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PwC、「2011年度M&A実態調査」の結果を発表

2011-10-27

プライスウォーターハウスクーパース、「2011年度M&A実態調査」の結果を発表

− 依然高い中国・インドへの関心、投資のリスクは経済情勢・投資規制の変化 −


 プライスウォーターハウスクーパース株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:内田士郎)は、国内の上場企業および有力未上場企業約6,300社を対象に、「2011年度M&A実態調査」を実施しました(調査期間:2011年5月25日〜6月20日、有効回答数:307社、回収率:4.9%)。このたび、本調査の結果をレポート「M&A白書2011」にまとめ、2011年10月24日より公開します。

 「M&A実態調査」は、日本のM&Aの現状を把握すべく、プライスウォーターハウスクーパース株式会社が2003年から隔年で実施しているものです。2011年度の調査は、新興国(*1)へのアウトバウンドM&A(日本企業による海外企業のM&A)に着目し、(1)新興国M&Aの注目動向、(2)新興国M&Aの取り組み状況、の2つのテーマを中心としています。

 その結果、企業が自社の属する業界において新興国へのM&Aとして注目している国としては、中国が63%でトップ、次いでインド(41%)、ベトナム(32%)となっています【図1】。アジア以外ではブラジル(16%)にも注目が集まっています。また、(M&A)対象国への投資に魅力を感じる理由としては、注目度上位の中国、インドでは「市場の成長性」(各87%)、「市場規模」(それぞれ85%、73%)が、第3位の「安価な労働力」(24%、32%)を引き離し、大きな魅力となっています【図2】【図3】。一方、新興国へのM&Aにおいて、意思決定および投資後の成否に大きな影響を与えると思われるリスクとしては、「経済情勢の変化(金利、為替、インフレーションなど)」(47%)、「投資規制(投資奨励策、外資規制など)の変化」(45%)および「買収後の事業運営(運営方針の浸透)」(42%)が重要リスクと考えられていることがわかりました【図4】。

 以上の結果から、新興国M&Aは成長著しいマーケットを得るという点に魅力があると感じている一方で、難しさやリスクが伴うことが示されています。それらを克服するためには、(1)新興国のマーケットやビジネスの諸環境に係る事前調査を徹底的に行う、(2)対象会社から提供される情報の不備には、対象会社とは別ルートでのビジネスDD(デューデリジェンス)、クロージング時点の再調査あるいは契約書への反映などで対応する、(3)欧米企業との進出競争が厳しいので、スピード感のある意思決定を行う、(4)PMI(M&A実行後の統合)に早期に着手する(効果的に短期間で支配を確立する)、の4点がポイントになると当社では考えています。

 なお、本調査の結果と分析は、レポート「M&A白書2011」に収録しています。本レポートでは、調査結果をもとに新興国M&Aの動向について論じるとともに、今後進展が予想される新興国M&Aに対してどのような点を留意しておくべきかについて提案しています。


*1新興国:BRICs(中国、インド、ブラジル、ロシア)、VISTA(ベトナム、インドネシア、南アフリカ、トルコ、アルゼンチン)、マレーシア、タイおよびシンガポールの12カ国と定義


■「2011年度M&A実態調査」 主な調査結果
 ※添付の関連資料を参照


■「2011年度M&A実態調査」調査概要
・調査期間:2011年5月25日〜2011年6月20日
・調査対象:日本の上場企業および有力未上場企業(連結または単体で100億円以上の売上高)約6,300社
・調査方法:郵送によるアンケート形式
・有効回答数:307社(回収率4.9%)
・回答企業の内訳:【連結売上高】 5,000億円以上:12%、1,000億円〜5,000億円未満:23%、500億円〜1,000億円未満:13%、100億円〜500億円未満:34%、100億円未満:17%、未回答:1%
            【業種】製造業:42%、商業:22%、金融:7%、非製造業:28%、未回答:1%
・調査内容: 【今回の主要テーマ】 (1)新興国M&Aの注目動向、(2)新興国M&Aの取り組み状況
        【毎回調査実施項目】 (1)M&Aの戦略とインフラ、(2)M&A個別案件


以上


◇プライスウォーターハウスクーパース株式会社について http://www.pwc.com/jp/advisory
 プライスウォーターハウスクーパース株式会社は、ディールアドバイザリーとコンサルティングサービスを提供する国内最大規模のコンサルティングファームです。M&Aや事業再生・再編の専門家であるディールズ部門と経営戦略の策定から実行まで総合的に取り組むコンサルティング部門が連携し、クライアントにとって最適なソリューションを提供しています。世界158カ国、169,000人以上のスタッフを有するPwC(PricewaterhouseCoopers)のネットワークを生かし、国内約1,300名のプロフェッショナルが企業の経営課題の解決を支援しています。

◇PwC Japanについて http://www.pwc.com/jp
 PwC Japanは、あらた監査法人、プライスウォーターハウスクーパース株式会社、税理士法人プライスウォーターハウスクーパース、およびそれらの関連会社の総称です。各法人はPwCグローバルネットワークの日本におけるメンバーファーム、またはその指定子会社であり、それぞれ独立した別法人として業務を行っています。

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