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東レ、繊維リサイクル事業の拡大戦略を策定

2011-10-26

繊維リサイクル事業の拡大戦略を策定
〜2010年度売上高75億円から2020年度近傍に190億円超へ〜



 東レ株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:日覺昭廣(※))は、この度、本年4月から実行している「グリーンイノベーション事業拡大(GR)プロジェクト」のひとつと位置づける繊維リサイクル事業の拡大戦略を策定しました。

 ※社長名の正式表記は添付の関連資料を参照

 今回策定した拡大戦略では、環境と経済性の両立の観点から実効性のあるリサイクルをグローバルに推進し、再生型リサイクル(*1)と回収循環型リサイクル(*2)の双方で、繊維リサイクル事業の売上高を2010年度実績の75億円から、中期経営課題 プロジェクトAP−G 2013の最終年度にあたる2013年度に110億円とし、2020年近傍には190億円超まで拡大する計画です。

 今回の拡大戦略では、再生型リサイクルと回収循環型リサイクルにブランドを設定し、それぞれ“エコユース”、“サイクリード”として訴求していきます。
 再生型リサイクル“エコユース”においては、ポリエステル長繊維を中心にケミカルリサイクル(*3)を進め、ポリエステル短繊維ではマテリアルリサイクル(*4)を進めていきます。
 さらに、回収循環型リサイクル“サイクリード”においては、当社の回収システム及び設備を活用したナイロン製品のケミカルリサイクルと、(株)エコログ・リサイクリング・ジャパンの回収システムを活用したポリエステル製品のマテリアルリサイクルを推進することで、それぞれ回収対象製品を拡大していきます。


 *参考図は添付の関連資料を参照


 また、繊維リサイクル事業の主要製品については、ライフサイクルアセスメント(LCA)(*5)により、定量的に「見える化」した環境負荷の低減効果をお客様にわかりやすく提案していきます。今回試算したユニフォームをはじめ、「繊維グリーンイノベーション製品」においては順次LCAの試算対象を拡げていきます。

 東レは繊維リサイクル事業を、中期経営課題 プロジェクトAP−G 2013における重要な「グリーンイノベーション事業」のひとつと位置づけ、今後もお客様との取り組みを通じて、地球環境問題に対するソリューション提供に繋げていく所存です。

 東レの繊維リサイクル事業の拡大戦略の詳細は以下の通りです。





1.繊維リサイクル事業拡大戦略の骨子
 (1)環境と経済性の両立の観点から実効性のあるリサイクルをグローバルに拡大。
 (2)再生型リサイクル“エコユース”と回収循環型リサイクル“サイクリード”を推進し、双方で2013年度における繊維リサイクル事業の売上高を現在の約1.5倍の110億円まで拡大。
 (3)再生型リサイクルと回収循環型リサイクルにブランドを設定し訴求。(“エコユース”及び“サイクリード”)
 (4)リサイクル製品の環境負荷低減効果を、「ライフサイクルアセスメント(LCA)」により算出して訴求。


2.具体的な活動
 (1)再生型リサイクル“エコユース”
   〔1〕ケミカルリサイクル ポリエステル長繊維が主体
     ・ユニフォーム、スポーツ衣料、カーテン等の用途向けに国内及び海外販売を拡大。
     ・海外でのリサイクル原糸生産を検討。
   〔2〕マテリアルリサイクル ポリエステル短繊維が主体
     ・ポリエステル綿混のユニフォーム用途向けに国内及び需要が拡大するアジア地域での販売を拡大。併せて、海外拠点を活用した紡績・織物の加工を拡大。
 (2)回収循環型リサイクル“サイクリード”の拡大
   〔1〕ケミカルリサイクル
     ・ナイロン6製品 ユニフォーム、アウトドア衣料、スポーツ衣料等について展開。(廃棄物処理法の特例制度である「広域認定」を取得した当社回収システム及び設備を活用。)
     ・ポリエステル混紡品 ユニフォーム、スポーツ、一般衣料等を中心に推進。外部との新たな連携も検討。
   〔2〕マテリアルリサイクル
     ・ポリエステル製品 ユニフォームおよびカーテン等の資材用途で展開。(「広域認定」を取得している(株)エコログ・リサイクリング・ジャパンの回収システムを活用。)


3.環境負荷低減効果の例(LCAによる低減効果の試算事例)
 ポリエステル長繊維100%使用ユニフォームを事例に算出。
 2011年現在、東レが生産するリサイクルポリエステル糸年産1,000トンを、すべてユニフォームに使用した場合のCO2削減効果は、東京ドーム約43個分相当の敷地に生育する杉の木 約18万本が1年間に吸収するCO2量(約2,500トン)となる。(ユニフォーム1着(約0.4kg)あたり、製品ライフサイクルを通じて約1kgのCO2量の削減)



<用語説明>
 1.再生型リサイクル(“エコユース”)
   自社工場でのフィルム等の製造工程から出る端材や使用済みPETボトルなどを原料として繊維を製造・販売するリサイクル。
 2.回収循環型リサイクル(“サイクリード”)
   使用済み製品を回収・リサイクルすることを前提として事業展開するリサイクル。
 3.ケミカルリサイクル使用済み製品や製造工程から出る端材等を解重合してモノマー原料に戻し、再びチップを製造し、糸、綿等に再生するリサイクル。
 4.マテリアルリサイクル
   使用済みPETボトルや製造工程から出る端材等を加熱してチップ化し、糸、綿等に再生するリサイクル。
 5.LCA(ライフサイクルアセスメント)
   対象とする製品やサービスを生み出す資源採掘から素材製造、生産、製品の使用・廃棄段階まで、ライフサイクル全体を考慮し、資源・エネルギーなどの消費量、排気ガスや廃棄物などの排出量を計量してその環境への影響を評価する手法。



以上


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