Pickup keyword
神経科学
-
NICT、感覚入力のタイミングを知覚するための神経機構を解明
ヒトは光や音が意識に上るより前に遡ってそのタイミングを知覚している 〜感覚入力のタイミングを知覚するための神経機構を解明〜 【ポイント】 ■光や音の生じたタイミングを知覚するための神経メカニズムを初めて解明 ■光や音そのものを感じるより前に遡ってそれらが生じたタイミングを知覚 ■テレビ通話などの音声と画像遅延の許容範囲の解析などに応用が可能 国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT、理事長:坂内 正夫) 脳情報通信融合研究センター(CiNet)の天野薫主任研究員らは、光や音が意識に上るより前の時点に遡って、そのタイミングを知覚していることを発見しました。光や音のタイミングの情報は、...
-
サイバーダイン社との業務提携について ─サイバニクスと保険の協働による健康で豊かな社会づくりへの貢献─ T&D保険グループの大同生命保険株式会社(社長:工藤 稔、以下「当社」)は、人々の健康で豊かな社会づくりへの貢献を目的に、CYBERDYNE株式会社(社長:山海 嘉之、以下「サイバーダイン社」)と業務提携契約を締結いたしました。 本提携のなかで、当社は、当局の認可を前提として、サイバーダイン社が開発・提供するロボットスーツ「HAL(R) 医療用下肢タイプ(以下「医療用HAL(R)」)[後述]」を用いた特定の疾病治療に対し、受療者の治療費用負担軽減のための新たな保険商品の開発を目指します。 本取り組み...
-
極微細蛍光内視鏡イメージングシステムを商品化 ‐低侵襲で脳深部神経活動を可視化する‐ 【概要】 東北大学大学院医学系研究科小山内 実(おさないまこと) 准教授を中心とした研究グループと株式会社ルシールが共同で研究・開発した「極微細蛍光内視鏡イメージングシステム(Ultra−thin Fluorescence Endoscope Imaging System:U−FEIS)」(特許出願中:特願2016−071769)がこのほど商品化され、株式会社ルシールより販売されます。 U−FEISは低侵襲で実験動物の脳の神経活動を簡便に可視化できるシステムであり、従来の顕微鏡では見ることができなかった脳深部のイメージングを低コストで行うことができるシステムで...
-
ファンケル、麻布大との共同研究で炎症による痛みを緩和する食品成分を発見
炎症による痛みを緩和する食品成分発見 −麻布大学との共同研究で確認− 株式会社ファンケルは、学校法人麻布獣医学園麻布大学(所在地・神奈川県相模原市、浅利学長)との共同研究で、食品成分の「レスベラトロール」に炎症による痛みを和らげる作用があることを確認しました。この研究成果はこのほど国際的な神経科学・疼痛関連の学術誌「Brain Research Bulletin」および「Molecular Pain」に掲載されました。この成果の一部は、今年7月に横浜市で行われる第39回日本神経科学大会で発表する予定です。 当社では引き続き、さらに有効性が高い成分の探索研究や作用メカニズムに関わる研究を進め、腰痛や関節痛にアプローチす...
-
東大、密集した多数の神経細胞の活動を同時に測定する自動画像解析技術を開発
密集した多数の神経細胞の活動を同時に測定する自動画像解析技術を開発 1.発表者: 豊島 有(東京大学 大学院理学系研究科 生物科学専攻 助教) 飯野 雄一(東京大学 大学院理学系研究科 生物科学専攻 教授) 2.発表のポイント: ◆立体画像中に密に存在する細胞を見落としなく高精度に検出する新しい手法を考案した。 ◆この手法を応用することで、立体動画中のすべての神経細胞の活動を自動的に測定できるようになった。 ◆神経科学に限らず、見落としのない細胞検出や追跡が必要な生命科学の研究全般が促進されることが期待される。 3.発表概要: 神経細胞は脳の中で互いに結合して信号をやり...
