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高エネルギー加速器研究機構
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東大など、T2K実験でニュートリノの「CP対称性の破れ」の解明に第一歩を踏み出す
T2K実験、ニュートリノの「CP対称性の破れ」の解明に第一歩を踏み出す ■本研究成果のポイント ○ニュートリノと反ニュートリノで電子型ニュートリノ出現が同じ頻度では起きない可能性が高く、CP対称性の破れがあることを示唆する結果を得た。 ○今後データ量を増やしての検証を要するが、ニュートリノと反ニュートリノが違う性質を持つ可能性を示唆する興味深い結果である。 【概要】 T2K実験(※1)(東海−神岡間長基線ニュートリノ振動実験、図1)国際共同研究グループ(以下、T2Kコラボレーション)は、反ミュー型ニュートリノから反電子型ニュートリノへのニュートリノ振動について、2014年の実験開始から...
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新潟大、新たな細胞内遺伝子制御システムを発見し構造基盤を解明
新たな細胞内遺伝子制御システムの 発見と構造基盤の解明 光合成細菌のArgonaute(RsAgo)と呼ばれるタンパク質がRNAの配列情報を使ってDNAに結合し、DNA機能を抑制することを初めて立証し、その仕組みを分子・原子分解能レベルで解明しました。遺伝子ノックアウト法、RNA干渉(RNAi)に続く新しい遺伝子解析技術として基礎生命科学や先端医療研究への活用・展開が期待されます。 【本研究成果のポイント】 ・RNAをガイド分子として、相補的DNAの機能を抑制する新型遺伝子制御システムを発見 ・標的DNAが結合したRsAgo・ガイドRNA複合体の立体構造を解明 ・RsAgoタンパク質の核酸結合・認識メカニズムを解明 ・新しい遺伝子解析技術...
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東大、太陽光による水分解を高効率化するナノコンポジット結晶を開発
太陽光による水分解を高効率化するナノコンポジット結晶を開発 1.発表者: 川崎 聖治(研究当時:東京大学大学院新領域創成科学研究科 博士課程3年、現所属:ローレンスバークレー国立研究所 マテリアルサイエンス部門 ポスドク) 高橋 竜太(東京大学物性研究所 助教) 山本 剛久(名古屋大学大学院工学研究科 教授) 小林 正起(高エネルギー加速器研究機構 物質構造科学研究所 助教) 組頭 広志(高エネルギー加速器研究機構 物質構造科学研究所 教授) 吉信 淳(東京大学物性研究所 教授) 小森 文夫(東京大学物性研究所 教授) 工藤 昭彦(東京理科大学理学部第一部応用化学科 教...
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産総研、細胞の代謝とがん化を司る細胞内エネルギーセンサーを発見
細胞の代謝とがん化を司る、細胞内エネルギーセンサーを発見 ■本研究成果のポイント ・細胞内のエネルギー物質“GTP”の濃度を検知する“GTPセンサー”を世界で初めて発見 ・発見したGTPセンサー機能が、がんの増殖にも関与することを確認 ■概要 高エネルギー加速器研究機構(KEK)物質構造学研究所、シンシナティー大学医学部、産業技術総合研究所(産総研)創薬分子プロファイリング研究センター( http://www.molprof.jp/ )による合同研究チームは、細胞内のエネルギー物質“GTP(グアノシン三リン酸)”の濃度を検知し、細胞の働きを制御する“GTPセンサー”を世界で初めて発見しました。 タンパク質合成やシグナル伝達の原...
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東大、つくばイノベーションアリーナナノテクノロジー拠点(TIA−nano)に参加
新たに東京大学がつくばイノベーションアリーナナノテクノロジー拠点(TIA−nano)に 参加 つくばイノベーションアリーナナノテクノロジー拠点(TIA−nano)では、つくばの研究機関と産業界とが一体となってナノテクノロジー領域におけるオープンイノベーションの実践に取り組んでいます。 このたび、TIA−nanoの中核機関である国立研究開発法人 産業技術総合研究所(産総研)、国立研究開発法人 物質・材料研究機構(NIMS)、国立大学法人 筑波大学(筑波大)、大学共同利用機関法人 高エネルギー加速器研究機構(KEK)に、新たに国立大学法人 東京大学(東大)が中核機関として参加することになりました。今後はこれら5機...
