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IHI、ケーブルに触らずに充電できる非接触給電装置を電気自動車に搭載しテストを開始

2011-11-26

非接触給電試験用電気自動車が完成、テストを開始



 IHIは、一般ユーザが電気自動車をより気楽に使える世界を実現するため、ケーブルに触らずに充電できる非接触給電装置を電気自動車に搭載し、実際の利用状況を想定したテストを開始しました。
 これは、当社がワイトリシティ コーポレーション(以下、ワイトリシティ、社長兼最高経営責任者:エリック ガイラー氏、本社:米国マサチューセッツ州ウォタータウン市)と共同で進めている非接触給電技術の商品化に向けた取り組みの第一歩となります。
 当社は、本年3月に、ワイトリシティと自動車向けおよび産業用途向けの非接触給電装置について共同開発を行うことで技術ライセンス契約をしています。
 当社では、電気自動車の様々な車種や蓄電池に適合可能な非接触給電装置の車載側(受電)、地上側(送電)の装置の開発を進めるために、独自で受電装置を搭載した試験用の電気自動車を製作したものです。
 同時に、IHI横浜事業所(横浜市磯子区)内に送電装置を設置し、今後一年間程度の期間で、車両搭載時の[1]蓄電池特性とのマッチング、[2]位置ずれの許容範囲、[3]磁界分布、などについて、データを取得していきます。現在、普通充電に相当する3.3kWでの非接触充電に成功しています。

 非接触給電は、送電装置と受電装置が接近していれば電力を伝えることができる技術であり、ケーブルを引き回したりコンセントを抜き差しする必要がなくなります。
 ワイトリシティの非接触給電は磁界共鳴方式(※)であり、3kWを超える電力を20cm離れて効率90%以上で送電可能なことが実証されており、この技術を用いることにより、ケーブル無しで電気自動車の充電を可能にし、電気自動車の利便性を高めることができます。

 当社は、自社製品向けの電気制御装置を開発してきた経験を活かし、今後、本試験と並行して、三菱自動車工業(株)を初め自動車メーカーと協力し、非接触給電装置の車載側の開発、および、社会インフラ分野での当社の知見を生かし充電ステーションに向けた非接触給電装置の送電装置の開発を進めており、非接触給電装置の車載側(受電)・地上側(送電)双方のサプライヤーとなることを計画しています。

※磁界共鳴方式について
 ブランコを押すとき、ブランコが行って戻ってくる時間にちょうど合わせて押すとブランコが大きく揺らすことができるのと同じように、送電装置と受電装置の共振周波数がほとんど同じ時、間の磁場を通って送電装置と受電装置の間で共鳴が起こる。磁界共鳴方式では、共鳴を利用して送電装置と受電装置が離れていても効率良く電力を送ることができる。


<ワイトリシティ コーポレーション(WiTricity Corporation)の概要>
 ワイトリシティ コーポレーションは、非接触給電技術の設計・開発・製造・市場への普及を行っている。2007年に創立され、MIT(マサチューセッツ工科大学)の著名な物理学者のチームが発明した磁界共鳴方式の非接触給電技術の商品化を行っている。この技術はエネルギーの伝送に磁場を用いており、安全で高効率で伝送距離も大きい。

 所在地:米国マサチューセッツ州ウォタータウン市
 代表者:社長兼最高経営責任者 エリック ガイラー氏
 HP:http://www.witricity.com


*参考画像は、添付の関連資料を参照

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