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ミトコンドリア
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細胞死を司るカルシウム動態の制御機構を解明 〜アービットが小胞体−ミトコンドリア間のCa2+の移動を制御〜 理化学研究所(理研)脳科学総合研究センター 発生神経生物研究チームの御子柴 克彦 チームリーダー、ベンジャミン・ボノー 基礎科学特別研究員らの共同研究チーム(※1)は、細胞内カルシウムチャネル(注1)の制御因子「アービット(IRBIT)(注2)」が、小胞体(注3)からミトコンドリア(注4)へのカルシウムイオン(Ca2+)の流入量をコントロールすることで、「アポトーシス」を制御することを発見しました。 アポトーシスはプログラムされた細胞死と呼ばれ、多細胞生物に見られる細胞の死に方の一...
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コーセー、細胞内の「ミトコンドリア」の質が加齢とともに低下すると確認
細胞内の「ミトコンドリア」(※1)の質が加齢とともに低下する 株式会社コーセー(本社:東京都中央区、代表取締役社長:小林 一俊)は、細胞内の“エネルギー生産工場”と言われる「ミトコンドリア」の質が、加齢とともに低下することを、同一人物由来の加齢モデル細胞系列(※2)で初めて確認しました。 ■同一人物由来の加齢モデル細胞系列を用いた研究 これまで、コーセーは紫外線や活性酸素により引き起こされる皮膚老化の研究に取り組んできました。中でも、同一人物から長期にわたり採取した線維芽細胞(※3)を用いた老化研究は他に例がなく、加齢による老化メカニズムの解明に貢献する様々な知見を見出し...
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東大、超並列ミトゲノムシーケンスが分子系統地理学に正確な“根”をもたらす
超並列ミトゲノムシーケンスが分子系統地理学に正確な“根”をもたらす 1.発表者: 平瀬 祥太朗(研究当時:東京大学 大学院理学系研究科 生物科学専攻 特別研究員/東京大学 大学院農学生命科学研究科 助教) 武島 弘彦(研究当時:東京大学 大気海洋研究所 特任助教/人間文化研究機構 総合地球環境学研究所 特任助教) 西田 睦(東京大学 大気海洋研究所 名誉教授/琉球大学 理事・副学長) 岩崎 渉(東京大学 大学院理学系研究科 生物科学専攻、東京大学 大気海洋研究所 准教授) 2.発表のポイント: ・超並列ミトコンドリアゲノムシーケンスによって、分子系統地理学における分子系統...
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九大、8−オキソグアニン(DNAの酸化体)の蓄積が神経突起の変性を引き起こすことを発見
8−オキソグアニン(DNAの酸化体)の蓄積が神経突起の変性を引き起こすことを発見 −アルツハイマー病などの神経変性メカニズムの一端が明らかに− <概要> 老化とともに発症頻度が急激に上昇するアルツハイマー病をはじめとする認知症における神経変性の原因の1つとして、酸化ストレスが注目されています。しかし、なぜ酸化ストレスが神経変性を引き起こすのか、その分子メカニズムは明らかにされていません。 九州大学生体防御医学研究所の中別府雄作主幹教授らの研究グループは、DNA塩基の主要な酸化体である8−オキソグアニン(8−oxoG)に注目し、そのDNAへの蓄積が神経細胞に及ぼす影響を詳細に解析しました。ヌク...
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埼玉医科大、ミトコンドリア病の原因となる遺伝子を新たに3つ発見
ミトコンドリア病の新たな原因遺伝子MRPS23,QRSL1,PNPLA4を発見 ―網羅的なゲノム解析によりミトコンドリア病の複雑な遺伝的背景の一端を解明― 【発表のポイント】 −142例のミトコンドリア病患者に対して網羅的なゲノム解析を行った(ミトコンドリア病研究での網羅的なゲノム解析において世界最多) −ミトコンドリア病の原因となる遺伝子を新たに3つ発見した −既知の原因遺伝子において、これまでに報告のない37変異を発見した −ミトコンドリア病と疑われる患者の中に、他の疾患群が含まれうることを発見した −東北メディカル・メガバンク機構・京都大学との共同研究により効率的な遺伝子解析を実現し...
