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東北大学
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干潟の「普通種」実は2種だった! 〜ゴカイの仲間に隠れた近縁種を発見〜 日本の干潟に広く生息し、「普通種」とされる多毛類(ゴカイの1種)ドロオニスピオの中に、形態が類似した異なる種が含まれていたことを東邦大学理学部生命圏環境科学科 海洋生態学研究室の阿部博和 博士研究員と東北大学大学院の農学研究科の大越和加 准教授、同大学院生の近藤智彦氏の研究チームが明らかにしました。 この結果、これまで様々な学術論文や環境アセスメントの報告書の中でドロオニスピオとして扱われてきたものは2種に分ける必要があり、従来の研究成果の再考や一部変更が求められることになります。近年、干潟の価値や生物...
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東北大など、スピントロニクス素子を使った人工知能の動作実証に成功
世界初、スピントロニクス素子を使った人工知能の動作実証に成功 ‐人工知能技術の適用範囲を飛躍的に拡大‐ 【概要】 国立大学法人東北大学電気通信研究所附属ナノ・スピン実験施設の大野英男教授、佐藤茂雄教授、深見俊輔准教授、秋間学尚助教、同ブレインウェア実験施設の堀尾喜彦教授らのグループは、磁石材料から構成されるミクロなスピントロニクス素子を使った人工知能の基本動作の実証に世界で初めて成功しました。 近年、脳の情報処理機構を真似て効率的に認識・判断を行うことを目指す人工知能と呼ばれる技術が非常に注目され、一部で実用化されています。現在実用化されている人工知能はいずれも従来の半導体...
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東北大、うっ血性心不全患者で摂食嚥下障害併存を予測することを科学的に実証
うっ血性心不全患者で摂食嚥下障害併存を予測する −認知機能と栄養状態検査で摂食嚥下障害の早期発見へ− 【研究概要】 東北大学大学院医学系研究科内部障害学分野の大学院生横田 純一(よこたじゅんいち)、小川 佳子(おがわ よしこ)元助教(現 帝京大学)、上月 正博(こうづき まさひろ)教授らのグループは、認知機能障害と低栄養状態が、入院時のうっ血性心不全急性増悪患者における摂食嚥下障害(注1)併存の予測因子であることを科学的に実証しました。 うっ血性心不全患者における摂食嚥下障害の併存は誤嚥性肺炎等の原因となり、在院日数の長期化、予後の悪化、医療費の増大など様々な問題を引き起こ...
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スピン流−熱流変換現象の可視化に成功 ―スピントロニクスを用いた新たな熱制御技術の実現に道― 【発表のポイント】 ●磁気の流れ「スピン流」によって生成される温度変化の可視化を実現 ●通常の熱源とは全く異なり周囲に広がらない、スピン流特有の温度分布を観測 ●スピントロニクスデバイスの局所的な温度変化調整技術への応用が期待 【概要】 東北大学金属材料研究所の内田健一准教授(当時。現 物質・材料研究機構 磁性・スピントロニクス材料研究拠点 グループリーダー)、大門俊介氏(大学院博士課程・日本学術振興会特別研究員)、井口亮助教、日置友智氏(大学院修士課程)、東北大学原子分子材料科学...
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東北大と産総研、磁気モーメントの渦の運動が可能にする省エネルギー情報記録
磁気モーメントの渦の運動が可能にする省エネルギー情報記録 −ハードディスクの超高密度化と超低消費電力動作の両立に新たな道− 【発表のポイント】 ●磁石の向きが変化しやすいNi−Fe合金層と、磁石の向きが変化しにくいFePt規則合金層を組み合わせたナノ磁石を作製し、磁気記憶デバイスの情報記録のしくみである「磁石の磁化方向の変化(磁化スイッチング)」の挙動を調査した。 ●FePt規則合金層は次世代の超高密度磁気記録材料の有力候補だが、情報記録(磁化スイッチング)に使う消費電力が大きい(大きな外部磁場が必要である)ことが実用化の障害の一つだった。 ●今回、Ni−Fe合金の中に作られる磁気モーメント(...
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東北大、マンガンケイ化物系熱電変換材料で従来比約2倍の出力因子を実現
マンガンケイ化物系熱電変換材料で従来比約2倍の出力因子を実現 ―300〜700℃の未利用熱エネルギー有効利用に期待― NEDOプロジェクトにおいて、東北大学の研究グループは、マンガンケイ化物系熱電変換材料で、発電量を表す指標である出力因子として、従来の約2倍に相当する2.4mW/K2mを実現しました。 今回の成果により、自動車エンジンの排熱や産業分野における工業炉からの排熱等、300〜700℃の未利用熱エネルギーを電力に変換する高出力熱電発電モジュールの実現が期待されます。 *図1は添付の関連資料を参照 1.概要 現在、運輸・産業・民生の分野において、一次エネルギーの半分以上が利用...
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バイオ工学による天然ゴムの試験管内合成に成功 天然ゴムの安定供給や新たな分子構造の天然ゴムの開発に貢献 【概要】 東北大学大学院工学研究科の高橋征司准教授、山下哲助教(注1)、中山亨教授(バイオ工学専攻応用生命化学講座)らは、住友ゴム工業株式会社、埼玉大学との共同研究により、天然ゴムの生合成に必要なタンパク質を発見し、それらを再構成する手法を開発しました。これにより、天然ゴムに匹敵する分子量のポリイソプレンを試験管内で合成することに成功しました。この研究成果により、長年にわたり未解明であった天然ゴム生合成メカニズムの全解明や、天然ゴム高生産植物の育種、代替生物でのゴム生産など...
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東北大など、原子配置制御による原子層金属/半導体の作り分けに成功
原子配置制御による 原子層金属/半導体の作り分けに成功 −超微細電子デバイス応用へ新たな道− 【概要】 東北大学原子分子材料科学高等研究機構(WPI−AIMR)の菅原克明助教、高橋隆教授、同大学院理学研究科の佐藤宇史准教授、東京工業大学物質理工学院の一杉太郎教授、埼玉大学大学院理工学研究科の上野啓司准教授らの研究グループは、これまで知られていない正八面体構造を持つセレン化ニオブ(NbSe2)原子層薄膜の作製に成功しました。電子状態の精密な測定から、この物質が従来知られていた三角プリズム型の構造ユニットを持つ金属的NbSe2と異なり、電子間の強い相互作用の結果形成される「モット絶縁体」 注1)であるこ...
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理研と東北大と首都大学東京、SWEETタンパク質による植物ホルモン「ジベレリン」の輸送を発見
SWEETタンパク質は植物ホルモン「ジベレリン」を輸送 −受容体センサーを利用した網羅的探索により発見− ■要旨 理化学研究所(理研)環境資源科学センター適応制御研究ユニットの瀬尾光範ユニットリーダー(首都大学東京大学院理工学研究科客員准教授)、菅野裕理テクニカルスタッフII、東北大学大学院理学研究科の上田実教授、首都大学東京の小柴共一名誉教授(元大学院理工学研究科)らの共同研究グループは、これまで糖の輸送体として考えられてきたSWEETタンパク質が植物ホルモン「ジベレリン」を輸送することを発見しました。 ジベレリンは種子発芽、伸長成長、花芽形成・開花などを促進する低分子化合物です。これま...
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神経難病大脳皮質基底核症候群の新しい画像診断法を確立 ‐新規PETプローブによる病状進行の可視化へ‐ 【研究概要】 大脳皮質基底核症候群は、タウと呼ばれるタンパク質の凝集と蓄積が特徴とされる神経難病です。日常診療では診断に苦慮することも少なくなく、正確かつ早期に診断が可能となる検査法の確立が望まれますが、生体内でのタウ凝集体の蓄積を測定することが困難で、定量的な病状の評価ができませんでした。東北大学大学院医学系研究科神経内科学分野青木 正志(あおき まさし)教授、東北医科薬科大学医学部薬理学教室岡村 信行(おかむら のぶゆき)教授らのグループは、新規に開発されたPETプローブを用いて...
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エプシロンと東北大など、種子島で地域密着型バイオ燃料生産システムの実証を開始
種子島で地域密着型バイオ燃料生産システムの実証を開始へ ―小規模分散型燃料製造装置と集中型樹脂再生設備を開発― NEDOプロジェクトにおいて、(株)エプシロンと東北大学は、種子島の西之表市で小規模分散型燃料製造装置と集中型樹脂再生設備を開発し、地産地消に適したバイオディーゼル製造システムを確立しました。 今後は、この地域密着型バイオ燃料生産システムの本格的な実証を開始します。 1.概要 現行の多くのアルカリ触媒(※1)を用いたバイオディーゼル製造現場では、1)回収した廃食用油の半分弱が低品質(酸価3以上)で燃料の原料として利用できない、2)製品燃料品質が不安定、3)副生石鹸除去...
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広く見てからひとつを選ぶ注意の働き 階層的な注意機構の発見 【概要】 東北大学電気通信研究所の塩入諭教授の研究グループは,視覚の注意の広がりを脳波によって客観的に計測する手法を開発し,その手法を利用することで注意を向けることがその対象部分の選択であると同時に、注意を向けた対象の周囲における処理の促進であることを明らかにしました。この結果は注意の周りの情報について促進と抑制という,相反する効果が脳内に同時に存在することを示します。つまり注意は複数の異なる機能の組み合わせであって,注意を向けるということはまず広く見てそして必要なものを選ぶことだともいえます。これまでの研究は,注意...
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名大と東北大、神経膠腫の遺伝子変異に対する新たな診断技術を開発
神経膠腫の遺伝子変異に対する新たな診断技術の開発 〜イムノウォールIDH1遺伝子変異迅速マイクロ診断デバイス〜 名古屋大学大学院医学系研究科(研究科長・高橋雅英)脳神経外科学の夏目敦至(なつめあつし)准教授、名古屋大学大学院工学研究科(研究科長・新美智秀)化学・生物工学専攻の馬場嘉信(ばばよしのぶ)教授、及び東北大学大学院医学系研究科(研究科長・下瀬川徹)地域イノベーション分野の加藤幸成(かとうゆきなり)教授を中心とした研究グループは、神経膠腫の変異遺伝子であるIDH1変異に対する迅速診断デバイスであるイムノウォールを作成し、その有用性を確認しました。 WHOグレードII、IIIの神経膠腫は...
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東北大、スピン凍結状態における記憶効果とエネルギー構造を解明
スピン凍結状態における記憶効果とエネルギー構造 〜乱雑さに刻み込まれた「記憶」からエネルギーランドスケープを探る〜 【概要】 東北大学多元物質科学研究所佐藤卓教授グループ、バージニア大学リー教授グループ、テネシー大学ツォウ助教グループらは共同でスピン凍結状態中の記憶効果を詳細に調べる事によりフラストレート磁性体(*1)の示すスピンの凍結状態がランダム系のスピングラス(*2)状態とは本質的に異なるエネルギー構造を持つことを明らかにしました。 ランダム相互作用を持つ磁性体において磁気モーメント(スピン)が低温でランダムに凍結する現象(スピングラス)は古くから知られていました。一...
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東北大など、高精細小型球状マイクロホンアレイシステム開発に成功
高精細小型球状マイクロホンアレイシステム開発に成功 【概要】 ・リオンが開発したMEMSエレクトレットマイクロホンを用い実用化水準システムを開発 ・人の頭に相当する直径17cmの球形きょう体に64個のマイクロホンを均等配置 →受音点の3次元音空間情報の高精度でリアルな集音が可能に ・さらに複数のアレイを用いて,特定の音をきれいに抜き出す集音技術を開発中 →選手同士の会話もダイレクトに聞こえる臨場感あふれるスポーツ放送等も可能に 東北大学電気通信研究所先端音情報システム研究室(以下東北大学)の坂本修一(さかもとしゅういち)准教授,トレビーニョホルヘ(とれびーにょほるへ)助教,...
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体細胞を生殖細胞に近づける手法の開発 <概要> 東北大学加齢医学研究所 医用細胞資源センターの松居靖久(まついやすひさ)教授と、東北大学大学院生の関中保(せきなかたもつ)らの研究グループは、新たな細胞培養手法を開発し、マウス体細胞を生殖細胞に近づけることに成功しました。生殖細胞は精子と卵子に分化し、受精により次の世代の個体を作り出すことのできる唯一の細胞です。もし皮膚の細胞など、体を作っている普通の細胞から生殖細胞を作り出すことができれば、将来的に産業動物の育種や絶滅危惧動物の増殖、さらに究極的にはヒトの生殖医療へと繋がる可能性があります。 この研究は、慶應義塾大学との共同...
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東北大など、肝細胞増殖因子(HGF)の特異的抗体の開発に成功
肝細胞増殖因子(HGF)の特異的抗体の開発に成功 −HGFシグナリングの分子メカニズム解明に向けて− 【研究概要】 東北大学大学院医学系研究科の加藤 幸成(かとう ゆきなり)教授、金子 美華(かねこ みか)准教授、小笠原 諭(おがさわら さとし)助教(地域イノベーション分野)の研究グループは、大阪大学蛋白質研究所の高木 淳一(たかぎじゅんいち)教授、海津 正賢(うみつ まさたか)特任助教および金沢大学がん進展制御研究所の松本 邦夫(まつもと くにお)教授、酒井 克也(さかい かつや)助教の研究グループと共同で、ALS(筋萎縮性側索硬化症)の治療やがんの進行とも深く関わりのある肝細胞増殖因...
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東大と東北大、大西洋の爆弾低気圧によって励起された脈動実体波を解明
大西洋の爆弾低気圧によって励起された脈動実体波 1.発表者: 西田 究(東京大学地震研究所 数理系研究部門 准教授) 高木 涼太(東北大学大学院理学研究科附属地震・噴火予知研究観測センター 助教) 2.発表のポイント: ◆大西洋で発生した爆弾低気圧による海洋波浪が励起したP波・S波を日本の観測記録を使って検出した。震源情報を定量化することによって、その発生メカニズムを明らかにした。 ◆嵐によってP波だけでなくS波が励起されていることを初めて検出した。 ◆嵐によるP波・S波を利用することで、地震・観測点ともに存在しない、海洋地域を通過する嵐直下の地球内部構造を推定し、新たな地球科学...
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東北大、遺伝性不妊の宿主に感染細菌が卵を復活させる仕組みを解明
遺伝性不妊の宿主に感染細菌が卵を復活させる仕組みを解明 ―ショウジョウバエでの研究成果― 約半数の昆虫に感染しているとされるボルバキア(*1)という共生細菌は、感染している母虫の卵に入り込んで、宿主の次世代へと伝わっていきます。雄の宿主からは伝搬しません。そのためボルバキア菌は、感染した雌が繁殖上有利になるよう、様々な戦略で宿主を操作します。たとえば、宿主の雄をことごとく雌に性転換させる、雄を全て殺す、雌の単為生殖を可能にする、非感染雌との交尾では受精が起こらない(*2)ようにする、など実に多彩です。しかし、なぜボルバキア菌にこんな宿主操作ができるのか、従来全く不明でした。 ...
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熱を流すだけで金属が磁石になる現象を発見 〜電子の自転「スピン」を使った熱利用技術の発展に貢献〜 <ポイント> >磁石の性質は熱の流れとは無関係で、温度を上げても下げても、磁石ではない金属が磁石になることはないと考えられていた。 >熱を流すだけで、磁石ではない金属が磁石に変わる現象を世界で初めて観測した。 >新しい磁化測定法として、電子のスピンを使った熱利用技術や省エネ社会の発展に貢献する。 JST戦略的創造研究推進事業において、東北大学 金属材料研究所のダジ・ホウ研究員、東北大学 原子分子材料科学高等研究機構(WPI−AIMR)/金属材料研究所の齊藤 英治 教授らは、通常の状態では磁...
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極微細蛍光内視鏡イメージングシステムを商品化 ‐低侵襲で脳深部神経活動を可視化する‐ 【概要】 東北大学大学院医学系研究科小山内 実(おさないまこと) 准教授を中心とした研究グループと株式会社ルシールが共同で研究・開発した「極微細蛍光内視鏡イメージングシステム(Ultra−thin Fluorescence Endoscope Imaging System:U−FEIS)」(特許出願中:特願2016−071769)がこのほど商品化され、株式会社ルシールより販売されます。 U−FEISは低侵襲で実験動物の脳の神経活動を簡便に可視化できるシステムであり、従来の顕微鏡では見ることができなかった脳深部のイメージングを低コストで行うことができるシステムで...
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免疫細胞である樹状細胞の分化メカニズムの解明 ‐転写因子GATA2は樹状細胞の分化を制御する‐ 【研究概要】 東北大学大学院医学系研究科血液免疫病学分野の張替 秀郎(はりがえ ひでお)教授らのグループは、免疫細胞の1つである樹状細胞(dendritic cell:DC)について、細胞分化する際に転写因子GATA2が重要な役割を担っている可能性を明らかにしました。樹状細胞はTリンパ球を活性化する役割を持ち、薬剤によってGATA2の欠損を誘導したマウスでは、脾臓における樹状細胞の数が顕著に減少していました。本研究によって、GATA2異常に伴う難治性の免疫不全症の病態解明に貢献することが期待されます。 本研究成果は、201...