-
九大と東大など、安静時脳活動の詳細な時空間構造を神経発火と脳血流の両面から解明
脳の神経活動の空間パターンは脳血流のパターンに写し取られる 〜安静時脳活動の詳細な時空間構造を神経発火と脳血流の両面から解明〜 九州大学大学院医学研究院・東京大学大学院医学系研究科の大木研一教授、東京大学大学院医学系研究科の松井鉄平助教、九州大学大学院医学研究院の村上知成博士課程3年生らの研究グループは、安静時における脳活動の詳細な時空間構造、更にそれが脳血流に変換される様子を観察することに成功しました。行動していない状態の動物で自発的に起きる安静時脳活動は、機能的磁気共鳴画像法(fMRI)により脳血流信号でも観察できるため近年活発に研究され、脳疾患診断などへの応用が期待されてい...
-
アステラス製薬、東南アジア地域の統括組織や販売子会社を設立し事業開始
東南アジア・南アジア地域の統括組織及びマレーシア販社の 設立並びに事業開始のお知らせ アステラス製薬株式会社(本社:東京、代表取締役社長 CEO:畑中 好彦、以下「アステラス製薬」)は東南アジア・南アジア地域における統括組織(以下、「SESA(South East&South Asia)統括組織」)、及び、販売子会社 Astellas Pharma Malaysia Sdn.Bhd.(日本名:アステラス ファーマ マレーシア Sdn.Bhd.、以下「アステラス ファーマ マレーシア」)を設立し、4月1日より事業を開始しますので、お知らせします。 現在、東南アジア・南アジア地域ではシンガポール、タイ、フィリピン、インドネシア、インドの5カ国に医薬品販売...
-
iPS細胞関連分野の科学分析機器メーカーを買収 〜創薬スクリーニング技術と知見を融合し、ライフサイエンス事業を拡充〜 株式会社SCREENホールディングスはこのほど、iPS細胞由来の心筋細胞や神経細胞を使って医薬品候補材料の安全性試験などを行う細胞外電位測定システム(MEA:多電極電位計測)を手掛ける、アルファメッドサイエンティフィック株式会社(本社:大阪府茨木市/社長:慈幸 秀保氏)の株式を取得し、創薬研究分野や再生医療分野など、当社のライフサイエンス事業の拡充に貢献する連結対象子会社として、2016年4月より営業を開始する予定です。 現在、当社が進めている新規事業のひとつであるライフサイ...
-
アステラス製薬、トーアエイヨーに不整脈治療剤「シベノール錠50mg」など製造販売承認を承継
『シベノール(R)錠50mg』、『シベノール(R)錠100mg』、『シベノール(R)静注70mg』製造販売承認の承継について トーアエイヨー株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:金野 秀美、以下「トーアエイヨー」)とアステラス製薬株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:畑中 好彦、以下「アステラス製薬」)は、アステラス製薬が製造販売している不整脈治療剤『シベノール(R)錠50mg』、『シベノール(R)錠100mg』及び『シベノール(R)静注70mg』(一般名:シベンゾリンコハク酸塩、以下「本製品」)の製造販売承認を、2016年4月1日付けでトーアエイヨーへ承継することに合意しましたのでお知らせ致し...
-
物体の輪郭を認識する視覚のメカニズムの一端を解明 〜マウスもヒトと同じ仕組みで見ていることを発見〜 <概要> 九州大学大学院医学研究院の大木研一教授、根東覚助教らの研究グループは、物体の輪郭を認識するのに重要な「方位選択性」が、マウスの脳でどのように構築されるのかを調べました。視覚情報は網膜から外側膝状体(※1)を経て大脳視覚野(※2)へと送られます。この経路において、外側膝状体から大脳視覚野に入力する情報には方位選択性がほとんどないことを発見しました。これは、マウスにおいてもヒトと同様に、方位選択性が大脳の神経回路で作られることを意味します。また、大脳視覚野の神経細胞が方位...
