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シロイヌナズナ
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植物の青色光特異的伸長化合物を同定 −クリプトクロムの青色光による光情報の阻害化合物の発見− <要旨> 理化学研究所(理研)環境資源科学研究センター合成ゲノミクス研究グループの大窪(栗原)恵美子特別研究員、ウェンディ・オン国際プログラムアソシエイト、松井南グループディレクターらの共同研究チーム(※)は、青色光受容体のクリプトクロムが植物の細胞伸長を抑制する効果を阻害する低分子化合物を単離し、それが直接クリプトクロム1(CRY1)に結合することで阻害効果を示すことを明らかにしました。 光は、植物の光合成によるエネルギー源であるだけでなく、環境の情報を感知するための情報源としても重...
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理研と東北大と首都大学東京、SWEETタンパク質による植物ホルモン「ジベレリン」の輸送を発見
SWEETタンパク質は植物ホルモン「ジベレリン」を輸送 −受容体センサーを利用した網羅的探索により発見− ■要旨 理化学研究所(理研)環境資源科学センター適応制御研究ユニットの瀬尾光範ユニットリーダー(首都大学東京大学院理工学研究科客員准教授)、菅野裕理テクニカルスタッフII、東北大学大学院理学研究科の上田実教授、首都大学東京の小柴共一名誉教授(元大学院理工学研究科)らの共同研究グループは、これまで糖の輸送体として考えられてきたSWEETタンパク質が植物ホルモン「ジベレリン」を輸送することを発見しました。 ジベレリンは種子発芽、伸長成長、花芽形成・開花などを促進する低分子化合物です。これま...
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理研と奈良先端科学技術大、細胞壁を厚くし糖化効率を促進する低分子化合物を発見
植物の細胞壁を改変 −細胞壁を厚くし糖化効率を促進する低分子化合物の発見− ■要旨 理化学研究所(理研)環境資源科学研究センター合成ゲノミクス研究グループの大窪(栗原)恵美子特別研究員、松井南グループディレクター、バイオマス研究基盤チームの大谷美沙都客員研究員(奈良先端科学技術大学院大学 助教)らの共同研究グループ(※)は、ラサロシドナトリウム(Lasalocid sodium、LS)[1]という有機化合物が植物の細胞壁[2]を厚くさせること、および細胞壁の酵素糖化[3]効率を促進させることを発見しました。 近年、石油などの化石燃料の枯渇が刻々と進行するとともに、地球温暖化が深刻な問題となってい...
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東大、植物のホルモンTDIFとその受容体TDRの複合体の「かたち」を解明
植物のホルモンTDIFとその受容体TDRの複合体の「かたち」を解明 1.発表者: 森田 純子(東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻 博士課程) 近藤 侑貴(東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻 助教) 西増 弘志(東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻 助教/JST さきがけ) 石谷 隆一郎(東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻 准教授) 福田 裕穂(東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻 教授) 濡木 理(東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻 教授) 2.発表のポイント: ◆TDIF(植物の分化を制御するホルモン)とTDR(TDIFの受容体)との複合体の立体構造を決定しました。 ◆TDRがTDIF...
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東大、細胞と葉の大きさを決める隠されたしくみを顕微鏡技術で発見
細胞と葉の大きさを決める隠されたしくみ 1.発表者: 塚谷 裕一(東京大学大学院理学系研究科 生物科学専攻 教授) 松永 幸大(東京理科大学理工学部応用生物科学科 教授) 2.発表のポイント: ◆従来、細胞核の大きさと細胞の大きさは比例していると信じられていた。 ◆しかしその比例関係は、顕微鏡で見やすい表面の、表皮細胞に限った現象であることを、新しい顕微鏡技術で発見した。 ◆本研究により、生物の器官サイズがどのような遺伝子によって制御されているかの解明が大きく進むことが期待される。 3.発表概要: 細胞の核にはDNAが納められています。その核あたりのDNA量が倍になれば、核の体...