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東北大、習慣的多量飲酒が大腸微生物フローラに及ぼす生態生理学的影響を解明
長年にわたって大酒飲みの人の腸内フローラはどうなっているのか? 【概要】 東北大学大学院工学研究科の中山 亨教授(バイオ工学専攻応用生命化学講座)は,久里浜医療センター,東京大学,国立がん研究センター,岡山大学,武庫川女子大学(*)との共同研究により,アルコール依存症患者(アルコール使用障害患者,以下、ア症患者)(※1)と健常者の糞便の微生物フローラ(菌叢(きんそう)構造)(※2)を比較し,習慣的多量飲酒の大腸微生物フローラに及ぼす生態生理学的影響を明らかにすることで,飲酒関連大腸発がんの仕組みの解明に向けて示唆に富んだ結果を得ました。 この共同研究の成果は6月13日付の英...
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ZnOコーティングによる高性能ベアリングの開発に成功 〜摩擦を約3分の2に低減し、災害時用小型ジェットエンジン発電機を実現〜 ■概要 1.国立研究開発法人 物質・材料研究機構、エネルギー・環境材料研究拠点の後藤 真宏 主席研究員、情報統合型物質・材料研究拠点の佐々木 道子NIMSポスドク研究員、構造材料研究拠点の土佐 正弘グループリーダー、ならびに、東北大学 多元物質科学研究所の栗原 和枝 教授、粕谷 素洋 助教らは、NIMSが独自に開発した 1)環境に優しい低摩擦材料である酸化亜鉛(ZnO)について、その低摩擦特性を保持したままベアリングボールにコーティングする技術を開発し、ベアリングの摩擦...
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東北大、磁性半導体(Ga,Mn)Asが強磁性をしめすメカニズムを解明
磁性半導体(Ga,Mn)Asが強磁性をしめす メカニズムを解明 −20年来続く論争に終止符 【概要】 東北大学原子分子材料科学高等研究機構(WPI−AIMR、機構長 小谷元子)の相馬清吾准教授、高橋隆教授(兼務 理学研究科)、松倉文礼(◇)教授、Tomasz Dietl教授、大野英男教授(兼務 電気通信研究所、省エネルギー・スピントロニクス集積化システムセンター)、同理学研究科の佐藤宇史准教授らの研究グループは、磁性半導体(Ga,Mn)Asの強磁性発現機構の解明に成功しました。(Ga,Mn)Asは、よく知られた半導体であるGaAsに高濃度でMnを注入することで得られる物質です。 半導体と磁性体の特質を併せもち、電気による磁性の制御...
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脳と行動の雌雄を分かつ遺伝子のスイッチを発見 ―ショウジョウバエでの研究成果― 人間の所作には男女差があり、少なくともその一部は脳の働きの性による違いに起因すると推察されますが、その仕組みは不明です。脳と行動の性差は動物界に普遍的にみられる現象であることから、ヒトでは不可能な実験を動物で行うことで、“心の性”の生まれる仕組みが解明されるものと期待されていました。 このたび東北大学大学院生命科学研究科の山元大輔教授・伊藤弘樹研究員らは、ショウジョウバエを実験に用いて、脳と行動の雌雄による劇的な違いが、たった一つの遺伝子(“ロボ”と言う名前の遺伝子)のスイッチを入れるか、切るか...
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肺高血圧症の新規治療標的を同定 ‐既存の糖尿病治療薬に意外な作用‐ 【研究概要】 東北大学大学院医学系研究科循環器内科学分野の下川宏明(しもかわ ひろあき)教授の研究グループは、国の指定難病で依然として致死的疾患である肺高血圧症において、血管内皮細胞の酵素の一つであるAMP活性化プロテインキナーゼ(AMPK)(注1)がその発症を抑制していることを世界で初めて明らかにしました。これまで、肺高血圧症患者の血中には各種の炎症性サイトカイン(注2)が高濃度に存在し、長期的な生命予後と相関することが知られていましたが、肺動脈への直接的な作用や肺高血圧症悪化との因果関係は明らかではありませんでし...
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東北大、避難指示区域家屋内の放射性セシウム汚染レベルは原発からの距離と相関関係と解明
避難指示区域家屋内における放射性セシウム汚染 汚染レベルは原発からの距離と相関 【概要】 一般に住民は自宅屋内で過ごす時間がもっとも長いため、身近な屋内汚染は毎日の日常的な被ばくに繋がる可能性があります。また、屋内は除染対象となっていないことから、今後の住民の帰還にあたって屋内汚染の状況を知ることは重要です。しかし、福島原発事故後にこの観点からの調査及び報告はまだありません。 東北大学大学院薬学研究科ラジオアイソトープ研究教育センターの吉田浩子講師は、福島県飯舘村、南相馬市小高区、双葉町、大熊町、富岡町の避難指示区域の家屋について部屋、屋根裏及び柱の表面汚染を乾式スミア(拭...
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東北大と日立など、通信広域網が途絶しても情報提供が可能なデータ複製方式を開発
通信広域網が途絶した状況においても、 継続的な情報サービスの提供を可能にするデータ複製方式を開発 コストを抑えた耐災害情報プラットフォームの構築が可能に 国立大学法人東北大学電気通信研究所(所長:大野 英男/以下、東北大)、株式会社日立製作所(執行役社長兼CEO:東原 敏昭/以下、日立)、株式会社日立ソリューションズ東日本(取締役社長:八田 直久/以下、日立ソリューションズ東日本)は、大規模災害によりインターネットなどの広域網が途絶し、遠隔地にバックアップしたデータが利用できない状況においても、被災地内でデータを保護し、継続して情報サービスの提供を可能にするデータ複製方式を開発し...
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大和ハウス、仙台市青葉区の分譲マンション「プレミスト広瀬町」の概要を発表
■平成28年地価公示ランキング(第一種住居地域)東北第1位の地に建設 東北初 家庭用燃料電池「エネファーム」(一部住戸)を採用した分譲マンション 「プレミスト広瀬町」概要決定 大和ハウス工業株式会社(本社:大阪市、社長:大野直竹)は、現在、仙台市青葉区広瀬町において、分譲マンション「プレミスト広瀬町」を建設中ですが、このたび概要が決定しましたのでお知らせします。 当社は「人・街・暮らしの価値共創グループ」として、より資産性が高く、社会やお客さまにとってより付加価値の高いマンションの供給を目指し、事業を推進しています。これまで、宮城県においては79棟5,446戸を供給してきま...
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舌下免疫療法の仕組みを解明 −口腔(こうくう)樹状細胞の関与を発見、アレルギー治療への応用に期待− 【概要】 日本学術振興会特別研究員(PD)の田中志典(たなか ゆきのり)博士と東北大学大学院歯学研究科口腔分子制御学分野の菅原俊二(すがわら しゅんじ)教授らのグループは、花粉症などアレルギー疾患の根本的な治療法として注目されている舌下免疫療法の仕組みを明らかにしました。 舌下免疫療法は舌の下の粘膜からアレルギーの原因物質(抗原)を吸収させ症状の改善を図るアレルギー治療法ですが、その詳しい仕組みは分かっていませんでした。本研究では、口の中の粘膜に存在する抗原提示細胞の一種である樹...
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東北大、永久スピンらせん状態と逆永久スピンらせん状態間の電気的制御に成功
永久スピンらせん状態と逆永久スピンらせん状態間の電気的制御に成功 〜次世代省電力・高速演算スピンデバイスの実現へ期待〜 【概要】 国立大学法人東北大学大学院工学研究科 吉住 孝平博士前期課程学生(現 トヨタ株式会社)、好田 誠准教授、新田 淳作教授らの研究グループは、半導体量子井戸の精密な構造設計により、スピン演算素子に必要な永久スピンらせん状態(※1)と逆永久スピンらせん状態(※2)間の電界制御に成功しました。これら二種類の永久スピンらせん状態間を電界制御することにより、半導体中の電子スピンの情報を長時間・長距離保持することが可能となり、かつ正確に情報伝達することが可能とな...
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肺線維症治療に向けた核酸医薬を開発 1.発表者: 加藤 一希(東京大学理学系研究科生物科学専攻 博士課程3年(当時)) 池田 寿子(株式会社リボミック) 西増 弘志(東京大学理学系研究科生物科学専攻 助教) 石谷 隆一郎(東京大学理学系研究科生物科学専攻 准教授) 中村 義一(株式会社リボミック) 青木 淳賢(東北大学大学院薬学研究科分子細胞生化学分野 教授) 濡木 理(東京大学理学系研究科生物科学専攻 教授) 2.発表のポイント: ◆肺線維症(注1)の原因であるタンパク質オートタキシン(ATX)を阻害する核酸アプタマー(注2)を開発した。 ◆ATX−核酸アプタマー複合体の立...
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Meiji Seika ファルマ、自社製造の細胞分離用酵素「コラゲナーゼ」を発売
自社製造の細胞分離用「コラゲナーゼ」新発売 用途に合わせて配合できる液剤試薬 Meiji Seika ファルマ株式会社(本社:東京都中央区 代表取締役社長:小林大吉郎)は2月24日、再生医療の研究において、目的の細胞を取り出す際に使用する細胞分離用酵素「Meiji Collagenase G」および「Meiji Collagenase H」を国内向けに発売します。 *参考画像は添付の関連資料を参照 東北大学と共同で開発し自社製造したこの試薬は、用途に応じて2種の酵素を任意の比率で配合することが可能で、質の高い細胞を効率的に取り出す事ができます。 【Meiji Collagenaseの特長】GMP準拠(自社基準)で製造 高純度、低いエンドトキシンレベル(...
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東北大、脳に栄養を与えるタンパク質の遺伝子変異を脳機能イメージング装置を用いて解明
脳に栄養を与えるタンパク質の遺伝子変異 〜脳機能イメージング装置を用いて解明〜 <要旨> 東北大学加齢医学研究所・認知機能発達(公文教育研究会)寄附研究部門(川島隆太教授)は、磁気画像共鳴装置(MRI)を用いて、小児の脳形態や脳機能の発達を明らかにすると共に、遺伝子がそれらに影響を与えるかを解明しています。 この度、同部門の橋本照男助教・川島隆太教授らのグループは、小児の横断および縦断追跡データを用いて、脳由来神経栄養因子(Brain Derived Neurotrophic Factor)遺伝子多型が、認知機能や脳形態の変化とどう関連しているかを解析し、BDNF遺伝子の変異型が発達期の脳の後頭−頭頂領域(*1)の体積や処...
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東北大と京大、超強力X線パルスによるプラズマ生成初期過程での体積収縮を発見
X線自由電子レーザーに照射された微粒子が縮んだ! 超強力X線パルスによるプラズマ生成初期過程での体積収縮を発見 【概要】 東北大学多元物質科学研究所上田潔教授・福澤宏宣助教のグループ、京都大学大学院理学研究科永谷清信助教、米国SLAC国立加速器研究所のクリストフ ボステト研究員のグループ等による国際共同研究チームは、米国のX線自由電子レーザー(XFEL)(*1)施設LCLS(*2)から供給される非常に強力なX線をキセノン原子が集まってできた微小な粒子に照射すると、極めて短い時間では体積が収縮することを発見しました。従来、XFELに照射された微粒子は、大量の電子を放出してプラズマ(*3)化し即座に爆発す...
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騒音性難聴に関連する遺伝子を発見 ‐酸化ストレス応答機構の活性化は騒音性難聴の予防を可能にする‐ <概要> 東北大学加齢医学研究所遺伝子発現制御分野の本橋ほづみ教授と防衛医科大学校の松尾洋孝講師の研究グループは、生体の酸化ストレス応答を担う制御タンパク質NRF2の活性が、騒音性難聴(*1)のなりやすさに関連することを発見しました。NRF2の活性化は、強大音による酸化ストレス障害から内耳(*2)を保護し、聴力の低下を防ぐことを明らかにしました。そして、NRF2の量が少なめになるNRF2遺伝子の一塩基多型を持つ人は、騒音性難聴になりやすい傾向があることを見出しました。NRF2の活性を増強させることで...
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東北大、オールインワンで診査が可能となる「歯科用X線CT装置」の開発をスタート
『歯科用X線CT装置』の開発スタート 東北大学大学院歯学研究科は、歯科診断において一台の装置(オールインワン)で診査目的に応じた診査が可能となる、『歯科用X線CT装置』の製品化を目的として、平成27年4月1日に設立された「国立研究開発法人日本医療研究開発機構」によって実施される医療分野の研究開発事業である「医工連携事業化推進事業」に採択され、他施設と共同研究開発をスタートしました。2018年3月に製品販売を行う予定です。 事業名:平成27年度医工連携事業化推進事業 課題名:歯科X線投影法を統合し患者被ばくを低減するオールインワンCT(断層撮影)の開発・事業化 委託元:国立研究開発...
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一方向透明現象を発見 1.発表者: 有馬孝尚(東京大学大学院新領域創成科学研究科物質系専攻 教授) 松田康弘(東京大学物性研究所 准教授) 豊田新悟(東京大学大学院新領域創成科学研究科物質系専攻博士後期課程2年) 2.発表のポイント: ◆メタホウ酸銅(注1)という物質が、ある方向に進む赤外光に対して透明なのに対して、逆方向に進む同じ波長の光に対して不透明であるという現象を発見した。 ◆これまで、いかなる物質でも、このような一方向透明現象が観測された例はなかった。 ◆今回発見された一方向透明現象は低温強磁場下での現象であるが、今後、室温で実現すれば、光学素子への応用が期待...
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電子・正孔対が作る原子層半導体の作製に成功 −グラフェンを超える電子デバイス応用へ道− 【概要】 東北大学原子分子材料科学高等研究機構(AIMR)の菅原克明助教、一杉太郎准教授、高橋隆教授、同理学研究科の佐藤宇史准教授らの研究グループは、グラフェンを超える電子デバイスへの応用が期待されているチタン・セレン(TiSe2)原子層超薄膜の作製に成功しました。さらに、1層のTiSe2超薄膜の電子状態を詳細に調べた結果、その特異な金属状態を生み出している原因は、薄膜中の電子と正孔(電子の抜けた孔)(注1)が結合して対(ペア)を作っているためであることを見出しました。今回の成果は、グラフェンを超える原子層...
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東北大、一酸化窒素(NO)のマーカーである硝酸センサー「スヌーピー」法を開発
根粒菌タンパク質を創薬に応用 ―農学と生命科学が融合して生まれた硝酸センサー「スヌーピー」― 【概要】 東北大学大学院農学系研究科分子酵素学分野の内田隆史教授、日高將文助教、後藤愛那院生らは、これまで不可能であった動物細胞内の一酸化窒素(NO)のマーカーである硝酸・亜硝酸イオンをイメージングできる「スヌーピー(sNOOOpy)(*1)」法を開発しました。豆と共生している根粒菌のシステムを利用した方法なので、漫画「ピーナッツ(豆)」から生まれたビーグル犬キャラクターにちなんでスヌーピー法と命名されました。 血管を拡張させる働きのあるNOは、心臓発作などの循環器疾患、ED、糖尿病、脳疾患など多く...
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九大、胎生期の薬剤曝露が海馬に及ぼす長期的な影響とその改善法を解明
妊娠中の抗てんかん薬投与は子どもの学習・記憶障害を引き起こす 〜胎生期の薬剤曝露が海馬に及ぼす長期的な影響とその改善法を解明〜 ■概要 九州大学大学院医学研究院の中島欽一教授と、Berry Juliandi学術研究員らの研究グループは、東北大学、星薬科大学、国立医薬品食品衛生研究所との共同研究により、抗てんかん薬の一つであるバルプロ酸(Valproic acid:VPA)(※1)を妊娠マウスに投与した場合、出生・成長した子どもの脳では神経細胞(ニューロン)産生能が低下してしまうため、学習・記憶に悪影響があることを見出しました。また、この学習・記憶能の低下は、自発的運動(※2)によって改善されることも明らかにして...
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東北大、染色体上からリボソームRNA遺伝子が消えた細菌を発見
染色体上からリボソームRNA遺伝子が消えた細菌を発見 〜ゲノムの常識を覆す〜 【研究概要】 東北大学大学院生命科学研究科の地圏共生遺伝生態分野と遺伝情報動態分野の微生物研究グループは、環境細菌(*1)Aureimonas(オーレイモナス)のリボソーム(*2)RNA遺伝子が、安定的に維持される染色体(*3)ではなく、プラスミド(*4)に位置していることを明らかにしました。これまでは、生命の根幹をなすリボソームRNAの遺伝子は染色体上にあるのが当然と信じられてきました。本研究により、生息環境に適応して進化する過程で、細菌のゲノム(*5)は予想外にダイナミックに変化していることが示されました。本研究は、生...