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「次世代デバイス開発の扉を開く電子構造を発見 〜トポロジカルな舞台での「強相関スピントロニクス」時代の幕開けへ〜」 1.発表者 近藤 猛(東京大学物性研究所 附属極限コヒーレント光科学研究センター 准教授) 中山 充大(東京大学大学院新領域創成科学研究科 博士課程1年) 松波 雅治(豊田工業大学物質工学分野エネルギー材料 准教授) 木村 真一(大阪大学大学院生命機能研究科 生命機能専攻 教授) 小野 寛太(高エネルギー加速器研究機構物質構造科学研究所 准教授) 組頭 広志(高エネルギー加速器研究機構物質構造科学研究所 教授) 中辻 知(東京大学物性研究所 新物質科学研究部...
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住友ゴム、新材料開発技術「4D NANO DESIGN」が完成
新材料開発技術「ADVANCED(アドバンスド)4D(フォーディー)NANO(ナノ)DESIGN(デザイン)」が完成 住友ゴム工業(株)は、2011年に完成させた独自の新材料開発技術「4D NANO DESIGN」をさらに進化させる研究を進め、このたび大型放射光施設「SPring−8」(※1)・大強度陽子加速器施設「J−PARC」(※2)・スーパーコンピュータ「京」(※3)を連携活用することで、ゴムを分子レベルで忠実に再現したシミュレーション解析により、タイヤの相反性能である低燃費性能、グリップ性能、耐摩耗性能の大幅な向上が可能となる「ADVANCED 4D NANO DESIGN」を完成させました。この新技術を採用したコンセプトタイヤ「耐摩耗マック...
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信州大と横浜市立大、人工タンパク質ナノブロックで多様な自己組織化ナノ構造の創出に成功
人工タンパク質ナノブロックにより多様な自己組織化ナノ構造の創出に成功 〜ナノテクノロジー・合成生物学研究等に貢献するナノブロック「分子技術」を開発〜 信州大学大学院総合工学系研究科博士課程3年(日本学術振興会特別研究員)小林直也氏、信州大学学術研究院繊維学系新井亮一助教、及び横浜市立大学大学院生命医科学研究科雲財悟助教らの共同研究グループは、新しいコンセプトで独自の人工タンパク質を用いた「タンパク質ナノブロック(PN−Block)」を開発し、樽型や正四面体型等の複数種類の超分子ナノ構造複合体を自己組織化によって創り出すことに世界で初めて成功しました。本成果は、今後、ナノテクノロジーや...
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東大、微生物によるバイオ燃料生産の鍵となる酵素のしくみを解明
微生物によるバイオ燃料生産の鍵となる酵素のしくみを解明 酸化的セルロース分解の「ミッシングリンク」 1.発表者: 南 ヨンウ(東京大学大学院農学生命科学研究科応用生命工学専攻 大学院生;当時) 仁平 高則(新潟大学大学院自然科学研究科 食品製造学研究室 特任助教) 荒川 孝俊(東京大学大学院農学生命科学研究科応用生命工学専攻 助教) 斉藤 由華(新潟大学大学院自然科学研究科 食品製造学研究室 大学院生;当時) 北岡 本光(農研機構食品総合研究所 食品バイオテクノロジー研究領域 上席研究員) 中井 博之(新潟大学大学院自然科学研究科 食品製造学研究室 准教授) 伏信 進矢(...
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日本原子力研究開発機構と東北大など、鉄中の水素を中性子で観測することに成功
鉄に溶けた水素はどこにいる? −鉄中の水素を中性子で観測することに成功− 【発表のポイント】 ●高温高圧力下において鉄に水素が溶ける過程と鉄中に高濃度に水素が溶けた状態を、中性子を用いてそのままの状態で観察することに成功 ●鉄中の水素の存在位置が定説とは異なることを発見 ●実験的に鉄中の水素の位置や量を決定できたことにより、鉄−水素系に新しい理解をもたらし、鉄鋼材料の劣化や地球内部の状態など鉄と水素が関わる研究の進展が期待 独立行政法人日本原子力研究開発機構量子ビーム応用研究センター、J−PARCセンター及び国立大学法人東北大学金属材料研究所は、同大学原子分子材料科学高等研究機...