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メルシャン、ポリフェノールの一種レスベラトロール配糖体による褐色脂肪細胞内の温度上昇効果を発見
赤ワインに含まれるポリフェノールの一種レスベラトロール配糖体(※1) による褐色脂肪細胞内の温度上昇効果を発見 メルシャン株式会社(社長 横山清)は、キリン株式会社基盤技術研究所(所長 近藤恵二)との共同研究で、赤ワインに含まれるポリフェノールの一種であるレスベラトロール配糖体のパイシードが、肥満抑制や体温維持の役割を担う熱産生細胞である褐色脂肪細胞内の温度上昇作用を持つことを明らかにしました。この研究成果は「第38回日本分子生物学会年会、第88回日本生化学会大会 合同大会(BMB2015)」にて、12月1日(火)に発表します。 ※1:レスベラトロールにグルコースが結合した化...
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理研、うつ病・躁うつ病を伴う遺伝病の原因遺伝子変異マウスが自発的なうつ状態を示すことを発見
自発的なうつ状態を繰り返す初めてのモデルマウス ―うつ病の新たな候補脳部位を同定― ■要旨 理化学研究所(理研)脳科学総合研究センター精神疾患動態研究チームの加藤忠史チームリーダー、笠原和起副チームリーダーらの共同研究グループ(※)は、うつ病・躁うつ病を伴う遺伝病の原因遺伝子の変異マウスが、自発的なうつ状態を示すことを発見しました。さらに、このうつ状態の原因が脳内の視床室傍核[1]という部位のミトコンドリア機能障害にあることを突き止めました。 精神疾患動態研究チームは、ミトコンドリア病[2]という難病の患者がうつ病や躁うつ病を示すことに着目し、その原因遺伝子の変異が神経のみ...
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中央大と阪大など、タンパク質「ダイニン」が駆動するところを直接観察することに成功
細胞内を移動するタンパク質「ダイニン」が 動いているときの構造が見えた! −細胞内の物質輸送を行う分子モーターが動く仕組みの解明へ− ■概要 中央大学理工学部 助教 今井 洋(元英国リーズ大学)、大阪大学大学院理学研究科 教授 昆 隆英、理化学研究所研究員 島 知弘(現東京大学大学院理学系研究科 助教)らの研究グループは、英国国立リーズ大学スタン=バージェス博士、ピーター=ナイト教授と共同で、細胞内で多種多様な物質輸送を行うタンパク質モーター「ダイニン」が駆動しているところを、低温電子顕微鏡法により直接観察することに成功しました。 本研究をもとに、様々な疾患に関連したダイニン...
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ヨルダンでの健康食品の製品登録に関するお知らせ SBIホールディングス株式会社の子会社で5−アミノレブリン酸(ALA)(※)を利用した医薬品、健康食品及び化粧品の研究・開発等を行っているSBIファーマ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役執行役員CEO:北尾 吉孝、以下「SBIファーマ」)は、SBIファーマの健康食品「NatuALA ONE」に関して、ヨルダン食品医薬品局(Jordan Food and Drug Administration)よりヨルダン王国内における製品登録が完了した旨の通知を受領いたしましたのでお知らせいたします。 SBIファーマは中東・北アフリカ地域(MENA)における事業展開として、既にバーレーン保健省(Ministry of Health)及びドバイ...
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早大、単一細胞からの熱産生計測で「105(10の5乗)ギャップ問題」の解決方策を提示
ひとつの細胞の発熱を測る?ー計算と実験との間の矛盾と、その解決案ー 早稲田大学重点領域研究機構 鈴木団(すずきまどか)主任研究員(研究院准教授)、理工学術院 石渡信一(いしわたしんいち)教授(先進理工学部物理学科、早稲田大学バイオサイエンスシンガポール研究所長)らの研究チームは、単一細胞からの熱産生計測に関する研究分野で世界的な研究課題となっている、「105(◇)ギャップ問題」を解決するための具体的方策を提示しました。 ◇1 「105」の正式表記は添付の関連資料を参照 ヒトの体温調節にも重要な細胞の発熱について、一つの細胞の中で温度を測る研究が進められています。「105...
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理研、ジアシルグリセロール蛍光プローブを用いて細胞内膜の裏側で機能性脂質の動態の可視化に成功
細胞内膜の裏側で、機能性脂質の動態の可視化に成功 −ジアシルグリセロールの非対称な産生を観察− ■要旨 理化学研究所(理研)小林脂質生物学研究室 小林俊秀主任研究員および上田善文客員研究員らの研究チームは、蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)[1]を基にしたジアシルグリセロール(DAG)[2]蛍光プローブを用いることで、細胞内膜の裏側(外層:ルーメン側)のDAGを、表側(内層:細胞質側)のDAGとは独立かつリアルタイムに観察することに成功しました。 細胞膜をはじめとした脂質二重膜の表裏では、その脂質組成は非対称です。細胞は、この非対称性を巧妙に利用してアポトーシスや細胞の凝集などの細胞応答を制...