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哺乳類初期胚で新たな遺伝子発現制御の仕組みを解明 −哺乳類特有の発生初期における分化制御機構の解明に期待− ■要旨 理化学研究所(理研)バイオリソースセンター遺伝工学基盤技術室の小倉淳郎室長、畑中勇輝特別研究員らの共同研究チーム(※)は、マウスにおいて着床前に発現すると死に至るレトロトランスポゾンについて、発現を抑制・制御する仕組みを明らかにしました。 ゲノム上のレトロトランスポゾンは活性化し転写されることでRNAとなり、さらに逆転写酵素[1]によりDNAに戻ることでゲノム中を移動し、コピー数を増やしていきます。哺乳類のゲノムにはレトロトランスポゾンのような反復配列が多く含まれてお...
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横浜ゴム、走行時に発生する車両のリフト(浮き上がり)抑制に貢献する技術を開発
横浜ゴム、タイヤのエアロダイナミクス技術をさらに進化 車の空気抵抗低減に加え、車両のリフト(浮き上がり)抑制に貢献 横浜ゴム(株)は走行時のタイヤ周辺の空気の流れをコントロールするタイヤのエアロダイナミクス技術を進化させ、車の空気抵抗低減に加え、走行時に発生する車両のリフト(浮き上がり)抑制に貢献する技術を開発した。同技術を実用化することで、車の燃費性能を高めるとともに車体の安定性を向上するタイヤ開発が期待できる。 横浜ゴムは転がり抵抗に次ぐ新たな環境対応技術として車の空気抵抗低減に着目し、2010年から空力シミュレーションを活用してエアロダイナミクス技術を研究している。...
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遺伝性筋疾患を引き起こす遺伝子変異を発見 ‐RNA結合タンパク質遺伝子の変異が封入体ミオパチーの原因となる‐ 【研究概要】 ミオパチーは病状の進行とともに筋力の低下や筋肉の萎縮が生じる筋変性疾患の総称で、筋ジストロフィーなどが含まれます。ミオパチーは遺伝性や炎症性などさまざまな要因によって生じますが、東北大学大学院医学系研究科・神経内科学分野の青木 正志(あおき まさし)教授らの研究グループは、同・遺伝医療学分野の青木 洋子(あおき ようこ)教授、同・創生応用医学研究センター・細胞増殖制御分野の中山 啓子(なかやま けいこ)教授らと共同で、遺伝性ミオパチーの一つである封入体ミオパ...
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東北大、Muse細胞を用いて脳梗塞動物モデルの失われた神経機能の回復に成功
Muse細胞がもたらす医療革新 ‐動物モデルにおいて脳梗塞で失われた機能の回復に成功‐ 【研究概要】 東北大学大学院医学系研究科の出澤真理(でざわまり)教授と冨永悌二(とみながていじ)教授らのグループは、ヒト皮膚由来多能性幹細胞(Muse細胞)を用いて脳梗塞動物モデルの失われた神経機能の回復に成功しました。Muse細胞は生体内に存在する自然の多能性幹細胞です。ヒト皮膚由来Muse細胞を脳梗塞のモデル動物(ラット)に移植したところ、梗塞部位に生着して自発的に神経に分化し、さらに大脳皮質から脊髄までの運動・知覚回路網を再構築しました。脳梗塞で失われた運動・知覚機能の回復は約3ヶ月後も維持され、腫瘍形...
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大王製紙、きめ細やかななめらかさで鼻が赤くなりにくい「エリエールティシュー」を発売
−きめ細やかな「なめらかさ」で鼻が赤くなりにくいティシュー− エリエールティシュー リニューアル 2015年10月21日(水)より全国で発売開始 エリエールブランドの大王製紙株式会社(住所:東京都千代田区富士見二丁目10番2号)は、きめ細やかな『なめらかさ』で鼻が赤くなりにくい『エリエールティシュー』を2015年10月21日より全国発売します。 ・商品画像は添付の関連資料を参照 《発売のねらい》 アレルギー性鼻炎患者数は9年間で約1.4倍に増加しております(厚生労働省調べ調査対象期間:2002年〜2011年)。生活者の鼻かみ実態を調べていくと、「1日に5回以上鼻をかむ」割合...
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東北大と広島大、隕石衝突でDNA構成分子が生成することを解明
隕石衝突でDNA構成分子が生成 〜生命誕生前の核酸塩基の新たな生成過程〜 【概要】 東北大学理学研究科 古川善博助教らは、物質・材料研究機構 小林敬道主幹研究員、広島大学大学院理学研究科 関根利守教授と共同で、生命誕生前の地球の海洋に隕石が衝突する(図1)際に起こる反応を模擬した実験を行い、無機物からDNAおよびRNA(注1)の構成物質である核酸塩基(注2)(シトシンおよびウラシル)や、タンパク質の構成物質である種々のアミノ酸が生成することを明らかにしました。 ※図1は添付の関連資料を参照 核酸塩基はDNAとRNAの両方で合計5種類しかなく、遺伝情報を伝える重要な文字として働いています。また...
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名古屋大と東大など、極低温まで軌道自由度が凍結しない銅酸化物を実現
極低温まで軌道自由度が凍結しない銅酸化物を実現 −『量子スピン軌道液体』状態の実現に道を拓く− 【概要】 名古屋大学大学院工学研究科(研究科長・新美 智秀)の片山 尚幸(かたやま なおゆき)助教、澤 博(さわ ひろし)教授、東京大学物性研究所(研究所長・瀧川 仁)の中辻 知准教授、大阪大学大学院理学研究科(研究科長・篠原 厚)附属先端強磁場科学研究センターの萩原 政幸教授らの研究グループは、華中科技大学、東北大学、ジョンズ・ホプキンス大学、岩手大学との共同研究により、ヤーン・テラー歪(注1)を起こさない銅酸化物を実現しました。本研究成果は、2015年7月13日(米国東部時間午...
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広島大と東北大など、月表層の岩石試料(アポロ試料)から高圧相を世界で初めて発見
月表層の岩石試料(アポロ試料)から高圧相を世界で初めて発見 【ポイント】 ●アポロ計画で回収された月表層の岩石試料から、世界で初めてシリカ(SiO2)の高圧相(※1)であるスティショバイトを発見 ●スティショバイトの存在は超高圧力状態の発生、すなわち天体衝突現象の明確な証拠 ●アポロ試料中のスティショバイトを用いて、より直接的な証拠からのクレーターの形成年代や衝突規模の推定が可能 【概要】 広島大学大学院理学研究科の宮原正明准教授、東北大学大学院理学研究科の大谷栄治教授、千葉工業大学の荒井朋子上席研究員らを中心とした研究チームは、アポロ15号計画で回収された月表層の岩石試料(...
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東北大と広島大など、超強力X線による極微小プラズマ生成を発見
超強力X線による極微小プラズマ生成を発見 X線自由電子レーザーを利用したイメージングに重要なメッセージ 【概要】 東北大学多元物質科学研究所上田潔教授・福澤宏宣助教のグループ、京都大学大学院理学研究科八尾誠教授・永谷清信助教のグループ、広島大学大学院理学研究科和田真一助教、理化学研究所放射光科学総合研究センターXFEL研究開発部門ビームライン研究開発グループ矢橋牧名グループディレクター及び高輝度光科学研究センターXFEL利用研究推進室先端光源利用研究グループ実験技術開発チーム登野健介チームリーダー等による合同研究チームは、原子のクラスター(*1)にX線自由電子レーザー(XFEL)(*2)施設SACLA...
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東北大と筑波大など、藻類産生オイルの輸送用燃料への変換法を開発
藻類産生オイルの輸送用燃料への新変換法の開発 東北大学大学院工学研究科の冨重圭一教授、中川善直准教授、筑波大学生命環境系の渡辺秀夫研究員らの研究グループは、藻類が産生する炭化水素スクアレンをガソリンやジェット燃料に変換する新手法を開発しました。本研究は、下水処理にオイル産生藻類を活用する「東北復興次世代エネルギー研究開発プロジェクト」の一部として行われ、藻類から得られるオイルの利用拡大の鍵となる成果です。開発した手法では、ルテニウムを酸化セリウムに高分散に担持させた触媒を用い、スクアレンを水素化させて得られるスクアランを水素化分解させることで分子量の小さい燃料用炭化水素を...
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震災後2年目の太平洋沿岸部で継続して高い抑うつ傾向 〜地域住民コホート調査の第二次報告〜 <発表のポイント> 東北メディカル・メガバンク計画の地域住民コホート調査に、平成25年度に宮城県内の特定健診会場で協力した約7千人分について分析を行った。 ・調査票への回答から、抑うつ症状のある者(CES−Dスコア16点以上)の割合は28%であった。沿岸部では、内陸部と比較してその割合は高かった(性・年齢調整オッズ比は1.4倍と統計学的に有意に高かった)。 ・調査票への回答から、心的外傷後ストレス反応(PTSR)の疑いがある者の割合は4%あった。沿岸部では、内陸部と比較してその割合は高かった(性...
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LIXIL、東北大と水洗便器給水で発電した電力により照明電源を賄うシステムを開発
東北大学との産学共同による研究 災害時にも快適に使用できる「ゼロ・エネルギー・トイレ」開発の一環として 水洗便器への給水で発電した電力により照明電源を賄うことに成功 住まいと暮らしの総合住生活企業である株式会社LIXIL(本社:東京都千代田区、社長:藤森義明)は東北大学大学院工学研究科都市建築学専攻 石田壽一教授、小林光准教授らの研究グループ(所在地:宮城県仙台市青葉区)とともに、災害時にもトイレを快適に使用できる「ゼロ・エネルギー・トイレ(以下:ZET)」に関する共同研究を2014年7月から行っております。その研究の一環として、水洗トイレ便器へ給水する際の水流を活用して発電し、トイレ...
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NTTアイティ、映像を複数方向に分けて表示する「ひかりサイネージマルチビュー」を発売
視聴者の位置に応じて映像を複数方向に分けて表示する新しいデジタルサイネージ 「ひかりサイネージマルチビュー」を新発売 〜視聴者に驚きと感動を与える臨場感あふれるデジタルサイネージ〜 NTTアイティ株式会社(本社 横浜市中区、代表取締役社長 長谷雅彦)は、映像を複数方向に分けて表示する新しいデジタルサイネージ、「ひかりサイネージマルチビュー」をリリースいたします。 「ひかりサイネージマルチビュー」は、複数の映像を一つのスクリーン上に重畳表示し、映像を複数方向に分けて表示する映像表現技術を活用した、臨場感あふれる全く新しいデジタルサイネージです。2015年6月1日より販売開始いたし...
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東北大、古くて新しい感染症レプトスピローシス(ワイル病)が東北で再発生したことを発見
古くて新しい感染症レプトスピローシス(ワイル病)が東北で再発生 東北大学災害科学国際研究所災害医学研究部門・災害感染症学分野の研究グループは、宮城県で1970年代以前によく見られ、一旦は収まっていた感染症・レプトスピローシス(ワイル病)が、近年、東北地方で再発生していたことを発見しました。この発見から、将来東北地方でレプトスピローシスが再流行する可能性も懸念されます。今後、津波を含む災害が発生した際、急性腎障害・熱性疾患が見られた場合は、レプトスピローシスの可能性も考慮して病原体を注意深く検査する必要があります。 この研究は2015年5月1日発行のTohoku Journal of Experimental...
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京セラ、生体に優しい高付加価値のコバルト合金「COBARION」を用いたジュエリーを発売
プラチナと同等の輝きを持ち、生体に優しい新素材 「COBARION(コバリオン)」を用いたジュエリーを販売開始 京セラ株式会社(社長:山口 悟郎)は、プラチナと同等の輝きを持ち、生体に優しい新素材「COBARION(コバリオン)」を用いた新たなジュエリーを京セラジュエリーオンラインショップ「odolly(オードリー)」にて、本年5月20日(水)より発売開始しますのでお知らせいたします。 「COBARION」は、東北大学と岩手県および岩手県釜石市が産学連携体制で開発した高付加価値のコバルト合金で、プラチナと同等の輝きを持ちながらも、金属アレルギーの主原因であるニッケルを極限まで減らすことに成功した生体に優しい新素...
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東北大、寄生者の違いがオトシブミが作る葉巻「落とし文」の多様さをつくることを解明
寄生者の違いが、オトシブミが作る葉巻「落とし文」の多様さをつくる 【概要】 −オトシブミは(図1)、卵を産んだ葉っぱを様々な形に切ったり、巻いたりして、地面に落とす −道端にわざと落とした手紙「落とし文」(図2)に似ていることからオトシブミと呼ばれており、種によって、葉っぱの加工方法は様々(図3) −どのような葉っぱの加工方法をとるかに、卵から孵化した幼虫に寄生する寄生者(寄生蜂)の種類が影響していることを解明 −生物の作り出す構築物の多様さに、寄生者と植物の相互の進化(共進化)が影響していることを示唆 ※図1〜3は添付の関連資料を参照 【背景】 オトシブミ科の甲虫は、...
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カーボンナノチューブ1本上で生体分子活性制御に成功 −細胞や生体分子の活性を局所的に操る新しい「ナノヒーター」を開発− <概要> 東北大学多元物質科学研究所・井上裕一助教と石島秋彦教授らは、カーボンナノチューブ1本上で生体分子モーターの運動活性を観察し、レーザー照射によって運動速度を制御する新技術を開発しました。本研究の成果は、将来的に生体分子機能メカニズムの解明や、医学的応用など汎用的な波及効果が期待されます。 本成果は米国科学誌「ACS Nano」において、2015年4月28日(米国東部時間)に公開されます。それに先立ち、速報版は既に公開されています。 <背景> カーボンナノチュ...
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NEDO、1粒子蛍光ナノイメージングによる分子病理診断技術を開発
1粒子蛍光ナノイメージングによる分子病理診断技術を開発 ―創薬研究分野を対象とした病理標本作製サービスの展開へ― NEDOプロジェクトにおいて、コニカミノルタ(株)は、1粒子蛍光ナノイメージングによる分子病理診断技術の開発を実施し、前臨床〜臨床段階での治験ビジネスの展開が見通せる成果を得ました。今後、創薬研究分野を対象とした蛍光ナノ粒子による病理標本作製サービスの展開を行う予定です。 1.概要 NEDOプロジェクト(※1)において、コニカミノルタ(株)は、1粒子蛍光ナノイメージングによる分子病理診断技術として、高輝度を有する蛍光剤を結合した蛍光抗体を用いて高精度かつ定量的に病理切片を...
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コニカミノルタ、蛍光ナノ粒子による検出技術を用いた病理標本作製サービスを開始
独自のナノテクノロジーで開発した蛍光ナノ粒子による検出技術を用いた 病理標本作製サービスを開始 コニカミノルタ株式会社(本社:東京都千代田区、社長:山名 昌衛、以下 コニカミノルタ)は、この度、創薬研究分野を対象とした蛍光ナノ粒子による病理標本作製サービスの提供を日本市場にて2015年7月から開始します。 ■技術の概要 医療、ライフサイエンスの分野で細胞イメージングや生体イメージングの研究開発に利用され、注目されている蛍光検出技術の一分野として、有機蛍光色素を用いた検出技術がありますが、従来の有機蛍光色素を用いた場合には、1)褪色する、輝度が低い、2)感度や定量性が低い、と...
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東北大、ヒト細胞が放射線による障害を感知して転写を止め障害を修復する仕組みを解明
ヒト細胞が放射線による障害を感知して転写を止め 障害を修復する仕組みを解明 <概要> 東北大学加齢医学研究所・加齢ゲノム制御プロテオーム寄付研究部門(安井明教授)は発癌や細胞老化の原因となるDNAの傷が細胞内でどのように修復されるかを研究しています。 この度、同部門の宇井彩子博士・安井明教授らのグループは、放射線の最も深刻な影響であるDNAの二本鎖切断が生じた近傍の転写(DNAの情報をRNAに読み取る過程)が止まる仕組みを解明しました。その機構は丁度、前方の障害により進行中の電車の運転手に停止シグナルが伝えられブレーキがかかり近くの電車が次々と止められ、そのことにより障害の修理が起き、修理...
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グラフェンの電子状態を制御することに成功 −新たな機能開拓と伝導性の制御に道− <概要> 東北大学原子分子材料科学高等研究機構(AIMR)の清水亮太助教、菅原克明助教、高橋隆教授、一杉太郎准教授は、グラフェンを二層重ねた物質(二層グラフェン)の間にカルシウム原子を挿入(サンドウィッチ)した二層グラフェン化合物について、それを形成する下地基板の特性を利用して性質を改変することに成功し、電荷密度波(注1)(図1)が生じていることを明らかにしました。 グラフェンは、エレクトロニクス応用に向けて、エネルギーギャップ(注2)や超伝導等の様々な性質を付与することが切望されており、その方法が活...
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古河機械金属子会社、早期乳がんの発見に威力を発揮する「乳房用PET PEMGRAPH」を発売
早期乳がんの発見に威力を発揮する「乳房用PET PEMGRAPH」を発売 当社の100%子会社である古河シンチテック株式会社(福島県いわき市好間町上好間字小館20 社長:薄 善行)は、「乳房用PET(1) PEMGRAPH(ペムグラフ)」(以下、PEMGRAPH)を製品化し、平成26年12月に医療機器製造販売承認を取得し、平成27年4月より製造販売を開始します。 PEMGRAPHは、独自開発の時間分解能(2)に優れたシンチレータを採用し、検出器は空間分解能(3):2.5mm以下を実現しています。全身用PETと比較して分解能(3)が大きく向上したため、全身用PETでは困難とされていた早期乳がんの発見の可能性が大幅に高まります。 また...
