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富士経済、業務用食品74品目の市場について調査結果を発表
外食産業不況下、3年連続2兆円超の
業務用食品74品目の市場を調査
―11年見込み―
●冷凍野菜 912億円 前年比103.8% 放射能への不安から輸入品が拡大
●冷凍ハンバーグ 611億円 前年比103.4% 中食やFFなど生活環境悪化に強い業態が採用
●鍋つゆ 19億円 前年比105.6% "外鍋"の需要拡大 家庭で食べられぬ新奇メニュー
●生クリーム類 1,033億円 前年比99.2% CVSスイーツ人気で3年連続1,000億円市場
●畜肉系たれ 227億円 前年比99.1% 牛肉不人気の影響も代替メニューで底支えへ
総合マーケティングビジネスの(株)富士経済(東京都中央区日本橋小伝馬町 社長 阿部 界)は、09年以降の不況により外食産業が不振を続け、さらに東日本大震災の影響もあり厳しい環境下にある業務用食品の市場を調査した。この調査では、8カテゴリー74品目の食品について調査し、市場の動向を捉えるとともに市場特性やユーザー側の使用状況について分析した。
その結果を報告書「業務用食品マーケティング便覧 2011」にまとめた。
<調査結果の概要>
世界的な不況により深刻な打撃を被った外食産業は、10年も引き続き低迷し、業務用食品市場も多大な影響を受けた。11年は景気回復の兆しが見え始めて比較的堅調にスタートしたが、東日本大震災直後は大きく後退し、6月頃から量販店、CVS(コンビニエンスストア)、FF(ファストフード)などの需要が戻って来たが、料飲店、観光・宿泊関係、高額店などでは依然として低迷している。
【カテゴリー別市場推移】
※添付の関連資料を参照
●調味料
食用油はあらゆる業種で使用されるため巨大な市場(11年見込1,912億円)である。近年、家庭の油調理が減り、外食産業や中食産業の需要を取り込んでいる。値上げを繰り返し11年も大幅な値上げを行っているが、需要は堅調で震災の影響も少ない。ラーメンスープは簡便性から幅広い業種の需要が伸び、10年はひやし麺やつけめんも貢献して需要増となった。CVSなどの中食が健闘し安定した成長を続けると見込む。規模は小さいながら鍋つゆは"トマト鍋""餃子鍋"など新メニューが受け入れられそのつゆが拡大した。
●冷凍食品
調理の簡便性や品質の向上によって需要が拡大しており、09年以降の不況で外食ユーザーが不振ながらも、中食の総菜コーナーの拡大やCVSにおけるホットウォーマーの設置が進んで市場が拡大している。鶏のから揚げや冷凍ハンバーグ(ハンバーガーFF向けパティ含む)といった定番商品、簡便性に優れた冷凍野菜が大幅に伸びて市場拡大に貢献している。
●乳油製品
ナチュラルチーズ、プロセスチーズは需要が旺盛であるが、原料価格の高騰に翻弄されて、11年は値上げが行われる可能性も高く、影響が懸念される。生クリーム類は、CVSスイーツのヒットによって特に高単価のフレッシュクリームの使用が増えている。
●デザート
アイスクリームは、エアコンの使用が制限され、暑さ対策食品として外食店で導入されており、震災の影響による減少が猛暑によってどこまで回復するか注目される。
※以下、リリースの詳細は添付の関連資料を参照
<調査報告書 目次>
※添付の関連資料を参照