米ライフテクノロジーズ、シーケンサ製品「Ｉｏｎ　Ｓｅｑｕｅｎｃｉｎｇ　２００Ｋｉｔ」など７種を発売

ライフテクノロジーズ　Ｉｏｎ　ＰＧＭ　シーケンサの７種類の新製品を発表

シンプル、スピード、拡張性に優れ、２００ｂｐ超ロングリードのシーケンスを１日で可能に


　Ｌｉｆｅ　Ｔｅｃｈｎｏｌｏｇｉｅｓ　Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎ（ＮＡＳＤＡＱ：ＬＩＦＥ）（本社：米国カリフォルニア州カールスバッド）は１０月１２日、Ｉｏｎ　ＰＧＭシーケンサのすべてのＩｏｎチップ上で２００ｂｐのリードが可能なＩｏｎ　Ｓｅｑｕｅｎｃｉｎｇ　２００Ｋｉｔを含む７種類の新製品を発表しました。同キットは、Ｉｏｎ　Ｐｅｒｓｏｎａｌ　Ｇｅｎｏｍｅ　Ｍａｃｈｉｎｅ（ＴＭ）シーケンサを、極めて精度の高い数百万単位のロングリードをたったの１日で出力することを可能にする世界で唯一の次世代型シーケンサへと進化させます。同時に、これまでのＩｏｎ３１４チップと比較して１００倍のスループットを持つ新しい１ＧｂのチップＩｏｎ３１８チップも発表し、この１０月中には出荷を開始する予定です。

　新製品の特徴はシンプル、スピード、拡張性という点に要約されます。詳しい概要は以下の通りです。


＜特徴＞
　Ｉｏｎ　Ｏｎｅ　Ｔｏｕｃｈ　Ｓｙｓｔｅｍ：Ｉｏｎ　ＰＧＭシーケンサー向けの自動サンプル準備システムです。高い利便性、短い操作時間、４時間のワークフローが特徴です。

Ｉｏｎ　Ｘｐｒｅｓｓ　Ｐｌｕｓ　Ｆｒａｇｍｅｎｔ　Ｌｉｂｒａｒｙ　Ｋｉｔ：
　ライブラリ調製用の酵素断片化キットの改良版です。ライブラリ調製時間をわずか２時間程度に短縮します（増幅フリーライブラリではさらに時間短縮が可能）。初期ＤＮＡ量はわずか５０ｎｇであるため均一な遺伝子カバレッジを実現。これまでのライブラリ調製キットと比較して高い歩留まりを生むほか、２００ｂｐのシーケンシングプロトコルをサポートします。さらに、自動ライブラリ調製システムＡｐｐｌｉｅｄ　Ｂｉｏｓｙｓｔｅｍｓ　Ｌｉｂｒａｒｙ　Ｂｕｉｌｄｅｒシステムとも互換性があります。

Ｔｏｒｒｅｎｔ　Ｓｕｉｔｅ　１．５：
　ベースコールの精度を大幅に改善した解析ソフトウェアです。Ｉｏｎ３１４チップを使用した場合の解析時間をわずか３０分に短縮し、Ｉｏｎ３１６チップでは１時間に短縮されます。

Ｉｏｎ　Ｓｅｑｕｅｎｃｉｎｇ　２００　Ｋｉｔ：
　このロングリード・シーケンシングキットを使用し最近リリースされたＤＨ１０Ｂ　Ｅ．ｃｏｌｉ遺伝子データセットの平均リードは２１３ｂｐで、Ｑ２０精度で３２０ｂｐの最長パーフェクトリードを持ちます。１５０ｂｐでのベースあたりのエラー率は１．１％で、蛍光を用いた合成化学シーケンシングよりも優れています。＊これは、１００Ｍｂ仕様の５倍以上にあたる５７１Ｍｂのシーケンシングが可能なＩｏｎ３１６チップを使用した際の結果です。

Ｉｏｎ　ＴａｒｇｅｔＳｅｑ（ＴＭ）Ｃｕｓｔｏｍ　Ｅｎｒｉｃｈｍｅｎｔ　Ｋｉｔ：
　このキットは溶液中でハイブリダイゼーションを行う技術を採用し、遺伝子のターゲット領域を濃縮します。新しいＩｏｎ　ＴａｒｇｅｔＳｅｑ　Ｃｕｓｔｏｍ　Ｅｎｒｉｃｈｍｅｎｔ　Ｋｉｔは、９０％以上のリードがオンターゲットで、高密度のプローブにより高い濃縮効率を実現します。

Ｉｏｎ　Ｘｐｒｅｓｓ　Ｂａｒｃｏｄｅ　Ｋｉｔ　ｖ２（１−１６）：
　当社バーコードキットの改良バージョンです。アダプターシーケンス量を最小化するために再設計され、Ｉｏｎ半導体シーケンシング向けに最適化しました。エラー補正の強化により、サンプル特定の信頼性がさらに向上。次期リリースでは９６バーコードに拡大する計画です。