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細胞の核と小胞体を分解する新しい仕組みを発見 −オートファジーの目印を特定、感覚神経障害との関連も示唆− 【要点】 ○細胞の核と小胞体がオートファジーで分解されることを発見 ○それぞれの分解の目印となるタンパク質を特定し、メカニズムを解明 ○小胞体分解の目印タンパク質は感覚神経障害の原因遺伝子と関連 【概要】 東京工業大学大学院生命理工学研究科の中戸川仁准教授と持田啓佑大学院生らの研究グループは、モデル生物「出芽酵母[用語1]」を用いて、細胞内の大規模分解システム「オートファジー(自食作用)」が核や小胞体をも分解の対象とすることを発見した。さらに核と小胞体に結合して「目印」...
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理化学研究所と共同開発 超解像蛍光顕微鏡法の新技術 〜生きた細胞内の微細構造を高速で捉え、生命現象の解明促進に貢献〜 オリンパス株式会社(社長:笹 宏行)は、科学事業の新技術として、国立研究開発法人理化学研究所と共同で、画像取得時間を大幅に短縮し生きた細胞内の微細構造の観察を可能にする、超解像蛍光顕微鏡法の新技術を開発しました。 顕微鏡を使った観察では、空間分解能(くうかんぶんかいのう)(※1)という対象物を細かく観察できる能力に限界があり、一般的な光学顕微鏡の空間分解能は最大で約200nm(※2)です。超解像顕微鏡とは、この限界を超え、より微細な構造を観察できる顕微鏡です。...
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東北大、ミジンコは4個体を起源とする北米からの帰化種だったことなど解明
ミジンコはたった4個体を起源とする北米からの帰化種だった −日本に生息する生物の意外な由来− 【研究概要】 東北大学大学院生命科学研究科の占部城太郎教授の研究チームは、理科の教科書にも掲載されている和名ミジンコ(Daphnia pulex:写真)が、有性生殖能力を失い雌だけで世代を維持していること、遺伝的多様性が極めて乏しくたった4タイプの遺伝子型(クローン個体)しか分布していないこと、それらすべてが別のミジンコ種との雑種であること、在来種ではなく北米から侵入した外来種であることを明らかにしました。また詳細な遺伝解析から、日本への侵入時期が数百〜数千年前に遡ることがわかりました。外来種の侵入...
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基礎生物学研究所など、光依存的なペルオキシソームと葉緑体の物理的相互作用を発見
生体内レーザー技術で明らかになった 光依存的なペルオキシソームと葉緑体の物理的相互作用 地球上の多くの生命は、二酸化炭素を吸収し酸素と糖を生成する植物の光合成に大きく依存しています。植物細胞内には、多数の細胞小器官(オルガネラ)が存在し、独自の機能をもちつつもオルガネラ間で協調的に働くことにより、光合成などの様々な生命活動を支えています。ペルオキシソーム(*1)、ミトコンドリア、葉緑体は、光合成に伴う光呼吸(*2)などの代謝経路を支えています。基礎生物学研究所の及川和聡研究員(現:新潟大学 特任助教)および西村幹夫特任教授らは、シロイヌナズナの葉の細胞内で、ペルオキシソーム...
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コスモ石油との特許実施許諾契約締結のお知らせ SBIホールディングス株式会社(以下「SBIホールディングス」)の子会社で5−アミノレブリン酸(ALA)(※)を利用した医薬品、健康食品及び化粧品並びにALAを用いた診断の際に使用する医療機器等の研究・開発等を行っているSBIファーマ株式会社(本社:東京都港区、代表:北尾 吉孝、以下「SBIファーマ」)は、コスモ石油株式会社(本社:東京都港区、代表:森川 桂造、以下「コスモ石油」)との間で、医薬品、医薬部外品、化粧品及び食品用途(育毛等頭髪や体毛にかかる用途を除く)におけるALA及びその製造方法等に関する特許権及び特許を受ける権利(以下「本特許」)並びに...
