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リニアテクノロジー、VCO内蔵の整数分周方式周波数シンセサイザ・ファミリ「LTC6946」を販売
リニアテクノロジー、「LTC6946」を販売開始
ノイズとスプリアスを極めて低く抑えたVCO内蔵の373MHz〜5.79GHz
整数分周方式シンセサイザでシステム性能を高める
リニアテクノロジー株式会社は、VCOを内蔵した高性能の整数分周方式周波数シンセサイザ・ファミリの最初のデバイス 「LTC6946」の販売を開始しました。LTC6946のすべてのバージョンは、−40℃〜105℃のケース温度範囲で仕様が規定されています。LTC6946は、4mm x 5mmの28ピン・プラスチックQFNパッケージで供給され、1,000個時の参考単価は 575円(税込み)からで、リニアテクノロジー国内販売代理店各社経由で販売されます。製品の詳細に関する情報は、リニアテクノロジーのWebサイトをご参照ください( http://www.linear-tech.co.jp/product/LTC6946 )。
LTC6946は、正規化された閉ループ帯域内位相ノイズが−226dBc/Hz、正規化された帯域内1/fノイズが−274dBc/Hzと優れ、−103dBcというクラス最高のスプリアス出力特性を実現します。標準的な900MHzアプリケーションでは、これらの性能特性により、オフセット1kHzにおいて−100dBc/Hzの閉ループ位相ノイズを達成することができます。LTC6946には3つの周波数オプションがあります。LTC6946−1は2.240GHz〜3.740GHz、LTC6946−2は 3.080GHz〜4.910GHz、LTC6946−3は3.840GHz〜5.790GHzの周波数をそれぞれカバーします。さらに、各デバイスは、1 から6に設定可能な出力分周器を内蔵しており、周波数範囲を373MHzという低い周波数まで広げることができます。
LTC6946ファミリは、低ノイズの5.7GHz フェーズロック・ループ(PLL)を内蔵しています。このPLLは、リファレンス分周器、フェーズロック・インジケータ付き位相周波数検出器(PFD)、超低ノイズ・チャージポンプ、整数帰還分周器などで構成され、非常に低ノイズのPLL動作を実現します。PLL回路は低ノイズVCOならびに内蔵の自己較正機能と緊密に結合しているので、VCO共振器のチューニングを最適化して最高の位相ノイズ特性を得ることができます。 VCOには外付け部品が不要です。 SPI互換の双方向シリアル・ポートを搭載し、周波数のチューニングや制御、レジスタやループのステータス情報の読み出しが可能です。
LTC6946周波数シンセサイザ・ファミリは、位相ノイズとスプリアスを低く抑えることができるので、LTE、W−CDMA、UMTS、CDMA、GSM、WiMAX の各規格に対応するマルチバンド基地局の性能を高めます。また、高い周波数性能をもっているので、ポイント・トゥ・ポイントのブロードバンド・ワイヤレス・アクセス、軍用、アビオニクス、高性能テストおよび計測などのアプリケーションに対応できます。
包括的なPCベースのデザインツール・ソフトウェアであるPLLWizard? を利用して、LTC6946の評価ボードに対して双方向の制御ならびにインタフェースを容易に行うことができます。設計者はPLLWizardソフトウェアを使ってシミュレーションと最適化を行い、実際の回路設計を対話形式で検証することができます。 PLLWizard デザインツール・ソフトウェアは、リニアテクノロジーのWebサイトwww.linear.com/synthesizersから、無料でダウンロード入手いただけます。
LTC6946の主な特長:
卓越した帯域内ノイズ特性:−226dBc/Hz (閉ループ、正規化)
クラス最高の帯域内1/f ノイズ特性:−274dBc/Hz (閉ループ、正規化)
広帯域出力位相ノイズフロア:−157dBc/Hz
低スプリアス出力:−103dBc
自己較正機能を備え、温度に対して安定したVCO
出力電流を最大11.2mAまで調整可能なチャージポンプ
PLLWizard? デザインツール・ソフトウェアによるサポート
5.79GHzまでの広い周波数チューニング範囲を実現する出力分周器を内蔵
出力周波数範囲(GHz)
※ 関連資料参照
リニアテクノロジーについて
S&P 500の一員であるリニアテクノロジーは、過去30年にわたり広範囲に渡る高性能アナログICの設計・製造及びマーケティング活動を行い、世界中の多くの企業に提供しています。リニアテクノロジーの半導体は、私たちのアナログ世界と「通信」、「ネットワーキング」、「産業」、「自動車」、「コンピュータ」、「医療」、「精密機器」、「民生」さらには「軍需航空宇宙」システムで幅広く使用されている、デジタル・エレクトロニクスとの架け橋の役目を担っています。リニアテクノロジーは、パワーマネージメント、データ変換、信号調整、RF、インタフェース、μModuleサブシステムを設計・製造しています。
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http://www.linear-tech.co.jp/
以上
※ 製品画像などは、関連資料参照