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東大など、バレートロニクス結晶中の電子スピンの直接観測・制御に成功
バレートロニクス結晶中の電子スピンの直接観測・制御に成功 ―新たな原理に基づく電子デバイスの実現に道− 1.発表者: 鈴木 龍二(東京大学大学院工学系研究科 物理工学専攻 博士課程 1年) 坂野 昌人(東京大学大学院工学系研究科 物理工学専攻 博士課程 2年) 明石 遼介(理化学研究所 創発物性科学研究センター 計算物質科学研究チーム 特別研究員/ERATO 磯部縮退π集積プロジェクト 研究員) 石坂 香子(東京大学大学院工学系研究科 物理工学専攻 准教授) 有田 亮太郎(理化学研究所 創発物性科学研究センター 計算物質科学研究チーム チームリーダー/ERATO 磯部縮退π集積プロジェ...
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「つるつる・くるくる」カーボンナノチューブ分子内部の秘密 化学が解き明かすカーボンナノチューブの筒内平滑構造 ※表紙図は添付の関連資料を参照 表紙図.分子ピーポッドの結晶内構造。内部のフラーレンは固体中でくるくると回転する。 フラーレンは、さまざまな配置をとるものの、特異点となる炭素(球で示した原子)が存在する可能性までもが示唆された。 1 発表タイトル 「つるつる・くるくる」 カーボンナノチューブ分子内部の秘密 化学が解き明かすカーボンナノチューブの筒内平滑構造 2 発表者 東北大学/科学技術振興機構(JST) 原子分子材料...
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産総研など、太陽電池のエネルギー変換効率のカギは分子混合など研究成果を発表
太陽電池のエネルギー変換効率のカギは分子混合 −有機太陽電池材料のナノ構造を解明− <研究成果のポイント> ・バルクヘテロジャンクション型有機太陽電池に用いる材料の状態を、軟X線顕微鏡で調べ、ナノ分子領域内で分子が混合していることを発見しました。 ・分子混合が、有機太陽電池のエネルギー変換効率向上のカギであることを、初めて実験により示しました。 ・この発見により、より高いエネルギー変換効率の有機太陽電池の実現が期待されます。 <概要> 国立大学法人筑波大学 数理物質系 守友浩教授、櫻井岳暁准教授、独立行政法人物質・材料研究機構 太陽光発電材料ユニット 安田剛主任研究員、大学...
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東大、重力波直接観測を目指す大型低温重力波望遠鏡 KAGRAのトンネル掘削が完了
世界初の重力波直接観測を目指す大型低温重力波望遠鏡 KAGRAのトンネル掘削が完了 <発表者> 梶田 隆章(東京大学宇宙線研究所 所長・教授) 大橋 正健(東京大学宇宙線研究所 准教授、(注1) 内山 隆(東京大学宇宙線研究所 助教) <発表のポイント> 大型低温重力波望遠鏡・KAGRA(かぐら、(注2)を格納する3キロメートルの腕を2本持つL字形トンネルの掘削が完了しました。KAGRAは、世界で唯一、低地面振動環境である地下に建設されるキロメートルスケールの重力波望遠鏡であり、地下トンネルはKAGRAの感度性能を向上させる重要な構成要素です。今後、実験施設の整備、実験装置の構築を経て、2015年末...
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層状コバルト酸化物の高イオン伝導度の原因を解明 −燃料電池などの性能向上へ威力− 【要点】 ○層状コバルト酸化物PrBaCo2O5+δ(*1)における酸化物イオンの高速移動経路を可視化 ○酸化物イオンの高速移動経路が、プラセオジム(Pr)とバリウム(Ba)の規則化により生じる理由を原子スケールで解明 ○新しいイオン伝導体の開発や固体酸化物形燃料電池などの性能向上につながる *1「PrBaCo2O5+δ」の正式表記は添付の関連資料を参照 【概要】 東京工業大学理工学研究科の八島 正知教授ら及び英国インペリアル・カレッジ・ロンドンのキルナー ジョン教授らの研究グループは、層状コバルト酸化物の「プラセオジム...