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岡山大と理研、アスコルビン酸(通称ビタミンC)を葉緑体へ運ぶ輸送体を同定
植物のビタミンC輸送体を世界で初めて同定 岡山大学自然生命科学研究支援センターの宮地孝明准教授、大学院医歯薬学総合研究科の森山芳則教授、資源植物科学研究所の馬建鋒教授、理化学研究所環境資源科学研究センターの黒森崇上級研究員らの共同研究グループは、アスコルビン酸(※1)(通称:ビタミンC)を葉緑体(※2)へ運ぶ輸送体(※3)(トランスポーター)を世界で初めて突き止めました。本研究成果は、平成27年1月5日、英国の科学雑誌『Nature Communications』電子版(英国時間:午前10時)に掲載されます。 植物は、強い光にさらされるとミトコンドリア(※4)でビタミンCを作り、葉緑体へ運びます。葉緑...
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SBIファーマと大阪市立大など、ALA−PDTが院内感染の原因菌MRSAを殺傷することを発見
大阪市立大学による米国科学誌“PLOS ONE”への ALAに関する研究論文発表のお知らせ 〜ALA−PDTが院内感染の代表的な原因菌MRSAを殺傷することを発見〜 SBIホールディングス株式会社の子会社で5−アミノレブリン酸(ALA(※1))を利用した医薬品、健康食品及び化粧品の研究・開発等を行っているSBIファーマ株式会社(所在地:東京都港区、代表:北尾吉孝、以下「SBIファーマ」)とコスモ石油株式会社の子会社でALA原体の製造及びALA配合肥料の製造・販売を行っているコスモALA株式会社(所在地:東京都港区、代表:村中昭弘、以下「コスモALA」)及び共同研究を進めている公立大学法人大阪市立大学(所在地:大阪府大阪市、学長:西澤...
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ヤフー、Yahoo!ヘルスケア「HealthData Lab」で一般向けゲノム解析サービスを提供
Yahoo!ヘルスケア「HealthData Lab(ヘルスデータラボ)」、 2014年10月より一般向けゲノム解析サービスの提供を開始 〜祖先解析を含めた約300項目を解析、健康情報を可視化するPHRアプリも提供〜 http://medical.yahoo.co.jp/hdl/ ヤフー株式会社(以下、Yahoo!JAPAN)は、病気や薬、健康にかかわる情報を提供するサービス「Yahoo!ヘルスケア」が取り組む新プロジェクト「HealthData Lab」において、2014年10月より一般向けゲノム解析サービスの提供を開始することを決定しました。 「HealthData Lab」では、2型糖尿病・脳卒中・腎臓病などの生活習慣病や、肥満・不眠症などの病気、尿酸値・飲酒量などの体質を含めた約300項...
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SBIファーマ、英オックスフォード大とALA予防効果確認の第2相臨床試験で共同研究契約締結
英オックスフォード大学とSBIファーマによる共同研究契約締結に関するお知らせ 〜心臓バイパス手術後に起こる心拍出量の低下に対する ALAの予防効果を確認するための第2相臨床試験を開始予定〜 SBIホールディングス株式会社の子会社で5−アミノレブリン酸(ALA※1)を利用した医薬品、健康食品及び化粧品の研究・開発等を行っているSBIファーマ株式会社(所在地:東京都港区、代表:北尾吉孝、以下「SBIファーマ」)と英Oxford University(以下「オックスフォード大学」)は、心臓バイパス手術後に起こる心拍出量(※2)の低下に対するALAの予防効果を確認するための第2相臨床試験の開始に向けて、共同研究契約を締結しましたの...
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SBIファーマ、白色光と紫色光の光量比率が調整可能な医療用光源装置を販売
医療用光源「2色LED光源Aladuck LS−DLED」の販売開始に関するお知らせ SBIホールディングス株式会社の子会社で5−アミノレブリン酸(ALA)(※)を利用した医薬品、健康食品及び化粧品の研究・開発等を行っているSBIファーマ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役執行役員CEO:北尾 吉孝、以下「SBIファーマ」)は、本日より医療用光源「2色LED光源 AladuckLS−DLED」(以下、「本機器」)の販売を開始しますのでお知らせいたします。 本機器(写真)は硬性内視鏡に接続して使用するなど、様々な手術現場でご使用いただける医療用光源装置です。昨今の医療現場では術野において自然光に近い白色光を用いるのが一般的ですが本機...
