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九州大学、日立のソリューションを活用しプライベートクラウド形態の「仮想デスクトップ基盤」を構築

2011-10-04

九州大学、プライベートクラウド形態の「仮想デスクトップ基盤」を構築
九州大学大学院システム情報科学府の推進する高度情報教育環境の更なる整備を実現


 国立大学法人九州大学(総長 : 有川 節夫/以下、九州大学)は、大学院システム情報科学府(以下、システム情報科学府)において、このたび、プライベートクラウド形態の「仮想デスクトップ基盤」を構築しました。本システムは、株式会社日立製作所(執行役社長 : 中西 宏明/以下、日立)の「大学向けクラウド型仮想デスクトップソリューション」を活用し、授業や演習などで学生が利用する高性能なPC環境とアプリケーションソフトウェアを、ネットワークを介して教室や研究室、自宅などの端末から効率的に利用できるクラウド型仮想デスクトップ環境を実現するものです。
 システム情報科学府では、電気・電子・情報・通信の各分野に関連した先端科学技術を担う高度の研究者や技術者を育成するための教育を行っています。本システムの構築により、システム情報科学府の推進する高度情報教育環境の更なる整備を実現します。

 システム情報科学府では、学生の演習環境の向上と情報システムに関する運用・管理の効率化を目的としてクラウド型仮想デスクトップ環境を導入しました。2011年3月から運用を開始し、2011年度前期に実施した3科目の授業でのべ約100名の学生が、演習用アプリケーションの利用環境として活用しています。
 2011年度後期からは、学生による自宅からの利用を本格的に開始するほか、通常の授業以外に、Hadoop*を用いた大規模分散処理計算基盤を利用した演習といった研究室での高度情報教育にも適用していき、2011年度の教員を含めた利用者数は400名に上る予定です。

*Hadoop:オープンソースソフトウェアコミュニティ Apache Software Foundationにて開発・公開されている、大規模データを効率的に分散処理・管理するためのソフトウェア。

 従来、システム情報科学府では、大学院の演習で使用できる高性能なPC端末の数が限られていたことに加え、教員は、演習で利用するPC端末に対してOSの入れ替えやソフトウェアのインストールといったセットアップ作業を1台ずつ個別に行う必要がありました。大量のマシンのセットアップは時間的な制約もあって不可能であったことから、演習を受ける学生の数と同数の演習用PC環境を準備することが難しく、学生は6〜7人で1台のPC端末を利用して演習を行う場合がありました。

  本システムの導入により、学生は、従来、特定のソフトウェアがインストールされた演習用専用PCでしか行えなかった演習環境を、研究室や自習室、自宅などの端末から演習時間外にも利用することができます。学生は手元のPC端末の性能によらず演習用アプリケーションの利用が可能です。また、教員は演習内容にあわせたPC環境の設定作業を1度行うだけで、必要な数のPC端末に対して瞬時にさまざまな演習環境を提供することができるため、演習用PC環境を容易に準備することができます。これにより、学生は1人につき1台のPC端末を利用して演習を行うことが可能となります。また、学生は、演習時に使いたいPC環境を画面上で選択するだけで容易に利用できるため、従来は難しかった同一の授業時間内で複数のソフトウェアが必要となる演習や課題も行うことができるなど、学生の学習環境の大幅な向上が実現されます。
 さらに、本システムでは、1台分の仮想デスクトップに割り当てるCPUやメモリといったITリソースの振り分けを柔軟に行うことができるため、演習の内容にあわせ、特に処理性能の高い演習用PC環境を用意することも可能です。これにより、例えば、PCに高い処理性能が必要となるマルチコアプロセッサーのアーキテクチャーを再現する演習においては、従来の演習環境と比較して、最大20倍規模のシミュレーションの実施が可能となるなど、教育効果の向上を実現しました。

 九州大学は、今後も、クラウドなど最新のIT技術を用いて、学生の高度情報教育環境のさらなる向上に向けた施策を推進していきます。

 日立は、今後も、「大学向けクラウド型仮想デスクトップソリューション」をはじめ、学内システムの全体最適化をめざした大学向け情報システムソリューション「IT Solution for Campus」の開発・提供を通じ、大学の学習環境および経営環境の向上をサポートしていきます。


<システム利用イメージ図>
 大学内に設置したサーバに用意された仮想的なPC環境(仮想PC)に学生や教員などの利用者がネットワークを介してアクセスし、その仮想PC上のOSやアプリケーションソフトウェアを利用します。

 ※添付の関連資料を参照


<日立「大学向けクラウド型仮想デスクトップソリューション」について>
 学生や職員がネットワークを経由して授業に必要なOSやソフトウェアを有した仮想PCを利用できる学内クラウド環境を実現するソリューションです。開発にあたっては、米国で大学向けに開発されたアプリケーション提供システム「Virtual Computing Lab.」(バーチャル・コンピューティング・ラボ)を活用しており、講義で使用する複数の仮想PCを一括で予約できるブロック予約機能など、構築した学内クラウド環境を大学内でより効果的に利用するための機能を提供します。なお、本ソリューションは、日立クラウドソリューション「Harmonious Cloud」のラインアップの一つです。

 >「大学向けクラウド型仮想デスクトップソリューション」 ホームページ
  http://www.hitachi.co.jp/app/vds/


<関連情報>
 >九州大学のホームページ
  http://www.kyushu-u.ac.jp/

 >九州大学大学院システム情報科学府のホームページ
  http://www.isee.kyushu-u.ac.jp/

 >日立のクラウドソリューション「Harmonious Cloud」のホームページ
  http://www.hitachi.co.jp/cloud/


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