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ブラックホール
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東大、高密度分子ガス円盤が超巨大ブラックホール成長の重要なガス質量の供給源として機能
超巨大ブラックホールへのガス降着の鍵は超新星爆発か? 〜アルマ望遠鏡で見えてきたブラックホール成長の現場〜 1.発表者: 泉拓磨(東京大学大学院理学系研究科 天文学専攻 博士3年/日本学術振興会特別研究員) 川勝望(呉工業高等専門学校 自然科学系分野 准教授) 河野孝太郎(東京大学大学院理学系研究科 天文学専攻 教授) 2.発表のポイント: ◆超巨大ブラックホールへ供給されるガスの貯蔵庫として、ブラックホール近傍数100光年程度の大きさの高密度分子ガス円盤が重要であることを初めて示した。さらに、分子ガス円盤で発生する超新星爆発がブラックホール成長を駆動するという理論予測を観...
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GYT、X線天文衛星「ASTRO−H」に高性能リチウムイオン電池を提供
X線天文衛星「ASTRO−H」に ジーエス・ユアサテクノロジー製の高性能リチウムイオン電池が採用 2016年2月12日に、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(理事長:奥村直樹、本社:東京都調布市。以下、JAXA)殿が種子島宇宙センターから打ち上げを予定しており、日本電気株式会社(執行役社長:遠藤信博、本社:東京都港区)殿が衛星インテグレーションを担当したX線天文衛星「ASTRO−H」には、GSユアサグループの株式会社ジーエス・ユアサテクノロジー(社長:関口昌秀、本社:京都府福知山市。以下、GYT)製の高性能リチウムイオン電池が採用されています。 今回「ASTRO−H」に搭載されるのは、宇宙用リチウムイオン電池...
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KDDI、衛星通信用のパラボラアンテナを活用して山口大学の宇宙観測研究に協力
KDDI、衛星通信用のパラボラアンテナを活用して山口大学の宇宙観測研究に協力 〜国内最大級の電波干渉計としてブラックホール探査研究をサポート〜 KDDIは、2016年1月より、KDDI山口衛星通信所にある2基の大型パラボラアンテナを活用して、国立大学法人山口大学(以下、山口大学)のブラックホール探査を目的とした宇宙観測研究に協力します。 ※参考画像は添付の関連資料を参照 KDDI山口衛星通信所内には、2002年から山口大学が電波望遠鏡(注)として利用している口径32mのパラボラアンテナがあり、この度、KDDIは、新たに電波望遠鏡への転用が可能な口径34mのパラボラアンテナを山口大学に提供します。 こ...
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天の川銀河の中で二番目に大きなブラックホールを発見 慶應義塾大学理工学部物理学科の岡 朋治教授らの研究チームは、天の川銀河の中心領域にある特異分子雲中に太陽の10万倍の質量を持つブラックホールが潜んでいる痕跡を発見しました。 多くの銀河の中心に巨大ブラックホールがある事は最近の研究によって分かってきていましたが、その形成・成長のメカニズムは解明されていませんでした。今回、岡教授らの研究チームは、天の川銀河の中心核巨大ブラックホール「いて座 A*(エー・スター)」から約200光年離れた位置に発見された特異分子雲 CO−0.40−0.22の詳細な電波観測を行い、その詳細な空間構造...
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京大など、ブラックホール近傍から出る規則的なパターンを持つ光の変動を可視光で捉えることに成功
ブラックホール近傍から出る規則的なパターンを持つ光の変動を可視光で初めて捉えることに成功 −ブラックホールの「またたき」を直接目で観測できる機会に期待− 木邑真理子 理学研究科博士前期課程学生、磯貝桂介 同前期課程学生、加藤太一 同助教、上田佳宏 同准教授、野上大作 同准教授らの研究グループは、2015年6月中旬から7月初旬にかけて急激な増光を示したブラックホール連星はくちょう座V404星において、今までX線でしか観測できないと思われていたブラックホール近傍からの放射エネルギーの振動現象を可視光で初めて捉え、このような振動現象が今まで観測されていたよりも10分の1以下の低い光...
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JAXA、銀河団の内側から外縁部にわたり元素組成が一定とX線天文衛星「すざく」の観測で解明
約1000万光年スケールで均一な元素組成: X線天文衛星「すざく」の観測で明らかに 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)のAurora Simionescu(オーロラ・シミオネスク)研究員が率いる研究チームは、X線天文衛星「すざく」によるおとめ座銀河団の広域観測から、銀河団の内側から外縁部にわたって元素組成が一定であり、それは太陽系周辺の組成とほぼ同じであることを明らかにしました。 現在の宇宙の平均的な元素組成は、太陽系周辺と同じなのでしょうか?それとも、生命が存在する太陽系は、宇宙の中で特別な場所なのでしょうか? 現在の宇宙には様々な元素がありますが、炭素よりも重い元素はすべて、夜空に...