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カネカ、還元型コエンザイムQ10による老化遅延などの作用メカニズムを確認
還元型コエンザイムQ10による老化遅延および 加齢性難聴進行抑制効果の作用メカニズムについて 〜サーチュイン遺伝子の発現を介したミトコンドリア機能の活性化によることを確認〜 株式会社カネカ(本社:大阪市、社長:菅原公一)は、信州大学大学院医学系研究科疾患予防医科学系加齢生物学講座の樋口京一教授と共同で、還元型コエンザイムQ10(以下、還元型CoQ10)摂取によりみられる老化遅延及び加齢性難聴の進行抑制効果の作用メカニズムが、サーチュイン遺伝子(一般に長寿遺伝子と言われる)の発現を介したミトコンドリア(*)量増加およびその機能の活性化であることを確認しました。この研究成果は、レドック...
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理化学研究所や千葉大など、植物の大きさを制御する新たな手法を発見
植物の大きさを制御する新たな手法を発見 〜植物の原形質流動の本質的な役割を解明〜 <ポイント> ○植物では細胞質が運動する原形質流動という輸送現象があるがその役割は謎であった。 ○原形質流動を人工的に高速化・低速化すると、植物が大型化・小型化することを発見。 ○有用植物の増産や成長制御、さらにはバイオエネルギー生産などへの貢献に期待。 JST課題達成型基礎研究の一環として、理化学研究所 光量子工学研究領域の富永基樹 専任研究員らは、原形質流動の発生を司るモーターたんぱく質(注1)を人工的に高速化・低速化することで、植物を大型化・小型化させることに成功しました。 藻類から高等植...
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京大、細胞内温度センサーの開発と生体の恒常性を担う熱産生機構の可視化に成功
細胞内温度センサーの開発と生体の恒常性を担う熱産生機構の可視化に成功 森泰生 地球環境学堂教授(工学研究科合成・生物化学専攻両任)、清中茂樹 同准教授らの研究グループは、遺伝子工学的な手法を用いて、細胞内および細胞内小器官の温度計測を可能とする温度センサータンパク質を開発し、世界で初めて生体の恒常性を担う熱産生機構の可視化に成功しました。 この研究成果が、2013年10月13日13時(米国東海岸標準時)に、「Nature Methods」誌電子版に掲載されました。 <概要> 恒温動物の体内は、外気温の変化によらず常に37度付近に保たれています。従来の生物学では、すべての生命現象は生体(細...
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東京工科大など、「小児線維筋痛症」が、コエンザイムQ10の欠乏で起こることを発見
「小児線維筋痛症」が、コエンザイムQ10の欠乏で起こることを発見 横浜市立大学医学部小児科と共同研究 東京工科大学(東京都八王子市片倉町、学長:軽部征夫)応用生物学部の山本順寛教授らの研究チームは、「小児線維筋痛症」(※1)が、コエンザイムQ10(※2)の欠乏によって起こることを、横浜市立大学医学部小児科との共同研究で明らかにしました。(※3) 【背景と目的】 「線維筋痛症」は、全身の疼痛と慢性疲労を伴う原因不明の難病で、最近小児でも発症することが明らかになってきています。根本的な治療法はなく、ミトコンドリア機能不全による筋肉の酸化傷害が重要との説が有力とされています。そこで...
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京大、ペルオキシソーム病の肢根型点状軟骨異形成症RCDP−1の分子機構を解明
ペルオキシソーム病RCDP−1の分子機構の解明 加藤博章 薬学研究科教授(理化学研究所客員研究員兼務)、中津亨 同准教授、潘東青 同研究員(当時は同研究科大学院生)らの研究グループは、文部科学省の「ターゲットタンパク研究プログラム」の支援のもと、重篤なペルオキシソーム病である肢根型点状軟骨異形成症RCDP−1の分子機構を解明しました。ペルオキシソームはエネルギー産生のための長鎖脂肪酸の分解など、重要な働きを持つ細胞小器官であり、その形成異常は重篤なペルオキシソーム病を引き起します。RCDP−1型はペルオキシソームの構成蛋白質を認識するPex7という輸送蛋白質の機能異常が原因です。本研究ではX線...
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ポーラ化成、細胞が持つ老廃物分解浄化システムの停滞が肌老化を促進することを発見
細胞が持つ老廃物分解浄化システム「オートファジーサイクル」の停滞が肌老化を促進することを発見 「オートファジーサイクル」の改善効果を持つ『アマチャエキス』を開発 ポーラ・オルビスグループのポーラ化成工業株式会社(本社:東京都品川区、社長:岩崎泰夫(*))は、加齢とともに真皮線維芽細胞が持つ代謝システムである「オートファジーサイクル」が停滞することを発見しました。 また、「オートファジーサイクル」の停滞により 1.コラーゲンなど真皮を形作る成分の産生が低下すること 2.エネルギー産生に必要であるニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NADH)の産生が低下すること を発見しまし...