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千葉大など、変動する光環境から身を守る植物のメカニズムを解明
変動する光環境から身を守る植物のメカニズムを解明 〜植物の生産性を向上させる技術開発に貢献〜 ■ポイント ・直射日光による強光や曇天による弱光など野外の光強度は不安定だが、「変動する光環境ストレス」に対する植物の光合成応答のメカニズムは解明されていない。 ・光合成の電子伝達に関わる2つのサイクリック経路が、変動する光環境での光合成応答に重要な役割を果たすことを明らかにした。 ・野外の変動光環境に対する光合成の調節メカニズムを解明して、植物の生産性向上の技術開発に貢献する。 JST戦略的創造研究推進事業において、千葉大学 環境健康フィールド科学センターの矢守 航 助教らは、光合...
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植物の高温に対する初期応答のメカニズムを解明 −作物の高温ストレス耐性を向上させる技術開発への貢献に期待− 1. 発表者: 大濱直彦(東京大学大学院農学生命科学研究科 応用生命化学専攻 特任研究員) 草壁 和也(東京大学大学院農学生命科学研究科 応用生命化学専攻 修士課程2年;研究当時) 溝井 順哉(東京大学大学院農学生命科学研究科 応用生命化学専攻 講師) 趙 慧美(東京大学大学院農学生命科学研究科 応用生命化学専攻 博士課程1年) 小泉慎也(東京大学大学院農学生命科学研究科 応用生命化学専攻 博士課程2年) 高橋史憲(国立研究開発法人理化学研究所 環境資源科学研究セン...
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理研と東大、長期の乾燥による葉の黄化防止に関わる遺伝子のメカニズムを解明
長期の乾燥による葉の黄化防止に関わる遺伝子を発見 −作物の黄化制御技術の開発に応用− ■要旨 理化学研究所(理研)環境資源科学研究センター機能開発研究グループの篠崎一雄グループディレクターと、東京大学大学院農学生命科学研究科の篠崎和子教授、国際農林水産業研究センターの中島一雄プロジェクトリーダーらの共同研究グループ(※)は、長期の乾燥による植物の葉の黄化を制御する遺伝子を発見しました。 植物ホルモンのアブシジン酸(ABA)[1]は、水分不足などによる乾燥ストレス時に葉に蓄積し、植物が乾燥ストレス耐性を獲得する過程で、重要な役割を担います。一方でABAの長期処理は、葉緑素(クロロフィ...
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京大など、植物の体内時計が日の長さと温度の情報を異なる組織で処理していることを発見
植物の体内時計が日の長さと温度の情報を 異なる組織で処理していることを発見 <ポイント> ・植物の体内時計は組織を単位として半ば独立に生理応答を制御していることを示した。 ・植物の温度情報の処理における、表皮の体内時計の重要性を初めて示した。 ・植物組織の体内時計機能は、植物の精密な成長調節法開発のターゲットとして期待。 JST戦略的創造研究推進事業において、京都大学の遠藤 求 准教授らは、植物の体内時計の働きを組織レベルで阻害する手法を用いて、各組織における体内時計の生理的意義を明らかにすることに成功しました。 本研究グループの先行研究から、動物のような体内時計(注1)の機...
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コムギの塩ストレス耐性のメカニズムを解明 −商業品種コムギの品種改良に貢献− ■要旨 理化学研究所(理研)環境資源科学研究センター バイオマス研究基盤チームの高橋史憲研究員、篠崎一雄チームリーダーと、オーストラリアのアデレード大学・The Plant Acceleratorのマーク・テスター教授(現 アブドラ国王科学技術大学)らの国際共同研究グループ(※)は、ハイスループットな自動表現型解析システム[1]を使い、主要な商業品種である南オーストラリア産のコムギが、塩ストレスに強くなるメカニズムを解明しました。 一般的に、農作物は塩分の多い土地では育てることができません。実際、世界の灌漑(かんがい)農業...
