イマコト

最新の記事から注目のキーワードをピックアップ!

Article Detail

東京商工リサーチ、「タイ洪水被害状況」調査結果を発表

2011-11-14

タイ洪水被害状況」調査
〜上場企業の関連被害現地法人189社・215工場〜



 3月11日に発生した東日本大震災によるサプライチェーンの混乱は、比較的早期に回復した。
 しかし、タイの大洪水は10月に入り現地に進出している日本企業にも大きな影響を与え、再びサプライチェーンの混乱を引き起こしている。
 洪水被害は日を追うごとに深刻さを増し、タイに現地法人、合弁などで進出している上場企業にも被害が及んでいる。このうち、被害が判明した上場企業139社をみると、現地法人や合弁会社などで被災したのは189社、215工場にのぼっている。また、洪水で甚大な被害を受けた7工業団地に進出している未上場企業は少なくとも96社あることがわかった。
 大半の工場は、浸水や工業団地の退避命令などで立ち入りできず、再開見通しが立たないため、被害状況の詳細が把握できない。さらに、タイの工場だけでなく、部品生産の停滞は日本や世界の生産にも影響が及び始め、操業調整なども引き起こしている。


<上場企業139社が洪水被害>
 11月2日までに、タイの洪水被害を適時開示などで確認できた上場企業は139社、現地法人や合弁会社など被災したのは189社、215工場であった。
 215工場の主な被害状況は、浸水被害による操業停止が95工場(構成比44.1%)と最多。従業員の安全確保のための操業停止が41社(同19.0%)、工業団地などからの退避命令による操業停止が28社(同13.0%)と続く。
 浸水の直接被害だけではなく、生産調整や部品供給停止による操業停止など間接被害による影響も発生し、部品調達に支障が生じたことで操業を停止したのが8工場、生産調整を行った工場が7工場あった。
 特に自動車関連では、部品生産の停滞で世界各地の工場にも影響を及ぼし始めている。
 トヨタ自動車(株)、本田技研工業(株)(各東証1部)の2社が、タイからの部品調達に支障が生じる可能性があるため、日本を含めた国内外の一部工場で稼働時間の制限を余儀なくされた。
 上記2社を含む(株)クボタ、日野自動車(株)の4社は、部品調達に支障が発生したため一部工場の操業を停止した。
 また、曙ブレーキ工業(株)の関連会社であるAKEBONO BRAKE(THAILAND)CO.,LTD.では、洪水による被害はないが、取引先の操業停止に合わせて操業を停止した。


 〔上場企業被災状況(判明分)/被害状況(工場数)〕

  ※添付の関連資料「表・グラフ資料」を参照


<電機・自動車関連への影響が大きい>
 被害状況を明らかにした上場企業139社が扱う製品分野としては、電子機器関連が81社(構成比58.2%)、自動車関連が71社(同51.0%)と、この2分野が圧倒的に多い。以下、住宅関連が20社(同14.3%)、食品関連が19社(同13.6%)と続いた(複数集計)。
 電子機器関連は、機械設備の部品などで多くの分野にかかわりがあり、また自動車関連も裾野が広い。下請をはじめとした取引先は中小企業を中心に多く、操業停止などの影響は広範囲に拡大する可能性がある。



※以下、リリースの詳細は添付の関連資料を参照


Related Contents

関連書籍

  • 死ぬまでに行きたい! 世界の絶景

    死ぬまでに行きたい! 世界の絶景

    詩歩2013-07-31

    Amazon Kindle版
  • 星空風景 (SKYSCAPE PHOTOBOOK)

    星空風景 (SKYSCAPE PHOTOBOOK)

    前田 徳彦2014-09-02

    Amazon Kindle版
  • ロンドン写真集 (撮影数100):ヨーロッパシリーズ1

    ロンドン写真集 (撮影数100):ヨーロッパシリーズ1

    大久保 明2014-08-12

    Amazon Kindle版
  • BLUE MOMENT

    BLUE MOMENT

    吉村 和敏2007-12-13

    Amazon Kindle版