サノフィ・アベンティス、抗血小板剤「プラビックス」の適応追加承認取得

抗血小板剤「プラビックス（Ｒ）」（一般名：クロピドグレル硫酸塩）
適応追加承認取得


サノフィ・アベンティス株式会社（本社：東京都新宿区、代表取締役社長：ジェズ・モールディング、以下「サノフィ・アベンティス」）は、抗血小板剤「プラビックス（Ｒ）錠2ｍｇ、7ｍｇ」（一般名：クロピドグレル硫酸塩）について、本年12月22日に厚生労働省より医薬品製造販売承認事項一部変更承認を取得しましたのでお知らせいたします。

承認された効能又は効果は以下のとおりです。下線部分が今回追加された箇所です。

経皮的冠動脈形成術(PCI)が適用される下記の虚血性心疾患
　急性冠症候群（不安定狭心症、非ＳＴ上昇心筋梗塞）
　安定狭心症、陳旧性心筋梗塞

今回承認された効能又は効果はCLEAN（1）スタディ（2）に基づくものでした。CLEANスタディはPCIが適用される安定狭心症、陳旧性心筋梗塞患者を対象にクロピドグレルの安全性と有効性をチクロピジンと比較評価する目的で実施された第III相試験です。1003名の患者が登録され、実際にPCIで治療された931名を対象に実施され、主要エンドポイントである安全性イベント（3）は、クロピドグレル群の10.1%、チクロピジン群の34.2%に認められました。クロピドグレル群の安全性イベント累積発現率は、チクロピジン群に比べて有意に低いことが検証され（p＜0.0001）、チクロピジンの投与で認められる安全性リスクを74％も減少させました。

日本においてプラビックス（Ｒ）は、2006年1月に「虚血性脳血管障害（心原性脳塞栓症を除く）後の再発抑制」の適応を持つ抗血小板剤として承認され、同年5月に発売されました。また2007年10月、「経皮的冠動脈形成術(PCI)が適用される急性冠症候群（不安定狭心症、非ST上昇心筋梗塞）」に対する適応追加の承認を取得しました。さらに今回の適応追加により、虚血性心疾患のうち安定狭心症、陳旧性心筋梗塞の患者さんの治療にもプラビックス（Ｒ）をお使いいただけることになります。

プラビックス（Ｒ）は10万人以上の患者さんが参加された様々な大規模国際臨床試験と、1997年に米国で、また1998年にEUで発売されて以来、世界で１億人以上の患者さんの治療における実績により、その有効性と安全性が確認されています。


以上


（1） CLEAN: Clopidogrel trial in patients with Elective pci for stable Angina and old myocardial infarction
（2） 第20 回日本心血管インターベンション治療学会（CVIT2011） のLate Breaking Session において発表されました。
（3） 安全性イベント：重大な出血、血液障害、肝機能検査値の上昇、投与中止


プラビックス（Ｒ）について
プラビックス（Ｒ）は動脈での血小板の凝集や血栓の形成を抑制する抗血小板剤です。海外では、心筋梗塞、脳梗塞、末梢動脈疾患の患者さんのアテローム血栓性イベント発生の予防に広く承認されている唯一の抗血小板剤です。また、プラビックス（Ｒ）は、最も多く臨床研究が行われた心血管疾患治療薬のひとつで、患者さんに短期間または長期間の臨床的有用性を提供し、海外において発売後10年以上経った現在でも、最も幅広い適応症を有する経口抗血小板薬として処方されています。


アテローム血栓症(ATIS)について
心筋梗塞や脳梗塞など生命に関わる虚血性疾患を発症する原因となる病態の一つに、アテローム性動脈硬化症があります。その病態は進行性で、予測不可能な動脈硬化性プラークの突然の破綻により、血液中の血小板が活性化され、血栓が形成されます。そして、この血栓が動脈を部分的または完全に閉塞させ、冠動脈では狭心症や心筋梗塞、脳血管ではTIA（一過性脳虚血発作）や脳梗塞といったアテローム血栓症(ATIS)を引き起こします。ATISは、脳動脈や冠動脈のみならず全身の動脈に共通してみられるため、この病態（もしくは病態に起因する疾患群）を全身性の疾患として包括的に捉えることが重要です。


サノフィ・アベンティス株式会社について
サノフィ・アベンティスは、約3,000人の従業員を擁し、「日本の健康と笑顔に貢献し、最も信頼されるヘルスケアリーダーになる」をビジョンに、医療用医薬品の開発・製造・販売を行っています。詳細は、www.sanofi-aventis.co.jpをご参照ください。サノフィ・アベンティスは、サノフィ・グループの一員です。