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名大など、植物の受精卵が分裂する様子を生きたまま観察することに成功
植物の受精卵が分裂する様子を生きたまま観察することに成功 〜植物の驚くべき再生能力が明らかに〜 ■ポイント >植物の受精卵が分裂し成長する様子をリアルタイムで観察することに初めて成功した。 >胚がダメージを受けたときに細胞運命を変えて植物が再生する能力を明らかにした。 >高い再生能力を生み出す仕組みの解明、育種・培養技術の開発への貢献が期待される。 JST戦略的創造研究推進事業において、名古屋大学 WPIトランスフォーマティブ生命分子研究所の東山 哲也 教授と名古屋大学 大学院理学研究科の栗原 大輔 特任助教らは、植物の受精卵が分裂し発生する様子を生きたままリアルタイムで観察(ラ...
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植物の分化全能性抑制の分子メカニズムの一端を解明 ―ヒストンのメチル化で一度分化した細胞の脱分化を抑えるー <要旨> 理化学研究所(理研)環境資源科学研究センター細胞機能研究チームの池内桃子基礎科学特別研究員、岩瀬哲研究員、杉本慶子チームリーダーらの研究チームは、植物が分化全能性[1]の発揮を抑えることで細胞が分化を完了した状態を維持していることを明らかにしました。 多細胞生物の体が構築される過程では、分化全能性を持った受精卵が細胞分裂と細胞分化を繰り返し、最終的に特殊な構造と生理機能を持ったさまざまな細胞となります。秩序立った多細胞の体を維持するためには、分化が完了した細...
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東北大と東京理科大と東京工科大、イネ葉緑体の再利用過程を解明
イネ葉緑体の再利用過程を解明 −蛍光タンパク質で視(み)るイネ体内の自食作用− 【要点】 ●イネ植物体の葉や根におけるオートファジー(自食作用)の可視化に成功 ●イネの葉緑体がちぎって壊されるオートファジー経路の存在を実証 ●イネの効率的な成長に必要な「体内栄養リサイクル」へのオートファジーの関与を示唆 【概要】 東北大学学際科学フロンティア研究所の泉正範(いずみまさのり)助教、同大学生命科学研究科の日出間純(ひでまじゅん)准教授、同大学農学研究科の石田宏幸(いしだひろゆき)准教授らと、東京理科大学理工学部の朽津和幸(くちつかずゆき)教授、東京工科大学応用生物学部の来須孝光...
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イネの分蘖(ぶんげつ)形成を促進する遺伝子を発見 1.発表者:平野博之(東京大学大学院理学系研究科 生物科学専攻 教授) 田中若奈(東京大学大学院新領域創成科学研究科 先端生命科学専攻日本学術振興会特別研究員) 2.発表のポイント ◆単子葉類のモデル植物イネにおいて、腋芽(注1)の形成の初期過程を制御する重要な遺伝子TAB1の機能を明らかにしました。 ◆腋芽形成の過程で、TAB1遺伝子とWOX4遺伝子の発現が入れ替わりながら、メリステム(注2)の幹細胞の維持を制御していることを明らかにしました。 ◆イネの腋芽形成は分蘖(ぶんげつ)(注3)と呼ばれ、個体増殖に相当しますので...
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基礎生物学研究所など、光依存的なペルオキシソームと葉緑体の物理的相互作用を発見
生体内レーザー技術で明らかになった 光依存的なペルオキシソームと葉緑体の物理的相互作用 地球上の多くの生命は、二酸化炭素を吸収し酸素と糖を生成する植物の光合成に大きく依存しています。植物細胞内には、多数の細胞小器官(オルガネラ)が存在し、独自の機能をもちつつもオルガネラ間で協調的に働くことにより、光合成などの様々な生命活動を支えています。ペルオキシソーム(*1)、ミトコンドリア、葉緑体は、光合成に伴う光呼吸(*2)などの代謝経路を支えています。基礎生物学研究所の及川和聡研究員(現:新潟大学 特任助教)および西村幹夫特任教授らは、シロイヌナズナの葉の細胞内で、ペルオキシソーム...
