ネットワーク内部の情報の統合を定量化 −客観的な意識レベルの指標に向けてー ■要旨  理化学研究所(理研)脳科学総合研究センター脳数理研究チームの大泉匡史基礎科学特別研究員、甘利俊一チームリーダー、モナシュ大学の土谷尚嗣准教授らの国際共同研究チームは、ネットワーク内の「情報の統合」を定量化するための数理的な枠組みを提案しました。  私たちの脳が「意識」を生み出すためには、神経細胞同士が密に情報をやりとりすること、つまり情報の統合が必要であると考えられています。例えば、単純なデジタルカメラと脳の情報処理の違いを考えたとき、デジタルカメラの中の多くのフォトダイオードでは、独立に情報...