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理化学研究所、酵素「Man2C1」に酵素活性と無関係に細胞死を抑制する機能を発見
糖鎖を分解する酵素「Man2C1」に新たな機能を発見 − Man2C1は酵素活性の他に細胞死抑制機能を持つ − ◇ポイント ・Man2C1が細胞死を抑制する分子メカニズムの詳細が明らかに ・酵素活性と細胞死抑制はそれぞれ独立して機能する ・がんの増殖・転移を抑える新たな抗がん剤開発に寄与すると期待 理化学研究所(野依良治理事長)は、糖鎖を分解する酵素「Man2C1」が、酵素活性と無関係に細胞死を抑制する機能を持つことを発見しました。これは、理研基幹研究所(玉尾皓平所長)糖鎖代謝学研究チームの鈴木匡チームリーダー、王麗(ワン リー)特別研究員らの研究チームによる成果です。 生体内の細胞分化やホ...
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東大など、アフリカ睡眠病治療薬の候補化合物と標的タンパク質との複合体構造を解明
アフリカ睡眠病治療薬の候補化合物と標的タンパク質との複合体構造の解明 1.発表者: 北 潔(東京大学大学院医学系研究科 国際保健学専攻 生物医化学分野 教授) 原田 繁春(京都工芸繊維大学大学院工芸科学研究科 応用生物学部門 構造生物工学研究室 教授) 2.発表のポイント: ◆成果:アフリカトリパノソーマが引き起こすアフリカ睡眠病の治療薬候補化合物と、その標的タンパク質(シアン耐性酸化酵素、TAO)との複合体構造を明らかにしました。 ◆新規性:TAOは、アフリカ睡眠病治療薬の標的として格好のタンパク質ですが、立体構造は全く分かっていませんでした。この研究では、TAOに治療薬候補化合...
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東大など、カルシウムイオンを赤く光らせて可視化する蛍光試薬を開発
赤い蛍光試薬で細胞内カルシウムイオン濃度の変動を画像化 ―緑色蛍光試薬との併用で生命現象のマルチカラー観察を可能に― <ポイント> >細胞質中のカルシウムイオン濃度分布は緑色のカルシウム蛍光試薬で可視化できるが、一般的な蛍光試薬やたんぱく質の多くも緑色に光るため、両者の併用が難しかった。 >細胞質内に一様に分布する赤い蛍光試薬を独自開発し、カルシウムイオンの画像化に成功。 >この蛍光試薬は2013年4月に販売開始する予定。 JST 研究成果展開事業(先端計測分析技術・機器開発プログラム)の一環として、東京大学 大学院薬学系研究科の花岡 健二郎 准教授らの開発チームは、カルシウ...
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理化学研究所、抗がん剤による細胞の形の変化から薬剤の作用を予測する手法を開発
がん細胞の「かたち」で簡単に抗がん剤の作用を予測 −抗がん剤創薬に向けた新しいアプローチ− ◇ポイント◇ ・細胞形態の変化パターンをデータベース化した「モルフォベース」を構築 ・さまざまな薬剤の作用をモルフォベースで分類、形態変化と薬理作用を関連付け ・モルフォベースを活用し新規有用物質の標的分子や既知薬剤の副作用を予測 抗がん剤の作用予測手法開発とテルペンドールE生合成メカニズム解明 http://www.youtube.com/watch?v=yyGXCi5WSfc&feature=player_embedded 理化学研究所(野依良治理事長)は、さまざまな抗がん剤をがん細胞に添加することで起きる細胞形態の変化パターンをデータベース化した「モルフォ...
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京大、ヒトのミトコンドリアでNADPを合成する酵素を特定しNADPの供給源を解明
ヒトのミトコンドリアにおけるNADP供給源の特定とその意義 村田幸作 農学研究科教授、河井重幸 同助教らの研究グループは、ヒトのミトコンドリアでNADPを合成する酵素を特定し、NADPの供給源を明らかにしました。 本研究成果は、英国科学誌「Nature Communications」の12月4日付オンライン版にオープンアクセス誌として掲載されました。 <研究のトピックス性> ヒトを含めた真核細胞は、分裂し、増殖するオルガネラ:ミトコンドリア(Mt)をもちます。Mtは糖や脂肪酸を燃焼させ、エネルギー(ATP)を産生する重要な機能を担っています。そのため、Mtでは、NADやNADPを補酵素とする酵素によって多様な酸化還元反応が進行してい...