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理研、コケ植物の光化学系I複合体の集光アンテナ調節機構を解明
コケ植物の光化学系I複合体の集光アンテナ調節機構を解明 −植物の進化と光合成調節との関連を示唆− <要旨> 理化学研究所(理研)光量子工学研究領域ライブセル分子イメージング研究チームの岩井優和客員研究員(科学技術振興機構(JST)さきがけ研究者)、中野明彦チームリーダーらの共同研究グループ(※)は、コケ植物の光合成反応を担う光化学系タンパク質[1]の解析を行い、コケ植物特有の「集光アンテナ調節機構」を解明しました。 光合成反応は、植物の葉緑体で行われる化学反応で、自然環境の維持と物質生産という重要な役割を担っています。光合成反応に関わる光化学系Iと光化学系II[2]は、葉緑体のチラコ...
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岡山大と理研、アスコルビン酸(通称ビタミンC)を葉緑体へ運ぶ輸送体を同定
植物のビタミンC輸送体を世界で初めて同定 岡山大学自然生命科学研究支援センターの宮地孝明准教授、大学院医歯薬学総合研究科の森山芳則教授、資源植物科学研究所の馬建鋒教授、理化学研究所環境資源科学研究センターの黒森崇上級研究員らの共同研究グループは、アスコルビン酸(※1)(通称:ビタミンC)を葉緑体(※2)へ運ぶ輸送体(※3)(トランスポーター)を世界で初めて突き止めました。本研究成果は、平成27年1月5日、英国の科学雑誌『Nature Communications』電子版(英国時間:午前10時)に掲載されます。 植物は、強い光にさらされるとミトコンドリア(※4)でビタミンCを作り、葉緑体へ運びます。葉緑...
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ダイコンゲノムを世界に先駆けて解読 <概要> 東北大学大学院農学研究科の西尾剛教授と北柴大泰准教授が中心となり、財団法人かずさDNA研究所の協力を得て、ダイコンゲノムの塩基配列を決定いたしました。ダイコンは、日本各地で特徴的な地方品種が成立しており、日本で最も発展した野菜と言えます。ハクサイは中国や韓国が中心となって国際協力によりゲノム解読がなされましたが、この度日本の野菜と言えるダイコンのゲノムを、日本独自で世界に先駆けて解読しました。 近年、塩基配列決定の技術が飛躍的に向上し、大量の塩基配列情報が短時間に得られるようになり、多くの生物のゲノム解読が加速していますが、ダイコン...
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理研、植物ホルモン「サイトカイニン」の輸送を担う遺伝子を同定
植物ホルモン「サイトカイニン」の輸送を担う遺伝子を同定 −根から葉へのサイトカイニン長距離輸送の鍵遺伝子− <ポイント> ・サイトカイニンの根から地上部への輸送を支える遺伝子は「ABCG14」 ・ABCG14を介して輸送されたサイトカイニンは地上部の成長を促進する ・農産物やバイオマスの増産のための技術開発に期待 <要旨> 理化学研究所(理研、野依良治理事長)は、植物ホルモン「サイトカイニン[1]」の長距離輸送の鍵となる遺伝子「ABCG14」を同定しました。これは、理研環境資源科学研究センター(篠崎一雄センター長)生産機能研究グループの木羽隆敏研究員と榊原均グループディレクター、浦項工科大...
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基礎生物学研究所、酸化したペルオキシソームがオートファジーによって分解されることを解明
酸化したペルオキシソームはオートファジーによって選択的に分解される 植物のペルオキシソームは、「脂肪酸の分解」、「光呼吸」、「植物ホルモンの合成」といった植物の生育にとって非常に重要な代謝反応が行われる細胞内小器官の一つです。ペルオキシソーム内で行われる代謝は、過酸化水素が産生されるという特徴があり、ペルオキシソーム自体も徐々に酸化によるダメージを受けます。今回、基礎生物学研究所 高次細胞機構研究部門の柴田美智太郎 大学院生、及川和聡 研究員(現、新潟大学農学部)および西村幹夫 教授らの研究グループは、シロイヌナズナにおいて、ダメージを受けたペルオキシソームがオートファジ...
