日本ＴＩ、最高６０ＡのＦＥＴを駆動可能な３相ブラシレス・モーターのプリドライバーＩＣを発表

日本ＴＩ、基板実装面積を６０％縮小、最高６０ＡのＦＥＴを駆動可能な
３相ブラシレス・モーターのプリドライバＩＣを発表

降圧型電圧レギュレータおよび２個の電流センス・アンプを集積し、
基板実装面積の縮小、部品点数の削減およびシステムの簡素化に役立つ
新型モーター制御ソリューション


　日本テキサス・インスツルメンツは、３相ブラシレス・モーターのプリドライバＩＣ新製品ラインの初製品として、『ＤＲＶ８３０１』を発表しました。この新製品は、業界で最も高集積のプリドライバ製品であり、市場の同種のＩＣソリューションと比較して、基板実装面積を最高６０％縮小できます。『ＤＲＶ８３０１』は、１０Ａ未満から６０Ａまでの外付けＦＥＴを駆動可能であり、換気用ポンプ、医療用ポンプ、商用冷蔵冷却システム、ロボティクス、電動工具、電動自転車、電動スクーターその他の、ブラシレスＤＣモーター（ＢＬＤＣ）および永久磁石同期型モーター（ＰＭＳＭ）を使用する高トルクの産業用モーター制御アプリケーション向けに、出力電流のスケーラビリティ、放熱特性の向上および、より高い電力効率を提供します。

　製品に関する情報はこちらからも参照できます。
　・『ＤＲＶ８３０１』の詳細およびサンプルのご注文：　http://www.tij.co.jp/drv8301-prjp
　・『ＤＲＶ８３０１−ＨＣ−Ｃ２−ＫＩＴ』開発キットのご注文：　http://www.tij.co.jp/drv8301-hc-c2-kit-prjp
　・開発キットのビデオ・デモンストレーションおよび、『ＩｎｓｔａＳＰＩＮ（ＴＭ）−ＢＬＤＣ』の詳細：　http://www.tij.co.jp/drv8301kitv-prjp

　高集積度の『ＤＲＶ８３０１』は基板実装面積の縮小、部品点数の削減、およびシステムの簡素化のほか、信頼性の向上に役立ちます。『ＤＲＶ８３０１』は、数々の保護機能付きの３相ブラシレス・ゲート・ドライバのほか、『Ｃ２０００（ＴＭ）』Ｐｉｃｃｏｌｏ（ＴＭ）マイコンをはじめとするシステム制御用マイコンの電源用の１．５Ａの降圧型電圧レギュレータ、入力抵抗および帰還抵抗を内蔵した電流計測のための２個の電流センス・アンプならびに、マイコンからのデバイス設定のためのＳＰＩインターフェイスを内蔵しています。より簡単なハードウェア・ベースの設定が可能な、『ＤＲＶ８３０２』も供給中です。


＜『ＤＲＶ８３０１』の主な特長と利点＞
　・３相ブラシレス・ゲート・ドライバ：　『ＤＲＶ８３０１』は、８Ｖ〜６０Ｖの単一電源から、最高１．７Ａのソースおよび、２．３Ａのシンク・ゲート・ドライブ電流を提供。性能の最適化のためにスルーレートおよびデッドタイムを調整可能
　・１．５Ａの降圧型電圧レギュレータを内蔵：　３．５Ｖ〜６０Ｖの入力電圧範囲で動作する降圧型レギュレータを内蔵、マイコンその他のシステム構成部品に電源を供給
　・２個の双方向電流センス・アンプを内蔵：　ゲイン設定可能で、出力オフセットおよびＤＣ較正回路を内蔵した電流センス回路を内蔵していることから、基板実装面積の縮小およびシステム・コストの低減を実現。ＤＣ較正回路は、ＤＣオフセットおよび温度ドリフトを低減できることから、モーターの性能を向上
　・多種類の保護機能を内蔵：　２ステージの過熱保護、サイクルごとの過電流保護、低電圧保護および、フォルトフィードバック付き貫通防止保護などの内蔵し、設計の簡素化および、システムの信頼性向上を実現


＜ツール群およびサポートについて＞
　『ＤＲＶ８３０１−ＨＣ−Ｃ２−ＫＩＴ』高電流評価キットは、２９９ドル（参考価格）で供給中です。『ＤＲＶ８３０１』の低電流評価キットは、２０１１年第４四半期に供給の予定です。

