東京ガスなど３社、貯湯槽一体型業務用ガス給湯システム「タフセーバー」を販売

貯湯槽一体型業務用ガス給湯システム「タフセーバー」の販売について
〜潜熱回収型高効率給湯器と高効率貯湯槽を一体化、高効率・省スペース・施工性向上を実現〜



　東京ガス株式会社（社長：岡本毅、以下「東京ガス」）、昭和鉄工株式会社（社長：山本駿一、以下「昭和鉄工」）、および株式会社ガスター（社長：中西誠一、以下「ガスター」）は、潜熱回収型高効率給湯器と高効率貯湯槽を一体化した業務用ガス給湯システム「タフセーバー」を共同で開発し、本年１１月１０日から販売を開始します。

　これまで、給湯需要の大きな業務用施設に給湯器を設置する場合には、複数台の給湯器を連結し、さらに給湯負荷の変動が大きい場合には、貯湯槽を個別に組み合わせて、給湯することをご提案をしていました。「タフセーバー」は、潜熱を回収する高効率タイプの給湯器と、対流による温度低下を防いだ高効率タイプの貯湯槽を組み合わせて、省エネルギー運転制御を行うことにより、従来システムと比べて一次エネルギーを約２０％、ＣＯ２排出量を約２１％、削減しました（※２）。また、個別に設置していた給湯器と貯湯槽を一体化することで、標準的な場合で約４割のスペースを節約し、現場での施工性の向上、施工費の低減を実現しました。

　「タフセーバー」は、５０号（※１）の給湯器１〜６台と貯湯容量１〜４トンの貯湯槽を組み合わせた全９機種を揃え、昭和鉄工が製造します。東京ガス、昭和鉄工、およびガスターは、ビジネスホテル、フィットネスクラブ、福祉施設、温浴施設等の給湯需要が大きいお客さまにご提案してまいります。発売初年度となる今年度は全国で５０台、来年度以降は年間３００台の販売を目指します。東京ガスの供給エリアでは、今年度は３０台、来年度以降は年間１５０台の販売を目指します。


■「タフセーバー」の主な特長
　（１）高効率な給湯器・貯湯槽・運転制御により省エネルギー・省ＣＯ２を実現
　　　給湯器は、これまで外気に捨てていた熱を効率的に回収することで熱効率を８０％から９５％まで向上した潜熱回収型高効率給湯器「エコジョーズ」タイプの業務用給湯器「タフジェット」を採用しました。貯湯槽は、対流による温度低下を防ぐ温度境界層を形成することで有効貯湯量（※３）を従来よりも３０％以上増加する「ハイパー貯湯槽」を採用しました。さらに、給湯循環による放熱ロスを最小限にするポンプ制御や、時間帯別の貯湯量コントロール等の省エネルギー運転制御システムを搭載しました。給湯器・貯湯槽・運転制御のすべてにおいて高効率を実現することで、「タフセーバー」は、従来システムと比べて一次エネルギーを約２０％、ＣＯ２排出量を約２１％削減します（※２）。

　　　※１：５０号は毎分５０リットルの水を２５℃昇温する能力です。出力は８７．２ｋＷです。
　　　※２：延床面積約５０００ｍ２の老人福祉施設に「タフセーバー」の主力機種ＴＳ−１０２０（５０号の給湯器２台と貯湯容量２トンの貯湯層を組み合わせたシステム）を導入した場合と、潜熱回収型ではない５０号の給湯器２台と従来型の貯湯容量２トンの貯湯槽を個別に導入した従来システムを比較した試算値。電気の一次エネルギー換算値は９７６０ｋＪ／ｋＷｈ、ＣＯ２排出量は都市ガス２．２９ｋｇ−ＣＯ２／ｍ３、電気０．６９ｋｇ−ＣＯ２／ｋＷｈ。
　　　※３：有効貯湯量は、貯湯槽内で給湯に利用できる高温水の量のことです。従来の貯湯槽では貯湯槽内で高温水と水が混ざって有効貯湯量が少なくなりますが、「ハイパー貯湯槽」では、温度境界層を形成することで貯湯槽内の高温水と水を分離し、有効貯湯量を増やしています。

　（２）省スペース
　　　「タフジェット」、「ハイパー貯湯槽」、およびその間の配管が一体となっているため、それぞれ個別に設置するよりも、標準的な場合で約４割のスペースを節約できます。

　（３）施工が容易で低コスト
　　　「タフジェット」と「ハイパー貯湯槽」を接続する配管工事やポンプ制御システムの組み込みを現場でする必要がなく、往水、還水等の配管接続と電源接続のみで設置でき、施工が容易です。そのため、工期短縮や必要な配管部材の削減が可能となり、施工コストを削減できます。



＊以下、リリースの詳細は添付の関連資料を参照