Ｉｏｎ　Ｄｅｖｅｌｏｐｅｒ　Ｐｒｏｇｒａｍ：
　リリース前の製品を研究者が利用できるプログラムです。当プログラムの当初の２製品は、Ｉｏｎ　３１８チップとＡｍｐｌｉＳｅｑ　Ｃｕｓｔｏｍ　Ｋｉｔｓです。ＡｍｐｌｉＳｅｑ　Ｃｕｓｔｏｍ　Ｋｉｔｓは、Ｉｏｎ　ＡｍｐｌｉＳｅｑ　Ｃａｎｃｅｒ　Ｐａｎｅｌ向けに開発されたものと同じ技術であらゆるターゲット遺伝子のシーケンスを可能にします。

　＊このプログラムはすべてのＰＧＭオーナーに開放されています。詳しくは、　http://www.ioncommunity.com　をご参照ください。

　当初１０ＭｂのスループットであったＩｏｎ３１４チップが、Ｉｏｎ　Ｔｏｒｒｅｎｔラボにおいて１００Ｍｂランを記録しました。また、１００Ｍｂのスループットで６月に発売したＩｏｎ　３１６チップは、リードあたり２００ｂｐ、２００万リードのシーケンスを実現しました（ほぼ４００Ｍｂのスループットに相当）。

　Ｉｏｎ　Ｔｏｒｒｅｎｔ創業者（＊１）であるＪｏｎａｔｈａｎ　Ｍ．Ｒｏｔｈｂｅｒｇ博士は、「Ｉｏｎ　Ｔｏｒｒｅｎｔが世の中に送り出している製品群が実現している数々の劇的な性能の向上は、半導体がシーケンシングにもたらしている力を明確に証明しています。当社のソースコード、プロトコル、データセットを公開することで、拡大を続けるＩｏｎコミュニティが私たちの発展を一層後押しするものと期待しています」と述べています。


Ｌｉｆｅ　Ｔｅｃｈｎｏｌｏｇｉｅｓ　Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎ（　http://www.lifetechnologies.com/　）について
　Ｌｉｆｅ　Ｔｅｃｈｎｏｌｏｇｉｅｓ　Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎ（ＮＡＳＤＡＱ：ＬＩＦＥ）は、人間の状態を改善することをミッションとする、グローバルに展開するバイオテクノロジー企業です。当社のシステム、試薬、消耗品、サービスによって、ライフサイエンス研究を促進し、人々の生活に貢献できるような発見や成果の達成を可能とします。当社の顧客は、生物学分野全般で活躍し、トランスレーショナルリサーチ、分子診断、再生医療、食の安全、動物衛生および２１世紀型科学捜査の発展に貢献しています。分子診断用および研究用のみの製品を提供しています。当社の製品はライフサイエンス分野の研究全般でつかわれており、Ａｐｐｌｉｅｄ　Ｂｉｏｓｙｓｔｅｍｓ，Ｉｏｎ　Ｔｏｒｒｅｎｔといった革新的な研究用機器の他、Ｉｎｖｉｔｒｏｇｅｎ，Ｇｉｂｃｏ，Ａｍｂｉｏｎ，Ｍｏｌｅｃｕｌａｒ　Ｐｒｏｂｅｓ，Ｔａｑｍａｎ等の試薬を含む幅広い製品群を提供しています。当社の２０１０年度の売上は３６億ドル。従業員は約１１，０００名にのぼり、１６０カ国で展開しています。ライフサイエンス業界では最大級の約３，９００件の特許と独占的ライセンスを有しています。当社は、２００８年にＩｎｖｉｔｒｏｇｅｎ　ＣｏｒｐｏｒａｔｉｏｎおよびＡｐｐｌｉｅｄ　Ｂｉｏｓｙｓｔｅｍｓ　Ｉｎｃ．の合併により設立されました。当社の詳細については、　http://www.lifetechnologies.com/　でご覧ください。また、Ｔｗｉｔｔｅｒ（＠ＬＩＦＥＣｏｒｐｏｒａｔｉｏｎ）とＦａｃｅｂｏｏｋも公開しています。

（＊１）Ｌｉｆｅ　Ｔｅｃｈｎｏｌｏｇｉｅｓ　Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎは、２０１０年８月にＩｏｎ　Ｔｏｒｒｅｎｔを買収しています。

免責規定
　このプレスリリースには、リスクおよび不確定要素が含まれる、当社の予想結果に関する将来的な予測が含まれています。このプレスリリースには、業界の動向、当社の事業計画、目標、予想、戦略などが記載されていますが、この中には将来的な予測も含まれます。将来的な予測によって明示的または暗黙的に示されたものから実際の結果または状況が著しく異なる原因となりうるリスクおよび不確定要素の影響を受けることがあります。過去の事実に基づいた記述以外は、すべて将来的な予測です。「信じる」、「計画する」、「意図する」、「予想する」、「目標とする」、「見積もる」、「期待する」のような言葉や、未来時制あるいは条件構文（「〜する」、「〜してもよい」、「〜する可能性がある」、「〜すべきである」など）、または類似する表現は将来的な予測とみなされます。実際の結果が将来的な予測に記載されている内容と大きく異なる原因となりうる重要な要因については、当社が米国証券取引委員会（Ｓｅｃｕｒｉｔｉｅｓ　ａｎｄ　Ｅｘｃｈａｎｇｅ　Ｃｏｍｍｉｓｓｉｏｎ）に提出している報告書で詳しく説明しています。当社は、状況や事情が変化した場合でも、将来的な予測の内容を更新または変更する義務を負いません。

　記載の製品は研究用試薬として販売しております。