「ピロリ菌の増殖を抑制するオリゴ糖の大量合成に道」  東北大学工学研究科バイオ工学専攻の正田教授の研究グループと野口研究所(公益財団法人)は、胃癌や胃潰瘍などの原因となるピロリ菌を殺菌あるいは増殖抑制するオリゴ糖の大量合成法を開発しました。合成ターゲットとなったオリゴ糖は、N−アセチルグルコサミンとガラクトースという二種類の単糖が、α結合を介して結合したものです。水中で脱水縮合剤と酵素を使ってわずか2工程で合成することができます(図1)。本成果は、3月26日から神奈川大学で開催される日本化学会において発表されます。 【背 景】  世界人口の約半数に感染しているとされるピロリ菌...