-
NCNPと理研など、新世界ザルのコモン・マーモセットで「ミラーニューロン」を発見
新世界ザルのコモン・マーモセットで 「ミラーニューロン」を世界で初めて発見 国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター(NCNP、東京都小平市、理事長:樋口輝彦)神経研究所(所長:武田伸一)微細構造研究部の一戸紀孝部長、鈴木航室長らの研究グループおよび国立研究開発法人 理化学研究所(RIKEN、埼玉県和光市、理事長:松本紘)脳科学総合研究センター(センター長:利根川進)高次脳機能分子解析チームの共同研究により、同じ動作を自分がしても他人がしても活動する「ミラーニューロン」を、新世界ザルのコモン・マーモセット(Callithrix jacchus)の前頭葉下部から世界で初めて見出しました。「ミラーニュー...
-
ニコン、共焦点レーザー顕微鏡用画像統合ソフトウェア「NIS−Elements C−ER」を発売
独自画像処理による顕微鏡画像の高解像化を実現 共焦点レーザー顕微鏡用画像統合ソフトウェア「NIS−Elements C−ER」を発売 株式会社ニコン(社長:牛田 一雄、東京都港区)は、共焦点レーザー顕微鏡で得られる画像の高解像化を実現する顕微鏡用画像統合ソフトウェアの新製品、「NIS−Elements C−ER(※)」を発売します。 従来の画像取得方法はそのままに、新開発の独自画像処理により、手軽に、高解像度の画像を提供します。 なお、本製品は、「Neuroscience 2015−Society for Neuroscience(北米神経科学会議)」(10月17日〜21日、於:米国 シカゴ)に出展します。 ※ER:Enhanced Resolutionの略 ●発売概要 商品名...
-
日本空港ビルとサイバーダイン、羽田空港旅客ターミナルビルに次世代型ロボット導入で提携
次世代型ロボット導入等に関する基本合意書の締結について 日本空港ビルデング株式会社(以下、「日本空港ビル」。本社:東京都大田区、代表取締役社長:鷹城勲)と、CYBERDYNE株式会社(以下「サイバーダイン」。本社:茨城県つくば市、CEO:山海嘉之)は、羽田空港旅客ターミナルビルへの次世代型ロボット導入等における業務提携に関する基本合意書を締結しましたので下記のとおりお知らせいたします。 記 1.基本合意書締結の背景 首都圏空港を中心とした航空需要は増加を続ける中、我が国においては、少子高齢化や労働人口の減少といった課題に直面しており、これまで日本空港ビルは旅客ターミナルビルにおけ...
-
“なにも無いこと(ゼロ)”が分かる サルの大脳皮質にゼロを表現する細胞を発見 私たちは“何もないこと(ゼロ)“をどうやって認識するのでしょうか?東北大学大学院医学系研究科の虫明 元(むしあけ はじめ)教授(生体システム生理学)、奥山 澄人(おくやま すみと)元助手(現:将道会総合南東北病院の脳外科医)らの研究グループは、サルを用いた実験で、脳に数の0(ゼロ)に強く反応する細胞があることを世界で初めて発見しました。今回の研究成果から、概念的なゼロという数学上特別な意味をもつ数が、人だけでなく霊長類にも脳に細胞として存在することが明らかになりました。本研究の成果は、霊長類が言葉...
-
日本製粉グループ、東京医科歯科大などと簡便かつ高効率な遺伝子改変技術を共同開発
(株)ファスマックが世界最高水準の遺伝子改変技術を共同開発 ―ゲノム編集技術を大きく改良― 【ポイント】 ゲノム編集技術(1)の一つCRISPR/Casシステム(2)を改良し、ノックインマウス(3)を約50%の効率で作製することに成功しました。これにより、遺伝子改変を利用した基礎から応用までの広範囲な研究開発が加速されると期待されます。 日本製粉グループの株式会社ファスマック(社長 布藤 聡)は、東京医科歯科大学・難治疾患研究所・分子神経科学分野の田中光一教授と相田知海助教の研究グループ、広島大学、慶應義塾大学との共同研究で、簡便かつ高効率な遺伝子改変技術を開発しました。 この研究は...
