言語の文法処理を支える3つの神経回路を発見 [ポイント] >脳腫瘍の部位により異なる言語障害が生じることを発見した。 >左右の大脳と小脳を含む広範な神経回路が、言語の文法を支えていることを明らかにした。 >言語の核心的な神経回路を解明したことで、言語障害の治療とリハビリに役立つ可能性。  JST課題達成型基礎研究の一環として、東京大学大学院総合文化研究科の酒井邦嘉教授らは、言語の文法処理を支える3つの神経回路を初めて発見し、言語障害の1つである文法障害(注1)に伴う脳活動の変化を解明しました。  従来は人間の言語を支える脳の仕組みは、左脳の言語中枢しか知られておらず、言語障害が生ずる...