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ポッカ、インフルエンザ臨床分離株に対するグァバ茶の感染予防効果を発表

2010-11-10

インフルエンザ臨床分離株に対するグァバ茶の効果
〜第58回日本ウイルス学会学術集会(2010年11月7日−9日)にて発表〜


 株式会社ポッカコーポレーション(社長:堀雅寿、本社:愛知県名古屋市)と、中部大学 生命健康科学部 生命医科学科の鈴木康夫教授の研究グループは、グァバ茶が、新型インフルエンザウイルスタミフル耐性インフルエンザウイルス(*1)、リレンザ耐性インフルエンザウイルス(*1)など、近年、ヒトから分離されたインフルエンザウイルス(臨床分離株(*2)に対して、感染予防に有効であることを細胞実験で確認しました。この結果を11月7−9日に徳島市で開催される「第58回日本ウイルス学会学術集会」にて発表いたします。


【研究目的】
 グァバ(Psidium guajava L.)は、フトモモ科に属する熱帯性の果樹です。これまで、グァバ茶葉抽出物の抗インフルエンザ作用は実験用株での報告がされていますが、近年の臨床分離株(特に、近年流行しているインフルエンザウイルス)に対する効果は確認されていません。本研究では、2009 新型インフルエンザ株(H1N1),タミフル耐性株など近年分離された臨床分離株を対象として、グァバ茶の効果を評価しました。

【研究方法】
 グァバ茶の評価サンプルとして、一般的なお茶の製法にて熱水抽出液を作成しました。この「グァバ茶サンプル」と「新型インフルエンザタミフル耐性、リレンザ耐性を含む6種類のインフルエンザウイルス」をそれぞれ混合し、これを実験用細胞へ感染させた後に、一定期間培養し、インフルエンザウイルスに感染した細胞数を数えました。サンプルと混合していないウイルス液を細胞に添加した場合の感染細胞数を100%として、感染細胞数が半分(50%)に抑制されるグァバ茶サンプルの濃度(IC50)を測定しました。 さらに同様の試験方法を、緑茶抽出液(緑茶サンプル)において実施し、グァバ茶との効果の比較を行いました。

【研究結果】
 グァバ茶サンプルは、リレンザ耐性株以外のインフルエンザウイルスにおいて、IC50は0.2−1.0%程度(グァバ茶サンプルを100− 500倍程度希釈した濃度)となり、同濃度の緑茶サンプルに対し2−7倍の活性があることが分かりました。リレンザ耐性株でのIC50は3.5%程度(グァバ茶サンプルを30倍希釈した濃度)でありました。以上より、一般に飲用されるグァバ茶を30倍以上希釈した濃度でも、インフルエンザウイルス(臨床分離株)に対して、感染予防に有効であることが示唆され、緑茶と比べても低濃度で予防効果が期待できることが示されました。


※参考画像は添付の関連資料を参照


*1:インフルエンザウイルスの増殖を特異的に阻害するオセルタミビル(商品名:タミフル)やザナミビル(商品名:リレンザ)に対して抵抗性を持つウイルス株。

*2:臨床分離株:ヒトから分離されたウィルス
 本実験では、以下のインフルエンザウイルスを用いております。

 ・2009新型インフルエンザ株2種(A/Narita/1/2009、A/California/04/2009)、
 ・タミフル耐性株1種(A/Kitakyushu/10/2006)
 ・タミフル感受性株1種(A/Yamaguchi/20/2006)
 ・リレンザ耐性株1種(A/Hokkaido/15/2002)
 ・リレンザ感受性株1種(A/Hokkaido/09/2002)


※本発表内容は、株式会社沖縄ポッカコーポレーションが沖縄地域において販売している飲料「グァバ茶」で原料として使用しているグァバ茶葉を用いた研究結果ですが、同飲料商品の効能効果等を示したものではありません。

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