-
大腸がん悪性化の機構を解明 −新規治療法・予後予測マーカー開発へ期待− 京都大学大学院医学研究科の武藤 誠 名誉教授(現国際高等教育院特定教授)、園下将大 准教授らの研究グループは、Aesの消失で促進されるNotchシグナルに依存する転写によって大腸がんの浸潤・転移が促進される機構を解明することに成功しました。 本研究成果は、米国癌学会「Cancer Discovery」誌の電子版に掲載されました。 ■原著論文: 「Notch−Dab1−Abl−RhoGEFタンパクTrio経路を介した大腸がん浸潤と転移の促進」 ■原著者: 園下将大(*)、板谷喜朗、柿崎文彦、崎村建司(◇)、寺島俊雄、勝山裕、坂井義治、武藤 誠(京都大学大学院医学...
-
嫌いな刺激に馴れる仕組みを線虫で発見 <ポイント> ・線虫が嫌いな刺激に馴れる度合いを基準に、記憶を数値化する装置を開発。 ・嫌いな刺激に馴れるために必要な2つの神経細胞を発見。 ・馴れた状態の維持に関わる新たな神経回路モデルを提案。 JST戦略的創造研究推進事業において、JSTの杉 拓磨 さきがけ研究者(兼 京都大学 物質−細胞統合システム拠点 特任助教)らは、線虫の記憶を迅速に数値化する装置を開発し、動物が嫌いな刺激に馴れる際の仕組みの一端を解明しました。 動物は、先天的に嫌いで、逃げてしまうような刺激であっても、刺激にさらされ続けると馴れてしまい、次に同じ刺激が訪れた際に...
-
東北大、長時間テレビ視聴が小児の言語性知能などに悪影響を与えることを発見
長時間テレビ視聴が小児の高次認知脳領域の発達性変化や言語性知能に悪影響を与えることを発見 〜発達期の小児の長時間のTV視聴には一層のケアを喚起〜 <要旨> 東北大学加齢医学研究所・認知機能発達(公文教育研究会)寄附研究部門(川島隆太教授)は、MRI等の脳機能イメージング装置を用いて、健常小児の脳形態、脳血流、脳機能の発達を明らかにすると共に、どのような生活習慣が脳発達や認知力の発達に影響を与えるかを解明しています。 この度、同部門の竹内光准教授・川島隆太教授らの研究グループは、小児の縦断追跡データを用いて、TV視聴習慣が数年後の言語機能や脳形態の変化とどう関連しているかを解析し、長時...
-
生理学研究所など、脳と脊髄の神経のつながりを人工的に強化することに成功
脳と脊髄の神経のつながりを人工的に強化することに成功 <内容> 脊髄損傷や脳梗塞による運動麻痺患者の願いは、「失った機能である自分で自分の身体を思い通りに動かせるようになりたい。」ということです。しかしながら、これまでのリハビリテーション法・運動補助装置では一度失った機能を回復させることは困難でした。今回、生理学研究所の西村幸男 准教授と米国ワシントン大学の研究グループは、自由行動下のサルに大脳皮質の神経細胞と脊髄とを4x5cmの神経接続装置を介して人工的に神経結合し、大脳皮質と脊髄の繋がりを強化することに世界で初めて成功しました。本研究成果を日常生活で利用可能な脊髄損傷や脳梗...
-
国立精神・神経医療研究センターなど、外国語学習による脳の柔軟な変化を可視化する手法を開発
外国語学習による脳の柔軟な変化を可視化 ―継続は力なりを脳画像で証明― 【ポイント】 ■脳局所の大きさと局所間連絡の強さの変化を同時可視化する手法を開発しました。 ■外国語学習による成績変化により脳が柔軟に再構築されることを発見しました。 ■学習を司る脳のメカニズムの理解やリハビリテーション評価に役立つことが期待されます。 JST課題達成型基礎研究の一環として、国立精神・神経医療研究センター先進脳画像研究部の花川隆部長は、国際電気通信基礎技術研究所の細田千尋研究員らと共同で、外国語学習によって脳が従来想定されていた以上に柔軟に変化することを明らかにしました。 磁気共鳴画像法(MRI)を...
