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帝人デュポンフィルム、液晶テレビなどの輝度を向上させるLCD用反射型偏光板を開発
液晶テレビなどの輝度向上、消費電力大幅削減に貢献
世界初!LCD用反射型偏光板を開発
帝人デュポンフィルム株式会社(本社:東京都千代田区、社長:丸山 祐治)は、このたび、世界で初めてLCD*用反射型偏光板を開発しました。これにより、より低コストで、液晶テレビやスマートフォンなどに使われているLCDの輝度を従来品に比べて約50%向上させるとともに、消費電力の低減、およびそれによるバッテリーの長時間使用が可能となります。
*LCD:Liquid Crystal Display。液晶ディスプレイ。
偏光板は画面の視認性を改善する部材で、LCDには欠かせませんが、従来品は、LCDの光源が発する光の半分程度を吸収してしまい、輝度向上の妨げになるとともに、消費電力の低減、バッテリーの長時間使用が課題となっており、顧客から光のロスを低減する技術開発が強く求められていました。
このたび開発した偏光板は、新たに開発したポリマーと超多層製膜技術との組み合わせにより実現したもので、光源からの光を吸収せず、反射させる特性を有しています。その反射した光を有効活用することにより、光のロスを大幅に削減することができ、LCDの輝度向上や消費電力の大幅な低減、スマートフォンやタブレットPCなどのバッテリーの長時間使用など、顧客のさまざまなニーズに応えることが期待されます。また、当社の保有する既存のポリエステルフィルム生産設備を若干改造することにより量産に対応できるため、大きな投資が必要ありません。
これらの優れた特徴を活かし、数年以内に約1兆円と推定される偏光板市場(当社推定、2010年度)に本格的に参入し、2015年度には100億円の売上高を目指します。
このたびの開発を契機として、顧客の高度化するニーズに対応した高付加価値製品の開発や市場展開をさらに強化していきます。
なお、当偏光板は、10月26日〜28日に横浜パシフィコで開催されるフラットパネルディスプレイの総合技術展「FPD International 2011」に出展予定です。