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慶大、パーキンソン病のiPS細胞を樹立し病態メカニズムの再現に成功
パーキンソン病iPS細胞を樹立、その病態メカニズムを再現 ―パーキンソン病の病態解明、新薬・早期診断法開発に期待― 慶應義塾大学医学部生理学教室の研究グループ(岡野栄之教授、今泉陽一研究員)(注1)と順天堂大学医学部脳神経内科(服部信孝教授)の共同研究グループは、パーキンソン病(注2)患者さんからiPS細胞を作製し、病態メカニズムを再現することに成功しました。このことは、病態解明と根本治療につながると期待されます。 パーキンソン病は、アルツハイマー病の次に多い神経変性疾患であり根本的治療法がありません。手足のふるえやこわばり、動作が緩慢になる、転びやすくなる、といった運動...
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サッポロ飲料、梅果実由来成分の脂肪燃焼効果で疲労軽減になるなど研究成果を発表
梅果実由来成分の脂肪燃焼効果で疲労軽減に サッポロ飲料株式会社(本社・東京、社長・堀雅寿)は、近畿大学生物理工学部(和歌山県紀の川市)の矢野史子教授、三谷隆彦元教授、および和歌山県工業技術センター(和歌山市)等と共同で、梅果実由来成分の脂肪燃焼効果が疲労軽減につながることをマウスの試験で初めて明らかにしました。 今回、梅干しを作る過程で副産物として生成され、今まで有効利用されていなかった「梅酢」に着目し、梅果実由来の成分である「梅酢ポリフェノール(参考資料)」を用いて実証試験を行いました。 梅果実由来のポリフェノールを継続して摂取することで、疲労軽減効果が得られることが...
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バーレーン政府とのALA事業推進に関する合意のお知らせ SBIホールディングス株式会社の子会社で5−アミノレブリン酸(ALA)(※1)を利用した化粧品、健康食品、医薬品の研究・開発等を行っているSBIファーマ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役執行役員CEO:北尾 吉孝、以下「SBIファーマ」)は、バーレーン国内及びGCC(※2)域内におけるALAの研究開発ならびにその普及について、バーレーン政府と緊密に協力して推進していくことを基本合意し、覚書を締結いたしましたのでお知らせいたします。 今後、SBIファーマはバーレーンの公立病院であるバーレーン軍病院(Bahrain...
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東大、海水魚の鰓の塩類細胞からカリウムが排出されることを示しその分子メカニズムを解明
海水魚の鰓(エラ)からセシウムが排出される [発表者] 金子豊二(東京大学大学院農学生命科学研究科 水圏生物科学専攻 教授) 渡邊壮一(東京大学大学院農学生命科学研究科 水圏生物科学専攻 助教) 古川史也(東京大学大学院農学生命科学研究科 水圏生物科学専攻 博士課程2年) <発表のポイント> ・海水魚の鰓(エラ)の塩類細胞からカリウム(K+)が排出されることを示し、その分子メカニズムを解明しました。 ・セシウム(Cs+)とルビジウム(Rb+)がK+排出経路を介して塩類細胞から排出されることを明らかにしました。 ・海水魚の鰓からCs+が能動的に排出されることが世界で初めて...
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JSTと東大など、生きた細胞の内部の温度分布を画像化できる蛍光試薬の開発に成功
生きた細胞の内部の温度分布を画像化できる蛍光試薬の開発に成功 JST研究成果展開事業(先端計測分析技術・機器開発プログラム)の一環として、東京大学 大学院薬学系研究科の内山 聖一 助教らの開発チームは、世界で初めて生きた細胞内の温度分布を計測できる蛍光プローブ(注1)の開発に成功しました。 細胞温度は、細胞が示すさまざまな機能と密接な関係にあると考えられており、温度を正確に測ることができれば、病態細胞の新しい診断法の確立や、より効果的な温熱療法の適用が可能になると期待されています。しかし従来の技術では、細胞内部の局所的な温度やその分布を測ることが出来ませんでした。 開発...