　『ＤＲＶ８３０１−ＨＣ−Ｃ２−ＫＩＴ』には、『ＤＲＶ８３０１』モーター・ドライバ、３２ビットの『Ｃ２０００』Ｐｉｃｃｏｌｏマイコン搭載の『ｃｏｎｔｒｏｌＣＡＲＤ』モジュール、クイックスタート・グラフィカル・ユーザー・インターフェイス（ＧＵＩ）、開発用の全ソースコードおよび『Ｃｏｄｅ　Ｃｏｍｐｏｓｅｒ　Ｓｔｕｄｉｏ（ＴＭ）』（『ＣＣＳｔｕｄｉｏ』）統合開発環境（ＩＤＥ）が含まれます。また『ＤＲＶ８３０１−ＨＣ−Ｃ２−ＫＩＴ』向けには、複数のＧＵＩのほか、トラベゾイド・センサレスおよびセンサレス・フィールド・オリエンテッド・コントロール（ＦＯＣ、ベクトル制御）をはじめとする、リファレンス・プロジェクトが供給されます。

　『ＤＲＶ８３０１』評価キットに同梱の『Ｃ２０００』Ｐｉｃｃｏｌｏ　３２ビット・マイコン搭載の『ｃｏｎｔｒｏｌＣＡＲＤ』モジュールは、ＴＩの新製品である『ＩｎｓｔａＳＰＩＮ？−ＢＬＤＣ』センサレス・モーター制御ソリューションが付属します。このソリューションは、ユニークな逆起電力（ＢＥＭＦ）方式を使用していることから、モーターの各パラメータの情報がない場合でも、モーターをすぐに回転させることが可能です。


＜パッケージ、供給および価格について＞
　『ＤＲＶ８３０１』および『ＤＲＶ８３０２』は、１４ｍｍ×８．１ｍｍのＨＴＳＳＯＰパッケージで供給中です。１，０００個受注時の単価（参考価格）は２．５０ドルです。


＜ＴＩのモーター・ドライブ製品＞
　ＴＩは、モーター駆動および制御の永年に渡る豊富な専門知識、幅広いアナログおよびマイコン製品のポートフォリオおよび、包括的なツール群、ソフトウェアおよびサポートを組み合わせることで、高い電力効率、信頼性およびコスト効率のモーター・ドライブ・ソリューションを供給しています。お客様に正しい性能レベルの最適なソリューションを供給することで、ＡＣインダクション・モーター（ＡＣＩＭ）、ブラシ付ＤＣモーター、ＢＬＤＣ、ＰＭＳＭおよびステッピング・モーターをはじめとした、あらゆる種類のモーター制御機能を迅速に実現します。


※Ｃ２０００、ＰｉｃｃｏｌｏおよびＣｏｄｅ　Ｃｏｍｐｏｓｅｒ　ＳｔｕｄｉｏはＴｅｘａｓ　Ｉｎｓｔｒｕｍｅｎｔｓの商標です。その他すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。


＜『ＤＲＶ８３０１』および『ＤＲＶ８３０２』の特性表＞
　＊添付の関連資料を参照


■テキサス・インスツルメンツおよび日本テキサス・インスツルメンツについて
　テキサス・インスツルメンツ（本社：米国テキサス州ダラス、会長、社長兼ＣＥＯ：リッチ・テンプルトン、略称：ＴＩ）は、世界を「もっと便利に、安全に、環境にやさしく、健やかに、そしてもっと楽しく」する可能性を広げるため、半導体の技術革新を通じて８万社にのぼるお客様を支援しています。当社は「より良い未来を築く」という責務を果たすことを念頭に、半導体製品の製造から当社従業員への対応、地域貢献にいたるまでの全ての活動にあたっています。
　当社の情報はホームページ（　http://www.tij.co.jp　）をご参照ください。

　日本テキサス・インスツルメンツ（本社：東京都新宿区、社長：和田健治、略称：日本ＴＩ）は、テキサス・インスツルメンツの子会社で日本市場における外資系半導体サプライヤです。当社に関する詳細はホームページ（　http://www.tij.co.jp　）をご参照ください。


　＊製品画像は添付の関連資料を参照


◇読者向けお問い合わせ先
　日本テキサス・インスツルメンツ株式会社
　プロダクト・インフォメーション・センター（ＰＩＣ）
　ＵＲＬ：　http://www.tij.co.jp/pic


以上