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理化学研究所、植物ホルモン「サイトカイニン」の「質」の重要性を解明
植物ホルモン「サイトカイニン」の「質」の重要性を解明 −サイトカイニン分子のかたちが変わると作用が一変− <ポイント> ・サイトカイニンの側鎖修飾を担う酵素の遺伝子「CYP735A」を同定 ・側鎖修飾されたサイトカイニンは、茎や葉など地上部の成長だけを促進 ・CYP735A遺伝子は増産を目指す農産物改良の有力なターゲットに <要旨> 理化学研究所(理研、野依良治理事長)は、植物ホルモン「サイトカイニン」の作用が、「量」の変化ではなく、サイトカイニン分子の側鎖[1]の修飾による「質」的な変化によって制御されることを明らかにしました。これは、理研環境資源科学研究センター(篠崎一雄センター...
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理化学研究所や千葉大など、植物の大きさを制御する新たな手法を発見
植物の大きさを制御する新たな手法を発見 〜植物の原形質流動の本質的な役割を解明〜 <ポイント> ○植物では細胞質が運動する原形質流動という輸送現象があるがその役割は謎であった。 ○原形質流動を人工的に高速化・低速化すると、植物が大型化・小型化することを発見。 ○有用植物の増産や成長制御、さらにはバイオエネルギー生産などへの貢献に期待。 JST課題達成型基礎研究の一環として、理化学研究所 光量子工学研究領域の富永基樹 専任研究員らは、原形質流動の発生を司るモーターたんぱく質(注1)を人工的に高速化・低速化することで、植物を大型化・小型化させることに成功しました。 藻類から高等植...
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京大、植物病原性カビの拡大・蔓延をブロックする抵抗性に必要な因子を発見
病原性カビの侵入を許してしまった植物の奥の手とは? 高野義孝 農学研究科准教授、晝間敬(ひるまけい)日本学術振興会特別研究員(現マックスプランク研究所)らの研究グループは、植物病原性カビの侵入を許した後、植物がその後のカビの拡大・蔓延をブロックする抵抗性に必要な因子の発見に成功しました。 この研究成果は2013年5月20日の週(米国東部時間)に米国科学誌「米国科学アカデミー紀要(Proceedings of the National Academy of Sciences)」のオンライン版に掲載されることになりました。 <研究の背景> 病害による世界の農業生産被害は10〜20%にまで達しており、これは8億人の食糧に値します。...
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理化学研究所、植物のリン欠乏ストレスを緩和する新しい糖脂質を発見
植物のリン欠乏ストレスを緩和する新しい糖脂質を発見 −リンが欠乏しても収量が減少しない強い作物の生育に道− ◇ポイント◇ ・脂質メタボローム解析により、リン欠乏を補う植物糖脂質「グルクロン酸脂質」を発見 ・グルクロン酸脂質の生合成に必須な遺伝子「SQD2遺伝子」を発見 ・イネにもグルクロン酸脂質を発見、多様な植物でのリン欠乏ストレス緩和機能を示唆 理化学研究所(野依良治理事長)は、リンが不足した環境でも植物の生育を維持する糖脂質「グルクロン酸脂質(※1)」を発見し、その生合成に必須な「SQD2遺伝子」を同定しました。これは、理研植物科学研究センター(篠崎一雄センター長)メタボローム機...
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理化学研究所と九州工業大、モデル植物から未知のゲノム領域にペプチド大陸を発見
未知のゲノム領域にペプチド大陸が存在 −短い遺伝子の中に形態形成に関わるものが高確率で存在することを示唆− ◇ポイント ・短い遺伝子領域の同定に特化した手法を開発し7,901個の新規遺伝子を推定 ・シロイヌナズナからペプチドをコードする短い遺伝子を7,000個以上発見 ・植物の環境耐性強化や生産性向上につながり、農業分野での貢献が期待 理化学研究所(野依良治理事長)と九州工業大学(松永守央学長)は、モデル植物であるシロイヌナズナの未知のゲノム領域から、サイズが小さく様々なアミノ酸が決まった順番で繋がるタンパク質のペプチドをコードする短い遺伝子を、7,000個以上発...
