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資生堂、がん治療中の方に向けたメーキャップアドバイスを首都圏の医療機関で開始
資生堂、がん治療中の方に向けたメーキャップアドバイスを首都圏の医療機関で開始
資生堂は、抗がん剤治療の副作用による美容上の悩みに対応した無料メーキャップアドバイスを2011年10月より医療機関で開始します。これに先立ち、がん治療中の方に化粧が及ぼす心理的効果について、エビデンスを得ました。
当面は首都圏(東京、神奈川、千葉、埼玉)の都道府県がん診療連携拠点病院(※1)および地域がん診療連携拠点病院(※2)(計57病院)を対象としますが、今後、専門教育を受けたスタッフの拡充を図り、徐々に地域と医療機関数を拡げていく予定です。
資生堂は、本業である「化粧」を通じたCSR(企業の社会的責任)活動の一環として、肌に深い悩みを抱える方々にメーキャップアドバイスを行い、QOL(Quality of Life=生活の質)向上をサポートする活動を実施しています。がん治療中の方に向けたメーキャップアドバイスを通して、コーポレートスローガン「一瞬も 一生も 美しく」の実現に向け、さらに活動を強化していきます。
(※1)都道府県がん診療連携拠点病院:診療体制、研修体制、情報提供体制の3項目およびがんを専門とする医療従事者への研修の実施や都道府県がん診療連携協議会の設置などに関する厚生労働省の指定要件が盛り込まれている病院。各都道府県に概ね1箇所整備するとされている。
(※2)地域がん診療連携拠点病院:診療体制、研修体制、情報提供体制の3項目について厚生労働省の指定要件が盛り込まれている病院
活動開始の背景
資生堂は、2006年に「資生堂ライフクオリティー ビューティーセンター」(以下「SLQセンター」・五反田)を設立し、一般的なファンデーションやコンシーラーではカバーが難しい、あざや白斑などの深い肌悩みに対するメーキャップアドバイスを行うとともに、さまざまな肌悩みをもつ方への美容ケアについて研究を重ねてきました。
このような深い肌悩みは、疾患自体によるものだけでなく、病気の治療にともなって発現することもあり、抗がん剤治療の副作用による美容上の悩みに関する相談も多く寄せられます。
こうした声に応え、これまでに、趣旨に賛同いただいた医療機関協力のもと、がん治療中の方に向けた美容ケアの研究を行い、ノウハウを蓄積してきました。
がん治療中の方に化粧が及ぼす心理的効果のエビデンス
資生堂は、がん治療中の方に化粧が及ぼす心理的な効果を、医療機関とともに研究してきました。研究では、通院で化学療法中の乳がん患者に対して美容ケアアドバイスを行い、患者が自身で美容ケアを継続することにより、抑うつや治療への取り組み意欲が改善されることのエビデンスを得ました。また、化粧満足度が上がると抑うつが減少するという相関関係を確認しました。この研究を通じて、乳がん患者に対する化粧の有用性が確認され、医療の分野における「化粧の力」が裏付けられました。
活動内容
メーキャップアドバイスは、上記がん診療拠点病院からの依頼に基づき実施します。
専門の教育を受けたSLQセンターのスタッフが病院に出向き、医療関係者立会いのもと、がん治療により抜けてしまった眉・まつ毛の描き方や、抗がん剤の影響でくすんでしまった肌色のカバーメーキャップ方法などを、お一人おひとりの悩みに合わせてアドバイスします。
【申し込み先】資生堂ライフクオリティー ビューティーセンター
電話:03−3494−8090
<ご参考>
資生堂ライフクオリティー ビューティーセンター
あざや白斑、肌の凹凸など、肌の深い悩みに対し、専門の技術教育を受けたスタッフが、プライバシーの保たれた空間で、お一人おひとりに合わせたメーキャップ方法を無料でアドバイスします。本活動に賛同する全国の医療機関からの紹介や、資生堂ウェブサイトでの告知などにより、小さなお子さまからご高齢の方まで2006年6月の開設以来2400名を超える方々が来所し、多くの喜びの声をいただいています。
【営業内容】
所在地:東京都品川区西五反田3−9−1 資生堂五反田ビル1F
予約電話:03−3494−8090
営業時間:火〜金曜日(祝日を除く)および土曜日11:00〜19:00(完全予約制)
予約受付:火〜金曜日(祝日を除く)11:00〜18:00
※まずお電話でお肌の状態を伺った上でご予約いただきます。通院中の方は主治医の確認が必要です。
利用料:無料
施設内容・面積:メーキャップルーム2室、セミナールーム兼メーキャップルーム1室
待合スペース等を含む総面積125m2
URL:http://www.shiseido.co.jp/slqc