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米GM、LAオートショーでデザインコンセプト「アーバン ラグジュアリー コンセプト」を発表

2010-11-24

キャデラック アーバン ラグジュアリー コンセプト

−ロサンゼルス国際自動車ショーで発表−


 ロサンゼルス − キャデラックは、小型車でありながら上質な乗り心地を体験することが可能になる、新しいタイプの車両を模索するデザインコンセプト、「アーバン ラグジュアリー コンセプト」を発表した。このコンセプトは、小型車にキャデラックならではのデザイン、性能、技術を搭載するものである。

 GM北米のアドバンストデザインディレクターで、キャデラックブランドデザイン担当のクレイ・ディーンは、「キャデラックのアーバン ラグジュアリー コンセプトは、インテリジェントで革新的なアイディアにより、車体のサイズに関わらず独自性を提供する。外観は小さいが、車内は広い空間を確保することができる」と語っている。

 ロサンゼルス地区で考案・デザインされたこのコンセプトでは、アパートや事務所だけでなく郊外の一戸建てでも駐車スペースが狭く限られているのが当たり前となっているロサンゼルスにおいて、従来の自動車デザインとは異なるフォルムにキャデラックの象徴的なデザイン要素を織り込み、都市部で運転する人々のニーズに対応する。

 パリ、上海、ロンドンなどの大都市での使用を考慮したアーバン ラグジュアリー コンセプトは、これまでの自動車デザインとは一線を画している。ドアは開く際に外側に開いてから前方に回転し、定員4名が左右からどの席にも簡単に乗り込むことができる。広く設計された車内空間には洗練された素材があしらわれ、次世代のインタラクティブ技術も搭載されている。これまでの計器類に代わり、タッチスクリーンに数値を表示し、オーディオやエアコンの調節も可能とすることで、車内空間をより広く確保することにも成功している。

 キャデラック・マーケティング担当副社長ドン・バトラーは、「サイズこそ小さいが、このコンセプトはキャデラックの未来の可能性を模索するものだ。キャデラックは今後も高度な車両デザインや技術統合により、従来の業界スタンダードを覆していくことに注力する」と語った。

 アーバン ラグジュアリー コンセプトのために開発したハイブリッド推進のコンセプトシステムには、電動技術を採用したターボチャージャー付き1.0リッター3気筒エンジン、エンジンスタート/ストップシステム、ブレーキエネルギー回生システム、乾式デュアルクラッチ・トランスミッションなどがある。広範なプロトタイプや製造経験に基づき、これらの技術を組み合わせると、アーバン ラグジュアリー コンセプトと同規模の車体と構成では、市街地および高速道路でそれぞれ56マイル/ガロン(約23.8km/L)と65マイル/ガロン(約27.6km/L)の燃費が達成できると推定されている。

新たなスケールでのアート&サイエンス
 機能性を求めた外観の特徴は、これまでにないスタイルで最大限の車内空間を確保する、技術を駆使した大型のシザードアである。ボタンを押すと車体から押し出され、滑らかかつエレガントに回転し、開かれた開口部からは、街中の狭い駐車スペースでも楽に乗降できる。

 デザイナーのフランク・ソーシードは、「このコンセプトは、都市に住む人々のニーズに対応して考案された、車両デザインの新たなビジョンだ。ドアのデザインと機能性は都市でのライフスタイルにおける欠点を充分に補うもので、技術的にも高度なものになっている。このようなデザインによってキャデラックの未来を切り開いていく」と語った。

 アーバン ラグジュアリー コンセプトのデザインはシャープな輪郭が特徴で、停車時にも動いているかのような前に流れるボディラインとなっている。19インチのホイールは車体の端に取り付けられ、ほとんどオーバーハングのないデザインとなっており、より広い車内スペースが確保されている。ホイールベース97.1インチ(2,467 mm)に対し、全長はわずか151インチ(3,835 mm)である。車内空間は広く、幅68.1インチ(1,730 mm)、高さ56.9インチ(1,446 mm)となっている。

 ソーシードは、「アーバン ラグジュアリー コンセプトは、今日道路を走っているキャデラック車のように見えないかもしれないが、従来の大型高級セダンと言えば思い浮かぶような乗り心地とハイテク機能を搭載している。小型車にも高度な機能を求めるお客様が増えてきており、アーバン ラグジュアリー コンセプトのような自動車こそがそのソリューションとなるだろう」と述べている。

高度な技術を採用したインテリア
 広いフロントガラスと二つのガラスルーフが開放感を醸し出し、4人乗りの空間を広く感じさせる。また必要最低限の空間に洗練された素材、色、照明を調和させている。これらの要素を組み合わせ、小型でありながら美しいディテールと最新デジタル技術を採用した新たな高級感を演出するインテリア空間となっている。フロントシートは前後へのスライドやリクライニングにより、ゆったりした姿勢で座ることが可能で、フラットにすると、シートのリアパネルに組み込まれたベビーシート用ドッキングステーションOrbit Baby SmartHubが利用できる。

 ソーシードは、「キャデラックはどんなに小さな車が対象であっても、優れたドライビング体験を提供すことができる。
 テクノロジーの世界において、より高機能でよりコンパクトなものが好まれる中、アーバン ラグジュアリー コンセプトのインテリアは、より広いインテリア空間を確保するという実用性も追求している」と述べている。

 フロントインパネ周りにより広いスペースを確保するため、従来のセンターパネルの代わりに分割されたインターフェースが設置されている。2つの数値表示装置が、高級腕時計を思わせるような大きく目立つアナログ速度計の横に配置されるほか、高精細ヘッドアップディスプレーも搭載する。また車内全体にマルチタッチスイッチを搭載し、ユーザーに負担を強いない電子制御を可能にする。

 ユニークなタッチパッド技術がステアリング周りに組み込まれており、通勤時に有益な情報をリアルタイムに提供する。右手側に収納されているタッチパッドは、乗員が取り外して、運転者の操作性を損なうことなく、インターネット接続できる。また車載ネットワークにより、目的地までの道順やオーディオプレイリストを運転者のコントロールパネルに組み込むことができる。さらに、このシステムには高度な音声認識インタラクション機能のOnStarが搭載されており、運転者は、道路から目をそらしたりステアリングから手を離すことなく、より多く操作が可能となる。

 アーバン ラグジュアリー コンセプトの装備はキャデラック車にふさわしく、高い品質と技術による高級感を提供する。ブルーとグレーのレザーを基調とした内装に、ハイテク感を醸し出す外見と感触を持つオートクチュール用の布地をシートやインパネの一部、ドアパネルなどに効果的に使用している。

 また車内には、カーボン色のウッドパネル、つや消しアルミニウムのアクセント、セラミックによる装飾が施されている。アンビエント照明が高級感を演出し、タンザナイト色に光るタッチスクリーンの現代的な外観とマッチしている。


以上

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