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基礎生物学研究所、根粒と茎頂分裂組織を共通して制御する新たな遺伝子を発見
「根粒と茎頂分裂組織を共通して制御する新たな遺伝子の発見」 基礎生物学研究所 共生システム研究部門の寿崎拓哉助教と川口正代司教授らの研究グループは、マメ科植物と根粒菌の共生の場である「根粒」が、根から分化する過程を制御する新たな遺伝子を発見しました。研究グループがTRICOT(トリコ)と名付けたこの遺伝子は、根粒形成において重要な役割を担うだけでなく、葉や茎など地上部の器官の発生を司る「茎頂分裂組織」の活性維持にも関与することがわかり、根粒と他組織の形づくりの共通性や根粒共生の進化基盤の一端が明らかになりました。この研究成果は、生物学専門誌Developmentの電子速報版に12月18日に掲載さ...
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名大など、植物の時間情報を司る遺伝子発現のネットワーク構造を発見
植物の時間情報を司る遺伝子発現のネットワーク構造を発見 名古屋大学高等研究院・科学技術振興機構(JST さきがけ)の中道範人特任助教、同大学大学院生命農学研究科の神岡真理院生、山篠貴史助教、水野猛教授、同大学大学院生命理学研究科・JST ERATOの鈴木孝征講師と東山哲也教授、理化学研究所植物科学研究センターの木羽隆敏研究員と榊原均グループディレクターの研究グループは、植物の一日の時間情報を司る遺伝子発現のネットワーク構造を発見しました。これにより植物の時間環境への適応などの理解が進むと期待されます。この成果は、米国科学アカデミー紀要(PNAS誌)のオンライン版10月1日...
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植物細胞の"形を決める"遺伝子を発見〜350年来の謎を解明 発表者 福田裕穂(東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻 教授) 小田祥久(東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻 助教・ 科学技術振興機構(JST)さきがけ研究者兼任) <発表のポイント> 植物細胞の"形を決める"4つの遺伝子を新しく同定しました。 この4つの"形を決める"遺伝子を導入することで、植物細胞の形を人為的に改変することに世界で初めて成功し、植物細胞の形を決める分子的仕組みを解明しました。 "形を決める"遺伝子を応用することで、植物細胞の形や機能を自由に制御することが可能とな...
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東大、植物細胞が水を吸収した時の応答を制御するタンパク質を発見
植物の浸透圧応答の新奇制御因子を発見 【発表者】 ・津釜大侑 (東京大学大学院農学生命科学研究科 生産・環境生物学専攻 博士課程3年、独立行政法人 日本学術振興会 特別研究員DC1) ・柳参奎 (中国東北林業大学 教授) ・高野哲夫 (東京大学アジア生物資源環境研究センター 准教授) <発表概要> 植物細胞が水を吸収した時の応答を制御するタンパク質を発見しました。植物を水に浸けると、細胞内におけるこのタンパク質の存在部位が変化し、これにより吸水時の応答が誘起されることがわかりました。 <発表内容> 水は全生物に必須であり、移動能力を持たない植物も、乾燥や降雨など...
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理化学研究所、植物の生命活動に必須なポリアミンの輸送体「RMV1タンパク質」を発見
植物の生命活動に必須なポリアミンの輸送体を発見 −謎だったポリアミン輸送体は「RMV1タンパク質」と判明− 本研究成果のポイント ○理研BRCが保有するシロイヌナズナ野生系統と交雑種を用いて7カ月で遺伝子を同定 ○細胞膜に局在するRMV1タンパク質の増加で、ポリアミンの取り込みが増加 ○ポリアミン濃度の調節が、ストレス耐性の付与や作物の増産につながると期待 理化学研究所(野依良治理事長)は、モデル植物のシロイヌナズナを用いて、生命活動に必須な生理活性物質ポリアミン(※1)の輸送体がRMV1タンパク質であることを発見しました。これは理研植物科学研究センター(篠崎一雄センター...