-
日立と慶大、バンダイのブロック玩具「BlockLabo」の開発に協力
バンダイのブロック玩具「BlockLabo ビークルブロックシリーズ」の開発に協力 −脳科学をモノづくりに活用− 株式会社日立製作所(執行役社長:中西 宏明/以下、日立)と学校法人慶應義塾(塾長:清家 篤/以下、慶大)は、脳科学をモノづくりに活用する取り組みの一環として、株式会社バンダイ(代表取締役社長:上野 和典/以下、バンダイ)が販売するブロック玩具「BlockLabo(ブロックラボ)ビークルブロックシリーズ」の開発に協力しました。 「BlockLabo(ブロックラボ)」は、脳科学の知見に基づいたブロック玩具として2011年4月に発売しました。子どもの成長に合わせた玩具開発をめざすバンダイと、これまで培...
-
生理学研究所、手や足の「運動」をストップさせる大脳基底核の神経経路の働きを証明
手や足の「運動」をストップさせる大脳基底核の神経経路の働きを証明 ―ハンチントン病のモデルマウス、パーキンソン病の病態解明にも期待― <内容> ハンチントン病やパーキンソン病といった難治性神経疾患で起きる手や足の「運動」の異常は、脳の大脳基底核と呼ばれる部分の異常により生じることが知られています。今回、自然科学研究機構生理学研究所の佐野 裕美助教、南部篤教授らの研究チームは、大脳基底核内部の神経回路の一つである線条体−淡蒼球投射経路が手や足の運動をストップさせる機能を担うことを、遺伝子改変マウスを用いた巧みな実験で実証することに成功しました。本研究成果は、米国神経科学会雑誌ザ...
-
東北大、早期の環境的介入が精神疾患の発症を予防する可能性を示唆
精神疾患発症脆弱性の臨界期を示唆 早期の環境的介入が精神疾患の発症を予防する可能性 【概要】 東北大学大学院医学系研究科の大隅典子教授と郭楠楠(かく なんなん)研究員(現所属:マサチューセッツ総合病院)らは、神経新生を低下させる薬剤(メチルアゾキシメタノール酢酸、methylazoxymethanol acetate,MAM)で処理することにより統合失調症等に特徴的な感覚運動ゲート機構低下のモデルマウスを作製し、発達期のある限られた期間における発達異常が統合失調症様の症状を引き起こすことを証明しました。この結果は、統合失調症の「発達障害仮説」すなわち、幼少期までのなんらかの神経発達の障害により、青年期になって疾患...
-
チンパンジーも他者の表情を素早く察知−脳波測定による解明− 平田聡 霊長類研究所特定准教授らの共同研究グループは、チンパンジーが情動的画像を見る際の脳内処理について、世界で初めて脳波測定によって明らかにしました。チンパンジーのおびえた表情などを捉えた情動画像と、穏やかにくつろぐ姿などを捉えた中立画像をチンパンジーに見せ、その際の脳波を比較したところ、画像が表示されてからおよそ210ミリ秒(0.21秒)以降に両者で明確な違いが生じることを発見しました。 本研究成果は、2013年2月26日(英国時間10時00分)に、英国の総合科学誌ネイチャーの姉妹誌「Scientific Reports」に掲載さ...
