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いすゞ、グローバル三極体制への移行・確立を柱とした「中期経営計画」を策定
いすゞ「中期経営計画」(2011年4月〜2014年3月)の策定について
いすゞ自動車株式会社(代表取締役社長:細井 行、以下いすゞ)は、2016年3月期を見据え、従来の、日本を拠点としたCV(商用車)事業とタイを中心としたLCV(ピックアップトラックおよび派生車)事業に加え、新興国向けのCV事業を含めたグローバル三極体制への移行・確立を柱とした、新たな「中期経営計画」(2011年4月〜2014年3月)を策定いたしました。
本計画では、「社会的要請である”環境”と顧客ニーズである”高稼働・運営コスト”の分野で卓越した企業となる」ことをいすゞの目指す方向とし、「低環境負荷商品」、「新興国市場のニーズにあった商品」の展開、及び新興国での成長戦略と先進国での事業維持に向けた取組みを進めてまいります。
具体的には、商品戦略として、従来のラインナップに加え、新興国向商品、及び成長戦略を支える”軽量トラック””小排気量ディーゼルエンジン”等の新商品を投入し、商品セグメントの拡大を進めていきます。
地域戦略としては、アセアン・中国・インドを中心としたものづくり体制構築に向け積極的にリソースを投入していくとともに、成長市場である新興国市場での拡販、先進国市場での事業安定化・効率化に取り組んでまいります。また、現地への機能シフトを進め、地域戦略を支える、アジアを面とした開発・生産体制を構築していきます。
これらの施策に取り組むことにより、5年後となる2016年3月期のいすゞの世界出荷台数は、CV50万台(2011年3月期25.2万台)、LCV50万台(同34.6万台)、ディーゼルエンジンの生産台数は150万台(同90.3万台)を見込んでおります。
I.基本方針
*添付の関連資料を参照
II.中期的取り組み
(1)商品戦略
1.CV(商用車)、LCV(ピックアップトラックおよび派生車)商品戦略
・開発機能現地化により新興国市場に適合した商品を投入
− 新興国向専用廉価大型トラック、新興国向け中型/小型トラック
・大型トラック及びピックアップ・派生車の次世代車の投入
・成長戦略車として「軽量トラック」を新規開発
2.PT(パワートレイン)商品戦略
・ディーゼルエンジンダウンサイジング(小排気量化/高トルク化)により、低燃費・コストダウンを実現
・CV特性を追求した小排気量ディーゼルエンジンの新規開発
・ディーゼルエンジンベースの軽油代替(バイオ/GTL/DME)、HEV、及びCNG車のニーズに積極対応
(2)地域戦略
事業規模拡大に向け、地域別に事業方向性とリソース投入のプライオリティを明確化
1.アセアン
【LCV事業】
・次世代ピックアップトラック・派生車投入、輸出新会社(IMIT)設立により、グローバルに販売強化
【CV事業】
・インドネシアを核とした新興国向け最適商品の開発、及び販売機能強化により、アセアンシェアNO.1を実現
2.中国
・慶鈴汽車事業へのサポートを通じた車両拡販により、いすゞブランド価値を向上
・コンポーネント事業を中核事業と位置付け、外販/輸出を通じ収益を拡大、グローバルにいすゞディーゼルエンジンを強化
3.インド
・CVでのいすゞブランド浸透、LCV新規参入によりいすゞ成長戦略の核となる事業を育成
4.CV拡販市場(中近東/アジア/中南米/CIS/豪州/アフリカ)
・成長市場での売上拡大・いすゞブランド価値向上に向け、市場の特性に合わせ販売領域への関与度を拡大。
5.先進国市場(国内/北米/欧州)
・国内は、生販事業効率化と付加価値拡大により収益/雇用を維持、事業を安定化
・北米・欧州は、車両事業の効率化、部品事業強化により事業維持
(3)グループ戦略
地域戦略に横串を通し、グループとして支える、アジアを面とした「ものづくり体制」を構築
1.開発体制
・日本はベース開発に特化、アセアン中心に現地最適商品開発の為の固有開発機能をシフト
2.生産体制
・アセアンは新興国向CVフルライン展開、中国は次世代HD拠点として、日本から積極的に機能移転。
・アセアンでのCV国産化拡大に向け、LCVインフラ活用及びグループ企業含めた粗型材・コンポーネントの現地化を促進。
(4)アライアンス戦略
いすゞが独立企業体として成長する為、商品・市場単位で、パートナー候補とのアライアンス協議を積極的に推進。
以上