことがあるが、『ホワイトキャンディ』はそれが起きにくい」などといったご意見をいただいています。また市場担当者からは「純白花蕾が特長の従来品種『バロック』と比べても引けをとらないほど品質がよい。試作した生産者からも期待の声があがっていた」との高い評価をいただいています。
 『ホワイトキャンディ』は、定植後約85日で収穫できる中早生品種です。花蕾の重さは一般的なカリフラワーと同様の750〜800g程度です。同品種は、中早生品種でありながら高温適応性にも優れます。そのため、カリフラワーの一般的な作型である、温暖地、暖地の秋冬どり栽培に加え、同地域の春どり栽培、寒冷地の初夏どり栽培にも適しています。寒冷地では『ホワイトキャンディ』と早生品種の「美星(R)」と「バロック」を組み合わせることで7月上旬〜10月下旬の長期にわたり当社品種のみでのリレー出荷ができます。また、温暖地、暖地でも『ホワイトキャンディ』「美星(R)」「バロック」「はくすい」などで同様にリレー出荷ができます。
 なお『ホワイトキャンディ』の品種名は、純白の花蕾と、キャンディの包み紙のようなしっかりとした包葉性をもつことから命名したものです。当社は、軟白作業の軽減と高品質花蕾を両立した『ホワイトキャンディ』を積極的に拡販することで、これまで以上にカリフラワーが栽培しやすく、また消費者にとってもより身近な野菜になることを期待しています。



*以下、「概要」などリリースの詳細は添付の関連資料を参照



<カリフラワー『ホワイトキャンディ』に関するお問い合わせ先>
 株式会社 サカタのタネ 野菜統括部
 電話:045−945−8802


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