-
理化学研究所、2頭のサルが無意識的に相手と協調する現象を行動学的に確認
2頭のサルが無意識的に相手と協調する現象を行動学的に確認 −向かい合ったニホンザルが自然にボタン押しを同期させる− ◇ポイント◇ ・新たな実験手法を確立し、ヒト以外の動物でも無意識的な協調行動を示すことを発見 ・無意識的な社会適応能力の進化とその脳機能の理解が可能に ・動物モデルでの詳細な脳機能計測により、自閉症や脳損傷患者への応用にも期待 理化学研究所(野依良治理事長)は、霊長類であるニホンザルの無意識的な運動を評価する実験手法を確立し、向かい合った2匹のサルが自然に相手の行動と同期しあう現象を行動学的に確認しました。これは、理研脳科学総合研究センター(利根川進センター...
-
生理学研究所、パーキンソン病に対する脳深部刺激療法の作用メカニズムを解明
パーキンソン病に対する脳深部刺激療法(DBS療法)の作用メカニズムを解明 ―神経の「情報伝達を遮断」することで治療効果が生まれるという新しい説の提唱― <内容> パーキンソン病やジストニアといった運動障害の外科的治療の一つとして、脳深部刺激療法(Deep Brain Stimulation、DBS療法)があります(図1)。この方法は、脳の大脳基底核の淡蒼球内節と呼ばれる部分に慢性的に刺激電極を埋め込み、高頻度連続電気刺激を与えるというもので、これによって、運動障害の症状を改善することができます。しかし、これまで、この方法が、どのように症状を改善させるのか、その作用メカニズムは明確にはわかっていませんでした。今...
-
神経難病・筋萎縮性側索硬化症の原因に蛋白質分解異常が関与する可能性 −遺伝子改変マウスでの知見から− 神経難病の一つである筋萎縮性側索硬化症(ALS)の原因は未だに多くの謎に包まれ、治療法が確立されていないのが現状です。今回、高橋良輔 医学研究科教授、田代善崇 同教務補佐員、漆谷真 滋賀医科大学分子神経科学研究センター准教授らの研究グループは、蛋白質分解異常に着目した遺伝子改変マウスの作製により、ALSの疾患再現に成功しました。この新たなALSモデルマウスの病巣で蓄積する異常蛋白質の解析や同定により、さらなるALSの機序解明や治療法の開発が期待できます。 この研究成果は、米国科学誌「ジャ...
-
電通、東北大などと認知神経科学から新産業創生を目指す産学連携組織を設立
電通が東北大学、エイジング社会研究センターと産学連携でラボを開設 ― 人間の「共感」を実測、認知神経科学から新産業の創生を目指す ― 株式会社電通(本社:東京都港区、社長:石井 直)は、東北大学加齢医学研究所スマート・エイジング国際共同研究センター(※1)(センター長:川島 隆太)、特定非営利活動法人エイジング社会研究センター(※2)(代表理事:村田 裕之)とともに産学連携組織「スマート・エイジング・ラボ」(※3)を設立することで合意しました。 近年、認知神経科学の研究成果と産業界の活動の結合を目指す、いわゆるニューロ・マーケティング分野の活動が活発化しつつあります。 「...
-
"光沢"を見分ける脳の神経細胞を発見 <内容> 人は、物をみただけで、その“質感”を判別しています。なかでも、「キラキラ」や「ピカピカ」「テカテカ」といった物の“光沢”は、見ただけで脳の中で瞬時に判断していますが、その脳内での仕組みは分かっていませんでした。今回、自然科学研究機構生理学研究所の西尾亜希子研究員、小松英彦教授らの研究グループは、霊長類動物の脳の中に、“光沢”を見分ける特別な神経細胞群があることを世界で初めて発見しました。この脳神経細胞は、物の形や照明によらず光沢を見分けられることができます。本研究成果は、米国神経科学会誌(ザ・ジャーナル・オブ・ニューロサ...