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業界初、低解像度映像から人の流れを認識する技術を開発 プライバシーに配慮し、顔が判別できない映像から人の動きを高精度に検出 株式会社富士通研究所(注1)は、顔が判別できない低解像度映像から人の動きを高精度に検出し、人の流れを認識する技術を業界で初めて開発しました。 従来、監視カメラの映像を解析して人の流れを認識する際に、解像度が高く人が特定されてしまう場合もあり、活用できてないという問題がありました。今回、顔が判別できないように映像全体を高解像度から低解像度に落としても、人に残る特徴を複数抽出することで、高精度に人の動きが検出できる技術を開発しました。 これにより、プライ...
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東北大、全固体電池において極めて低い電極/電解質界面抵抗を実現
全固体電池において、極めて低い電極/電解質界面抵抗を実現 −高速充放電など高性能化に一歩前進− [プレスリリース概要] 東北大学 原子分子材料科学高等研究機構(AIMR)の春田正和助手(現 同志社大学研究開発推進機構准教授)、白木将講師と一杉太郎准教授らの研究グループは、全固体リチウム電池(注1)において、極めて低い電極/電解質界面抵抗を実現しました。電極(コバルト酸リチウム)と電解質(窒素添加リン酸リチウム)からなる非常に高品質な界面を実現し、電極/電解質の界面抵抗を、液体電解質を使用した場合よりも低く抑えることに成功したことによる成果です。 本研究は、全固体リチウム電池の実用...
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東北大、高温超伝導を担う電子が異常な秩序状態を形成することを解明
高温超伝導を担う電子の、異常な秩序状態を観測 −超伝導機構の解明に手掛かり− <概要> 東北大学原子分子材料科学高等研究機構(AIMR)の高橋隆教授、谷垣勝己教授、および同大学院理学研究科の中山耕輔助教らの研究グループは、新型鉄系高温超伝導体のモデル物質である鉄セレンにおいて、超伝導を担う電子が、異常な秩序状態を形成することを初めて明らかにしました。この発見は、鉄系高温超伝導体の超伝導機構を解明する鍵になると期待されます。 本研究成果は、米国物理学会誌 Physical Review Lettersに、平成26年12月5日(米国東部時間)付けでオンライン掲載されます。 <背景> 2008年に、東京工業大学の...
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東大など、鉄系高温超伝導の発現機構を解く鍵となる電子状態を解明
鉄系高温超伝導の発現機構を解く鍵となる電子状態を解明 1.発表者: 水上 雄太(東京大学大学院 新領域創成科学研究科 物質系専攻 助教) 芝内 孝禎(東京大学大学院 新領域創成科学研究科 物質系専攻 教授) 橋本 顕一郎(東北大学金属材料研究所 助教) 2.発表のポイント: ◆2008年に発見された鉄系高温超伝導体において、いくつかの超伝導発現機構が提案されているが、その鍵となる超伝導電子の電子状態が未解明であった。 ◆電子線を照射したときに超伝導電子の数が特殊な変化を示すことを観測し、その変化からもとの電子状態を明らかにした。 ◆この電子状態は、磁気揺らぎ(※1)を超伝...
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東北大、バイオ電流で速く効く・貼ると発電する皮膚パッチを開発
バイオ電流で速く効く!貼ると発電する皮膚パッチを開発 酵素によるバイオ発電で薬剤の浸透を加速 東北大学大学院工学研究科の西澤松彦教授の研究グループは、酵素によるバイオ発電の技術を利用して、体に貼ると微弱な電流が発生し、皮膚を通した薬の浸透が促進される「バイオ電流パッチ」を開発しました。生体・環境に優しい有機材料のみで造られたバイオ電流パッチは、軽く・薄く・柔らかく、そして使用後はそのままゴミ箱に捨てることができます。皮膚への薬剤浸透が電流で加速される効果は以前から知られており、病院や美容クリニックなどで利用されてきました。皮膚パッチに自ら発電する能力を搭載し、外部電源を不要...
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三菱電機と東北大、無線通信用「5GHz/60GHz帯デュアルバンド対応Si−CMOS受信RFIC」を開発
信頼性が高く、高速な無線通信の実現に貢献 無線通信用「5GHz/60GHz帯デュアルバンド対応Si−CMOS受信RFIC」を開発 三菱電機株式会社と国立大学法人 東北大学は、長距離通信が可能なマイクロ波帯(5GHz)(※1)と超高速通信が可能なミリ波帯(60GHz)(※2)の受信回路を、低コストなSi−CMOSで1チップ化した「5GHz/60GHz帯デュアルバンド対応Si−CMOS受信RFIC」を開発しました。 複数の無線規格に対応し、切り替え可能にすることで、安定した通信環境と高速な無線通信の実現に貢献します。 ※1:建物などで通信経路の見通しがつかない場合でも、長距離通信が可能。無線LANなどに用いられる。 ※2:通信を妨げる障...
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東北大、被災した糖尿病患者の空腹時血中C−ペプチドを測定し検査値の見出に成功
空腹時血中C−ペプチドの値から災害による 糖尿病悪化のリスクを予測 〜東日本大震災被災患者に関する調査研究〜 【研究概要】 東北大学大学院医学系研究科糖尿病代謝内科学分野 片桐秀樹教授、東北大学病院糖尿病代謝科 今井淳太講師、田中満実子医師らのグループは、東日本大震災に被災した糖尿病患者に関する調査研究を行い、被災後血糖コントロールの悪化する患者の予測マーカーとして、空腹時血中C−ペプチド(注1)検査値を見出しました。これまで糖尿病災害弱者を予測する臨床的な指標の報告はなく、世界的にみても初めての成果です。 この研究成果は9月23日国際専門誌Diabetes Care誌(電子版)に掲載されます...
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がん原遺伝子BRAFの発生期の役割を解明 ―先天性疾患CFC症候群の病態解明と治療法開発へ― 【研究概要】 東北大学大学院医学系研究科遺伝病学分野の井上晋一助教、青木洋子准教授、松原洋一名誉教授(現国立成育医療研究センター研究所長)、加齢医学研究所神経機能情報研究分野小椋利彦教授、東京女子医科大循環器小児科、総合研究所心血管発生分化制御研究部門富田幸子(旧姓:宮川)助教らの研究グループは、先天性心疾患や骨格異常などを伴うcardio−facio−cutaneous(CFC,シーエフシー)症候群モデルマウスを世界で初めて作製することに成功し、マウスの発生期にがん原遺伝子であるBRAF(ビーラフ)変異を発現させると心臓の弁...
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電力損失の大幅削減可能なナノ結晶軟磁性材料の開発に成功 <概要> 東北大学「東北発素材技術先導プロジェクト」の超低損失磁心材料技術領域では、既存材料を凌駕する高飽和磁束密度や低鉄損等の優れた磁気特性を有するナノ結晶合金を新たに開発し、その製造技術に目処をつけました。詳細な材料組成検討により開発された軟磁性ナノ結晶合金は、厚さ約40μm、幅は最大120mmの薄帯形状に直接連続鋳造されます。このナノ結晶合金薄帯で作製される磁心(トランスやモータ等に用いられる鉄心)は超低損失特性を示し、電力伝送の大幅なロス削減や家電製品の消費電力低減に大きく貢献するものと期待されます。本軟磁性ナノ結...
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東北大、地磁気を利用し「津波石」から津波の発生時期とその規模を解明
地磁気を利用して津波石(※1)から津波の発生時期とその規模を解明 <概要> 東北大学理学研究科地学専攻の佐藤哲郎(博士課程前期2年)と中村教博准教授(地圏進化学分野・東北大学災害科学国際研究所兼務)は、熊谷祐穂(博士課程前期1年)、長濱裕幸教授(地圏進化学分野)、箕浦幸治教授(環境動態論分野)、東北大学災害科学国際研究所の後藤和久准教授との共同研究として、沖縄県石垣市の宮良湾に分布するサンゴ礁起源の津波石の残留磁気(※2)を解析することで、津波石がいつ・どのように形成されたのかを解明しました(図1)。この手法を利用することで、これまで環太平洋沿岸部に多数分布しながらも放置さ...
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東北大など、無彩色偏光板を用いたペーパーホワイト反射型液晶ディスプレーを開発
無彩色偏光板を用いた ペーパーホワイト反射型液晶ディスプレイを開発 東北大学大学院工学研究科の藤掛英夫教授、石鍋隆宏准教授らの研究グループは、株式会社ポラテクノと日本化薬株式会社と共同で、無彩色の偏光板と、それを用いて高品位な紙のような白色表示を可能とする反射型液晶ディスプレイの開発に成功しました。 太陽光などの自然光を光源として、その反射によって画像を表示する反射型液晶ディスプレイは、バックライトが不要なため、消費電力が少なく、薄く、軽いという特長があり、近年、モバイル機器用ディスプレイとして注目されています。しかし、バックライトを用いる従来の透過型液晶ディスプレイのよ...
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ダイコンゲノムを世界に先駆けて解読 <概要> 東北大学大学院農学研究科の西尾剛教授と北柴大泰准教授が中心となり、財団法人かずさDNA研究所の協力を得て、ダイコンゲノムの塩基配列を決定いたしました。ダイコンは、日本各地で特徴的な地方品種が成立しており、日本で最も発展した野菜と言えます。ハクサイは中国や韓国が中心となって国際協力によりゲノム解読がなされましたが、この度日本の野菜と言えるダイコンのゲノムを、日本独自で世界に先駆けて解読しました。 近年、塩基配列決定の技術が飛躍的に向上し、大量の塩基配列情報が短時間に得られるようになり、多くの生物のゲノム解読が加速していますが、ダイコン...
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電子の蓄積とその集団的運動の可視化に世界に先駆けて成功 ―電子の動きに伴う電場の乱れを先端計測法で検出・追跡― 東北大学多元物質科学研究所の進藤大輔教授(理化学研究所創発物性科学研究センターチームリーダー)と赤瀬善太郎助教、理化学研究所の会沢真二テクニカルスタッフらの研究グループは、帯電した絶縁体試料表面近傍で電子が次第に蓄積する様子を、電子線ホログラフィーにより電場の乱れとして検出すると共に、その電子集団の移動の様子を可視化することに世界に先駆けて成功しました。 本研究成果は、米国の顕微鏡に関する専門誌であるMicroscopy and Microanalysisのオンライン版(5月12日付け:日本時間5...
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東北大、東日本大震災発災の直後に観察された脳形態変化の追跡調査結果を発表
東日本大震災1年後の脳体積の増加は自尊心と相関 〜脳形態変化の追跡調査から〜 東北大学加齢医学研究所兼務(東北メディカル・メガバンク機構)の関口敦講師、川島隆太教授を中心とする研究グループは、東日本大震災発災の直後に観察された脳形態変化について、1年後の追跡調査を行いました。 研究グループはこれまで、震災当時に仙台周辺に在住していた大学生の脳形態を調べ、震災直後の調査では、PTSD症状が強いほど眼窩前頭皮質の脳体積が減少することが明らかにしてきました。今回の研究では、同じ大学生たちに1年後の追跡調査を実施し、震災前/直後〜震災1年後にかけて、(1)平均して眼窩前頭皮質の灰白質量...
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東北大と日立など、継続的に情報提供ができる災害に強いストレージシステム技術を開発
広域災害時でも情報を失わず、継続的なサービス提供を実現する 災害に強いストレージシステム技術を開発 国立大学法人東北大学電気通信研究所(所長:大野 英男/以下、東北大)、株式会社日立製作所(執行役社長兼COO:東原 敏昭/以下、日立)、株式会社日立ソリューションズ東日本(取締役社長:八田 直久/以下、日立ソリューションズ東日本)は、このたび、インターネットなどの広域網が途絶し被災地からクラウドストレージが利用できないような大災害時においても、被災地内でデータを保護し、継続した情報サービスの提供を実現できるストレージシステム技術を開発しました。 本研究は、文部科学省の委託研究であ...
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東北大、大腸菌シグナル伝達タンパク質による生体回転ナノマシーン制御を生きた細胞の中で証明
大腸菌シグナル伝達タンパク質による生体回転ナノマシーン制御のイメージング Direct Imaging of Intracellular SignalingComponents That Regulate Bacterial Chemotaxis <概要> 東北大学多元物質科学研究所・福岡創助教と石島秋彦教授らは、大腸菌の走化性シグナル伝達系において、シグナル伝達を担うタンパク質(CheY)の大腸菌のべん毛モーターへの結合・解離が、モーターの回転方向を制御することを生きた細胞の中で証明しました。本成果は米国科学誌「Science Signaling」に2014年3月27日14:00(米国東部時間)に公開されます。 <背景> 大腸菌を含む多くのバクテリアは、べん毛とよばれるらせん状の繊維をスクリューのよう...
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東北大、細胞培養シート内にCNTを使った電気の通路の作製に成功
細胞培養シート内にCNTを使った電気の通路の作製に成功 〜40倍の異方性導電を実現し、高効率な細胞培養が可能に〜 【研究概要】 東北大学原子分子材料科学高等研究機構(AIMR)のアハディアン助手、ラモン・アスコン助教、末永智一主任研究者、カデムホッセイニ主任研究者らの研究グループは、細胞培養の足場となるハイドロゲルシートにおいて、底面に対して垂直方向にカーボンナノチューブ(CNT)を配列化させる技術を開発し、水平方向と比べて約40倍の導電率を実現することに成功しました。これは、ハイドロゲル底面にある電極と上面との間に、CNTによって電気の通路ができたことが原因と考えられ、このハイドロゲルを筋...
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ニコン、太陽熱を利用したマグネシウム還元の実用化に向けた実証実験を開始
太陽熱によるマグネシウム還元の実用化に向けた実証実験を、2014年3月に開始 株式会社ニコン(社長:木村 眞琴、東京都千代田区)は、JRグループの公益財団法人である、鉄道総合技術研究所の旧リニア実験施設(宮崎県 日向市 美々津町)において、太陽熱を利用したマグネシウム還元の実用化に向けた実証実験を、2014年3月から開始します。 当社は、小濱泰昭(*)東北大学名誉教授が提唱するマグネシウム循環社会構想に賛同し、支援を続けてきました。マグネシウム循環社会構想では、マグネシウム合金をエネルギーキャリアとして使用し(※1)、使用により変化したマグネシウムの水酸化物や酸化物を太陽熱...
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液晶の電場配向に対する閉じ込め効果を初観測 −空間の狭さで液晶の特性が変わるメカニズムを解明− 東北大学原子分子材料科学高等研究機構の栗原和枝教授の研究グループは、独自に開発した共振ずり測定法(*1)を駆使し、基板の間の距離約13nm以下の空間に閉じ込められた液晶は、電場により分子の向きを変えることが出来なくなることを見いだしました。 液晶ディスプレーは、2枚の基板が液晶分子を挟んでできた素子から構成されており、一定方向に並んでいる(配向している)液晶分子の向きを、電場を用いて変えることで表示を制御しています。本研究グループでは、基板表面間の距離を連続的に変えながら表面間の液...
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東北大、急性呼吸器感染症の原因ウイルスの抗原性・受容体特性を解明
急性呼吸器感染症の原因ウイルス株を解析 エンテロウイルス68型の抗原性・受容体特性を解明 【研究概要】 東北大学医学系研究科の押谷仁(おしたにひとし)教授(微生物学分野)と岡本道子(おかもとみちこ)助教(微生物学分野)らのグループは、近年、世界的流行を起こしているエンテロウイルス68型(EV68)の抗原性および受容体結合性を初めて明らかにしました。 EV68は1962年に急性呼吸器感染症の原因ウイルスとして初めて分離され、2000年代前半まで希な検出のみ報告されてきましたが、その後、2000年代後半になり世界各国で検出の報告が急増しました。しかし、EV68流行の原因となったウイルス...
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東北大など、卓上小型パルス強磁場分光で1ピコ秒の時間分解能を達成
卓上小型パルス強磁場分光において1ピコ秒の時間分解能を達成 東北大学とライス大学は共同で、30テスラの強磁場・低温で分光測定が行える卓上型パルス磁場発生装置を開発しました。磁石の小型化により可能になった直接光学系を採用することで、高波長分解能の分光測定が、従来より1桁高い1ピコ秒の時間分解能で行えるようになりました。 〈概要〉 強磁場中の分光は、半導体をはじめとして材料評価に幅広く使用されている手法ですが、従来の大型の超伝導磁石やパルス磁石と組み合わせでは、光ファイバーを用いるため、高度な偏光測定や高時間分解能の計測が困難でした。 東北大学金属材料研究所磁気物理学研究部門...
