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サントリー、セサミンによるヒトでの抗酸化作用と動物での肝臓保護効果を発表
セサミンによるヒトでの日常疲労に対する効果と
動物での肝臓保護効果を確認
― 第5回ポリフェノールと健康国際会議で発表 ―
サントリー健康科学研究所(所長:柴田浩志、大阪府三島郡島本町)は、セサミン(※1)によるヒトでの日常疲労に対する効果とその原因と考えられる抗酸化作用、および新たに確認した動物での肝臓保護効果について、第5回ポリフェノールと健康国際会議(10月17日−20日、スペイン・バルセロナ)にて発表しました。
※1 ゴマに含まれる主なリグナン化合物の1種で、ゴマの中にわずかしか含まれない成分。セサミンはこれまでの数多くの研究により、コレステロール低下作用、ビタミンEとの相乗効果、高血圧抑制作用、抗酸化作用、肝臓保護作用、自律神経調節作用などを持つことが報告されています。
今回の発表演題と発表者は以下のとおりです。
▼発表演題I
「健常人の日常疲労に対するセサミン、ビタミンE、トコトリエノールを含有する食品の効果」
(Effects of sesamin−including supplements on subjective feelings of daily fatigue in healthy humans)
発表者:サントリー健康科学研究所 小野 佳子
▼発表演題II
「ラットアルコール性肝障害モデルに対するセサミンの肝臓保護効果」
(Protective effect of sesamin against chronically ethanol−induced hepatic damage in rats)
発表者:サントリー健康科学研究所 竹本 大輔
■発表演題I
「健常人の日常疲労に対するセサミン、ビタミンE、トコトリエノールを含有する食品の効果」
【研究の背景】
疲労は現代人の抱える大きな悩みのひとつであり、近年の調査では約6割の人が日常生活において疲労を感じているとも言われています。疲労の原因のひとつとして生体内で過剰に発生した活性酸素が関わっている可能性があります。今回はセサミン含有サプリメントの摂取が健常人の日常的な疲労に対してどのような効果を与えるかを調べる目的で、以下の実験を行いました。
<実験>
疲労を感じる健常人を2群に分け「プラセボ」もしくは「セサミン、ビタミンE、トコトリエノールを含有する食品(※2)」を8週間継続摂取していただきました。摂取開始前と摂取開始8週間後にアンケートおよび血液検査を実施して、以下の2点を評価しました。
(1)主観評価による日常的な疲労を中心とした体感の改善
(2)LDL oxidation lag time(※3)(LDLの酸化されやすさの指標)の測定による血液中の抗酸化力の変化
※2 試験食品の関与成分含有量
1日あたり3粒を摂取。被験食品3粒中には、セサミン10mg、ビタミンE55mg(α−トコフェロールとして)、トコトリエノール2mgを含有しています。
※3 LDL oxidation lag time
LDL(Low Density Lipoprotein)とは低比重リポタンパク質と呼ばれる、脂質と結合したタンパク質の1種です。LDL oxidation lag timeとは、血液中のLDLと酸化剤を反応させ、LDLの酸化が開始するまでにかかる時間のことです。この時間が長いほど酸化されにくいことを示し、抗酸化力が高いことが分かります。
*以下、結果などリリースの詳細は添付の関連資料を参照