-
ワコール、ナイトウェアブランド「睡眠科学」とサンリオ「ハローキティ」のコラボパジャマを限定発売
9月3日「睡眠の日」に向けて ワコール「睡眠科学」×サンリオ「ハローキティ」 コラボパジャマ限定発売 株式会社ワコール(社長:安原 弘展、本社:京都市南区)は、株式会社サンリオ(社長:辻 信太郎、本社:東京都品川区)の「ハローキティ」を使用したコラボレーションによるパジャマを、毎日の“ここち良い眠り”をサポートするナイトウェアブランドの「睡眠科学」から、8月上旬より限定発売します。 「睡眠科学」は、人間科学研究所が睡眠時のからだの特性研究から商品を開発した、ここち良い眠りを誘うために大切なナイトウェアを中心に毎日の眠りを考えた商品です。 今回の「ハローキティ」とのコラボパジ...
-
8割の人がやっていた!「入眠儀式」とは? “トイレ・歯磨き・パジャマ” 『睡眠に関するアンケート調査』 株式会社ワコールは、9月3日「睡眠の日」(※)に向け、睡眠の現状を明らかにするため全国の20歳代から40歳代の男女1,029人を対象に、『睡眠に関するアンケート調査』を実施しました。 調査の結果から、自分の睡眠に対して「疲れが取れない、寝つき・寝起きが悪い」など、不満を持っている人が多くいることがわかりました。また、眠りにスムーズに入るための「睡眠のスイッチ」といえる行動「入眠儀式」を、習慣的に自然としていることが明らかになりました。 (※)「睡眠の日」は、睡眠について...
-
JSTと東北大、脳の嗅覚皮質で嗅いだ匂いをすばやく判別できるメカニズムを解明
脳の嗅覚皮質における電気信号の解読に成功 匂い判別機構の解明に前進 【ポイント】 ・動物は1回の呼吸ですばやく匂いを判別できるが、脳がどう情報処理しているかは謎 ・匂いの情報は、嗅覚系の出口付近で電気信号の回数として伝わる ・包括的な脳神経活動の解明や人間の嗅覚障害の治療・人口嗅覚などの応用につながる JST課題達成型基礎研究の一環として、東北大学の三浦 佳二 助教らは、脳の嗅覚皮質において、神経細胞の電気信号(パルス)(注1)を解読し、嗅いだ匂いの違いがすばやく判別されるメカニズムを初めて解明しました。 我々の脳は、神経細胞が電気パルスをやり取りすることによって、0....
-
生理学研究所、目から入ってくる沢山の視覚情報を取捨選択して脳に伝える仕組みの一端を解明
目から入ってくる溢れるような視覚情報を "くっきり"させて脳に伝える仕組みの一端を解明 【内容】 目から入ってくる溢れるような視覚情報を “くっきり”させて脳に伝える仕組みの一端を解明 ヒトや動物は、目に入ってくる光の信号をもとに、どこに何があるのか、刻々と変化する周りの環境の多くを把握しています。そうした溢れるような視覚情報の渦から必要な情報を取捨選択して、脳は整合性のあるイメージを作り出しています。今回、自然科学研究機構・生理学研究所の松井広(まつい・こう)助教らの研究グループは、どのような信号を脳へ伝えるべきか、その取捨選択を、目から脳への神経のつなぎ目にあたる...
-
東北大、Varp分子の新機能「樹状突起形成の促進作用」を発見
Varp分子の新たな機能「樹状突起形成の促進作用」を発見 ― メラニン色素のケラチノサイトへの転移に関与 ― 【ポイント】 ・メラニン色素の肌への沈着にはメラノサイトの「樹状突起」からケラチノサイトへのメラニン色素の受け渡しが重要 ・メラニン合成酵素の輸送に必須の因子「Varp」が樹状突起の形成促進にも関与 ・Varpを欠損すると細胞内メラニン色素量が減少し、樹状突起の形成が阻害 【概要】 国立大学法人東北大学は、メラニン合成酵素の輸送に必須の因子として知られるVarp分子に「メラノサイトの樹状突起形成を促進」する新たな作用があることを明らかにしました。これは、東北大学大学...