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東北大、自分の手の周囲の空間に特化した知覚機構が人間の脳内に存在することを発見
手の周りがよく見える仕組み (自己身体近傍空間に特化した新たな視知覚機構の発見) <概要> 東北大学電気通信研究所の松宮一道助教,塩入諭教授の研究グループは,自分の手の周囲の空間に特化した知覚機構が人間の脳内に存在することを発見しました。手を使って物を動かしたり,道具を操作する際に,手に対して対象物がどこにあるかを理解することは,効率的な作業をする上で欠かせません。私たちは視覚情報に基づき様々な行動を行うことができ,ロボットではとてもまねができない複雑で多様な行動を行うことができます。そのような処理に関連すると考えられている身体周囲の空間知覚に特化した脳機能が近年注目されてお...
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東北大と名大、測定誤差と擾乱の不確定性に関する新たな不等式の実験的検証に成功
測定誤差と擾乱の不確定性に関する新たな不等式の実験的検証に成功 <概要> 東北大学電気通信研究所・枝松圭一教授,名古屋大学大学院情報科学研究科・小澤正直教授らの研究グループは,量子力学の基本原理のひとつである「測定誤差と擾乱に関する不確定性関係」に関して,「ハイゼンベルクの不等式」が破れており,小澤が提案した「小澤の不等式」と,新たに提案された「ブランシアードの不等式」が成立していることを,弱測定と呼ばれる新しい計測法を用いた実験で検証することに成功しました。本実験技術は,量子暗号の技術開発に重要な役割を果たすことが期待されています。 量子力学では,二つの物理量(例えば位置...
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ホウ酸によるリボースの選択的安定化を発見 〜RNAの起源や生命起源に対する新たな制約〜 【概要】 国立大学法人東北大学大学院理学研究科の古川善博助教、堀内真愛さん(現株式会社島津製作所)、掛川武教授の研究グループは、ホウ酸がリボース(注1)を選択的に安定化させることを発見しました。リボースはRNA(注2)の構成物質であり、RNAは生命誕生の初期段階において最も重要な有機物であると考えられています(参考文献1)。しかし、リボースは非常に分解しやすく、このことがRNAの起源において大きな問題になっていました。今回の発見は生命誕生前の地球で、ホウ酸(図1は天然のホウ酸塩の例)がリボースと結合する...
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東北大、「ひらめき」の兆しとして脳の中の「ゆらぎ」が上昇することを解明
「ひらめき」の兆しとしての脳の中の「ゆらぎ」上昇 ―問題解決における前頭前野神経回路の相転移としての思考過程の解明― 【研究概要】 東北大学電気通信研究所ブレインウェア実験施設実世界コンピューティング研究部の坂本一寛(さかもとかずひろ)助教、および東北大学大学院医学系研究科生体機能学講座生体システム生理学分野の虫明元(むしあけはじめ)教授らのグループは、問題解決課題を遂行中の動物が具体的な解決手順を思いつく際の前兆として、脳の前頭前野の神経細胞活動のゆらぎが上昇することを新規に見出しました。さらに、このゆらぎは様々な複雑系で認められる相転移前の臨界ゆらぎとして捉えられること...
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東北大、長時間テレビ視聴が小児の言語性知能などに悪影響を与えることを発見
長時間テレビ視聴が小児の高次認知脳領域の発達性変化や言語性知能に悪影響を与えることを発見 〜発達期の小児の長時間のTV視聴には一層のケアを喚起〜 <要旨> 東北大学加齢医学研究所・認知機能発達(公文教育研究会)寄附研究部門(川島隆太教授)は、MRI等の脳機能イメージング装置を用いて、健常小児の脳形態、脳血流、脳機能の発達を明らかにすると共に、どのような生活習慣が脳発達や認知力の発達に影響を与えるかを解明しています。 この度、同部門の竹内光准教授・川島隆太教授らの研究グループは、小児の縦断追跡データを用いて、TV視聴習慣が数年後の言語機能や脳形態の変化とどう関連しているかを解析し、長時...
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東北大学、3Dプリンターで原子配列の方向が揃えられることを医療用コバルト合金で発見
3Dプリンターで原子配列の方向の操作が可能に、医療用コバルト合金で発見 −国産オーダーメイド人工関節の実現を加速、ジェットエンジン開発も− (概要説明) ・東北大学金属材料研究所の千葉晶彦教授らの研究グループは、金属用3Dプリンターで原子の配列を一方向に揃えられることを、人工股関節等に用いられている医療用コバルト−クロム合金を用いた実験で発見しました。これにより国産のオーダーメイド人工関節の実現が加速します。 ・この発見は、ジェットエンジン用タービンブレード等、3Dプリンターを用いた金属製品の開発に重要な影響を与えます。 (説明) ・最新の金属用3Dプリンターである電子ビーム積...
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東北大、2月にロシアで空中爆発を引き起こした隕石落下の観測結果など公表
チェリャビンスク空中爆発を引き起こした隕石落下の観測 および回収隕石の宇宙化学的解析の結果について 《概要》 東北大学大学院理学研究科・地学専攻の中村智樹教授とアン・インスー博士は、チェリャビンスク空中爆発を引き起こした隕石を解析する国際コンソーティアム研究に参画し、隕石試料の同位体宇宙化学的解析を行いました。その結果、チェリャビンスク隕石を構成する元素のうち最も多い酸素の同位体比は、地球の岩石の組成と異なり小惑星起源のコンドライト隕石と同一であることがわかりました。さらにチェリャビンスク隕石は、小惑星探査機はやぶさが回収した小惑星「イトカワ」の微粒子とほぼ同一の酸素同位体組...
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東北大、空間的記憶や情動的記憶をつかさどる海馬を中心とした神経ネットワークを解明
空間的記憶や情動的記憶をつかさどる 海馬を中心とした神経ネットワークの解明 東北大学大学院生命科学研究科の飯島敏夫教授らのグループは、ニューロン(神経細胞)からニューロンへとシナプスを超えて次々に伝播する遺伝子組換えウイルスを用いて、ラットの海馬に情報を送る神経ネットワークの構造を調べました。カシューナッツのような細長い形のラット海馬体の約3分の2をなす背側の部分(背側海馬)と、残り3分の1をなす腹側の部分(腹側海馬)は近年の研究からそれぞれ、空間的記憶の形成と情動を伴う記憶の形成に強く関与すると考えられてきています。今回の研究でそれぞれの部位は、梨状皮質や内側縫線核、内側...
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肺の機能維持に寄与する転写因子の同定 ―遺伝子発現システムの破綻による肺胞蛋白症の発症― 【概要】 東北大学大学院医学系研究科 細胞生物学講座生物化学分野の五十嵐和彦教授と内科病態学講座呼吸器病態学分野の貫和敏博名誉教授の共同グループは、肺の恒常性維持に必須の遺伝子発現システムを発見し、その異常が肺胞蛋白症の発症に関わることを見いだしました。 人を含む多くの生物において、肺から空気中の酸素を取り込む機能を支えているのが、肺に存在する肺胞サーファクタントという物質です。しかし、この肺胞サーファクタントが過剰に溜まると、呼吸困難などを症状とする肺胞蛋白症という病気になります。研...
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東北大など、新しい熱処理プロセスによる結晶粒の異常成長現象を発見
新しい熱処理プロセスによる結晶粒の異常成長現象を発見 −形状記憶合金の大型部材への適用が可能に 東北大学大学院工学研究科金属フロンティア工学専攻の大森俊洋助教、貝沼亮介教授らの研究グループは、新しい熱処理プロセスによる結晶粒の異常成長現象を見出しました。 銅系形状記憶合金を用い、900℃以下の温度域で冷却・加熱のサイクル熱処理を行うことにより、数センチメートルの結晶粒を得ることに成功しました。これにより、数センチメートルの断面サイズ(例えば、棒材では直径)を有する部材として銅系形状記憶合金を利用することが可能になり、工業製品などへの応用が期待できます。 本研究の成果はJST ...
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東北大など、アルミニウムを主原料とする新しい水素貯蔵合金の合成に成功
アルミニウムを主原料とする新しい水素貯蔵合金の合成に成功 −軽量かつ繰り返し水素吸放出可能な水素貯蔵合金の実現へのブレークスルー− 【発表のポイント】 ●Al2Cu(◇)合金の水素化反応により侵入型水素化物(Al2CuH(◇))を合成することに成功 ●水素吸収‐放出サイクルが実現可能であることから水素貯蔵合金としての実用化に期待 ●アルミニウムを主原料とする侵入型水素化物の開発研究を大きく加速 ◇「Al2Cu」「Al2CuH」の正式表記は、添付の関連資料を参照 独立行政法人日本原子力研究開発機構の研究グループは、東北大学金属材料研究所、同大学原子分子材料科学高等研究機構との共同研究により、アルミニウ...
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東北大など、災害による孤立地域からの情報発信を容易にする通信技術を実証
災害による孤立地域からの情報発信を容易にする通信技術を実証 (「スマホdeリレー」と小型無人飛行機中継システムの接続実験に成功) 国立大学法人東北大学大学院情報科学研究科(兼電気通信研究機構)の加藤寧教授、西山大樹准教授らの研究グループと、独立行政法人情報通信研究機構(以下「NICT」)ワイヤレスネットワーク研究所ディペンダブルワイヤレス研究室(室長:三浦龍)は、平成25年7月、東北大学が研究開発を行っている通信システム「スマホdeリレー」と、NICTが所有する「耐災害ワイヤレスメッシュネットワーク実験設備」の一部である「小型無人飛行機中継システム」の接続実験に成功しました。 本実験では、...
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高脂血症治療薬の新作用発見 高脂血症の代表的治療薬であるスタチン(注1)は、心筋梗塞など心血管病の治療や予防に有効であり、世界中で約3000万人の人が服用しています。近年、スタチンがコレステロールを低下させる作用以外にも心血管病の予防効果を有することが明らかとなり、「多面的作用」として注目されています。このたび、東北大学大学院医学系研究科循環器内科学分野の下川宏明教授のグループは、その分子機序としてSmall GTP−Binding Protein Dissociation Stimulator(SmgGDS(注2),スマッグジーディーエス)という分子が中心的な役割を果たしていることを世界に先駆けて発見しました。この研究成果は、SmgGDSを増加...
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東北大など、腎臓病の進展メカニズムの一端と病態の可逆性を発見
腎臓病進展の原因細胞を同定 〜慢性腎臓病の治療法開発に光〜 東北大学大学院医学系研究科医化学分野の山本雅之教授と同分野の相馬友和博士らの研究グループは、腎臓病の進展のメカニズムの一端およびその病態の可逆性を発見しました。 研究チームはこれまでに、造血に重要な役割を果たす腎エリスロポエチン産生細胞を同定し、同細胞が腎臓病で性質を変化させ腎臓病進展の原因である腎線維化に寄与するようになることを明らかにしてきました。しかし、その細胞がどの程度、腎疾患進展に関与しているのか、また、可逆的な改善が可能かということが明らかでありませんでした。 本研究グループは、遺伝子改変動物を用いた...
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大動脈硬化に伴う原因不明脳梗塞の機序を解明 逆行性の大動脈血流(中心血流)が関与 東北大学大学院医学系研究科中心血圧研究寄附講座 橋本潤一郎准教授と、腎・高血圧・内分泌学分野 伊藤貞嘉教授は、これまで原因不明とされてきた大動脈の硬化に伴う脳梗塞の発症メカニズムを新たに解明しました。 高血圧は脳卒中の主要な危険因子として知られています。このたび橋本准教授らは、高血圧患者を対象に胸部下行大動脈の血流を測定し、心臓拡張期に大動脈内で逆行性(頭側方向)の血流が存在していること、さらに大動脈の硬化が進むにしたがってこの逆流が増加することを初めて発見しました。この大動脈逆流の存在は、...
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東北大、急速眼球運動時の後頭葉視覚中枢の抑制メカニズムを解明
なぜ目を動かしても視覚イメージはぶれないのか 〜急速眼球運動時の後頭葉視覚中枢の抑制メカニズムの解明〜 【概要】 東北大学大学院医学系研究科の植松貢講師、ウエイン州立大学ミシガン小児病院小児神経科の浅野英司准教授らの日米共同研究グループは、急速眼球運動時の後頭葉視覚中枢において、神経細胞活動の抑制と興奮が短時間に目まぐるしく起きて視覚を安定化させていることを、ヒトの頭蓋内脳波を用いた解析にて初めて明らかにしました。本研究により、目を急速に動かしても視覚イメージがぶれずに連続した映像として認識できるメカニズムが解明されました。本研究成果は、Neuroimage(電子版)で間もなく公開されま...
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グラフェンのナノパターン成長技術を確立 〜シリコンとグラフェンが融合した多機能集積回路へ道〜 <概要> 東北大学電気通信研究所(宮城県仙台市、以下東北大通研)の吹留博一准教授らは、東北大学大学院工学研究科、及び(公財)高輝度光科学研究センター(兵庫県佐用郡佐用町、以下JASRI)と共同で、次世代材料として有望視されているグラフェンとシリコン(Si)テクノロジーとの融合デバイスの実現に向けた、微細加工Si基板上へのグラフェンの位置選択的な結晶成長技術の確立に初めて成功しました。本研究成果は、立体的なグラフェンによる多機能集積回路の基盤技術になることが期待されます。 <背景> 炭素の二次元...
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炎症や自己免疫疾患に関わる遺伝子の機能を解明 −転写因子Bach2がアレルギーなどを引き起こす炎症性T細胞への分化を制御− <ポイント> ・Bach2は、クローン病、セリアック病、I型糖尿病などに関連する転写因子 ・Bach2はT細胞の“活性化されやすさ”を決め、炎症性T細胞への分化を抑制 ・炎症・自己免疫疾患の予防・診断・治療法などへの手掛かりに <要旨> 理化学研究所(理研、野依良治理事長)は、炎症や自己免疫疾患に関連する遺伝子「Bach2」が、アレルギーなどを引き起こす炎症性T細胞[1]の分化を制御する重要な遺伝子であることを明らかにしました。これは、理研統合生命医科学研究センター(小安重夫セン...
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東北大、マウス視神経挫滅モデルにおけるNrf2活性剤の神経保護作用を確認
緑内障の神経保護治療への新しいアプローチ マウス視神経挫滅モデルにおけるNrf2活性剤の神経保護作用 【概要】 東北大学大学院医学系研究科の中澤徹教授、丸山和一講師、檜森紀子助教らは、酸化ストレス防御機構において中心的な役割を担う転写因子であるNrf2(NF−E2 related factor2)の網膜神経節細胞死に対する関与、Nrf2活性剤の神経保護作用を明らかにしました。今後、Nrf2は緑内障における新規治療ターゲット分子となる可能性が期待できます。 本研究結果は、Journal of Neurochemistry(電子版)に5月30日に掲載されました。 【研究内容】 緑内障(注1)は40歳以上の約5%が罹患し、日本人における失明原因の...
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ドレス現象(*)によるNK細胞の細胞死機構の発見 ナチュラルキラー(NK)細胞は、腫瘍免疫、感染免疫などにおいて中心的な役割を担うキラー細胞であることが知られている。感染や腫瘍局所では、NK細胞が、増殖し活性化して標的細胞を排除する。しかしその一方で、増殖した活性化NK細胞はどのようにして減少し、正常状態に戻るのかについては知られていなかった。 今回、東北大学加齢医学研究所の中村恭平研究員、小笠原康悦教授(生体防御学分野)の研究グループは、医学系研究科の張替秀郎教授、石井智徳准教授(血液・免疫病学分野)らと共同で、ドレス現象によるNK細胞の細胞死機構を発見した。NK細胞は活性化して腫瘍組...
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東北大、テークスグループと共同開発した荷重制御型平面曲げ式疲労試験機を製品実用化
荷重制御型平面曲げ式疲労試験機の開発 −表面改質層の亀裂発生・亀裂進展の評価が可能に!− 東北大学大学院工学研究科ナノメカニクス専攻の祖山均教授は,株式会社テークスグループと共同開発した荷重制御型平面曲げ式疲労試験機の製品実用化に成功しました。同試験機を用いれば,機器・構造物の強度や寿命を評価するための材料表面層の亀裂発生・亀裂進展の評価が可能です。実際に,ステンレス鋼に対して金属材料表面層を強化する表面改質を行い,同試験機を用いて評価したところ,表面改質により1.9倍以上亀裂が発生しにくくなることを実証しました。 本開発内容は,日本材料学会第62期講演会(平成25年5月...
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東北大など、27億年前に月への小天体衝突を示唆するシリカの超高圧相を隕石から発見
月起源隕石からシリカの超高圧相発見 〜27億年前に起きた月への小天体衝突の記録〜 【概要】 東北大学大学院理学研究科地学専攻の宮原正明助教と大谷栄治教授を中心とした研究グループは、(公財)高輝度光科学研究センター、広島大学、岡山理科大学との共同研究により、地球に落下した隕石から超高圧環境でのみ生成するシリカの超高圧相(ザイフェルタイト)を発見しました(図1)。この隕石は月から飛来したもので、27億年前に月に小天体が衝突した時にザイフェルタイトが生成されました。その際には40万気圧以上の超高圧環境が月表層で発生しました。月では38‐41億年前に無数の集中的な隕石衝突が起きてい...
