NK細胞による肺血管透過性制御機能を発見 −心不全患者の呼吸困難を改善する新たな治療法開発へ−  慶應義塾大学医学部内科学教室(循環器)佐野元昭准教授らと内科学教室(呼吸器)の共同研究グループは、心筋梗塞後に異常に活発になった好中球(注1)が、肺微小循環(注2)に捕らえられて停滞し、肺の血管内皮細胞を傷害する結果、血液内の液体成分が肺内にしみ出すために低酸素血症(呼吸困難)を引き起こすこと、また肺の中に存在するNK(ナチュラルキラー)細胞がその好中球による肺の血管内皮細胞傷害を抑制していることを発見しました。その結果、肺NK細胞は、免疫反応を沈静化する抑制性サイトカインIL−10(イン...