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東大、植物細胞内に感染するリケッチア科のバクテリア「MIDORIKO」を発見
はじめて分子同定された植物細胞内感染性リケッチア ―宿主共存性リケッチア科バクテリア"MIDORIKO"― 発表概要生物の細胞内に別の生物が共存すること(細胞内共生)によりミトコンドリアが生まれ、動植物の真核細胞が誕生したが、その詳細は謎に包まれている。今回私たちは、1970年以来未解明であった緑藻類ボルボックス目の細胞内に共生するバクテリアの分子同定に成功し、世界で初めて植物細胞内に感染するリケッチア科のバクテリア"MIDORIKO"を発見した。リケッチア科のバクテリアは通常昆虫やダニ等の細胞内に存在しており、ヒトに感染すると危険な病原菌を含む。しかし、"MID...
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味の素、辛くないトウガラシの天然成分「カプシエイト」継続摂取で代謝活性を高めることを確認
辛くないトウガラシの天然成分「カプシエイト」 継続摂取で代謝活性を高めることを確認 第32回日本肥満学会〔開催:2011年9月23日(金)〜24日(土)〕にて発表 味の素株式会社(社長:伊藤雅俊 本社:東京都中央区)と、天使大学(北海道札幌市)の斉藤昌之教授を中心としたグループは、辛くないトウガラシ成分であるカプシエイト類の機能研究を推進してきました。この度、斉藤教授らは、褐色脂肪組織※1の活性が低いためエネルギー消費量が低下した成人にカプシエイト類を継続摂取※2させたところ、低温環境下(19℃)においてエネルギー消費量が増加することを明らかにしました。 この研究成果は、2...
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理化学研究所、藻類が作り出す代謝物の局在・移動を単一細胞内で確認
藻類が作り出す代謝物の局在・移動を単一細胞内で初めて確認 −藻類「オーストラリアシャジクモ」の巨大単一細胞を用いてメタボローム解析− ◇ポイント◇ ・光や温度の変化により、代謝物が単一細胞内のどこに局在し、どう移動するかを観察 ・安定同位体を用いて、代謝物が細胞内小器官間を移動する様子を直接確認 ・植物を利用した有用物質生産の効率化につながる新知見を提供 独立行政法人理化学研究所(野依良治理事長)は、20cm以上にもなる巨大な単一細胞である「オーストラリアシャジクモ(※1)」の節間細胞(※1)を解析し、アミノ酸や有機酸、糖リン酸などの代謝物(※2)の局在・移動を初めて確認しまし...
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東大、病原細菌を標的としたオートファジーの新規認識機構を発見
病原細菌を標的としたオートファジーにおける新規認識機構の発見 1.発表者:小川道永(東京大学医科学研究所・細菌感染分野・助教) 笹川千尋(東京大学医科学研究所・細菌感染分野・教授) 2.発表概要: オートファジーは細胞内のダメージを受けた器官、変性タンパク質、病原体を異物として認識・分解する機構である。東京大学医科学研究所 小川道永助教(細菌感染分野)と笹川千尋教授(細菌感染分野、感染症国際研究センター)は宿主細胞が細胞内に侵入した赤痢菌を特異的に認識しオートファジーによって分解するために必要な新規タンパク質Tecpr1(Tectonin domain−cont...
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カロリー制限による加齢性難聴発症抑制の仕組みを解明 〜食事制限・摂取カロリー制限による老人性難聴の予防法の確立に期待〜 本研究成果のポイント ○ミトコンドリア(注1)において脱アセチル化酵素として働くSirt3(注2)がカロリー制限によるマウス加齢性難聴発症抑制に必須であることを解明 ○カロリー制限が酸化ストレスによる内耳細胞障害を抑制し、加齢性難聴発症を抑える詳細な分子メカニズムを解明 ○摂取カロリー制限・食餌制限による老人性難聴の予防法の確立に期待 我々はミトコンドリアにおいて脱アセチル化酵素として働くSirt3が、カロリー制限によるマウス加齢性難聴発症抑制機構に必須である...
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タカラバイオ、サプリメント「明日葉カルコン」をリニューアル発売
明日葉「カルコン」と大豆イソフラボン(ダイゼイン)のダブルパワー、 『明日葉カルコン』をリニューアル発売 タカラバイオ株式会社(社長:仲尾功一)は、明日葉特有の有用成分明日葉「カルコン」を濃縮したサプリメント『明日葉カルコン』を平成20年6月より発売していましたが、この度、明日葉「カルコン」に大豆イソフラボンの一種「ダイゼイン」を新たに配合し、平成22年10月19日(火)よりリニューアル発売いたします。 明日葉「カルコン」は、日本原産の健康野菜である明日葉の葉や茎の黄色い汁に含まれるポリフェノール系の成分で、当社は約10年にわたり、この「カルコン」に関する研究を続けていま...