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葉が平たい形に成長するメカニズムを解明 葉は光を受けてCO2を吸収し、栄養分を作り出す光合成をおこなう場所です。葉は通常、平たい形で、表側と裏側に違いがありますが、これらは多くの光を集めて効率の良い光合成をおこなうために大事な特徴です。葉は、表裏方向へはあまり伸びず横方向への伸長がよく起こることで、平たい形に成長します。近年のシロイヌナズナなどのモデル植物を用いた分子遺伝学的な研究から、表側と裏側それぞれの性質を決める一連の遺伝子群が、表裏の違いを生み出すだけでなく、横方向への成長にも関わることがわかってきました。しかしながら、横方向への成長を引き起こす詳しいしくみはわか...
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世界で初めて植物の気孔の数を増やす分子の構造を解明 −光合成に必要な二酸化炭素の取り込み能力向上が可能に− JST研究成果展開事業(先端計測分析技術・機器開発プログラム)の一環として、北陸先端科学技術大学院大学の大木 進野 教授と石川県立大学の森 正之 准教授らは、植物の気孔の数を増やす働きをするペプチドホルモン注1)「ストマジェン」の立体構造を解明しました。 植物は、太陽エネルギーを用いて大気中の二酸化炭素から炭水化物を合成(光合成)します。光合成に必要な二酸化炭素を取り込むため、植物の葉の表面には、気孔と呼ばれる「あな」があります。気孔の数が多いほど、必要な二酸化炭素...
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理化学研究所、植物ホルモン「オーキシン」生合成の主経路を解明
ついに植物ホルモン「オーキシン」生合成の主経路を解明 −農作物やバイオマスなどの増収研究に向けて大きな一歩− ◇ポイント◇ ○植物はアミノ酸のトリプトファンから2種類の酵素の働きでオーキシンを合成 ○化学的に不安定な極微量のオーキシン生合成中間物質の分析法を確立 ○オーキシンによる植物の基本的な成長制御機構の解明に貢献 独立行政法人理化学研究所(野依良治理事長)は、植物ホルモン(※1)の1種「オーキシン(※2)」の生合成の主経路の解明に成功しました。これは、理研植物科学研究センター(篠崎一雄センター長)生長制御研究グループ(神谷勇治グループディレクター)の笠原博幸上級研究...
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理化学研究所と筑波大学、植物の活性酸素を調節するリン酸化酵素の仕組みを解明
植物の活性酸素を調節するリン酸化酵素の仕組みを解明 −リン酸化酵素「MAPK」がカルモジュリンと協調して傷害応答を調節− ◇ポイント◇ ・定説を覆し、MAPKにはリン酸化反応によらない独自の反応スイッチが存在 ・MAPKの1つMPK8は、細胞毒となる過剰な活性酸素蓄積を防ぐ安全弁としても機能 ・マラリア原虫などのシグナル伝達経路を特異的に制御する薬剤開発に期待 独立行政法人理化学研究所(野依良治理事長)と国立大学法人筑波大学(山田信博学長)は、病害虫や干ばつ、塩害など、植物の劣悪環境への応答に関わる活性酸素(※1)生成のシグナル伝達経路(※2)に、タンパク質リン酸化酵素の1つ「...
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理化学研究所と産総研、植物細胞の脱分化を促進するスイッチ因子を発見
植物細胞の脱分化を促進するスイッチ因子を発見植物細胞の脱分化を促進するスイッチ因子を発見 組織培養の高効率化で、植物の増産や有用物質生産などの応用に期待 ◇ポイント◇ WIND1は、植物の脱分化細胞(カルス)形成を促進する核内スイッチタンパク質 WIND1遺伝子は、傷口で発現が増大し、植物ホルモンへの応答性を高める WIND1遺伝子のオン/オフで、カルスの誘導と根や茎葉への再分化が制御可能に 独立行政法人理化学研究所(野依良治理事長)と独立行政法人産業技術総合研究所(野間口有理事長)は、傷ストレスを受けた植物がカルス(※1)(脱分化(※2)した植物細胞の塊)を形成...