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理研と京大、鉄より重い元素の起源を数値シミュレーションで解明
金やウランなどの重い元素は中性子星の合体で作られた可能性が高い −鉄より重い元素の起源を数値シミュレーションで解明− <ポイント> ・スーパーコンピューターによる中性子星合体現象の数値シミュレーション ・中性子核融合によりつくられる元素の組成が太陽系の重元素分布と合致 ・従来の研究で予想されていた中性子の割合とは大きく異なる結果に <要旨> 理化学研究所(理研、野依良治理事長)と京都大学(松本紘総長)は、地球上に存在する金やウランなど鉄より重い元素が、中性子星合体[1]によってつくられたものである可能性が高いことを明らかにしました。これは、理研理論科学連携研究推進グループの...
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東大、最高エネルギー宇宙線が過剰に飛来する「ホットスポット」の兆候を北半球の空で観測
「宇宙の最高エネルギー粒子生成源へ手がかり」 ―最高エネルギー宇宙線のホットスポットの兆候― ●発表のポイント ◆米国ユタ州のTelescope Array宇宙線観測装置によって、5.7×10の19乗電子ボルト以上の最高エネルギー宇宙線が過剰に飛来する「ホットスポット」の兆候を初めて北半球の空でとらえた。 ◆ホットスポットは北半球の空の特定の方向(直径約40度の範囲)にあり、最高エネルギー宇宙線が等方分布の予想より約4倍多くこの領域から到来していることを観測した。 ◆今後は、最高エネルギー宇宙線の観測例をさらに増やし、これら宇宙線の発生源となるような宇宙の極高エネルギー現象(注1)との関連を明...
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東大、重力波直接観測を目指す大型低温重力波望遠鏡 KAGRAのトンネル掘削が完了
世界初の重力波直接観測を目指す大型低温重力波望遠鏡 KAGRAのトンネル掘削が完了 <発表者> 梶田 隆章(東京大学宇宙線研究所 所長・教授) 大橋 正健(東京大学宇宙線研究所 准教授、(注1) 内山 隆(東京大学宇宙線研究所 助教) <発表のポイント> 大型低温重力波望遠鏡・KAGRA(かぐら、(注2)を格納する3キロメートルの腕を2本持つL字形トンネルの掘削が完了しました。KAGRAは、世界で唯一、低地面振動環境である地下に建設されるキロメートルスケールの重力波望遠鏡であり、地下トンネルはKAGRAの感度性能を向上させる重要な構成要素です。今後、実験施設の整備、実験装置の構築を経て、2015年末...
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熱い酸素ガスを広範囲に放出する遠方銀河を発見:銀河進化の最終段階を目撃 1.発表者:ユマ スラポン(Yuma Suraphong) (東京大学宇宙線研究所 日本学術振興会外国人特別研究員) 2.発表のポイント: ◆地球から90億光年離れた宇宙に、熱い酸素ガスを広範囲に放出している銀河を12個発見しました。ガスの放出範囲は最大25万光年になるものもあり、それぞれの銀河の大きさを超えています。 ◆遠方銀河による酸素ガスの大規模な放出を系統的に探査・発見したのは本研究が初めてです。 ◆今回の発見は、銀河での星形成活動を終わらせる物理的メカニズムを解明するための大きなステップといえます。 3.発表...
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住友スリーエムなど、グリップ性能を高めたサーフボード用の滑り止めシートを発売
住友スリーエムとマリン用品輸入販売大手、マニューバーライン社が協力して開発した サーフボード用の滑り止めシートが、グリップ性能をさらに高めた新製品として登場 〜「CRYSTAL GRIP BLACK HOLE(クリスタルグリップ ブラックホール)」〜 マリン用品輸入販売大手、株式会社マニューバーライン(本社:大阪府東住吉区 代表取締役社長:川崎弥弓)は、住友スリーエム株式会社(本社:東京都品川区 代表取締役社長:三村浩一)と協力して開発した、サーフボード用の滑り止めシート「クリスタルグリップ」のグリップ性能をさらに高め、新製品「クリスタルグリップ ブラックホール」として8月9日から発売いたします。 ...