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東大、新しい量子状態を示唆する電子のスピンと軌道が絡み合った共鳴状態の観測に成功
電子のスピンと軌道の絡み合った共鳴状態の世界初の解明 新しい量子状態の存在を示唆する成果 <本研究成果のポイント> ・新しい量子状態を示唆する、スピンと軌道が混ざったスピン軌道共鳴状態を観測 ・低温では、電子の軌道とスピンが強く関連しながら揺らいだ状態が実現していることを観測 <概要> 大阪大学大学院基礎工学研究科(物質創成専攻物性物理工学領域)若林裕助准教授、東京大学物性研究所 中辻知准教授を中心とする研究グループは、蜂の巣構造を基本骨格とする銅酸化物(図1)において、電子の持つ自由度であるスピンと軌道が量子力学的に混ざった状態に特徴的な構造を観測することに世界で初めて成...
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理化学研究所と東大、21番目のアミノ酸「セレノシステイン」の合成メカニズムを解明
21番目のアミノ酸「セレノシステイン(Sec)」の合成メカニズムを解明 −星形の超巨大複合体がSec合成を一度に成し遂げる− <ポイント> ・Secの合成に必要な酵素「SelA」の立体構造を決定 ・星形の巨大タンパク質「SelA」の4つのサブユニットが異なる作業を担いSecを合成 ・セレン(Se)の自在な導入によるスーパー酵素の創生などへ期待 <要旨> 理化学研究所(野依良治理事長)と東京大学(濱田純一総長)は、バクテリアにおける「21番目のアミノ酸[1]」と呼ばれるセレノシステイン(Sec)の合成メカニズムを解明しました。これは、理研生命分子システム基盤研究領域の横山茂之領域長(横山茂之領域長、現:横山構造生...
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産総研、半導体炭化ケイ素(SiC)に微量添加された窒素ドーパントの格子位置を決定
半導体炭化ケイ素(SiC)に微量添加された窒素ドーパントの格子位置を決定 −超伝導体で明らかにする半導体SiCのナノ微細構造− 【ポイント】 ・超伝導X線検出器を搭載したX線吸収微細構造分光装置(SC−XAFS)の公開を開始 ・炭化ケイ素中の微量窒素ドーパントの格子置換位置を実験と第一原理計算から決定 ・低電力損失のパワーデバイスの実現などを通じて省エネルギー社会実現に貢献 <概要> 独立行政法人 産業技術総合研究所【理事長 野間口 有】(以下「産総研」という)計測フロンティア研究部門 大久保 雅隆 研究部門長らは、大学共同利用機関法人 高エネルギー加速器研究機構【機構長...
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北陸先端科学技術大学院大、シリセンの構造と電子状態の関係を解明
世界で初めてシリセンの構造と性質の関係を実験から解明 −グラフェンでは難しいバンドギャップの導入が可能− 北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)(学長・片山 卓也、石川県能美市)マテリアルサイエンス研究科のアントワーヌ・フロランス助教、ライナー・フリードライン准教授、尾崎泰助准教授、高村由起子准教授らは、世界で初めて「シリセン(Silicene)」をシリコンウェハー上に作製し、その構造と電子状態との関係を解明することに成功しました。 シリセンは、原子一層分の厚みしかない、究極に薄いケイ素(Si)の二次元的な結晶です。1994年に日本人研究者によってシリセンの安定な構造を...
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東工大など、水中のタンパク質分子のねじれ運動を動画として直接観測に成功
水中のタンパク質分子のねじれ運動を動画として観測することに成功 − タンパク質の分子機能解析を生体に極めて近い環境で実現する新技術 − <本研究成果のポイント> ・生体内の環境に極めて近い室温の水溶液中で、タンパク質分子のねじれ運動を動画として直接観測 ・測定の時間精度は100億分の1秒 ・タンパク質の分子機能解析を生体に極めて近い環境で実現する新たな測定手法を実現 【概要】 韓国科学技術院(KAIST)のHyotcherl Ihee(イ ヒョッチョル)教授らの研究グループは、高エネルギー加速器研究機構(KEK)物質構造科学研究所の足立伸一(あだち しんいち)教授、東京工...