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磁気の波を用いた熱エネルギー移動に成功 −次世代電子情報・マイクロ波デバイスの省エネルギー技術開発に道− 【発表のポイント】 ・磁気の波(スピン波)を用いて熱エネルギーを望みの方向に移動させる基本原理を実証 ・新しい熱エネルギー輸送法として、次世代電子情報・マイクロ波デバイスの省エネルギー技術への応用に期待 東北大学金属材料研究所の安東秀助教、東北大学原子分子材料科学高等研究機構の齊藤英治教授(東北大学金属材料研究所教授、日本原子力研究開発機構先端基礎研究センター客員グループリーダー、兼任)、日本原子力研究開発機構先端基礎研究センターの前川禎通センター長、東邦大学理学部の...
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東北大、免疫抑制剤タクロリムスが血管網の新生構築を阻害することを解明
細胞移植治療に使用される免疫抑制剤タクロリムスが 血管網の新生構築を阻害する 細胞移植治療の成績向上へ向けて 東北大学未来科学技術共同研究センター(大学院医学系研究科兼務)の後藤昌史教授、大学院医学系研究科先進外科の大内憲明教授、西村隆一医師らのグループは、糖尿病を対象とする細胞移植治療である膵島移植において、臨床現場で比較的安全とされ頻用されているタクロリムスという免疫抑制剤が、移植後の膵島周囲の栄養血管網の新生構築を阻害することを明らかにしました。これまでに、副作用が多いことで知られるシロリムスには血管構築阻害効果があることが知られておりましたが、現在も臨床現場で頻用され...
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東北大、早期の環境的介入が精神疾患の発症を予防する可能性を示唆
精神疾患発症脆弱性の臨界期を示唆 早期の環境的介入が精神疾患の発症を予防する可能性 【概要】 東北大学大学院医学系研究科の大隅典子教授と郭楠楠(かく なんなん)研究員(現所属:マサチューセッツ総合病院)らは、神経新生を低下させる薬剤(メチルアゾキシメタノール酢酸、methylazoxymethanol acetate,MAM)で処理することにより統合失調症等に特徴的な感覚運動ゲート機構低下のモデルマウスを作製し、発達期のある限られた期間における発達異常が統合失調症様の症状を引き起こすことを証明しました。この結果は、統合失調症の「発達障害仮説」すなわち、幼少期までのなんらかの神経発達の障害により、青年期になって疾患...
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東北大と原子力機構、ペロブスカイト型水素化物の形成過程を解明
環境にやさしい<水素>を利用した新たな機能材料の開発指針を得る − ペロブスカイト型水素化物の形成過程を解明 − 【発表のポイント】 ●ペロブスカイト構造を持つ新しい水素化物(LiNiH3)を高温高圧下の水素化反応によって合成。その形成過程を高輝度放射光X線回折測定でその場観察し、形成機構を解明した。 ●ペロブスカイト型水素化物は水素貯蔵材料としての機能に加えて、ペロブカイト型酸化物と同様に、超伝導などの多様な物性・機能性を示すものと期待されているが、合成の報告は限られていた。 ●形成機構の解明により、ペロブスカイト型水素化物の設計・開発指針が得られ、今後の材料開発研究が大いに加速...
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大林組、除塩技術「木材チップ塩成土壌改良工法」を開発し東北大と共同で実証
塩害農地などへの簡易な除塩技術「木材チップ塩成土壌改良工法」を開発・実証しました 津波による塩害農地で東北大学と共同で検証 株式会社大林組(本社:東京都港区、社長:白石達)は、東日本大震災の津波で被災した塩害農地において、被災木材のチップ材などを活用して土壌改良と雨水による除塩を促進する「木材チップ塩成土壌改良工法」を開発しました。 また、2012年4月〜9月に宮城県岩沼市で実証試験を行い、東北大学と共同でその効果を確認しました。 2011年3月11日の東日本大震災では、巨大地震とともに発生した大津波の影響で広大な農地が被害を受けました。震災以降、津波で被災した農地では、...
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ISID、キヤノンのMR(Mixed Reality)システム「MREAL」を販売開始 〜製造業の開発期間短縮や学術分野での3Dデータ活用を支援、 第一弾として東北大学の地震・噴火予知研究観測センターに導入〜 株式会社電通国際情報サービス(本社:東京都港区、代表取締役社長:釜井 節生、以下 ISID)は、キヤノンIT ソリューションズ株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長 浅田 和則、以下 キヤノンIT ソリューションズ)と販売パートナー契約を締結し、キヤノン株式会社(本社:東京都大田区、代表取締役会長兼社長 CEO:御手洗 冨士夫、以下 キヤノン)が開発したMR(Mixed Reality:複合現実感)システム「MREAL(エムリアル)」...
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東北大とNEC、スピントロニクス技術を用いたロジックインメモリ集積回路の自動設計技術を開発
スピントロニクス技術を用いたロジックインメモリ集積回路の自動設計技術を開発 〜消費電力を1/4に削減した画像処理プロセッサを動作実証〜 東北大学とNECは、電子機器の待機電力ゼロに向けたスピントロニクス技術を論理集積回路に導入し、論理回路とメモリを一体化した不揮発性ロジックインメモリ集積回路を自動設計できるライブラリを開発しました。また、本ライブラリを利用して、画像処理用のプロセッサを設計・試作し、演算時に不要な消費電力を1/4に削減できることを実証しました。 本技術は、電子が持つ性質であるマイナス電荷や微細な磁石であるスピン(注1)を利用したスピントロニクス論理集積回路技術...
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東北大、ナノガラス粒子が単結晶ドメインに寄生することで「透明ガラスセラミックス」の作製に成功
ナノガラス粒子が単結晶ドメインに寄生する 〜究極の“透明ガラスセラミックス”の開発に成功〜 東北大学大学院工学研究科応用物理学専攻の当時大学院生だった山崎芳樹博士(現在は産業技術総合研究所研究員)、高橋儀宏助教、藤原 巧教授らは、単結晶ドメイン中にナノサイズのガラス粒子が寄生することで実用レベルに達する高い透明性を有するガラスセラミックス(結晶化ガラス)の作製に成功しました。これは、従来単結晶の独壇場であった光波制御材料分野に、特異な分極配向や屈折率構造を有する新しい透明フォトセラミックス材料ならびに光学デバイス応用へ大きな進展をもたらす成果と期待されます。本研究成果は、英...
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生理学研究所、新世界ザルの目の中にモーション・ディテクターと考えられる視神経細胞を発見
新世界ザルの目の中にモーション・ディテクターと考えられる視神経細胞を発見 ―霊長類網膜短期培養保存法の確立および遺伝子導入で− <内容> 自然科学研究機構生理学研究所の小泉 周(コイズミ・アマネ)准教授ならびに森藤 暁(モリトウ・サトル)博士(現・東北大学医学部)と小松 勇介(コマツ・ユウスケ)特任助教(基礎生物学研究所・モデル生物研究センター・マーモセット研究施設・研究員)の共同研究グループは、新世界ザル(マーモセット)と呼ばれるサルの目の中の神経組織である網膜には、様々な形の視神経細胞(網膜神経節細胞)があり、中でも、形態学的にモーション・ディテクターの特徴を全てもつ視...
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京セラクリスタルデバイス、原子拡散接合法を応用した水晶デバイスを開発
業界初(※1)、原子拡散接合法を応用した水晶デバイス 「温度特性フリーエタロンフィルタ」を開発 光通信WDM(※2)向け波長可変レーザモジュールの小型化・省電力化に貢献 京セラ株式会社の100%子会社で水晶デバイスの開発製造会社である京セラクリスタルデバイス株式会社(社長:木里 重亮)は、業界で初めて原子拡散接合法を応用した水晶デバイス「温度特性フリーエタロンフィルタ」の開発に成功しましたので、お知らせいたします。 エタロンフィルタは、光通信の大容量伝送システムにおいて、異なる複数の光波長のズレを感知する部品です。このたびの開発では、業界で初めて、原子拡散接合法を応用した水晶デ...
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東北大、八幡平に中国大陸からレアメタルが飛来し蓄積など研究成果を発表
八幡平に中国大陸からレアメタルが飛来し蓄積、山岳湖沼では富栄養化も進行していることが判明 <概要> 東北大学占部城太郎教授、愛媛大学加三千宣講師、槻木玲美研究員らの研究チームは、液晶パネルやLEDの生産に用いられるアンチモンやインジウムなど、これまで耳慣れなかった微量金属(レアメタル)が中国大陸から大気降下物として飛来し、その蓄積速度がここ30年間で急激に増加していることを八幡平山岳湖沼の湖底堆積物分析から明らかにしました。また、中国大陸由来の大気降下物にはリンや窒素などの栄養塩が含まれており、手付かずの自然と考えられていた八幡平の山岳湖沼でも富栄養化が進行していることも明ら...
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電通、東北大などと認知神経科学から新産業創生を目指す産学連携組織を設立
電通が東北大学、エイジング社会研究センターと産学連携でラボを開設 ― 人間の「共感」を実測、認知神経科学から新産業の創生を目指す ― 株式会社電通(本社:東京都港区、社長:石井 直)は、東北大学加齢医学研究所スマート・エイジング国際共同研究センター(※1)(センター長:川島 隆太)、特定非営利活動法人エイジング社会研究センター(※2)(代表理事:村田 裕之)とともに産学連携組織「スマート・エイジング・ラボ」(※3)を設立することで合意しました。 近年、認知神経科学の研究成果と産業界の活動の結合を目指す、いわゆるニューロ・マーケティング分野の活動が活発化しつつあります。 「...
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ハイリスクハイリターンを好む脳の領域を発見 時として積極的にリスクを冒すことで問題解決や大きな成功に至ることがあります。東北大学大学院生命科学研究科の飯島敏夫教授らの研究グループは、リスクを冒すべきか、それとも回避すべきかを脳がどのように判断をしているのか、その謎を解明するためリスク選択課題を遂行しているラットをモデルとして研究を行ってきました。「リスクはあるが当たれば大きな報酬が得られるという選択肢」を多く選んでいたラットの島皮質と呼ばれる脳領域の活動を抑制すると、「リスクを避けて、報酬が少なくても確実にそれが得られる選択肢」を多く選ぶ行動に切りかわることを、このたび世...
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NTTデータ、NTTドコモなどと多様な通信・放送手段を連携させた災害情報システムの実証実験を実施
「多様な通信・放送手段を連携させた多層的な災害情報伝達システムの研究開発」 フィールド実証実験を開始 〜地域住民への災害情報の確実かつ迅速な伝達に向けた取り組み〜 株式会社NTTデータ(代表取締役社長:岩本 敏男 本社:東京都江東区)は、株式会社NTTドコモ(代表取締役社長:加藤 薫 本社:東京都千代田区)、マスプロ電工株式会社(代表取締役社長:端山 佳誠 本社:愛知県日進市)、国立大学法人東北大学(電気通信研究機構長:中沢 正隆 本部:宮城県仙台市)、日東紡音響エンジニアリング株式会社(代表取締役社長:静永 秀宏 本社:東京都墨田区)と共同で、総務省が委託する「多様な通信...
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東北大、2層の黒鉛にカルシウム原子をサンドしたグラフェン層間化合物作成に成功
ミクロな世界のサンドウィッチ −グラフェン層間化合物の作成に初めて成功− <概要> 東北大学原子分子材料科学高等研究機構の菅原克明助教、一杉太郎准教授、高橋隆教授らの研究グループは、グラファイト(黒鉛)2層の間にカルシウム原子を挿入(サンドウィッチ)した2層グラフェン層間化合物の作成に世界で初めて成功しました。この成果は、グラフェンを用いた高効率なマイクロバッテリーや超薄膜超伝導デバイスへの道を開くものであり、新たな材料科学研究へ大きく貢献することが期待されます。 本成果は、2012年11月5日(米国時間)の週に、米国科学アカデミー紀要(Proceedings of the...
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ガラスの相変態メカニズムを解明 〜新たなナノ誘電材料の開発に向けて〜 東北大学大学院工学研究科応用物理学専攻の高橋儀宏助教、藤原 巧教授らは、(独)物質・材料研究機構国際ナノアーキテクトニクス研究拠点の長田 実博士との共同研究により、ガラス中に5nm以下の極めて微小な反強誘電性NaNbO3ナノ結晶の形成を確認し、そのメカニズム解明に成功しました。この研究は、ガラスをはじめとするランダム構造物質の理解および新奇な非鉛系誘電材料の開発へ有用な情報を与えることが期待されます。 本研究成果は、英国ネイチャー系オンライン科学誌「Scientific Reports」に掲載予定です。 ...
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東北大、ナノ結晶炭化ホウ素セラミックスの機械特性の強化に成功
ナノ結晶炭化ホウ素セラミックスの機械特性の強化に成功 −従来の常識を覆し、多孔性と界面相の利用により実現− 【研究概要】 東北大学原子分子材料科学高等研究機構(AIMR)の陳明偉主任研究者らの研究グループは、従来セラミックスに脆さをもたらすとされてきた多孔性や界面相が、炭化ホウ素セラミックス中に導入されると、機械特性が改善されることを明らかにしました。 一般的にセラミックスは非常に高い硬さを示す一方で、靱性(*1)や塑性(*2)はあまり良好ではありません。共有結合あるいはイオン結合でできているためにもともと脆いのに加え、多孔性や界面相(*3)の存在が原因で、脆く壊れやすいと...
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東北大、超伝導転移温度が13ケルビンの透明超伝導体の作製に成功
透明超伝導体の転移温度で、世界記録を更新 〜初めて液体ヘリウム温度を超え、光エレクトロニクスデバイスへの応用に弾み〜 東北大学 原子分子材料科学高等研究機構(AIMR)の熊谷明哉研究員と一杉太郎准教授らの研究グループは、可視光の透過率が60%以上であり、なおかつ13ケルビンの超伝導転移温度を有する“透明超伝導体”の作製に成功しました。 今回作製された透明超伝導体は、従来から超伝導体として知られていたLiTi2O4薄膜の合成を極めて精緻に行うことで実現しました。13ケルビンという超伝導転移温度は、透明な超伝導体としては世界最高の温度であり、液体ヘリウム温度(4ケルビン)を越...
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ヤンマー、岩手県内で「貝類人工種苗生産に関する技術開発研究」の実証試験を開始
東北マリンサイエンス拠点形成事業からの「貝類人工種苗生産に関する技術開発研究」の受託および実証試験の開始について ヤンマー株式会社(以下当社)は、東北マリンサイエンス拠点形成事業「海洋生態系の調査研究」(以下TEAMS)が行う調査研究のうち、環境が激変した増養殖漁場環境に適応した効率的な貝類種苗生産に関わる技術開発研究を受託し、このたび岩手県内での実証試験を開始いたします。 昨年発生した、東日本大震災の津波・地震により、東北の太平洋岸では大量のがれきの堆積や藻場・干潟の喪失、岩礁への砂泥の堆積等により、沿岸域の漁場を含め海洋生態系が大きく変化しました。このため、海洋生態...
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国土地理院と東北大、津波予測支援のためのGNSSリアルタイム解析の共同研究を開始
津波予測支援に関する 国土地理院と東北大学との共同研究の開始について <概要> 国土地理院と東北大学大学院理学研究科は、津波の予測に必要となる地震の規模や震源断層モデルを、地殻変動の観測データから即時・的確に推定する技術の実用化及び高度化を目的として、9月1日から共同研究「津波予測支援のためのGNSSリアルタイム解析に関する研究」を開始します。 1.背景と目的 国土地理院と東北大学大学院理学研究科では、平成23年東日本大震災の経験を踏まえ、津波の予測を支援するため、大津波をもたらす可能性のある海溝型巨大地震の地震規模とそのメカニズムを地殻変動から即時に推定する技術に関して研...
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東北大、「発電しながら測る」電源が要らない微小なバイオセンサを開発
「発電しながら測る」電源が要らない微小なバイオセンサを開発 独自の“酵素電極シール”を使って実現 東北大学大学院工学研究科の西澤松彦教授は,独立行政法人産業技術総合研究所(産総研)ナノチューブ応用研究センターの畠賢治上席研究員と共同で,酵素とカーボンナノチューブ(CNT)が均一に混合した「酵素電極シール」を開発し,ブドウ糖の水溶液から世界最高レベルの発電(25mA/cm2)ができました。さらにこのシールを「貼るだけ」で,果物の甘さに応じて点滅する「電源不要」の糖度センサを実現しました。本研究はJST戦略的創造研究推進事業(CREST)の一環であり,成果の一部が2012年8月...
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東北大、糖尿病網膜症の網膜神経節細胞死を薬剤で抑制することに成功
糖尿病網膜症における網膜神経節細胞死を 薬剤で抑制することに成功 東北大学大学院医学系研究科(眼科学分野、附属創生応用医学研究センター酸素医学コアセンター)の中澤徹教授らの研究グループは、糖尿病網膜症の初期に生じる網膜神経節細胞死に酸化ストレスとカルパイン分子の活性化が関わることを、マウスモデルを用いて解明し、網膜神経節細胞死の進行を薬剤で遅延させることに成功しました。これらの成果は国際学術誌Neurobiology of Diseaseに間もなく掲載されます。 【研究内容】 東北大学大学院医学系研究科(眼科学分野、附属創生応用医学研究センター酸素医学コアセンター)の中澤...