-
生理学研究所、脳の電気信号異常である“発振”現象がパーキンソン病の運動障害の原因となることを解明
パーキンソン病の運動障害の原因となる脳の電気信号異常に新発見 <内 容> 自然科学研究機構・生理学研究所の南部篤(ナンブ・アツシ)教授の研究グループは、京都大学霊長類研究所の高田昌彦(タカダ・マサヒコ)教授らと共同で、パーキンソン病に関連する大脳基底核とよばれる脳の部位で見られる神経の電気信号の“発振”現象が、正常な神経の信号を邪魔することで、手足が動かしづらいなどの運動障害の原因となっていることを明らかにしました。さらに、研究グループは、パーキンソン病モデル動物(モデルザル)の大脳基底核の中の特定の細胞集団(視床下核)に薬物を注入し、この発振を一時的に止めることで、運動障...
-
ATR、脳磁計と機能的MRIによる計測を統合して脳活動を高精度に可視化するソフトを無料公開
MEG(脳磁計)とfMRI(機能的MRI)による計測を統合して 脳活動を高精度に可視化するソフトウェアを無料公開 株式会社国際電気通信基礎技術研究所(以下「ATR」、社長:平田 康夫) 脳情報解析研究所(所長:佐藤 雅昭)は、時間分解能に優れた脳計測である脳磁図(MEG)と空間分解能に優れた脳計測である機能的核磁気共鳴画像(fMRI)との統合により、共に高い時間・空間分解能で脳活動を可視化するソフトウェアVBMEG(Variational Bayesian Multimodal EncephaloGraphy)をインターネット上( http://vbmeg.atr.jp/ )で世界に向けて、平成23年...
-
随意行動を準備する脳内神経活動をザリガニで発見 <研究成果のポイント> ・随意行動開始を数秒前に予告する活動(準備活動)を示す脳内神経細胞をアメリカザリガニで発見。 ・単一の準備活動細胞からシナプス活動の記録に世界ではじめて成功。 ・準備活動が細胞自身ではなく神経ネットワークから自発的に生じる可能性を示した。 <研究成果の概要> 動物はどのように自分の「意志」に従って行動を開始するのでしょうか? そもそもヒト以外の動物に「意志」はあるのでしょうか? 神経科学の研究でこの問題解決の鍵と考えられている現象が,それぞれの動物の脳内にある特定部位で起こる準備活動と呼ばれる神経活...
-
生理学研究所、パーキンソン病にかかわる脳の中の神経のつながりなどで研究成果を発表
パーキンソン病にかかわる脳の中の神経のつながりに定説をくつがえす発見 −"光で神経を操作する"最先端の光操作技術で明らかにー <内容> パーキンソン病は、手足が震え、こわばり、動かしにくくなる神経難病で、脳の中で中脳黒質のドーパミン分泌細胞の機能の低下が主な原因であると考えられています。この中脳黒質は、解剖学的に脳の線条体と言われる部分から神経のつながりがあり、パーキンソン病の病態を理解するためにはこのつながりが重要であるとされていました。今回、自然科学研究機構・生理学研究所の田中謙二助教らの国際共同研究チームは、線条体から中脳のドーパミン細胞への神経のつながりは、普段...
-
生理学研究所、消化管の動きを調整する分子センサーの働きを解明
消化管の動きを調整する分子センサーの働きを解明 ―過敏性腸症候群などの原因解明と治療に期待― 【 内 容 】 自然科学研究機構 生理学研究所の富永真琴 教授および三原 弘 研究員の研究グループは、消化管が動くときの“伸び”を感じて働く伸展刺激センサーTRPV2(トリップブイツー)の働きを明らかにしました。現代人に多くみられる機能性胃腸症、過敏性腸症候群などの消化管機能性疾患の原因解明及び治療薬開発に結びつく成果です。米国神経科学学会誌「ザ・ジャーナル・オブ・ニューロサイエンス」に発表されます(2010年12月8日電子版)。 消化管機能性疾患には、みぞおちの痛みや、消化不...