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東大と理化学研究所、「マルチフェロイック薄膜」に生じる大きな電気分極の起源を解明
「マルチフェロイック薄膜」に生じる大きな電気分極の起源を解明 <本研究成果のポイント> ・磁石の性質(強磁性)と誘電性を併せ持つマルチフェロイック性(※1)を示すマンガン酸化薄膜(マルチフェロイック薄膜)を作製 ・マルチフェロイック薄膜が示す大きな電気分極の起源をX線回折によって解明。また、同薄膜の磁気構造を直接観測した世界に類のない画期的な成果 ・今後、同薄膜作製の大きな指針となり、低消費電力で高集積のメモリーデバイスなどの開発に期待 【概 要】 強磁性と誘電性を同時にもつ物質「マルチフェロイック物質(※1)」は、磁場で電気分極を制御したり電場で磁化を制御したりできることから...
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千葉大と東大など、ホランダイト型酸化物が強磁性を保ったまま金属から絶縁体になるしくみを解明
強磁性を保ったまま金属から絶縁体になるしくみを解明 ―クロム4量体化とパイエルス機構― 【概 要】 千葉大学大学院・理学研究科の太田幸則(オオタ ユキノリ)教授、融合科学研究科の小西健久(コニシ タケヒサ)准教授、高エネルギー加速器研究機構(KEK)物質構造科学研究所・構造物性研究センター(CMRC)の中尾裕則(ナカオ ヒロノリ)准教授、中尾朗子(ナカオ アキコ)助教(現:一般財団法人 総合科学研究機構)、および東京大学・物性研究所の上田寛(ウエダ ユタカ)教授、礒部正彦(イソベ マサヒコ)博士の研究グループは、KEK放射光科学研究施設フォトンファクトリー(※1)を用い結晶構...
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東大、超好熱性古細菌の酵素が変身しながら2つの反応を触媒する様子を解明
2種類の化学反応を触媒する酵素が「変身」する姿を世界で初めてとらえた 【発表者】 伏信 進矢(東京大学大学院農学生命科学研究科 応用生命工学専攻 准教授) 西増 弘志(東京大学大学院理学系研究科 生物化学専攻 特任助教) 服部 大紀(東京大学農学部 生命化学・工学専修 4年;当時) 宋 賢珍(東京大学大学院農学生命科学研究科 応用生命工学専攻 博士課程2年) 若木 高善(東京大学大学院農学生命科学研究科 応用生命工学専攻 教授) <発表概要> 本研究科の若木高善(わかぎ たかよし)教授、伏信進矢(ふしのぶ しんや)准教授らと、本学大学院理学系研究科の西増弘志(にします ...
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東京大学など、強相関電子を2次元空間に人工的に閉じ込める「量子井戸構造」の作製に成功
「世界で初めて強相関電子を2次元空間に閉じ込めることに成功 ―新たな高温超伝導物質の実現や、電子素子作りに道を拓く―」 1.発表者: 組頭広志(当時:東京大学大学院工学系研究科 応用化学専攻 准教授、 現:高エネルギー加速器研究機構 物質構造科学研究所 教授) 尾嶋正治(東京大学大学院工学系研究科 応用化学専攻 教授) 2.発表概要: 高温超伝導などの源である電子同士が互いに強く影響し合う性質をもった「強相関電子[注1]」を2次元空間(層)に人工的に閉じ込める「量子井戸構造[注2]」を作製することに世界で初めて成功しました。レーザーを使った結晶成長の技術を...
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理化学研究所、真菌類などが持つ3重らせん型βグルカンを認識する仕組みを解明
真菌類などが持つ3重らせん型βグルカンを認識する仕組みを解明 −生体防御システムにおける3重らせん構造認識の秘密が明らかに− ◇ポイント◇ ・3重らせん型βグルカンに結合したタンパク質の立体構造を解析 ・自然免疫における異物認識の仕組みが原子レベルで明らかに ・免疫調整剤の設計や真菌感染症の診断・モニタリングへの応用が可能に 独立行政法人理化学研究所(野依良治理事長)は、大型放射光施設SPring−8(※1)及び高エネルギー加速器研究機構(KEK)放射光科学研究施設フォトンファクトリー(※2)を利用して、βグルカン(※3)とパターン認識受容体(※4)の1つである「βGRP/...