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東北大、環境ストレスに対応するセンサータンパク質の分解制御機構を解明
酸化ストレス・センサータンパク質の分解機構を解明 (タンパク質分解による恒常性の維持) 東北大学大学院医学系研究科医化学分野の山本雅之教授らは、公益財団法人東京都医学総合研究所の小松雅明副参事研究員の研究グループとともに、活性酸素種や毒物などのセンサーであるKeap1がオートファジー(*1)機構により分解されていることを発見しました。今回の研究成果は、生体のストレス応答を担うKeap1−Nrf2制御システム(*2)の主要因子であるKeap1とNrf2が、それぞれプロテアソーム系(*3)とオートファジー系という異なるメカニズムによる分解を受けていることを示すものであり、ストレ...
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治療により改善する認知症「特発性正常圧水頭症(iNPH)」 〜iNPH患者さんとご家族のお悩みに、看護師・保健師などが電話で対応〜 「高齢者の水頭症 コールセンター」 7月10日(火)開設! ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社メディカル カンパニー(本社:東京都千代田区、代表取締役プレジデント:日色 保)のコッドマン事業部では、治療により改善する認知症「特発性正常圧水頭症(以下、iNPH)」に関するご相談やご質問にお応えする電話相談窓口として「高齢者の水頭症 コールセンター」を、7月10日(火)より開設いたします。 iNPHは、頭蓋内に過剰に髄液がたまり、脳が圧迫を受け...
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東北大など3団体、磁界制御による新しいスピン素子の機能実証に成功
磁界制御による新しいスピン素子の機能実証に成功 ‐レアメタルフリー材料で記録と演算の2つの機能を兼ね備えた磁気デバイスに道‐ <概要> 大阪大学,高輝度光科学研究センター(JASRI),東北大学は共同で,ハードディスクドライブの情報読み出し等に用いられている強磁性体/反強磁性体界面での強い磁気結合を,温度を一定に保った状態(等温状態)で反転する様子を可視化することに成功しました. 磁性をもつ物質の代表は強磁性体と反強磁性体(※1)であり,強磁性体は自発的に磁化を有することから古くから磁石や磁気記録デバイス等用いられてきました.一方,反強磁性体は,自発的に磁化を持たないため長...
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NECと東北大、身近な熱源にコーティングして発電できる新原理の熱電変換素子を開発
NECと東北大、身近な熱源から発電できる新原理の素子を開発 〜 電子機器や自動車などへの適用に向けて 〜 NECと東北大学は、身の回りにある熱から発電する熱電変換素子(注1)において、新原理「スピンゼーベック効果」(注2)を用いて、発熱部分にコーティングすることで利用できる新しい素子を開発しました。 本素子は、家庭や工場、電子機器や自動車などの様々な発熱部分に形成できます。これにより、社会に広く存在する大量の廃熱を電気として有効利用できるようになるとともに、廃熱からの発電を身近に利用できるようになります。 社会の中では、様々な場所で熱が大量に発生していますが、その多くは...
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ユニチカ、乳製品と同時摂取すると「β−クリプトキサンチン」の吸収性が向上などと発表
乳製品との同時摂取による β−クリプトキサンチンの吸収性向上について −第66回日本栄養・食糧学会トピックス賞受賞− ユニチカ(株)中央研究所(京都府宇治市)は、温州(うんしゅう)みかん搾汁残さから抽出したβ−クリプトキサンチン(乳化タイプ)(※1)と乳製品を、同時に摂取する健常人による飲用試験を行ったところ、β−クリプトキサンチン単独の場合よりも血液中へのβ−クリプトキサンチン吸収量が、牛乳の場合で約1.9倍、ヨーグルト飲料の場合で約1.6倍増加する結果が得られましたのでご報告いたします。この結果につきましては、5月18日から開催されます第66回日本栄養・食糧学会大会(東北大...
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常盤薬品、酵素分解牡蠣ペプチドが疲労の軽減に有効であることを確認
ノエビアグループの常盤薬品工業は、 酵素分解牡蠣ペプチドが疲労に対し有効である事を見出しました。 『第66回 日本栄養・食糧学会大会(東北大学)発表』 <概 要> ノエビアグループの常盤薬品工業株式会社(東京都中央区、社長:中野 正隆)は、長崎県立大大学院・人間健康科学研究科(田中 一成 教授)と、共同研究を行っております。 これまでの共同研究において、肝障害(※1)および脂質代謝に、酵素分解牡蠣ペプチド(※2)が及ぼす影響について研究し、急性肝障害や慢性肝障害に対して抑制効果のあることや、中性脂肪低減効果のあることを見出してきました(第63回、第64回、第65回の『日本栄...
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中部電力、2000MPa級の強い電磁力に耐える次世代超電導コイルを開発
次世代超電導コイル開発に成功−世界最高強度の電磁力に耐えるコイルの実現− 超電導技術は、電気抵抗を発生させることがなく、損失なしで大容量の電流や強磁場を取り扱うことができるため、電力分野において大変魅力的な技術です。当社は現在、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から「イットリウム系超電導電力機器技術開発」のうち、電気をコイルに貯蔵する超電導電力貯蔵装置(SMES)の開発(注1)を受託し、次世代超電導コイルの開発を進めております。 本開発では、超電導線材にイットリウム系化合物(注2)を用いることで、従来の金属系超電導SMESより、コンパクトでエネル...
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アズビル(株)と東北大学が東日本大震災被災企業の支援で協定を締結 アズビル株式会社(旧社名:株式会社 山武、本社:東京都千代田区、代表取締役社長:曽禰 寛純)と東北大学大学院工学研究科情報知能システム研究センター(所在地:仙台市青葉区 センター長:安達 文幸、略称:IIS 研究センター)は、双方が保有する画像処理技術の学術面での発展ならびに産業における応用分野の開拓、さらには東日本大震災被災地域の企業支援を目的として協定を締結いたしました。 アズビル株式会社は、1997年より東北大学と画像処理分野の共同研究を開始し、いち早く画像処理の産業化に対する知見を深め、数多くの製品...
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東北大など、「小児呼吸器感染症の病因解析・疫学に基づく予防・制御に関する研究」を開始
研究プロジェクト:「地球規模課題対応国際科学技術協力」 「小児呼吸器感染症の病因解析・疫学に基づく予防・制御に関する研究」の開始 東北大学大学院医学系研究科とフィリピン熱帯医学研究所はフィリピンのパラワン島とビリラン島において「小児呼吸器感染症の病因解析・疫学に基づく予防・制御に関する研究」を正式に開始することになりました。 この研究プロジェクトは、独立行政法人科学技術振興機構(JST)と独立行政法人国際協力機構(JICA)が共同で実施している、地球規模課題解決のために日本と開発途上国の研究者が共同で研究を行う研究プログラムとして創設された地球規模課題対応国際科学技術協力...
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東北大、異常なmRNAの分解を促進する新しい品質管理機構を発見
異常なmRNAの分解を促進する新しい品質管理機構を発見 東北大学大学院薬学研究科の稲田利文教授らのグループは、遺伝病の原因となる異常タンパク質の合成を抑制する機構として、 異常なmRNAの分解を促進する新しい品質管理機構を発見しました。細胞の持つ新たな品質管理の仕組みが分子レベルで明らかになるだけでなく、遺伝病の原因となる様々な異常タンパク質の合成を効率的に抑制する治療薬の開発にも貢献する事が期待されます。 【研究内容】 ヒトの体を構成する約60兆個の細胞は、多種多様な機能を持っています。ヒトの遺伝子の数は2万数千個にすぎませんが、最終的なタンパク質の種類が数十倍程度まで増えることで、多...
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東北大、光を皮膚で知覚する「スーパー感覚」を持った遺伝子組換えラットの作製に成功
皮膚で光を知覚する!? (チャネルロドプシン遺伝子組換えラットのスーパー感覚) 東北大学大学院生命科学研究科の八尾寛教授らの研究グループは、単細胞緑藻類クラミドモナスの光受容タンパク質の一つ、チャネルロドプシン2(*1)をゲノムに組み込んだトランスジェニックラット(*2)において、触覚や深部感覚を掌る大型の後根神経節細胞(*3)でチャネルロドプシン2が作られていることを見出しました。また、皮膚の触覚受容器の神経終末にもチャネルロドプシン2が分布していました。その結果、このラットでは、足裏に照射した青色LED光を触覚として知覚する「スーパー感覚」が作り出されていました。この研...
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マスプロ電工、不審物を探知するミリ波パッシブ探知装置「PLOT DETECTOR」を受注開始
金属探知機では探知できなかった、液体・粉末状の不審物も探知可能! ミリ波パッシブ探知装置を受注開始! 国内初!(※1)ミリ波を利用したボディスキャナーの製品化 マスプロ電工は、東北大学、中央電子と共同開発をしてきた、ミリ波パッシブ探知装置PLOT DETECTOR(プロットディテクター)を2012年3月5日より受注開始します。 PLOT DETECTORは、人や金属、液体、粉末など全ての物体から常時放射されるミリ波(※2)(熱雑音)を受信し、ミリ波の強弱により、人や物体の外形をリアルタイムに画像化し、人が隠し持っている金属や液体、粉末状などの不審物を探知する装置です。 平成...
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パテント・リザルト、「大学別 共同出願件数ランキング2011」を発表
大学別 共同出願件数ランキング2011、トップ3は東北大、東大、東工大 株式会社パテント・リザルトはこのほど、大学における共同出願件数を集計した「大学別 共同出願件数ランキング2011」をまとめました。日本の特許庁に出願した海外の大学からの出願も含め、2011年12月末までに公開された公報を対象に集計しました。 集計の結果、1位 東北大学、2位 東京大学、3位 東京工業大学となりました。 *順位表は添付画像を参照 1位 東北大学の共同出願が多い分野は、半導体、材料、ナノ構造物、医薬などが挙げられます。共同出願相手先としては、東京エレクトロンが最も多く、NECトーキン、ト...
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戦略的国際科学技術協力推進事業 「日本−中国研究交流」における平成23年度新規課題の決定について JST(理事長 中村 道治)は、中国科学技術部(MOST)注1)と共同で「地震防災」に関する2件の研究交流課題および「気候変動」に関する4件の研究交流課題を支援することを決定しました。この支援は、戦略的国際科学技術協力推進事業注2)「日本−中国研究交流」注3)の一環として行われるものです。 「地震防災」に関して支援を決定した課題は次の通りです。 (1)「巨大地震災害時における効果的災害対応を実現するための日中比較研究交流」 (研究代表者:京都大学 防災研究所 巨大災害研究セン...
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東北大学、東日本大震災被災地の記録画像サイト「エアクルーズ 震災の画像記録」を公開
東北大学による東日本大震災アーカイブプロジェクト 「みちのく震録伝(しんろくでん)」において、 「エアクルーズ 震災前後の記録」を公開しました。 東北大学およびグローバル・サーベイ株式会社は、東日本大震災の被災地の記録画像を公開しているサイト「エアクルーズ 震災の画像記録」を公開いたします。グローバル・サーベイ株式会社は、東北大学による東日本大震災アーカイブプロジェクト「みちのく震録伝」の賛同・協力機関です。本サイトは、今回の震災の被災地を中心にして、同社技術によって東日本大震災の被災地である宮城県の女川町や石巻市雄勝周辺の道路走行画像を撮影・処理して公開するものです。特に閲覧者の...
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東北大、2000年〜2010年の都道府県別の合計特殊出生率を再計算
都道府県別の合計特殊出生率(平成12年〜22年)を再計算 −全都道府県で平成17年に大きく落ち込み,翌18年にV字回復− 東北大学大学院経済学研究科吉田研究室は,平成17年や22年などの国勢調査年の値と,他の年の値が単純に比較できないことが指摘されている厚生労働省「人口動態統計」の都道府県別の合計特殊出生率(平成12年〜22年)について,その推移をより正確に把握するために再計算を行い,公表しました。 それによれば,合計特殊出生率は,全都道府県で平成17年に一旦大きく落ち込んだものの,翌18年にV字回復していることが明らかになりました。 【研究概要】 12月1日に厚生労働省...
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東京エレクトロン、東北大学とスピントロニクスメモリーの集積化技術などで共同開発に合意
東北大学と東京エレクトロン、次世代デバイスの有力候補であるスピントロニクスメモリの集積化技術とその製造技術で共同開発に合意 東京エレクトロン株式会社(本社:東京都港区、社長:竹中博司)は、このたび東北大学 遠藤哲郎教授を研究代表者として、東北大学省エネルギー・スピントロニクス集積化システムセンター(所在地:宮城県仙台市、センター長:大野英男教授)と、スピントロニクスメモリの集積化技術とその製造技術に関する共同開発を開始することに合意しました。 スピントロニクスメモリは、低消費電力で書き込み速度が高速という特長を持つ不揮発性メモリであり、今後の省エネ電子機器のキーデバイスと...
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東北大と日本IBM、巨大地震などのリスク評価などに関連する研究領域で連携・協力
国立大学法人東北大学と日本アイ・ビー・エム株式会社との 連携・協力に関する協定について 国立大学法人東北大学(以下、東北大学)と日本アイ・ビー・エム株式会社(社長:橋本孝之、NYSE:IBM、以下、日本IBM)は、巨大地震・津波のリスク評価・減災技術に関連する研究領域について、両機関の連携・協力を促進し、相互の研究開発能力及び人材等の育成など総合力を発揮することが、我が国の学術及び科学技術の振興、社会の発展に重要な役割を果たすことに鑑み、連携協力に関する協定を締結しました。 1.連携・協力に至る背景 3月11日の東日本大震災の発生により、巨大地震・津波等に対する防災・減災...
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炭素12原子核の新しい励起状態を発見 −生命誕生の謎にせまる− 1.発見の概要 東北大学サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター、大阪大学核物理研究センター、京都大学大学院理学研究科、甲南大学、米国ノートルダム大学からなる研究チームは、宇宙における元素合成過程に重要な役割を果たす炭素12原子核の新しい励起状態を発見しました。今回の発見により、宇宙における元素合成過程の解明が進むと共に、生命誕生の謎に迫ることが期待できます。 2.発見の詳細 人体や地球など宇宙を構成するすべての元素はビックバン後に合成されました。ビッグバン直後に水素とヘリウムが合成され、その後、水素とヘリウ...
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東北大学、軸索障害による視神経細胞死におけるカルパイン阻害剤の神経保護効果を確認
軸索障害による視神経細胞死におけるカルパイン阻害剤の神経保護効果 * 緑内障動物モデルに、カルパイン阻害薬が治療効果を * 東北大学大学院医学系研究科眼科学分野 中澤 徹 教授らのグループは、緑内障の病態モデル動物(*1)に対して、カルパイン阻害薬(*2)を投与してその神経保護効果を確認しました。 緑内障は40歳以上の約5%が罹患し、現在失明原因第一位の疾患です。働き盛りの成人が失明することによる社会的損失は大きく、失明予防の観点から緑内障治療の研究・開発は大変重要です。70歳以上では約10人に一人が緑内障を持つため、少子高齢化に伴い失明患者は更に増加することが予想されま...
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東北大学、高血圧症や動脈硬化によって起こる腎臓障害のメカニズムを解明
中心血圧が腎臓の障害に関与 〜高血圧・動脈硬化によるアルブミン尿出現の機序を解明〜 東北大学大学院医学系研究科中心血圧研究寄附講座 橋本潤一郎准教授と、腎・高血圧・内分泌学分野 伊藤貞嘉教授は、高血圧症や動脈硬化によって起こる腎臓障害のメカニズムを解明しました。 高血圧は慢性腎臓病の危険因子であり、その初期の徴候は尿中に微量のアルブミン(蛋白の一種)が出現することです。このたび、橋本准教授らは、手首表面で記録した血圧の波形から体内深部の大動脈の血圧(中心血圧)を推定、中心血圧の拍動が増大すると尿中のアルブミンが増加することを発見しました。中心血圧は、上腕で測定する一般的な...
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酸化物分散強化型鋼中のナノ酸化物の構造観察に成功 〜優れた高温強度および耐中性子照射性の解明へ〜 東北大学原子分子材料科学高等研究機構の平田秋彦助教、陳明偉教授らの研究グループは、球面収差補正装置を搭載した走査型透過電子顕微鏡を用いることで、酸化物分散強化型鋼(ODS(Oxide dispersed strengthen)鋼)中に存在するナノ酸化物の構造的特徴を明らかにすることに成功しました。これはODS鋼が示す優れた高温強度と耐中性子照射性などの諸物性を理解する上で重要な成果です。 本研究成果は平成23年10月23日(英国時間)発行の英国科学雑誌「Nature Mate...