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東大、約90億光年の超新星が重力レンズ効果で30倍に輝くことを発見
謎の超高輝度超新星、実は標準光源だった!〜重力レンズ効果で30倍に輝く〜 <発表概要> 東京大学国際高等研究所 カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)のロバート・クインビー特任研究員らは、地球から約90億光年の遠方に見つかった超新星が、明るさが一定のため「宇宙の標準光源」として知られるIa(いちえい)型超新星でありながら、超新星と地球との間にある大質量の天体によって空間が曲げられる「重力レンズ効果」によって集光され、通常の約30倍も明るく見えたことを発見しました。 重力レンズ効果は、宇宙の9割以上を占める暗黒物質や暗黒エネルギー、またブラックホールなど、光で直接観測できないも...
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理化学研究所など、ブラックホールに落ち込む最後の1/100秒を解明
ブラックホールに落ち込む最後の1/100秒の解明へ −ガスが最後に放つ高エネルギーX線を初めて捉えた!− <ポイント> ・「すざく」衛星に搭載した硬X線検出器で10億度超の高温ガスを測定 ・高温ガスがブラックホールに消える瞬間、急激に加熱されることを発見 ・ブラックホール存在の直接証明に一歩前進。次期衛星で更なる飛躍へ <要旨> 理化学研究所(野依良治理事長)、京都大学、日本大学、東京大学は、代表的なブラックホール天体である「はくちょう座X−1」[1]をX線観測衛星「すざく」[2]で観測し、ブラックホールに高温ガス[3]が落ち込む最後の100分の1秒[4]に、10億度以上にまで急...
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JAXA、全天X線監視装置(MAXI)が極超新星(ハイパーノバ)の痕跡を発見
全天X線監視装置(MAXI)が”極”超新星(ハイパーノバ)の痕跡を発見 〜天の川銀河での発見は世界初〜 国際宇宙ステーションの「きぼう」日本実験棟の船外実験プラットフォームに搭載した全天X線監視装置(MAXI:Monitor of All−sky X−ray Image)の観測により、はくちょう座方向に”極”超新星爆発の痕跡を見つけました。この爆発は、通常の超新星爆発の100倍も大きなもので、その規模から”極”超新星だと推定されました。我々の住む天の川銀河では、極超新星もその痕跡もこれまで見つかっておらず、今回が天の川銀河内での世界初の発見となります。 なお、銀河系外では極超新星は8つ程度、極超新星の痕跡は2つ程、見...
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120億光年のかなたに最遠方の超新星残骸を発見 [発表者] 濱野哲史(東京大学大学院理学系研究科天文学教育研究センター・大学院生) 小林尚人(同上・准教授) 茂山俊和(東京大学大学院理学系研究科ビッグバンセンター・准教授) [発表のポイント] >どのような成果を出したのか 観測史上最も遠方(約120億光年)の超新星の残骸(注1)を発見。宇宙の137億年の歴史上で、銀河や星がたくさん生まれたことで知られている最も重要な時代(約100億年以上前)に超新星が実在することを確認できたのは世界で初めてです。 >新規性(何が新しいのか) 重力レンズ(注2)という"天然のレン...
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炭素はいつ生まれたか?125億光年彼方の銀河に炭素を発見 松岡健太 理学研究科/愛媛大学理工学研究科 日本学術振興会特別研究員、長尾透 次世代研究者育成センター(白眉プロジェクト)准教授、谷口義明 愛媛大学宇宙進化研究センター長/教授を中心とする研究チームは、すばる望遠鏡の微光天体分光撮像装置FOCASを用いた可視分光観測によって、125億光年彼方にある最遠方電波銀河TN J0924−2201から放射された炭素輝線の検出に世界で初めて成功しました。検出された輝線を調査したところ、驚くべきことに宇宙誕生後10億年頃の電波銀河には既に炭素元素が豊富に存在していたことがわかりま...
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天の川の中心にあるセファイド変光星を世界で初めて発見 −銀河の中心で数千万年ごとに起こるベビーブームを示唆− 河津飛宏 氏(理学研究科物理学・宇宙物理学専攻修士課程修了)、長田哲也 理学研究科教授(物理学・宇宙物理学専攻)らの研究グループの研究成果が、科学誌「Nature」の電子版で2011年8月24日(日本時間25日)に公開されました。 【論文情報】 タイトル: ”Three classical Cepheid variable stars in the Nuclear Bulge of the Milky Way”(天の川銀河の中心部に見つかった3つの古典的セファイド変...