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超高密度ハードディスク用巨大磁気抵抗素子の開発に成功 −1平方インチ当たり5 テラビット容量の次世代ハードディスクに適用可能な技術− 【研究成果】 この度、東北大学大学院工学研究科(工学研究科長:内山勝)の大兼幹彦准教授、安藤康夫教授らのグループは、1平方インチあたりの記録密度が5テラビットクラスの、超高密度ハードディスク(HDD)の情報読み出し用ヘッドとして期待が大きい、面直通電型巨大磁気抵抗素子(以降CPP−GMR素子)の飛躍的な性能向上に成功しました。 現在、高性能ハードディスクの信号読み取りヘッドとして用いられている、強磁性トンネル接合素子の基本構造は、磁石の性質...
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水の表面分子構造の謎を分子レベルで解明 −水の表面に存在する新しい構造− ◇ポイント 独自開発した最先端の分光計測法と新しいモデルによる理論計算が完全に一致 水の表面は活発で乱雑な構造、強い水素結合で結ばれた水分子のペアが存在 界面研究に画期的な知見を与え、大気環境科学や医療分野に新しい指針 独立行政法人理化学研究所(野依良治理事長)は、表面・界面に存在する分子を選択的に計測できる最先端の分光計測法と新しいモデルによる分子動力学シミュレーションを用いて、水の表面構造の謎を分子レベルで明らかにし、世界的論争に決着をつけました。これは、理研基幹研究所(玉尾皓平所長)田原...
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カゴメ、トマトの加熱調理によりリコピンの体内への吸収・蓄積が増加することを確認
トマトの加熱調理により、リコピンの体内への 吸収・蓄積が増加することを確認 カゴメ株式会社総合研究所(栃木県那須塩原市)は、動物試験において、トマトを加熱調理することにより、リコピンの体内への吸収・蓄積が増加することを明らかにしました。トマトの加熱調理やトマト加工品の利用により、リコピンの効率的な摂取が期待されます。 なお、本研究内容は日本食品科学工学会第58回(2011年)大会(9月9日〜9月11日、東北大学)において発表致しました。 ■カゴメ研究者のコメント トマトに含まれる赤い色素であるリコピンは、活性酸素を消去する抗酸化作用などを有することが明らかになっています。...
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JSTと大阪大学、中性子ビームを極めて高効率で集光させることができる楕円面スーパーミラーを開発
世界最高性能の中性子集光技術を確立 −中性子ビームの強度を50倍以上に増強するミラーの開発に成功− JST 研究成果展開事業【先端計測分析技術・機器開発プログラム】要素技術タイプの一環として、大阪大学 大学院工学研究科の山村 和也 准教授と日本原子力研究開発機構 J−PARCセンターの曽山 和彦 セクションリーダーらの開発チームは、中性子ビームを極めて高効率で集光させることができる楕円面スーパーミラー(注1)の開発に成功しました。この楕円面スーパーミラーを用いると、単位面積あたりの中性子ビームの照射強度が、ミラーを使用しない時と比較して50倍以上に増加します。 中性子は陽...
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「鉄栄養に関わるフェノール類分泌トランスポーターの発見」 1.発表者: 西澤 直子(石川県立大学生物資源工学研究所 教授、 東京大学大学院農学生命科学研究科 農学国際専攻 特任教授) バシル クーラム(東京大学大学院農学生命科学研究科 農学国際専攻 特任研究員) 石丸 泰寛(東北大学大学院理学研究科化学専攻 助教、東京大学大学院 農学生命科学研究科 農学国際専攻 特任研究員;当時) 2.発表概要: フェノール類を分泌するためのトランスポーター(注1)を、高等生物では初めてイネから単離しました。イネがフェノール類によって細胞壁などに沈着した...
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サノフィ・アベンティス、東北大学と3年間の包括協定契約を締結
サノフィ・アベンティス 東北大学と包括協定契約締結 サノフィ・アベンティス株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:ジェズ・モールディング、以下「サノフィ・アベンティス」)は、東北大学(宮城県仙台市、総長:井上 明久)と3年間の包括協定契約を締結したことを発表しました。 本協定は、サノフィ・アベンティスが東北大学における数多くの創造的かつ革新的な研究の紹介を受け、その中から将来サノフィグループにとって有益になるであろう研究テーマを見出し、共同開発につなげるものです。この協定契約によりサノフィ・アベンティスは、東北大学のライフサイエンス領域研究における革新的なシーズ・研...
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負の屈折現象を生み出す逆進的な光の流れ解明 −フィッシュネット型メタマテリアル内部における直接的な光の伝搬解析に初めて成功− 独立行政法人物質・材料研究機構(理事長:潮田 資勝)の先端フォトニクス材料ユニット(ユニット長:迫田 和彰)の岩長 祐伸 主任研究員は可視から近赤外の光領域で最も注目されているフィッシュネット型メタマテリアルについて理論的な光の伝搬解析を行い、負の屈折現象を可能にする逆進的な光の流れを初めて解明しました。この成果により、これまで有効誘電率・透磁率モデルによって説明されてきたメタマテリアルにおける負の屈折現象を直接的、定量的に理解することが可能になりま...
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パテント・リザルト、大学・TLOの共同出願件数ランキングを発表
大学・TLOの共同出願件数ランキング、 トップ3は東北大学、東京大学、東京工業大学 経営分析、競合調査、特許分析の株式会社パテント・リザルトはこのほど、大学・TLOを対象とした共同出願件数ランキングをまとめました。 各大学・TLOにおける知財創出活動の一つに、民間企業・他研究機関と共同研究を行った際の成果として、共同研究先との特許出願(共同出願)が行われています。今回のランキングでは、各大学・TLOの共同出願件数を特許ステータスや技術分類件数内訳にも注目して集計しており、各大学・TLOが出願した特許の技術分類別に見た活用状況を知ることができます。 1位 東北大学は、全大学...
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細胞分裂装置が形成される新たなしくみを解明 線虫胚の分子イメージング解析から発見 <概要> 細胞が分裂する際には「紡錘体」とよばれる細胞内装置のはたらきによって遺伝情報の担い手である染色体が娘細胞に均等に分配されます。今回、東北大学大学院生命科学研究科 杉本亜砂子教授と理化学研究所 発生・再生科学総合研究センター 戸谷美夏研究員らは線虫胚をモデル系とした分子イメージング解析から、オーロラA (Aurora A)というタンパク質が紡錘体の主要な構成成分である微小管を安定化することが紡錘体形成に重要であることを見いだしました。この発見は癌治療法の開発にもつながると期待されます。...
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東北大学、生細胞内のアクチン単量体の濃度変化を高解像度で測定する技術「s−FDAP法」を開発
生細胞内のアクチン単量体の濃度変化を高解像度で測定する新技術を開発 (概要) 東北大学大学院生命科学研究科の木内泰助教と水野健作教授らの研究グループは、生細胞内でのアクチン単量体の濃度変化を高解像度で測定する新技術(s−FDAP法)の開発に成功しました。また、この技術を用いて、細胞外からの刺激に応じて細胞内のアクチン単量体の濃度が大きく変動すること、アクチン単量体濃度は刺激によって生じる細胞内アクチンの重合度や仮足の大きさを決定する重要な因子であることを証明しました。今回開発されたs−FDAP法は細胞の運動・形態形成や癌細胞の浸潤・転移の分子機構を解明するための有効な手段と...
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JAXAと東大など、赤外線天文衛星「あかり」での赤色巨星を取り巻く塵の衣についてより詳細な観測結果を発表
「あかり」が描き出す赤色巨星の塵の衣 <概要> 赤外線天文衛星「あかり」が、赤色巨星を取り巻く塵(ダスト)の衣を、これまでにない精度で観測した結果が、欧米の天体物理学の専門誌に相次いで発表されました。この塵の衣は、太陽のような星の終末の姿である赤色巨星が、自らの物質を放出して作ったもので、その中には、星の内部で作られた炭素などの元素が含まれています。「あかり」は、地上からは観測できない遠赤外線や、世界で初めての中間赤外線による観測を可能にし、星からの塵やガスの放出が、いつどのように行われたかを克明に描き出しました。今回の一連の研究は、我々の体や身の回りのものに含まれる炭素な...
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東北大学からの重要なお知らせ 1.平成23年3月11日に発生しました東北地方太平洋大地震により、当分の間(4月下旬頃まで)本学を休校とします。 2.3月25日に予定されていた学位記授与式は、中止します。具体の学位記の伝達方法については、追って連絡します。 3.後期日程の入学試験は、4月上旬を予定しています。 4.新入生受け入れは、例年通り行います。前期日程合格者は、郵送等で入学手続きをしてください。なお、東北方面の郵便事情を勘案して、入学予定者に不利を生じないように配慮いたします。 5.平成23年度入学式は、4月下旬を予定しています。 なお、詳細はホームページ上で遂次お知らせ...
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東北大学など、貼ったり巻いたりして使える柔軟な酵素電極シールを開発
貼ればバイオ電池 酵素を内部に閉じ込めた柔らかい電極シールを開発 東北大学大学院工学研究科の西澤松彦 教授は,独立行政法人産業技術総合研究所(産総研)ナノチューブ応用研究センターの畠賢治 上席研究員と共同で,酵素とカーボンナノチューブ(CNT)が均一に複合化したフィルムを開発しました。これは,「貼ったり」「巻いたり」して使える柔軟な酵素電極シールで,触媒活性も従来の数倍以上です。果糖を分解する酵素と,酸素を分解する酵素を含むシール2枚で作ったバイオ電池は,果糖水溶液から過去最高の出力密度で発電しました。本研究はJST 戦略的創造研究推進事業(CREST)の一環であり,成果の...
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東大、土壌中の鉄を溶かして吸収するためのムギネ酸類分泌トランスポーターを発見
土壌中の鉄を溶かして吸収するための ムギネ酸類分泌トランスポーターの発見 発表者:西澤 直子(東京大学大学院農学生命科学研究科 農学国際専攻 特任教授、 石川県立大学生物資源工学研究所 教授) 野副 朋子(東京大学大学院農学生命科学研究科 農学国際専攻 研究員) 長坂 征治(東洋大学生命科学部生命科学科 准教授、 東京大学大学院農学生命科学研究科 農学国際専攻 研究員;当時) <発表概要> 鉄は呼吸など生命活動に不可欠なミネラルです。イネ科植物は「ムギネ酸類」を根から分泌し土壌中の鉄を溶かして吸収します。私達...
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東北大学、3次元ナノポーラス金属/酸化物ハイブリッド電極を用いた高性能電気化学キャパシタを開発
高性能スーパーキャパシタの開発に成功 (ナノポーラス金属と酸化物とのハイブリッド化) <概要> 東北大学・原子分子材料科学高等研究機構の陳 明偉教授の研究グループは、3次元ナノポーラス金属/酸化物ハイブリッド電極を用いた高性能電気化学キャパシタの開発に成功しました。これは高電力、高エネルギー貯蔵・供給に向けた次世代スーパーキャパシタの開発において重要な成果です。本研究成果は平成23年2月20日(英国時間)発行の英国科学雑誌「Nature Nanotechnology」のオンライン速報版に掲載されます。 <背景> 1971年に商用機器において節電装置として使われて以来、電気二...
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産総研、千葉県で天然ガスハイドレートと相似な構造を有するシリカクラスレート鉱物を発見
天然ガスを含む新鉱物『千葉石』 −天然ガスハイドレートと相似な構造を有するシリカクラスレート鉱物− 概要 独立行政法人物質・材料研究機構の門馬綱一研究員と独立行政法人産業技術総合研究所の池田拓史主任研究員は、千葉県立中央博物館、国立大学法人東北大学、アマチュア研究家の西久保勝己氏、本間千舟氏、結晶形態研究者の高田雅介氏と共同で、千葉県内で採取された鉱物が新鉱物であることを突き止め、『千葉石』と命名した(注1)。千葉石は、ケイ素原子と酸素原子から構成された『かご』状の結晶構造を持ち、『かご』の内部にはメタンなどの分子が閉じ込められている。この結晶構造は、同じく『かご』状の構...
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恐竜の前足の指と鳥類の翼の指は同じもの −150年続く指論争に終止符を打つ発生研究− <概要> 鳥類が恐竜の一部から進化したことはさまざまな証拠から広く支持されていますが、恐竜の前足の3本の指は第1−2−3指であるのに鳥類のそれは第2−3−4指である、というパラドクスが問題点として指摘されてきました。今回、東北大学大学院生命科学研究科の田村宏治教授と大学院生・野村直生さんらは、発生学的解析から鳥類の翼の3本の指が第1−2−3指として形成されていることを示し、始祖鳥の発見以来150年に及ぶこの問題を解決しました。本研究成果は鳥類恐竜起源説の強力な証拠となるもので、その内容は2...
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東レ、カットファイバーを用いた炭素繊維複合材料で理想強度の90%を発現する技術を開発
カットファイバーを用いた炭素繊維複合材料で理想強度の90%を発現する革新技術を開発 −スタンピング成形で新領域を開拓− 東レ株式会社(本社:東京都中央区、社長:)は、このたび、炭素繊維のカットファイバーと熱可塑性樹脂を使用した炭素繊維強化プラスチック(CFRP1))で、従来の射出成形やスタンパブルシートなどの既存材料では得られなかった、優れた力学特性と等方性を世界で初めて実現しました。 今回、長さ数mmの炭素繊維を1本1本ランダムに配置して、特殊な熱可塑性樹脂で固めた繊維のネットワークを補強構造として、等方的特性を有する新しい概念の複合材料(「カットファイバーコンポジット...
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東北大学、ヒト細胞でのDNA切断の修復に必要な新しいタンパク質群を発見
ヒト細胞でのDNA切断の修復に必要な新しいタンパク質群を発見 −−−新しい癌の原因とその治療法の発見−−− 【概要】 活性酸素や喫煙などでDNAには色々な傷ができますが、その傷が原因で癌や細胞死が起きます。傷の中でもDNAの二本鎖が同時に切れて生じる二重鎖切断は最も深刻な傷で、この傷が修復されないと最も高頻度に癌や細胞死をもたらします。これまでヒト細胞ではKU(クー)と呼ばれる有名なタンパク質が二重鎖切断部位に直接くっつき、切れた二重鎖DNAを再結合する修復を始めると考えられていました。この研究は、世界で初めて、多数の二重鎖切断のみをヒト細胞のDNAの一カ所に作り、そこに集...
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東北大学など、光が有機物質を変える瞬間の超高速スナップショット観測に成功
電子の氷を光で融かす一瞬を捉える 〜光が有機物質を変える瞬間の超高速スナップショット〜 <概 要> 東北大学大学院理学研究科の岩井伸一郎教授、自然科学研究機構 分子科学研究所の米満賢治准教授、山本薫博士、東北大学金属材料研究所の佐々木孝彦教授らのグループは、光の照射によって、有機物質の色や電気伝導度が大きく変化する現象(光誘起相転移現象(注1))の、最初の瞬間を捉えることに成功しました。本研究成果は、平成22年12月3日(米国東部時間)発行(予定)の米国物理学会誌Physical Review Lettersに受理され、オンライン版で近日中に公開されます。 ■背 景 ごく最...
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東北大学、反射防止構造体を光ファイバーの先端に製作する技術を開発
ナノ格子反射防止表面、光ファイバー先端に形成、ナノ技術で安く製作 <概要> 東北大学大学院工学研究科の金森義明 准教授と羽根一博 教授の研究グループは、微小な窪みが多数形成された反射防止構造体を光ファイバーの先端に製作する技術を開発しました。光ファイバーは光通信や光分析装置の構成部品として使われており、光源・受光素子やレンズなどの光部品との接続損失を減らすために、先端に反射防止膜が形成されています。従来の反射防止膜は真空装置を使って薄膜を付けるため、コストがかかるのが問題でした。 金森准教授らは、ナノインプリント技術を用いて、光ファイバー先端のコア部(光を伝搬する部分)に...
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パナソニック、手づたえにより作業手順を簡単に教示できるパラレルリンクロボットを開発
6軸同時協調制御技術により自由な空間姿勢を実現 手づたえ教示が可能なパラレルリンクロボットを開発 ※製品画像は、添付の関連資料を参照 【要旨】 パナソニック(株)は、製造現場の組立作業の自動化を狙いとして、従来は人が行っていた複雑で多彩な作業の自動化に際し、手づたえにより作業手順を簡単に教示でき、自由な空間姿勢が表現できるパラレルリンクロボット[1]を開発しました。今後、当社グループの国内外の工場を中心に展開を図り、高効率生産の実現に取り組んでいきます。 【効果】 セル生産の浸透により、組立工程では人による作業が一般的ですが、作業ばらつきや作業効率などの課題があります。し...
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東北大学、緊急災害時にも利用可能なメッセージボードシステムを開発
緊急災害時にも利用可能なメッセージボードシステムを開発 <概要> 東北大学大学院経済学研究科・経済学部では、学生の学業支援と学生教職員の情報流通の向上目的で、研究科・学部内の諸連絡をWebを利用して素早く簡単に取得・閲覧できるシステムを独自に設計、アンケート機能を持つメッセージボード「(愛称)キャンパス・コミュニティ」を地元のベンチャー企業とともに開発、2007年度より運用を開始しております。本システムは緊急災害時にも作動し、学生・教職員の安否確認も可能です。本年8月、緊急災害時を想定した実証実験にも成功しましたのでご報告いたします。 近い将来、大きな地震の到来が予測され...